オーダー製作例

ダイニングテーブルと椅子の塗り替え

シンプルナチュラル

町田 F様

made by daisuke imai

以前に行ったタンスの塗り替えの様子を見て頂いたFさんから、ダイニングセットの塗り替えの相談を頂いたのでした。
2年前にリフォームされたばかりのリビングに置かれていた大きなナラの無垢のダイニングセット。
私は個人的にはもとのこげ茶色のままでも「良い色だ。」と思っていましたが、「リビングのイメージを統一したい。」というFさんのイメージはナチュラルな感じの色。
さぁ、どうやって色を落とそうか・・。
以前ヤスリをかけ続けていて、手の皮が赤くなって、つめがすり減ってしまった時のことを思い出し、ちょっと冷や汗が出てきました・・。

ダイニングテーブルとチェアの塗り替え
左が預かった時の様子。右が剥離した後の様子。
塗り替える前の家具は本当に濃いこげ茶色の塗装がしてありました。
Fさんのリフォームが終わったお部屋のイメージはタイルやペンキや木部をオイル塗装をしてあるような「ナチュラル」な印象の部屋で、、最初に私が打ち合わせに伺ったときに受けたテーブルの印象は「このままでも部屋とテーブルや椅子のコントラストがきれいで良いな。」と思いました。
しかし、Fさんは、「リフォーム前の濃いフローリングに合わせて買った家具だからどうしても部屋が暗く映って・・。明るい印象に塗り替えたいのです。」という希望を持っていました。
「できれば、この床のように白っぽい感じで・・。」という床はオスモのホワイトで塗られていて2年という時間が経ってちょうど良いツヤが出て、白から黄みがかっている感じでした。
そしていろいろと打ち合わせた結果として決まったのが、木目(導管)に染み込んだこげ茶色の塗料は取るのが大変なので現状のままで、オイルのホワイト色ではなく、再び塗り替えをする時に応用しやすく、木本来の色を生かす「ナチュラル」な色で、ということになりました。
まずは、会社に持ち帰って剥離をします。これが大変です。以前に塗り替えをした時に「木部剥離剤」を使って落としたのですが、あまり効果は得られなかった経験がありましたので、今回はひたすら磨き落とすことにしました。今まで傷ついた塗膜をはがして、同色のオイルで仕上げる塗り替えは何度も行ってきましたが、濃い色から明るい色にするのはやはり大変です。
一日サンドペーパーで磨いても椅子1脚削り落とせるかどうかというスピードでした。一日磨き続けるとその日の夜はペーパーが手にあたっていた部分が赤くなって痛むくらいでした。その後、私がノロノロやっていたからなのか、大変そうな様子を思ってなのか、父が見かねて「オービットサンダー」というものを購入しました。機械式のヤスリでディスクのようになっている部分にヤスリを貼り付けそのディスクが高速で回転して研磨するというものです。
ありがたい、やはり早いです。サンダーで大まかに全体を研磨してあとは細部を手で磨けば一日2台くらいのスピードで仕上げていくことが出来たのです。
そして何よりも剥離に幸いしたのは、表面の塗膜が通常よりも薄く仕上げられていたことです。剥離で一番大変なのはこの表面に掛けられている「クリアー仕上げ」を落とすだと思います。これが剥がれない限りはすぐにヤスリが目詰まりしてしまって、茶色の着色料の部分になかなかたどり着けません。
いつもそれで苦労しているのですが、今回は少し薄く仕上げてあったので比較的簡単に着色料まで一気に落とすことが出来たのでした。

ダイニングテーブルとチェアの塗り替え
入隅部分を剥離研磨した様子
椅子の塗装の剥離で大変なのは、組んである部分の入り隅になった部分です。ヤスリがかけにくいから中々思うように落とせなくて大変でした。椅子をそっくり塗り替えたことが今までほとんどなかったので、私たちにもどこまできれいに落とせるか不安な部分がありました。そこでFさんには事前に「角の部分はおそらく茶色の塗料が残ることになると思います。」という曖昧で申し訳ない返答をしたのです。
いざ取り掛かってみると目立たないくらいきれいに剥がせて、剥離後、会社まで確認に来てくださったFさんにも満足してもらえました。「最初の打ち合わせの状態から想像していたから、ここまできれいに落とせるとは思っていませんでした。もっと、黒い部分が残ると思ってました。」と言って下さいました。

ダイニングテーブルとチェアの塗り替え
良い色になりました。
ダイニングテーブルとチェアの塗り替え
今までの濃い色からとても明るいダイニングになりました。

塗り上がって納めたときの様子です。木目に入った着色料は結局深くまで染み込んでいるので落とせませんでしたが、上から「ナチュラル」を塗ると違和感が全く無くなり、逆に目がはっきりと浮き出て表情のある良い感じに仕上がりました。
この納品した時の様子を見て、ようやく「やっぱりこの色に塗り替えたほうが落ち着くなぁ。」と気づいた私でした。
このように気に入ったものを自分たちでいろいろ考えて手を加えて、ずっと使い続けていくことができるというのはとても素晴らしいことですね。

費用については、お問い合わせくださいませ。
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