オーダー製作例

アルダーとカバを使ったキッチンとバックカウンターと吊戸棚

夢の種まき

水戸 N様

design:Nさん
planning:daisuke imai
producer:masakane murakami
painting:haraki tosou

アルダーの無垢材とカバザクラを使ったオーダーキッチンと背面収納
「吊戸棚の高さを決めるのに、取付の時に立ち会わせて頂く形絵でも大丈夫でしょうか?」と言うご相談。もちろん、そういうのもアリです。そうして頂いた方が一番使いやすい位置を決めやすいですもの。 そして、吊戸棚の和えに立って使いやすい高さを見て、リビングまで下がって見た印象が良い位置を考えて、そうしてこの位置になりました。

約2年の時間を掛けて、完成したNさんのキッチン。
そのNさん、実は以前に私たちがアトリエのキッチンを作らせて頂いたKona Salonの熊崎先生の生徒さんなのです。
今お住まいの水戸から月に1回先生の教室に通っているのです。
教室に通っているうちに、熊崎さんのスタジオのキッチンを作ったのが私たちと言うことを知って、このたび、ご新居を建てるにあたってキッチンの相談に来てくださったのです。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
浄水器と水栓は別々で。後々ここでお料理なども教えることができるようになった時に、水栓が二つあると作業がはかどりますので。

「いつかはここで教室を開きたい。」そういう夢もあって、リビングの方を向きながら、作業ができるような、ペニンシュラタイプのキッチンと、少し大型のオーブンが置けるような、食器棚を希望されていたのです。
Nさんとのやりとりは、ご新居を建てるにあたって、かなり早い時期から打ち合わせしていたのでした。
打ち合わせは、基本的に直接お話ししながら、と言うスタイルで、このショールームで行い、奥様が夢や理想を語り、ご主人が隣で暖かく見守り、私が実現可能な形に組み立てていく、と言う感じで進みました。
ところが、ある程度プランがまとまってきたかな、と言うところで、一度お話がストップに。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
バックパネルとサイドパネルを少し立ち上げて水返しのような感じにしています。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
スポンジが飛び出てこないようなバー付の洗剤ポケット。

Nさんご夫婦で住むご新居ということでお話を進めていたのですが、いろいろとお話し進むうちにご両親との二世帯で住むということになったのだそうです。
そのようなわけで、立地も間取りも大きく変わるので、ご新居の基本設計があらためてできあがるまで、ちょっとおやすみに。
そうして、数ヶ月経ったしばらくした頃に、Nさんからあらためて、ご相談を頂いたのでした。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
引き出しの様子、その1。今回は、包丁置きも製作。
アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
引き出しの様子、その2。
アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
引き出しの様子、その3。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
引き出しの様子、その1。IHヒーターの下は大型の引き出しです。

当初のプランから大幅な変更はなく、左右が反転するくらいのプラン変更でしたので、元のプランを生かしながら細かい部分を検討し直して、プランはまとまりました。
そして、いよいよ現場で打ち合わせです。
私たちのキッチンは、工務店さんの協力なしでは出来上がらないキッチンです。工務店さんが、私たちとどうつきあってくださるか、特に遠方の工務店さんだと、より顔が見えないからちょっと心配だったのです。そこでまずは、打ち合わせと挨拶に。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
そして、全体の印象。
施工会社のaltさんは、Nさんだけではなく、私たちにもとても親身になってくださる方々で、心配することはありませんでした。
「この図面があれば、何度もこちらまでいらして頂かなくても大丈夫ですよ。遠いと大変でしょうから。」
その言葉に甘えさせて頂き、、最初の打ち合わせから数ヶ月経って大工さんのお仕事がある程度進んだ頃にあらためて現場に。
工程の関係で、壁に石膏ボードが張られる前の段階での採寸となりましたが、キッチンの寸法出しも手伝って頂いて、よし、あとは、きちんと作るだけです。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
さらに引いて、全体の印象。

大工さんが施工ボードを貼り終わってから、ペンキ屋さんやタイル屋さんが壁を仕上げるまでの間の期間が私たちの取付時期です。そう考えると、スケジュールはなかなかシビアになってきます。altさんのほうで、約1か月後の取付日を設定してくださったので、ひとまず安心なのですが、距離が遠いと何だかドキドキするわけです。
ひとつでも見落としが出たりすると、現地で何も施工ができなくなることだってあるわけですから。
製作を担当する村上君と細かく打ち合わせして、うん、これで大丈夫だろう。キッチンを壁の形状に合わせて変形させるところや、バックカウンターの天板の変形させるところも。タイルの厚み分逃げ寸法を見て作ることも。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
ヒーターの隣の壁際の引き出しは、調味料とボトルの引き出し。今回は調味料、ボトルが別々の引き出しではなく、一体型。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
ハンガーパイプはIKEAのもの。

