他にはないかたち

2018.03.30

12月にお邪魔させて頂いたFさんのところに再び。
Fさんは少し目を悪くされていて、棚下の明かりがちょうどまぶしく映ってしまうということで、カバーを作ってつけてきたのです。
なかなかないかたちでとても良い印象です。
光源が絞られたおかげでかえって少し落ち着いて柔らかい明りになったように思えるのは気のせいでしょうか。
家作りの楽しさはこういうところでもあります。

休日

2018.03.30

昨日はお休みを頂いておりました。
中学生になると部活が始まって、家族の休みが取れるのは春くらいだよ、と言われていたのはやはりその通りなのでした。
春はハルカの誕生日ということもあって、彼女の念願だったディズニーランドへ出かけてきました。
私が子供のころに来ていた場所にこうして自分の子供を連れてきてもなお自分自身でここはすてきだなと思えるのは、ほかの遊園地にない何かがあるからなのです。
日中はたいへんな人の数で賑わうなかを隙間を縫うようにして歩きながらも、それは何かなって温かな気持ちでいられる元を探していたのですが、夜のパレードを見てそうだよねって思ったのです。
「世界中どこだって笑いあり涙あり みんなそれぞれ助け合う 小さな世界」
みんな自分の信じるものがあって、決してみんながみんなを分かり合うのは難しいかもしれないけれど、できる限り助け合ってみんなで楽しく進んでいこうよ。っていうこの歌を聴いて、ああそうか、ここに来るとどこか優しい気持ちになれるんだって思い出したのでした。
こういう気持ちになれる場所があるのは良いよね。

ちなみに写真は、最近スターウォーズがすっかりお気に入りになったわが家のジェダイのチアキです。

チェリー柾目の魅力

2018.03.27

先日取り付けた三鷹のOさんの食器棚。久しぶりにアメリカンチェリーの柾目の突板を使いました。
チェリーという木目の印象や色を好まれるかたには、なるべく一度お伝えしているのが「柾目を使うのも良いですよ。」というお話です。
無垢材だとこんなに贅沢な木取りはなかなかしないので、突板ならではの表情なのかもしれませんが、このスゥっとした心地良い緊張感は柾目だから出てくるのです。
チェリーの板目の優しいラインやところどころに現れるガムスポットの良いリズムはそれはそれでとても魅力なのですが、チェリーの柾目はまた独特の空気があります。
それを強く教えてくれたのは、「すきな柄」品川のKさんかも知れません。独特の見方を私に教えてくれた不思議な方でした。でもあのでき上って1年経過した時にお伺いして見せてもらった柾目の上品な感じは、とてもすてきでした。
その魅力を今回はOさんにも理解して頂いて、できあがったのがこの形です。
使う人と作る人の対話があってこういう形が生まれるのです。
私たちが皆さんに提供できるのはそのような素晴らしい対話の中から生まれた形です。

