チェリーの小さなキャビネットのリメイク

2018.11.12

Aさん、こんにちは。

久しぶりにAさんのところにやってきました。
前回、依頼されていた食器棚のリメイク(というかなんというか。)にやってきたのです。
「イマイさん、じつはねこれでいいかなって思ってそろえた小さなキャビネット何ですが、こうしてキッチンと並べるととてもちぐはぐで、これなら最初からイマイさんにお願いしておけば良かったなあって。」と少し寂しそうにおっしゃっていたAさん。
強化紙の木目がプリントされた合板を使っているので、そういうふうに見えちゃうのですね。
「全て作り直すと費用が高くなってしまうので、例えば、キャビネット本体をそのまま生かして、天板と扉だけ新しくすることもできますよ。」

ということで、そういう風に加工してきたのです。
半年ほど前に設置したキッチンは段々と色濃くなってきて、今日設置した扉や天板はまだ淡い若々しい色でしたが、それでもプリントされたものとはまったく違う味わいが生まれました。
うまく調整してキッチンとの高さも揃えることができたので、見た目が整いました。
よかった、良かった。

それではAさん、また何かあればいつでも声をかけてくださいね。

国語の授業

2018.11.12

土曜日は海老名市のPTAが集まっての行事がありましたので、私はお休みを頂いて、みんなにMさんの取付に行ってもらっていました。
写真とメールで報告はしてもらっていたのですが、ようやく本日の月曜日にみんなにあえて無事に納まったということを聞きました。
一番心配していた搬入はどうにか階段から上げることができたようで、家具の設置も藤に終わる見込みが見えたので、一番メインに担当してもらっていたコバヤシ君ですが、ただいま受け持っている仕事が大詰めなので、先に戻ってこれた、ということでこれはきれいに終わったのだな、とひと安心。
今度Mさんにあらためてご挨拶に伺おうと思います。

そして、その日は市役所で講演会が開かれたのですが、来てくださった講師の先生は私たちと同じ立場の会長さん。こういう学校と親たちとの橋渡しをするような役目ってなかなかいろんなお父さんお母さんには浸透しづらいのですが、それがうまくいっているよ、という実例を発表してくださったのでした。
魅力的で前向きで楽しそうでしたが、やはり各学校が抱えているところに照らし合わせていくと難しい部分も多いよね、なんてみんなで思えるところもあり、難しいのだなあ、とあらためて思わされたのでした。

ところ代わって、翌日曜日は、午後からTさんが家具の相談にいらしてくださるまでは、今度は私が住む地域の会議です。
先日、私たち学区の小学校2校、中学校1校と地域の皆さんとで開いた懇談会の様子の報告と、そして私たちの中学校の校長先生が特別授業を行なってくれるということで、緊張しながらも楽しみな午前中なのでした。
先生も校長という立場になると、授業ができなくて淋しいよねって言いながら、楽しそうに国語の授業を20分ほど開いてくださったのです。
漢字のもととなる人の動作を表したこの記号は、今で言う何という漢字でしょうと言うお話で、思いもよらない漢字が出てきてびっくりするとともに、その漢字を当てはめてこの地域の会議の重要さを説いてくださったりと、とても楽しい午前中だったのでした。

こういう活動に参加できる人というのは、「よほどポジティブな考えを持った人」か「仕方なく断れなくって引き受けてしまった人」か、のどちらかに分かれることが多いと思います。
もちろん、私は後者。
人前に出て話すなんて考えもしなかったし、こういう活動があること自体よく分かっていなかったわけで。
運動会の片づけを手伝ったことでズルズルとこうして役目を任されている‥、なんていうととても後ろ向きなのですが、当初はね、そう考えていたこともありました。
だって全校生徒の前に一人のおじさんが話す内容なんて一体どれだけ聞いているのかって思うと、余計にドキドキするわけだし、先生っておっかない存在だなあって子供心に思っていたわけだし、自治会長さんなんて言い方悪いですがお年寄りの集まりのようなイメージしかもっていなかったのです。
最初は右も左も知らないお父さんやお母さんや先生やおじいさんばかりでした。
でもね、「あっ、あの人がいるからちょっと手伝ってこよう。」とか「あの先生がこういうふうに頑張っているんだ。」とか「あそこの自治会長さんがラジオ体操やってるから自分も早起きして行ってみよう。」とか段々と一人じゃなくなってくるんですね。
この町に住んでいるんだなあって、実感がそういうところから感じられるのです。
一日の約2/3は寒川の工房に来ているのに、海老名の人たちが子供や町を見ていてくれるっていうのは、何というかとてもうれしいのです。帰るところがあるんだっていうか。
もちろん、寒川の町の皆さんとのつながりも大きいのですが、海老名のみんなとのほうが、そこに住むって覚悟がある分、何というか深いのです。

「楕円を足跡が囲む記号は、「回」ではなく、「衛」(まもる)。地域という大事な場所をみんなでしっかり育み守ってゆけるように。」
校長先生はそうおっしゃっていました。

右も左も他人だったのに、いつの間にか右の端も左の端もどこかでつながっている人達ばかりになりました。
もともとそうだったのにね、見ていないと見えないことってたくさんあるんです。
だから今はね、ズルズル引きずっているって気持ちよりも楽しんでできていて、子供のことを考えるもそうですが、自分たちが楽しくありたいって気持ちも同じくらい大事だなあと今さらながら思うのです。
楽しいって気持ちがいろんな人に伝われば、難しいと思えたこともきっと向こうから「楽しそうだね。」って言ってきてくれるはず。
そういう気持ちになれたのです。