つたえる

2019.05.29

工房に戻ると、カイ君が担当するナラの吊戸棚の部分加工をしていたハラダ君が彼からの検査を受けていました。
ここに来たスタッフたちはみんな巣立っちゃうのですが、今でも近くで私たちを支えてくれている彼らは頼もしく、以前に自分が教えていたことがみんなに伝わって、今ではみんながそれぞれ仕上げやすい工法を頭を悩ませながら考えてくれていて、一つずつ伝わっております。
最初は心細く思えた彼ですが、今では安心してひとつの仕事を任せられるようになりました。
凛々しく見えるのは新婚だからというのもあるかもしれませんね。

スチールの黒皮

2019.05.29

むき出しの鋼材を腐食させないようにと生成される黒皮。これをそのまま家具の表情にしたいというお話は意外と多くなってきました。
鉄工のオヌマ工業のタカハシさんに相談すると、「イマイさん、黒皮は私たちからすると、ちょっとした環境の差異で赤錆も出てくるので、生地のまま使うのはあまり良いとは思えないのですよ。」とアドバイス頂くのですが、この印象が好きだというお客様にお話しすると、それでも良いです。と強い確信を持ってうなずく方々ばかりです。
そういうことでしたらやりましょう、ということで、今回もこの仕上げでデスクを作っております。
この部材と緋色のチェリー材を組み合わせて、すこし変わった形を作っていきます。
「引き出しの桟は、さすがにスチールのままだと錆が出てすぐに動きが悪くなっちゃうからステンレスで作りました。」と、タカハシさん。
いろいろなつくり手が一つのかたちを作り上げていく様は美しいです。
本日もあきる野の張り屋さんフジタケさんを訪ねてきました。
フレームだけではなく張りの表情で、椅子やソファの印象は大きく変わります。
まずは自宅のチェアから。
フジタケさんのご提案もあって、部分的にマチを取った張り方で見せてみようと。フレームは今まで作ってきた形ですから、張り方でどのように印象が変わるか楽しみです。
今でも希望される皆様には自宅でキッチンやテーブルを見て頂いてのご相談をしてもらえるようにと少しずつご案内しておりますが、もうすこししたらその椅子を使ってしっかりとお話しができるような場所になるようにと進めております。
いろいろな形をこれから作っていくことができそうで、楽しみであります。