はざま

2018.03.25

20180325002昨日と今日はどうしても見ておきたかった行事がありまして、一日半のお休みを頂きました。この週末に何か家具のことをご検討くださっていた皆様すみません。
ハルカがこの1年間活動を続けた吹奏楽部の成果を見せる発表会があったのです。
これまでよく耳にした中学に入ると子供が頑張って大人に近づこうとする、というように、ハルカもだんだんと自分でいろんな方向へと進もうとしていく姿を嬉うれしいようなさみしいような気持ちで見ておりました。
そして、先生たちはこども達に自分を信じて前に進むことを気持ちよく伝えてくれて、それに応えるように子供たちも自分なりの大人像を見つけようと頑張る姿は、とても頼もしく映るのでした。
昨年から再び学校の役員として学校の様子を拝見させてもらっているのですが、小学校とは違ったこどもの頼もしさに自分たち大人などが口出ししなくてもきっとうまく学生生活は回っていくのだろうと思わせる頼もしさを感じておりました。
そして、昨日はその吹奏楽部の定期演奏会。3年生が卒業して、2年と1年が1年間の活動の成果を発表する日なのでした。
親として、役員として、そのできあがりを聞かせてもらい、1年間でこれほど人は成長するんだなって、あらためて自分たちには遠い昔になってしまった子供たちの吸収の素晴らしさに微笑ましく思ったのでした。
でも、頼もしさは何となくそこまで。演奏が終わって、みんなのあいさつも終わって、片付けが始まると・・、みんなうれしさが残ったままだからかなかなか片付けがはかどらない様子。
見かねて、親たちが手を出し始める。だって下校時刻が過ぎちゃうもの。
知り合いのお父さんやお母さんもみんなで手伝ってぱたぱたと椅子や道具を運んでいく。通り過ぎる部員の子たちが、「ありがとうございます。」と可愛らしく挨拶をしてくれます。
こういう作業って好きなんですよ。なんだか自分たちも学生に戻ったような気がして。そのうえ、こども達に喜んでもらえるならそれはそれはうれしいよね。
ふと、作業が終わってみると、こども達があらためてありがとうございます、と。
なあんだ、そうか。まだ子供たちはこども達なんだよね。みんなの笑顔や廊下の隅ではしゃぐ様子を見ていると、頑張ってみんな一人ずつでかんばっているように思えても、やっぱりまだ子供なんだ。そう思うとどこか安心できたというか、うれしかったのでした。

翌日郊外でて、今日は市内の中学校が集まって合同の発表会。
昨日の子供らしさはどこかに隠したみんなは舞台の真ん中で立派に素晴らしい演奏を聞かせてくれたのでした。
こどもっぽさの抜けたりりしい姿に再び少し寂しくうれしくなったのでした。

ちがう形

2018.03.23

いまさらながら、全部ちがう形だよねって。
同じ形なら作ることは簡単になってくるのかもしれないけれど、少しずつみんな違うことが当たり前なのでやっぱりそれを形にするのは大変なことです。
みんなが図面を見つめながら難しい顔をしている理由がよく分かります。
図面のその奥に見えているその線を探しているのですね。
その見える線と見えない線をつないで、ただ一つの形に結びつけているのです。

ようやく

2018.03.23

雲がきれて春になりました。
いろいろキラキラしています。

アイアンとタモのテーブル

2018.03.19

昨年末、クレミルに来てくださってその時にこのテーブルの質感を見て頂いて、オーダーくださったIさん。先日そのテーブルをお送りしまして、ようやく椅子が揃ったということで写真をお送りくださいました。
Iさん、大阪からテーブルを見るためにクレミルの時期に合わせて、ここまで来てくださったのです。
本当にうれしいことです。
これで、大阪にお住まいの方にこのテーブルをお届けしたのは2作目です。遠くからでもこの形の魅力を感じてくださる皆さんがいることに感謝しております。
Iさん、ありがとうございました。

おいしいねの声が聞こえる

2018.03.19

「ナラの食器棚のオーダー」

越谷 F様

design:Fさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:iku nogami
painting:iku nogami

「こんにちは。
スケッチは何度も試みたのですが、うまくかけず…なのですが貼付致します。
○「Kさんこんにちは
○「まちがいのない人
好みです。
イヤイヤ期、の二歳児に振り回されな毎日ですがこれからは返信を早めにできるように心がけますのでどうぞよろしくお願いいたします。」

ナラ柾目の食器棚

キッチン越しに見る食器棚。すてきなリズムのある形にまとまりました。私だけなら成りえなかった形。こういうところが楽しいのです。

Fさんとはどこか親しみやすさを感じておりました。お話のポイントなのか、家具の好みなのか。私たちの家具を好きでいてくれる、という感じがとてもよく分かるご家族だったのです。
ちょうどご新居の建築が始まったあたりで、食器棚の相談をしたいというお電話を頂いたのが最初のきっかけでした。
その後、メールでスケッチを送って頂いて、それをもとに作った原案を見て頂き、そのままご依頼を頂けることに。
少し遠く離れている皆さんからもこうしてご依頼を頂けることはありがたいこと。