今回Nさんのキッチンに使う素材は、アルダーと言う明るいオレンジ色をした木を使う形で考えております。
通常、私たちの家具は、リビング側のバックパネルやサイドパネルには、表情を豊かに見せるために無垢材を用いるのですが、無垢材はその特性上、そのままだと必ず板が動いて反りや歪みが出たりする可能性があるので、歪みの矯正しにくくなる扉や引き出しなどの収納側は突板と言う無垢材をうすくしたものを使うことが多いのです。ただ、アルダーという木は、節が多かったりするので、突板として作るのに適していないようで、ほとんど突板を見かけないので、今回は、収納側にはカバの突板を使って作っております。
そのあたりの素材の使い分けも問題なく進んで、いよいよ取付です。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
こちらはバックカウンター(食器棚)の天板。こちらもステンレス。
当日の朝9時頃には現場入りしたかったので、まだ日が昇る前の6時頃に会社を出発。
Nさんが住む子世帯は、2階、ということもあって、荷揚げをしなければなりません。そうなると、少なくとも2人が下で準備して、2人が引き上げる、ということで4人は必要になります。
ということで、全員で出発。
神奈川から水戸、と言うとかなりの距離を感じるのですが、(実際は200kmくらいあります。)渋滞する前に都内を走ることができれば2時間ちょっとで到着できます。予定通りの時間に着いたのですが、2階の高さで予定していなかった部分があって、ちょっと戸惑います・・。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
吊戸棚の扉は上に向かって開くタイプ。ソフトダウンステーをつけているので、開くと90度で止まり、閉める時は手を放してもゆっくりと扉が閉まります。

と言うのも、2階の高さは普通の階高なのですが、バルコニーの手摺が予定よりも高い位置だったのです。
IHヒーター部分の収納部は、けっこう思いから上がるかな・・。とちょっと心配していたのですが、そんな時、ちょっと強面の左官屋さんが声を掛けてくださいました。
「この梯子使っていいからよ。」
と言うありがたいお申し出。さらには引き上げる私たちを見かねてか、荷揚げまで手を貸して下さって。途中からいらして下さった現場監督さんにまで手を借りたりして。ありがとうございます。大変助かりました。
皆さんの温かな思いでうれしくなりました。
そのようなわけで荷揚げも完了し、予定通り変形させておいた部分もきれいに納まって、キッチンとバックカウンターの取付は完了。
あとは、後日設備機器の取付に伺います。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
引き出しの様子、その4。バックカウンター側の引き出しは、あまり濡れた手で触ることが少ないので、手掛けにしています。キッチン側はステンレスのハンドルです。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
引き出しの様子、その5。

そして、2回目の取付。設備機器は何度施工してもつまづくことが多いのですが、今回のレンジフードのちょっと時間が掛かってしまいましたが、すべての機器の取付を完了し、テレビボードもきちんと設置が終わり、あとは、水道屋さんや電気屋さんにつないで頂ければすべて終わり。ほっとひと安心です。
そして、Nさんにご報告。
ここまで約1年半の間、長いようであっという間でした。

アルダーとステンレスのキッチンと食器棚
奥様自家製のホットドッグ用のパンでサンドイッチランチ。

「本日で作業が完了されたとの事で、大変ご苦労様でした。
また、打ち合わせから据付けに至るまで、長い間対応下さいましたことに御礼申し上げます。
思い出しますと、今井様の工房にて打合せを行っていた頃も本当に楽しかったですし、それが実際に形になったことは本当に嬉しい事です。実際に使用すると、もっと嬉しさが倍増するでしょうね。
写真も拝見致しました。早く現地に行って見るのが楽しみです。
3月に入りましたら、イマイ様にお会いできるのを楽しみにしておりますので、こちらこそ引き続き宜しくお願い致します。」
その後、Nさんのお宅にお邪魔させて頂き、奥様手作りのパンで手作りホットドックのランチをごちそうして頂いたりして。
そして、ご主人の温かいサポートのもと、いつか気持ちが落ち着いたらここで開きたいという夢のお話も聞かせて頂いたり、すべてのお部屋をご主人が案内してくださって、それぞれのお部屋についての思いを聞かせてくださったり。
いろいろとありがとうございました。
こうして、ちょっと離れた場所でも私たちのキッチンが活躍しているよっていうことがとてもうれしいです。
小さな夢のたねまきは少しずつ広がってゆくのです。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 シルバーハート板目突板練り付け
本体外側 シルバーハート板目突板練り付け/アルダー無垢材
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 ウレタンクリア塗装3分ツヤ
食器棚仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 シルバーハート板目突板練り付け
本体外側 シルバーハート板目突板練り付け
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 ウレタンクリア塗装3分ツヤ
キッチン
価格:800,000(製作費、塗装費、設備機器は別途)
バック収納
価格:600,000(製作費、塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は80,000円から取付施工費は110,000円から
ちょっと関わりのありそうな家具たち

オーダー家具のある暮らし