日記「自由な手たち」

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城ヶ崎海岸まで

伊東市の城ヶ崎海岸までやってきたのでした。
城ヶ崎海岸というと、昔まだアキコと結婚する前の頃でしたかね、来たことがありましたね。
大室山に登ったり、つり橋を渡ったり、生まれて初めてプリクラというものも体験しましたね。
あの頃には、こうして二人の娘を持つ父親となって再びこの町に来るなんて思ってもいなかったでしょう。
細かい字が見えづらくなったり、ズボンのサイズが大きくなるわけです・・。

Tさんからキッチンを作ってほしいという熱烈な歓迎を受けまして、ちょっと遠いですがキッチンを作らせて頂けることになったので、現状の様子をを見るために下見にやってきたのです。
もう私たちのほうが2月近くまで予定がぎっしりになってしまって、Tさんのキッチンも納品できるのはやはり2月になってからになるので、まだリノベーションの工事自体も先になるのですが、どういうレイアウトが良いか、どういうタイルが良いかなど現地を見ながらいろいろとお話をさせて頂きました。

学生時代はたくさんチョコレートなんてもらえたことがなかったものですから、こうして熱い思いを聞かせて頂けるとのぼせ上ってしまうのでございます。
すてきな町、すてきな空気、すてきなキッチン。
良い形が作れるように頑張ります。

30分後に次の電車が来たら会社に戻ります。

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みんなすてきにやっている

コバヤシ君がこの工房を出たのが昨年の春ですから、もう1年半は経つのですね。
「いろいろなものを作れる人間になりたいんです。」って入社して間もない頃に言っていました。
うちに来る前は電気溶接(だったかな)の仕事をしていて、うちに来たのも「フリーハンドイマイの形が、というよりはまずは家具が作りたくて。」という感じでやってきてくれたのでした。(うれしいような、うれしいような‥)
彼は何というかニュータイプな感じ(アムロみたいな感じです)で、自分のセンスで持って間違いなく進んでいくので仕事が早いのでした。
「彼はいいですよ。」と当時ここで主任をしていたムラカミ君(彼も独立しちゃったね)がそう言っていましたが、なるほど、こうして外からの彼を見ているとよりよく分かります。

このところ、皆さんのご相談に「はい、良いですよ。」と気軽にお返事してしまっていたら、この時期に作らなければいけないものが集中してしまいまして、慌てふためいておりまして、この工房出身で独立して頑張っているみんなやお世話になっている方々に声掛けして、どうにか皆さんの仕事が順調に進むようにやりくりしていて、コバヤシ君にも今回このベンチの制作を手伝ってもらったのでした。

久しぶりに会うとより頼もしい印象。
今は木工と大工を合わせていろいろなことに対応できるようなスタイルで仕事をしているのだそうで、もうしばらくしたら自分の工房も持てる予定ということで、私たちも楽しみなのです。

そして、このベンチ、ちょっと変わった依頼です。
私たちがいつもルーター作業をする時に敷いている合板を見て、「ああ、これいいですねぇ。」と言ってくださったマイズミさん。
(以前、ここにいらしてくださった蔦谷さん以来、これが良いと聞いたのは2度目です。いまだに自分にはその良さが見いだせないところが凡人なのでしょう・・。)
その合板とチェリーの板目材を使って作ったベンチです。
お待たせしました。もうすぐ納品です。

