みどりをかりる

「ナラ板目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン」

葉山 S様

design: Sさん
planning: daisuke imai
producer: tsuyoshi kawaguchi/masakane murakami
painting: Sさん

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

リビングから眺める。

「私の初めの気持ちは、我が家の土地は山の裾野にある住宅地なのですが、窓からは山が見え景色が少しだけ良いのです。
私はお料理を作ることが大好きなので、窓から外の景色を眺めながら料理をすることに憧れていて。
それで、キッチンに立つ場合、作業の大部分を占めるシンクとガスコンロを家の壁側につけて、その背面(リビング側)に作業台を置きたいと決めていたのです。」

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

キッチンとアイランドカウンターの配置の様子。

私が留守中に、工房までいらしてくださったSさん。LUCCAのIZUMIさんのキッチンに憧れて、私たちを訪ねてくださったのでした。
Sさんは、家を建てる前から私たちのキッチンを検討してくださっていて、まだこの時も、ハウスメーカーさんが作る鉄筋の家にするか、工務店さんが作る昔ながらの木軸組の家にするかまだまだ迷っていたのです。
「家族内で議論しているところでして、まだ着工等の日取りが決まっておりません。
ただキッチンに関しましてはイマイ様にお願いしたくて、フライングしてお邪魔させていただきました。」
ありがとうございます。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

キッチン全体の様子。

「イマイ様,こんばんわ!
ご連絡ありがとうございます!
あれから、またバタバタと問題が起きまして。。。時間をロスしておりました。
でも、またやっとスタート地点に立つことができました。
今は、間取りを考えている段階です。
キッチンは、やはりイマイさんにお願いしたい気持ちでいっぱいです。
イマイさんを、長らくお待たせしてしまいますが、必ずまたご連絡をさせていただきますので、もうしばらくお時間をください。」
Sさんからの温かいお便りは続きます。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

今回のSさんのカウンターは奥にステンレスの立ち上がり(バックガード)をつけています。それに合わせて、左側面にパネルは高さを少し立ち上げています。

「こんばんわ!!ご連絡が遅くなりまして申し訳ありません。
実は、私たち夫婦は入籍して一年になるのですが、来月の8日に結婚式を控えておりまして、ここのところバタバタしております。・・・」
Sさんからの温かいお便りは続きます。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

引き出しの様子。その1。

そうして、少しずつご新居のプランは決まり、家から建具から全部作っちゃうと言うすてきな工務店さんの元で工事が始まりました。ただ、工務店の丹羽さんもキッチンを作るのは初めてだったようでして、いろいろと打ち合わせをして良い形を探していきました。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

引き出しの様子。その2。

キッチンの形も決まりもうすぐで内装工事も終わりに近づく頃に取り付けに入らせて頂きました。
取付日には、Sさんが立ち寄ってくださったのですが、ちょうど作業に手が離せなくて、あまりきちんとしたお話もできずにすみません・・。
そして、Sさんからのお便りです。
「今日は、本当にお伺いすることができてとても良かったです。
実際に自分の使うキッチンを見ることもできて、家のイメージがなんとなくできてきました。実際にはまだまだ設備も入れらておらず、石膏ボードに囲まれてガランとしている現場なので、どうなるもんかと日々気になっているだけだったので。
食器棚については、自分でも何を具体的に入れるかというところまで詰めて想像することが難しく、もう少し検討させてください。
引越先で食器棚が無いと、物が溢れ大変なことになりそうなのですが、一生ものなので、実際に生活を始めて慎重に考えるのも良いかなとも思い始めています。」
そうなのです。今回はSさんのご新居の予算もありまして、キッチンとアイランドカウンター(食器棚)は別々の製作時期になったのです。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

コンロの下は、金属製のスライドワイヤーストッカーを装備しています。

そして、ご新居の工事が完了し、ようやくお引越しとなりました。
「イマイ様、Sです!
ご連絡ありがとうございます。
昨日、引越しを終え、今日は、床のオイル塗りを頑張りました。キッチンは、丹羽さん達にも義両親にも好評です。今夜、初めてこのキッチンで引越し蕎麦をつくったのですがとても嬉しくなりました。
本当にありがとうございます。
キッチンに立つことが、とってもとっても嬉しく幸せです。
また、食器棚の方ですが、年明けに打ち合わせをお願いしたいと思います。その分、納期が遅れてしまってもかまいません。お気遣いありがとうございます。」

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

一番右端は調味料用の引き出しと。

そうして、食器棚のほうもプランを重ねて、4ヶ月ほど時期をずらして、納品。これでようやくSさんのキッチンスペースができあがったのでした。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

ボトル収納用の引き出し。

そう、今回はアイランドカウンターの塗装はSさんの奥様が行っています。オイル塗装の家具の場合、特に水場であるキッチンの場合は他の家具に比べて、がさつきやすく、水拭きするのでツヤも落ちやすかったりするので、定期的にオイルをすり込んでいくことが大切です。そのメンテナンスの方法は、私たちが家具を納品する時に皆様にお知らせしていますが、ご説明をしていても、いざ実践するとなるとなかなか大変そうで躊躇してしまうかたもいらっしゃいます。ですので、今回のSさんのように最初からご自身で塗装をしておくと言うのも良いことだと思います。塗り方については、最初に一緒に行いまして、乾燥方法や拭き取りかたなどひと通り実践しながらご説明しますので、それほど気負いなくできると思います。
実際に皆様からは、思っていたよりも簡単で、早くできて楽しんでできましたという意見が多いです。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

シンク前のタオル掛けの様子。

家具は楽しみながら使っていくものです。いろいろな形で私たちは、家具を使ってくださるかたに寄り添っていきたいと思っています。

オークのI型キッチンとアイランドカウンター

アイランドカウンターの家電収納部の様子。


オークのI型キッチンとアイランドカウンター

家電収納部の1カ所はコーヒーコーナー。引き出しには、コーヒーとお菓子の器具がしまわれています。


オークのI型キッチンとアイランドカウンター

扉を開けるとカップ矢食器などが使いやすいようにしまわれています。


オークのI型キッチンとアイランドカウンター

こちらはダイニング側の様子。 主に本棚として使っていらっしゃいます。


オークのI型キッチンとアイランドカウンター

カウンターにはSさんの優しい気持ちが表現されていました。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 ナラ板目突板練り付け
本体外側 ナラ板目突板練り付け
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 ワトコオイル塗装「ナチュラル」
カウンター仕上
天板 ナラ板目無垢材
扉・前板 ナラ板目突板練り付け
本体外側 ナラ板目突板練り付け
本体内側 シナ合板
塗装 ワトコオイル塗装「ナチュラル」

ナラ板目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン

価格:690,000円(制作費・塗装費、設備機器は別途)

ナラ板目材のペニンシュラタイプのキッチンカウンター

価格:630,000円(制作費、塗装はお客様施工)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は30,000円から、取付施工費は100,000円から)

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