ナラ柾目の食器棚

正面は木目をヨコにすることが多くなりましたが、側面はタテにします。もちろんヨコにすることもできるのですが、タテに通したほうがすっきりする印象になるのではないかと思っているのです。

まずは現地を確認する前に、ここに来てもらって私たちのことを見てもらうことにしました。
そして、こうして遠くからでもこの場所を訪ねてくださるというのは本当にありがたいこと。
私たちのキッチンやテーブルなどを見て頂いて、無垢材や突板を使うことのデメリットやデメリット、どんな感じで家具を作っていくか、素材を変えるとどのような違いが生まれるか、そしてFさんの暮らしの様子を聞かせて頂き、そのすべてがFさんの家具の糧となるのでした。
こうして、漠然としていた形がはっきりとした輪郭になり、色付けされ、いよいよ作る前の確認のために現地にお伺いします。

ナラ柾目の食器棚

最初に頂いたスケッチの雰囲気を残しつつ、どうしたらきれいに整うのかを考えながら家具の形を考えていきます。この門型の形に落ち着いたのには、Fさんとのやり取りの中で帰結した理由があるのです。

越谷というところは、私の住む寒川からはそれなりに遠いのですが、機会を見ては訪れている町です。
私のあこがれでもある飯高さんが住む町がこの越谷です。ここで陶工房を構えていらっしゃる作家さんなのですが、その考え方はいつも私の糧となり、大変心強いものなのです。

ナラ柾目の食器棚

下の引き戸の手掛けは、いつもの小さなタイプ。今回の引き戸は下に車をはかせているので開け閉めが軽いのです。

以前にもどこかでお話したことがあるかもしれません。
ちょっと離れた町にすてきなお店がありました。
ぜひそこに出掛けてみたいなって思った時に私たちはどう考えるでしょう。
車や電車で出掛けるのです。ちょっとした旅行のような気分です。
そうなると、そのお店に行くのですから、もう少しぐるりと回って、おいしいものを食べたいね、すてきな野原で転がりたいね、って思うのです。
そのみんなのフワッとした気持ちを受け止めてあげられる町にしないと、その街の魅力がうすくなってしまう。
このお話は以前キッチンを作らせて頂いたMさんから聞いたお話で、飯高さんもそれを体現されている方なのでした。
「いろんなことがありましたよ。」と飯高さんはそう言っておりました。
この街の魅力って何だろう、どう伝えたら良いのだろう。いろいろ悩まれて、出した結論に向かって実際に自分たちが行動を起こして生まれた魅力が今あるこの越谷の町。1日中ゆったり過ごせる町。そういう町を作り出せるなんて素敵だなあ。
毎回、この町に来るたびに温かな気持ちになります。

ナラ柾目の食器棚

分かりづらい写真ですが、引き戸ミゾ。車が走る部分を浅く掘っています。それほど重い戸ではないので木がすり減ることもありません。アルミのレールは色がありすぎて最近使わなくなってしまいました。

そして、Fさんのご新居の現場です。
南越谷からのんびり歩くと見えてくる古い古い民家。築100年くらいは経つそうです。
そのそばに建てているのがFさんのご新居。
「本当はこの時間が経った空間が好きだったのでここを改修して住もうかと思ったのですが、それもかなり大掛かりなことになりそうでして、ここはこのまま残して、隣に家を建てることにしたのです。」と、古い木の薫りがする旧家に案内してくださって、そこでお茶を頂きながらご主人がお話してくださいました。
そこへ奥様もいらっしゃって、現地を確認。
今回の食器棚でポイントになっているパントリーから覗ける小窓の位置やコンセントの位置を確認して、うん、大丈夫そうです。
これで製作に取り掛かれます。

