5本脚テーブルの考察

2018.05.24

201805240041年前に完成できたと思っていたテーブルは、やっぱりまだできあがっていなかった。
Aさんの納品しなおしたブナで作ったテーブルと、その少し前に作ったナラの試作のテーブル。あれから数か月使っていたのです。Aさんはダイニングテーブルとして、ナラのほうはショールームで時々使う作業用のテーブルとして。
そして、とある作業をしていた時に、ペキッて音がしてぐらっと揺れたのです。
いけないと思ったら、クロスしている腕の部分がホゾの元から折れてしまったのでした。
5本のうちの1本にだけ少し強い力が加わったからだな・・。
Aさんのほうはどうだろうか・・、そう思っていましたら間を置かずしてAさんからご連絡が。
「あれから快適に使っておりますが、どうも十字の部分に亀裂が入ってきているようで・・。」そうですか・・。
あらためて引き取ってきて、そのかわりにアイアンの脚をしばらく使って頂くことに。
そこには負荷がかからない、って思っていたところが破断しそうな兆候。
うーん、カナイ君と再び頭を悩ませて、Aさんも「デザインよりも検証された機能性、強度を重視しても木で考えることはできないでしょうか。可能であれば、頑丈で構造もシンプルなんだけど、今のデザインのDNAがどこかわずかに面影として残っている、といった感じでも良いのですが。あのデザインは最高に気に入っているので。
長く使うものですから、1年待つのは大したことではありません。」と言ってくださって、これはもうしっかり見極めないと。

そうして、まずは試作から手を加えてみました。
あらためてしばらくこの形でここで使ってみて、大丈夫かどうかの試験です。

チェリーの格子のテレビボード

2018.05.24

20180523001格子のラインが連続しただけの印象のテレビボード。天板の厚みと格子の幅を揃えたところがこの家具の特長です。隙間を少なくすることで、チェリーの面の印象が強く出てきて表情がよく表れました。
本当は完全に浮かせてみたかったのですが、奥行きもそれなりにあるサイズでしたので、あとで歪みが出るといけないので、補強の脚を奥まったところに入れて荷重を逃がしております。
収納の中を見ると、表から見るよりもにぎやかな形で物がしまえるように対応しました。
テレビの壁掛けの工事も一緒に私たちのほうでさせて頂き、家具の取付よりも時々しか行なわない壁掛けののあれこれに多少戸惑いながら、取付させて頂いたのでした。
今回は、壁掛けと一緒に壁に穴を開けさせて頂いて、テレビボードの背面からテレビの背面まで壁内にケーブルを通せるように施工しております。壁の中は見えないものですので、なかなかヒヤヒヤするわけです。