オーダー製作例

タモの階段箪笥調のキャビネット

風のとおりみち

大和 B様

design: Bさん
planning:seiji imai
producer:hiroshi ito
painting:hiroshi ito

私が留守にしていたある休日、訪ねて来てくださったBさんが父に相談したのは昔から良く見かける階段箪笥でした。「忙しいのでしたらできあがるまで待っています。」と言われてようやく先日納品できました。

タモの階段箪笥調のキャビネット
全体の印象。

「階段箪笥のような家具を依頼されたよ。」と父から聞いた時に”じゃあ古風な感じの家具かな”と思っていたらやっぱりそのようなイメージの家具でした。
材料にはイメージに合わせてタモという木を使っています。この家具はユニットになっていて、引き出しの箱・ニ枚の扉がついた箱・オープンの棚とそれぞれ別々の箱で出来ています。それを写真のように積み重ねるだけで使ってもらうようになっています。後々それぞれの箱を単独でも使えるようにとのBさんの希望でした。
ハンドルもブラリの方がこの家具には良く合うと思い、シンプルなブラリにしました。
家具の帆立は框組し、鏡板に突き板を落としこんでいます。天板や地板は接ぎ合わせて作りさねを入れて箱を組むようにしました。無垢材を使って家具を作るときに一番難しいのはやはり板が季節や時間によって動いてしまうことです。だから今回は時間をたくさんもらって一枚の板から各部材を採って一枚の部材として製材していく各作業の間に板を風に当ててなるべく木の動きが落ち着くまで待ちました。それから組み上げていったのですが組んでからでも塗装をして仕上げるまでに少しですが板は動きます。
完成して納品した現在でもBさんの住まいの環境に慣れるまでに木は動きます。そして季節によって周期的に動いていきます。ある時は引き出しがきつく扉の開け閉めがきつく、ある時はガタガタになるほどゆるくなることさえあります。そして必要な時は私たちが手入れをします。
使う人にとっても家具を使うことだけではなく手入れをしながら使っていくという覚悟が必要になってきます。
一番必要なのは塗装です。定期的にオイルを擦り込んで塗装をしてあげれば木は滑らかになって長持ちしますから。(冬に私たちが乾燥した肌にクリームなどを塗るのと一緒です。)
家具は使うだけのものではなく一緒に人生をつきあって行くものとなるのです。
風が通り抜けるこの部屋で家具はどのように変化し馴染んでいくのか楽しみです。

タモの階段箪笥調のキャビネット
タモの導管は、ナラなどに比べて濃淡がはっきりとしているので、このように濃い色で着色するととても躍動感のある仕上がりになりますね。

タモの階段箪笥調のキャビネット
引き出しは、側板に溝を突いて吊る「吊桟」。

タモの階段箪笥調のキャビネット
扉はこのような感じ。

タモの階段箪笥調のキャビネット
オーソドックスな框組です。

階段箪笥のようなキャビネット
価格:380,000(製作費,塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は12,000円から
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