リビングボードのオーダー「ナラ板目の大きな引き戸のあるリビングボード」

2019.03.06

20190306001今年に入っていろいろなクリエイティブな皆さんからお声掛け頂く機会が多くて、楽しみでありますが、大変緊張している毎日です。
そのようななか、先日設置させて頂いたリビングの家具を拝見させて頂くために久しぶりにSさんにお会いしてきたのです。
残念ながらご主人はお仕事でお会いできませんでしたが、奥様とお話ししてゆったりとした気持ちを頂いてきました。
1年半前に食器棚を作らせて頂いたのが始まりですが、それまでにいろいろなメーカーの家具を見て回ったのだそうですが、微妙にサイズや仕上げがしっくりこなくて、探すことに疲れてしまっていたのだということでした。
そういう時にお声掛けくださったのですが、そのせいか、そこかしこにいろいろなものが置かれていて、そのものの色でこの場所全体がにぎやかになっている印象を受けたのです。
それから、食器棚と今回のリビングの家具が置かれてひと段落したのですが、あの時の印象と比べると大きく変わりました。
形と色がまとまることでキッチンとリビングの住み分けができて、この大きなひとつの空間にメリハリが出てとても表情豊かになったのでした。

ありがとうございました、Sさん。
またご主人ともお会いできる時を楽しみにしております。

オーダーキッチン「モールテックスのキッチン」

2019.03.06

201903050021月、2月と作りためていた家具の設置工事が今月になってバタバタと動き出します。
まずは、平成建設さんの現場で熱海に来ております。
ちょっと変わったキッチンで、モールテックスという左官塗材で仕上げるのです。

以前にも何度か「モールテックス仕上げのキッチンはできますか。」という相談を頂いたことがあります。
最近はキッチンの仕上げでモールテックスという言葉を聞くので、私たち家具屋でもできるものだと思われそうですが、残念ながら今のところ私たちは行なっておりません。
講習を受ければ誰にでもできる施工方法なのかもしれないですし、そういうふうに仕上がっているところも見たことがありますが、やっぱり左官屋さんが培ってきた技術と比べると、仕上がりは違うのです。
手の跡が残る良い仕事というのは、その技術的な下地があってこそきちんとした手の跡が残せるものですから、にわかに覚えた技術を披露して手の跡を残すと言うのは、本当に手の跡が残っちゃっうわけですからなかなか覚悟がいるわけです。

例えば、よし、車の免許を取ろうと思うわけです。免許さえ取れれば、運転はきっとうまくなっているはずって、なぜかそう思ってしまうことってあるのです。
でも、実際車の免許を取っても、F1レーサーのように車の運転に精通した達人になっているわけはなく、それがようやくスタート地点でして、きちんと道路に出て繰り返し運転をすることで少しずつ技術が上達していくわけです。

お施主さんが自分たちで施工して、塗りムラが出たり、凸凹になるのはよいのです。それこそ手の跡であって、その人の表情ですので。
私たちが行なうということは、そのお金を頂いて仕事をさせて頂くことですので、やはり半端に引き受けるのは怖いのですが、話が飛んで先日オービタルサンダーを使って、自分でステンレスに表情をつけてみたのです。やれ何番のやすりだとどうなる、何番だとこうなる、なんて試していたら、やっぱり物を作るって楽しいよねっていう思いをあらためて覚えまして。そのようなわけで、よい伝達者さんのもとで学ばせて頂く機会や時間がありましたら、いつか試してみたいなあと思うのです。