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Kさんのナラ節アリ材を使ったキッチンに会いに

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無事に搬入できたことを見届けて、私は逗子まで。
1年半前に作ったKさんからご連絡を頂いたのでした。
「キッチンのサイドパネルに水切り棚が売れていたのかもしれなくて、ちょっとパネルが黒ずんでしまって。」
ということで、お伺いしたのです。
たしかにパネルとステンレスカウンターの角の部分がずっと湿気ていたようにパネルに黒い筋がいくつも入ってしまっています。
おそらく表面にカビがついてしまったのでしょう。
木に水が跳ねてもなるべく早めに拭きとって通気良くしておけば、あまり黒ずむことはないのですが、気づかずたまった水が乾くまでずっとそのままで自然に乾いた、となるとだんだんとその部分が黒くなってしまうことが多いのです。これはオイル塗装だからなる、というわけではなく、ウレタン塗装でもなることがあります。
(特に私たちのウレタン塗装だと厚塗りしないで導管の手触りを残すので、以前ウレタン塗装でも黒ずみが出てしまったことがありました。余り厚塗りしてしてしまうと表面は平滑になって汚れなどは付きづらくなりますが、手触りが樹脂を触っている感覚しかなくなるので、それはそれで淋しいのです。)

そこでなるべく表面をきれいにするために粗めのサンドペーパーから極細目の
ペーパーまであてて表面の手触りを良くし、黒ずみをなるべく除去したうえで、蜜蝋を擦り込みます。
ステンレスカウンターとのコーキングが切れてしまった部分は再度充填し直して、メンテナンスは完了。
まっさらなきれいに印象に戻るわけではないですが、黒みも少なくなって、汚れた印象は無くなり、使い込んだ良い色になりました。

良い感じです。
Kさんの住むこの家は、古い集合住宅。築50年近いのかな。
スケルトンにして、間取りを考えたこともあって、一般的なマンションのようなステレオタイプの印象にはならず、Kさんらしい独特の室内になっていて。
特に細長く取った玄関が心地よくて、さらにはこのリビングダイニングに入ってくる手前の前室のような広い空間がとても心地よいのです。
お兄ちゃんが遊ぶのでしょうか、小さなティピが置かれていて、白い壁は落書きがいっぱいあって、気持ち良い場所でした。
そういうのびのびした場所ののびのびしたキッチン。
「とても使いやすくて助かっています。」と仕事から帰宅した奥様がそううれしそうにおっしゃってくださいました。
ありがとうございます。
ひと通りメンテナンスのご説明をあらためてさせて頂きまして、「それではまた何かありましたら、いつでもお声掛けくださいね。」

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タモ板目のペニンシュラキッチン

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無事搬入できた、ああ、よかったよかった。
工務店さんから頂いた階段の勾配の図面や2階の平面図を見ながら、「ああ、うまく2階に上がるだろうか、どうだろうか・・。」となかば夢にまで出かけていたIさんのキッチンは無事に2階のその場所までたどり着けたのでした。
何度かお話しているかもしれませんが、キッチン自体はね、工房で仮り組みするので、現場に着いたら同じように組んでゆけば問題なく納まるという確信があるのです。
でもそこに運び入れるって言うのは見えない部分があって・・。
以前、もうだいぶ昔のまだ父も現役で現場作業に取り組んでいた頃、渋谷にあるメガネ屋さんの大きな陳列棚を搬入していた時です。
これ以上分割できない、というデザインで、それでもどうにか入るだろうというイメージはあったのですが、うーん、これが入らない。
どうにも階段でつっかえてしまう・・。
これはダメかな・・。持って帰って一度ばらさないといけないのかな・・。
なんていうことがありました。
(結局、搬入経路上にある照明を取り外して、みんなでエイヤッと取っ組んだらどうにか入ったのですが。)
それ以前にもまだ内装屋さんから数多く仕事を頂いていた頃、(この頃は採寸も内装屋さん任せでしたね。)入らなかったことが何度かあったのです。そうなると工房に持ち帰って、少し淋しくなりながら一つで作った家具を分割し直して・・。
そういう時に思いや苦い味の感覚はいつまでも覚えていて、こういうシビアな現場になると苦みが思い出されるのです。