ナラ柾目の食器棚

上部の扉は上に向かって開く扉。

Fさんと考えた形はシンプルだけれど不思議なリズムがある家具。どんなふうにこの新居に収まるのかが楽しみなのでした。
そして、この日から2か月経った季節が服に差し掛かろうとする頃―陽気はまだまだ穏やかです―取付にお伺いしました。

ナラ柾目の食器棚

引き出しのレールは、底付けの見えないタイプのソフトクローズレール。

お引き渡しも終わってひっそりした室内。
ノガミ君と二人で作業をしていて、ふと手を止めると耳がすっとなるような静かな場所。
Fさんのこの空間は、キッチンとダイニングおリビングと和室がひとつながりになっている大きな空間。心地良いです。
でも、今は物静かで家具たちも行儀正しく整列しているように見えますが、Fさんご家族が暮らすようになると、いろんな色やいろんな音であふれるのが目に見えるようです。
「ご飯できたよー。」と朗らかに伝える奥様の声が響く様子もなぜか分かるようでした。

そういうすてきな町のすてきな空間に私たちの家具を置かせて頂けたことに感謝いたします。

ナラ柾目の食器棚

家電を置くスライドテーブルのみ水がたれたりしても掃除しやすいように白いメラミン化粧板を貼りました。


ナラ柾目のテレビボード

リビング。


ナラ柾目のテレビボード

正面から。ボードの上に載っているのは何でしょう。


ナラ柾目のテレビボード

ナラを削りだしたツマミ。手作りの良さは触ってみると分かります。折れちゃっても交換できるしね。


ナラ柾目のテレビボード

さてこの上に載っているものは何でしょう。


ナラ柾目のテレビボード

奥に穴が開いているのが見えますね。実はこの後、この壁にテレビが掛けられるのですが、配線は壁の中を通さないで露出してしまうのです。その線が目立たないように隠せないかなってFさんと一緒に考えたのがこの板です。ただ置かれているだけなので、何かほかに良い使いかたがあればそれでも良いですし。


ナラ柾目のテレビボード

手前に置かれているのが、ご主人が使う机。


ナラ柾目のテレビボード

最初はね、3台作ってここで勉強できるように並べようってことになったのですが、ダイニングテーブルがあればまずは良いかなって。

ナラ柾目の食器棚

価格:560,000円(制作費・塗装費)

ナラ柾目のリビングボード

価格:380,000円(制作費・塗装費)

ナラ柾目の文机

価格:85,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は50,000円から、取付施工費は60,000円から)

クリスマスカラー

2018.03.19

「チェリーの本棚のオーダー」

藤沢 F様

design:Fさん
planning:daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:hiroyuki kai

グリーンの背板があるチェリーの本棚

本棚全体。

「天井までの壁面収納のお見積もりを添付画像及び図面を参考にお願い致したく、よろしくお願い致します。
転居に伴い、旧宅で使用していた本棚(壁面収納)が無くなり、中に入れていた本などを置く場所が無くなり困っています。
既成の本棚ではなかなか良いものが見つからず、そんな時に貴社のサイトを拝見しました。
イメージは添付画像の様な感じで、上と下は扉があり、下は上部の棚よりも若干飛び出ている様に出来たらと考えています。
木の希望材質はウォールナットです。
貴社サイトですと、オーダー制作例の「gridding」がイメージに近いです。
設置場所はリビングで、コンセントは窓側をいかせおけたら助かります。
よろしくお願い致します。」

グリーンの背板があるチェリーの本棚

全部本が入っていくというのはなく、旅行好きなお二人が行く先々で手に入れた思い出のものたちが並んでいる場所にもなっています。

以前のお住まいで茅ケ崎の家具屋さんにオーダーされたという本棚を見せて頂きまして、その形に基づいて設計させて頂きました。
当初は、その当時の家具屋さんにお願いしようと思っていたのだそうですが、湘南地域のお店は閉めてしまって都内で営業されているようで、そうなると神奈川県でもう少し近くでオーダーで本棚を作ってくれるところはないかと探して、私たちのところに辿り着いたということでした。
うれしいですね。