ああ、よかった。無事に納まってとても魅力的なIさんらしいキッチンができあがりました。

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キッチンリノベーション

もともと水場がダイニングに向いていて、火元が壁に向く形だった二列型のレイアウトだったキッチンをあえてコンパクトにI型にして、作業台とキッチン、そして食器棚という3つのゾーンに分ける形にしたキッチン。
またもともとあった垂れ壁がキッチンへの採光を遮っていたこともあって、他の部屋よりも暗く感じる部分があったのですが、そこを切り取って明るくコンパクトな空間にすることに。
土曜日と本日とでKさんのところに作業に入らせて頂いて、今日はちょっと写真が撮れませんでしたが、懐かしいコバヤシ君にも取付作業を手伝ってもらって、本日ひとまず作業が終了。
次回棚板など細かい部分の作業を終えれば完了する予定。
少しね、懐かしい感じにしたかったのです。Kさんもそういう空気を持つ人で、この家もそういう空気が流れていましたので。
できあがりが楽しみですよ。

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秋の火ごはん

先日、千葉の四街道のSさんのキッチンを作らせていただいたあとに、その設計事務所さんから良い評判を頂いて、新たなキッチンのお話を頂いていたのですが、お客様の都合が悪くなってしまいまして、ぽっかりと時間が空いてしまいました。
アキコが日美(日曜美術館)をよく見ているのですね。
「じゃあ、行きたかった横須賀美術館に行こうよ。」
そのなかで上田薫さんの作品が見られるというので3人で出掛けることに。(ハルはもう部活です。)
今まで来たことなかったのですが、すてきな美術館。
ふわりと回遊する感覚や壁と天井がつながる柔らかい印象と海に緩やかに続くような鮮やかな芝の前庭などとても心地よい場所でした。
上田さんの時間を止めたその見せかたの美しさに驚いて、もう一つうれしかったのが谷内六郎さんの気持ちの蝋燭が灯るような作品に触れられて、心地よく帰ってきたのでした。
夜はみんなで約束していた庭ご飯。(オグさん煙かったですかね、すみません!)
お野菜からお肉へと移ると日がパチパチとはぜて、よい香りも漂って。こうして陽が落ちると少し肌寒く感じますが、アキコが用意した野菜をごった煮した汁物で体を温めながら、火が通ったお野菜とお肉を頂いて、最後はハルカが作る濃い味の焼きおにぎりを頂いて、最後はチィが楽しみにしていた夏の残りの線香花火でおしまい。
おいしい一日でした。

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小学校最後の運動会

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今日は次女チイの運動会に変わるイベント「スポーツフェスタ」の日でした。
2・4・5学年は前半、1・3・6学年は後半に1時間半ずつ各学年2種目ずつで午前中には終了するイベントとなりました。
声を出しての応援は控えて、応援団も手作りのマラカスのような道具をシャカシャカして旗をたくさん振って、放送も最小限。その代わりにたくさんの拍手をと言う事でしたが、皆さん少しのお子さんの出番を撮り逃すまいと撮影に集中しているので、拍手は少なめで本当に静かなイベントでした。
縮小されたイベントで名前は変わっても「最後の小学校の運動会」であることには変わりないので、通常通り行われていたら、やっておきたかったことはしておきたいなということで、おとうさんは朝早くに家を出てパパボランティアに参加して校庭の水たまりを埋めたり来校者の誘導を、私はチイのお弁当リクエストのおいなりさんとから揚げをたくさんということで1キロ分揚げました(笑)。帰宅後縁側に座って3人で食べました。(ハルは部活でしたので。)
チイ「クラス対抗リレーはもう少し早く走れたのかな…。ソーラン節はうまくできたと思う。」
よかったね。うん、かっこよかったよ。
チイ「先生が、今日このイベントが開催できるのは皆さんが普段感染に気をつけて頑張って生活してきたからなのですよ。来年運動会が普通に開催されても今年のことは特別な思い出になりますし、もし今年と同じ形になったとしても初めての開催年として思い出になります。だから6年生みんなで伝説を作りましょう!ってお話ししてくれたの。」と教えてくれました。
すてきですね。先生から生徒へしか伝えるができない言葉なので、彼女の心には大切に残ることと思います。
今日はK様の納品があったのですが、スタッフのみんなに任せてお休みをさせて頂きました。快く引き受けてくれてありがとう。
K様、後日伺わせていただきます。よろしくお願い致します。