グリーンの背板があるチェリーの本棚

下はプッシュ式の扉になっています。

その家具屋さんが作られた本棚はブラックウォールナットで重厚感のある作りでした。また同じ素材で製作すると、お部屋のボリュームから考えますと、圧迫感が出てしまうのではないか、ということがFさんも私も少し気がかりだったのです。
その後、私たちのところまでいらしてくださってここにある時間が経って良い色に変化したブラックウォールナットとアメリカンチェリーの大きなスピーカーを見た時に、Fさんが思い描いていた印象がチェリーの中にあったのでした。
チェリーは紫外線を受けてどんどん色濃くなっていきます。淡い桃色だった肌が1年ほどで赤褐色へと変化していきます。
その色合いには重さがなくてきりりとしたメリハリのある表情になります。
そこにひかれたFさんは、チェリーで製作することを決定。
ただ、チェリーだけではなくどこか雰囲気のある印象にもしたい、というお話になりました。というのも、以前のブラックウォールナットの本棚は、圧迫感を軽減するためか、中に物を置いたときに映えるようにするためか、背板を白い化粧板を使って仕上げていたのでした。今回も白く明るい背板にする形はどうだろう、とFさんずっと悩まれていたのですが、ホワイトだとチェリー材の凛とした印象まで消してしまうのではないかがちょっと心配だったのです。
そこで、あらためてFさんといろいろ悩みます。
ホワイトにすべきか、チェリーのままで進めるべきか、もしくは全く違う色持ってこようか・・。

グリーンの背板があるチェリーの本棚

私が本棚を作る時に心がけているのは、本棚というのは扉がつかないで大体オープンになることが多く、大きなスペースに設置することが多いのですが、搬入を考えると必然的にいくつかに分割して作ることになります。その分割したいくつかの棚を組み合わせるとどうしても板が2重になるのです。(ならないように手を込んで作ることも可能です。)

その悩みをしまい込んだまま、今度はFさんのご自宅に伺って設置場所を見ながら打ち合わせていきます。
御絵や全体の印象がとても落ち着いた色合いです。使っているテーブルやテレビボードなど比較的濃い色でまとまっています。
そうして、いろいろと悩みながらFさんと決めたのは、深い緑。
決めた時は、自分たちで選んでおきながらも思わずホォと思ってしまう組み合わせ。楽しみです。

そしてできあがった印象は、軽くもなく重くもなく、この場所にちょうど良い色だったのです。
偶然にも今日はクリスマス間近。
とても素晴らしいクリスマスの贈り物になったように私自身そう思えたのです。

グリーンの背板があるチェリーの本棚

その2重になるところがただ合わさっているだけだとつまらないのですね。どのような形で納めているかは実際に私たちの本棚を見て頂く機会ができましたらご確認くださいね。ちょっとしたことなのですが、きりっとした印象になるのです。上も扉が付いています。

Fさんから。
「この度はお世話になりました。
妻共々できあがりに大変満足しております!
チェリーの質感に加え、背板の深いグリーンが何とも言えない形の良さを出している様に感じます。
製作依頼してからの期間、待ち遠しくて、組み立てが完了した時は、感動しました。手入れをしながら大事に使わせていただきます。
それでは、ステキなクリスマスをお過ごしください。
ありがとうございました。」

背板がグリーンでフレームにチェリーを使った本棚

価格:630,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は15,000円から、取付施工費は35,000円から)

親子レッスン「離乳食教室」のお知らせ

2018.03.16

来月4月に離乳食インストラクターの Hug baby教室 はじめりさ @hugbaby0312 さんに工房2階のショールームで離乳食教室を開いていただきます!引き続き募集中ですよ!

日々子育て・家事をしながら離乳食を作るママには色々な感情がありますよね。離乳食の進み方や食べる量はお子様一人一人違います。Hug baby教室では赤ちゃんとママの気持ちに寄り添った方法をいっしょに考えます。
【教室のご案内】
2018年4月16日(月)10:30〜
和の離乳食パクパクセミナー 初期〜中期コース
2018年4月18日(水)10:30〜
和の離乳食パクパクセミナー 後期〜完了期コース
【参加費】
¥3,500
【持ち物】
笑顔・筆記用具・エプロン・いつものお出かけセット
*レッスン内容詳細はblogページまたはFacebookページよりご確認ください。

お子様とご一緒にご参加いただけます。プレママも大歓迎です!皆様とお会いできることを楽しみにしております♡♡ お問い合わせ
instagram:@hugbaby0312 のDMから、またはメール hugbaby0312@gmail.com よりお願い致します。

【教室チラシ設置場所情報】
*寒川町子育て支援センターコスモスの郷
*TRATTORIA MOKICHI(香川駅)
*パンドラのはこ(レンタルスペース)
に置かせていただいております。
気になる方は是非手に取ってみて下さい

ビスポーク

2018.03.14

201803140062018031400320180314005今日は沼津のMさんの細かい細工を施しに現場へ。監督の内藤さんも解錠しに来てくれて、Mさんもいらっしゃって最後の顔合わせ。
作業が終わった後、Mさんがおもむろに、「お二人に少しお話があるのです。」と。
そして、カバンから取り出したのは2足の革靴。
「ビスポーク(bespoke)って言葉をご存知ですか。」と私よりも歳がうんと若いMさんが切り出します。
もちろん聞いたことはないのでした。
「オーダーメイドに近い言葉なのですが、より深く依頼主の好みを反映させた注文、という感じになるのでしょうか。対話を繰り返すことで、作り手と使う人がより近い関係になる物作りというか。」
「この2足の靴は友人にオーダーされたものなのですが、自分で納得がいかなくて自分で履いているものなのですが、何というかこう言葉にしづらいのですが、思いが未達なところもあってそのまま渡すことができなかったのです。」
「そして、こうして新居ができあがってとてもうれしい反面、もっとこうしたら良かったかなって思いもまだたくさんあって、不満ではなくて、反省だったりして。だから、自分の今がこの靴と同じなような気がして。
それでもこうしてできあがった姿はとてもとても好きです。でも、何というかもっと対話をしたかったなあって。もっと作っていたかったなあという気持ちで、終わってしまうことが少し寂しく感じてしまったり。」

でも、これからが始まりですものね。使い続けていくうちに暮らしは変化し、家や家具もそれに応じて、姿は変わらなくても中身は変容していきます。そうなる節目節目で私たちとまた対話してもらえたらうれしいな、と思って現場を後にしました。
まずはお引っ越し後にまだお伺いします。

2018.03.14

20180314001みんなで丸くなって食事する形は良いよね。
微笑みながら、おいしそうに食べる姿が見られるのは良いよ、ほんとうに。
温かくなってきましたからね。
まるで日差しを浴びながらピクニックのようにみんなで食べられるのは良いよ、ほんとうに。
そんな暮らしに思いを巡らせつつ、この素地のような色で仕上げた脚はどのような天板が合うのか悩んでいるところです。

ブラックウォールナットと、鏡面ホワイトのオーダーキッチンたち

2018.03.13

2018031300220180313003201803130041階のお父さんお母さんが過ごすキッチンは白い鏡面仕上げのキッチン。
「あたしはね、どんな形のキッチンでも大丈夫よ。だから、お任せするわ。」と言っていたお母さんのキッチンは、お母さんの好みが分かってからは最初の形からぐんぐん変わって、ブラックウォールナットと白い色の対比が魅力的な形になりました。
キッチンの片隅に置かれた蔓のレリーフが掘り込まれた棚などはモダンなキッチンの中でとても良い印象になりました。
背面の大きな収納も床面積一畳分あって、表と裏に組み込まれた大きなアルミの引き戸を開け閉めして食器棚のようなパントリーのような使い方をする独特の形になりました。

2階のキッチンは子世帯のMさんご夫婦のキッチン。最初にふらりとクレミルに遊びにいらしてくださって、その日はそのまま丸一日ここで過ごしていってくださったMさんご家族。いろいろとお話を聞いてみると、無添加計画のトミヤさんから私たちのことを聞いて訪ねてくださり、奥様とご主人の濃い色がたくさん入ったキッチンと食器棚になりました。
独特のシンクの形状や食器棚の吊戸棚の面白い使いかたなど、またいつか詳しくご紹介致します。
まずは、無事に工事が完了してひと安心。

みんないろんな形があるのだな、あらためてそう思います。

カップのこわい顔

2018.03.13

子供のころ、祖母の家に行くのが怖いことがあったのです。

祖母の家は両方とも都内にあったので、私にとっては野山を駆け巡るじいちゃんばあちゃんちというのがうらやましかったのですが、それでも時々しか訪れることができない祖母の家は子供心にワクワクするのでした。
父方の祖母の家のだいぶ前から物置になってしまった部屋には縁側を通っていかないといけないのですが、そこに入ると古い匂いがして、日は入っては来ますし、すぐにみんながいる隣の部屋に行けるのですが、なぜかみんなの声が少し遠く聞こえていて別の世界のようでした。
でも、この部屋にたどり着くための縁側に出る前にお仏壇がある部屋(ここがいつも私たちが遊びに来ると寝泊まりする部屋なのです)を通るのですが、この部屋に子供心にとても怖いカップがあったのでした。
カップ?と、周りに話すとくすっと笑われてしまうのですが、小学校の自分にはとても恐ろしいカップでした。
普通のマグカップにまつげが長くて真ん丸な目が大きく描かれていて、その下には厚ぼったい唇が描かれているカップ。
この部屋に入ってそのカップが正面を向いていると、もう私は恐ろしくて恐ろしくて、おいおい母にすがって泣いていたものでした。
そんな私の様子を見て、両親は時々いたずらするようにカップを動かしたりするのですが、それがもう何だかよく分からないけれどこわいこわい。
弟は全くそんなことなくケロッとしているので、まったく情けない兄でしたが、あのカップはどこに行ったのだろうか。
きっとあの大きなギラギラした目が怖かったのだろうなあ。

私が子供の時分はこうして暗くてよく分からなかったり、自分では理解できないものに漠然と畏怖の感情を持ったりしていたのですが、今ではかなりいろいろなことが分かってしまう世の中になりました。
わが娘たちは、まだ暗い部屋をきちんと怖がってくれるので安心です。

「悪いことをすると、押し入れのお化けが連れに来るよ。」
そういう漠然とした怖さってとても大切な感覚ですので、それを忘れないようにしたいなあとカップを見つめながら思うのです。

ナラ節アリ材を使ったキッチンダイニング背面収納

2018.03.10

20180310003海を渡って舘山まで。製作を担当したコバヤシ君とカナイ君とノガミ君の3名でSさんの取付に行ってもらいました。
10月からお話を進めて約半年でようやく家具をお持ちすることができました。
実は写真では見えていないリビングの空間、ダイニングテーブルとの印象がとても良い感じなのです。
次回ご挨拶に伺わせて頂いた時には、その空気感を伝えたいなあ。

アイアンとナラ

2018.03.06

ツヤを落として黒塗りで凛々しく仕上がった脚部と、節がちりばめられたナラの接ぎ板。
上品な印象にまとめることができました。
Oさん、明後日納品ですね。

引き戸の魅力

2018.03.06

2018030600120180306003「やっぱり開き扉よりも引き戸にして良かったです。」Fさんのお宅を訪ねた時にそう言われました。
Fさんのキッチンは独立したキッチン。子供の時分に昔懐かしかった母親がこもるようにして料理の支度をしたキッチンにあこがれていたのだそうです。
ちょっと狭いけれど使い勝手が良くて、あれこれ使うものが自分の手の届くところにあるキッチン。そういう形を描いたときに食器棚の戸棚は自然と引き戸になったのです。
調理中は、戸棚の扉を開けておいて使いたい。そのほうが物がひとめで見渡せて、出し入れもしやすいし、終わったらシュッと閉めちゃえばよいし。
そうか、引き戸の魅力はそういうところにあったのですね。開き扉も観音開きなら同じくらい開け放しておけるのにその違いって何だろう、っていまいち気づいていないところがありました。「開け放しにしておけること」が魅力だったのですね。いまさらながら、皆さんからいただくお話はとても勉強になります。
だから、戸棚の中も開け放しにしておいても気持ちの良い仕上がりや手触りがよいなあ。Fさんとそんなお話になりました。
その影響でしょうか、ここ最近そういう見せ方にされたい、という皆さんも増えてきています。
外側と同じ素材にしたり、あえて色を変えて中の棚を作ったり。注文家具だからこそできる表現の方法ってまだまだたくさんあるなあと気づかされる毎日です。

Oさんのタモ柾の家具たち

2018.03.05

2018030500220180305003今日はね、Oさんの取付でした。
Oさんには、以前に食器棚やテレビボードを作らせて頂き、とても良くして頂いているのです。

「いつもお世話になっております。
今回も素敵な家具をありがとうございました。(いつも細かいことを言ってすみません)
うちのリビングがイマイさんの家具だらけになってきました。
イマイさんに家具をお願いすることを仕事のモチベーションにしているので、今後ともよろしくお願い致します。」

あら、うれしい言葉です。
私たちもその言葉こそ励みです。

所沢まで

2018.03.04

20180304002いよいよ元気に花粉が飛び交っているであろうなか、所沢のIさんのソファとデスクを届けてまいりました。
お子さんの進学に合わせてこのタイミングに千葉から埼玉に。
今から14年前に作らせて頂いた修正材のデスクは千葉のお家で、次の方が使ってくださるということで。
いろいろな小さなつながりが私たちに元気をくださるのですね。
そう言えば先日、家具の製作ではないのですが、この寒川町のお仕事のお手伝いをさせて頂きました。
高座のこころ
ここに少し私が登場させてもらうご縁を頂いたのです。
それを見て、高校卒業以来会っていなかった友人が訪ねてくれて、実は同じく寒川でお店を開いるのを知ることができたりと、つながりは少しずつそのうち大きな円になっていくのを実感しております。
ありがたいお話です。

家具屋姫のひな祭り

2018.03.04

娘たちからのひな祭りディナーのリクエストは、「山盛りチキンナゲットとちらし寿司」。
いつからか定番メニューになりましたが、同じメニューを作っていくと、長女はナゲットのソースを作ってくれたり、次女はちらしずしをよそって飾り付けてくれたり、毎年お手伝いしてくれることの変化が楽しめていいですね。
「おいしいね。」
今年もみんな健康に桃の節句を迎えられてよかったね。
今回はケチらずにちゃんと全量鶏もも肉のひき肉を使ったので、パサつかずに好評なのでした(笑)。材料をケチるとそれなりの仕上がりしか得られないのはなんでもそうなのですね。勉強になりました。
そんなひな祭りの夜でした。

Aさんのキッチンも今日で作業完了。

2018.03.03

20180303001先日取り付けた壁付けのコンロ側のキッチンに続いて、本日シンクのあるアイランドキッチンを設置して、これでAさんの作業が完了。
チェリーの今はまだ淡い色が、お引き渡し後にご挨拶にお伺いする頃には、もう少し色濃くなっているでしょうか。
まずはその時が楽しみです。

Tさんの作業も今日で完了。

2018.03.02

201803020032018030200420180302005稲城のTさんのキッチンの工事を本日終わらせて、これで2月のキッチンたちはすべての新しい場所へ巣立っていきました。3月はキッチンではなくて食器棚が多い月になりそうです。
おもしろい流れです。
だんだんと気落ちも体も温まってきました。