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頭をまわせ

今週から始まっている茅ケ崎のKさんのキッチンリノベーション。解体がほぼ終わった今朝、現状確認にお邪魔してきました。
「イマイさん、今さらなんですが・・。」とKさん。
聞くとお母様がダイニングについていたカウンターをすべて取り払ってしまうのは気持ちが淋しいとのこと。
「でもね、お任せするわ。」とお母様はおっしゃるのですが、Kさん(は娘さん)とお話して、うまく残せる方向に。
あとは内装の施工を担当してくれているkotiの伊藤さんと週末スムーズにキッチンを取り付けられるように段取りにして現場を後にします。
すみません、週末はチアキの小学校最後の運動会があるので、私はお休みさせて頂くのです・・。

一度会社に戻って製作を担当するノガミ君に伝言したら、今度は石神井まで。
Uさんのキッチンはどうにも忙しすぎて木工事完了まもなく施工に伺えないので、監督さんとUさんとで細かい部分を打ち合わせて。
石神井、遠いのですが、実はいろいろとお客様がいらっしゃって懐かしい町だったりします。
私の好きな上井草から石神井までの通りを抜けると、少しずつ町の様子が変わったことに気がついたり。
このUさんのご新居が建つ場所から歩いて10分くらいの距離に以前家具を作らせて頂いたYさんの家があったり。
どうにか仕上げ工事の最中にキッチンを設置させて頂く形で順調に進みそうです。

そのあとは、会社に戻る途中に一番心配している登戸のIさんの現場に。
2階にあるキッチンまでたどり着くのに階段しか搬入経路がなくて、はたして、あのニッチがあるステンレスカウンターが入るのかどうか、ハラハラドキドキしていたのでした。
階段を上がりきったスペースの寸法を測ると、どうにか対角でも問題なく高さを確保できそうな感じでほっと一息。

会社に戻るとまもなく日が暮れそうな感じ。
うまく頭を回していかないと。緊張感と共に10月が終わりそうです。

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記念撮影

「卒業式に袴を着たい。」とチイが言い出したのは夏休み頃のことでした。
驚きました。姉のハルは式用の洋服を購入して参加しましたし、「袴を着て参加すると大変そう。」と言いそうだなと思っていたからです。
コロナの影響で卒業式もどうなるかわからないしどうなのだろうとも思ったのですが、もうこの先どうなるのかを考えてもわからないのであってもなくても関係ないのかも、本人が着たいという望みを叶えるだけでも十分なのかもと思えたのでした。
今日はその事前撮影の日でおとうさんに現場の取付の予定が入っていたのですが、現場帰りにノガミ君に自宅で先に降ろしてもらったので間に合い家族揃った写真を撮ることもできました。わがまま言ってすみません。協力してくれてありがとう。
ハルの入学式にも参加できなかったので「みんなで正装した写真を撮れていなかったよね。」と言う話にもなりとても良い機会になりました。スタジオの方々も感染に気をつけながらも楽しい雰囲気づくりをしてくださりいい時間を過ごすことができました。
ありがとうございました。

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クルミのキッチンバックカウンター

今日はノガミ君と二人で青梅のTさんのところにクルミのバックカウンターを取付に行ってきました。
晴れ間も顔をのぞかせてくれましてよい時間です。
最近、バックカウンターの奥行は深い方が使いやすい、というお話でまとまることが多くて、奥行60センチ近くにすることが多くなってきました。
今回のKさんも奥行55センチで作らせて頂きました。そして、引き出しの底付のソフトクローズレールです。
そうなると重いのです。
この大きさになると箱そのものが重いですし、ソフトクローズレールは通常のスライドレールの倍近い重さがありまして、引き出しの数が増えるとね、キッチンスペースで食器棚をひっくり返すのも躊躇するくらいになってきます。
今回はそこにバイブレーションに仕上げた厚み5ミリのステンレス板をカウンターにします。
この板がまた重いのです。(60キロくらい)
だから、お天気が大切になってきて、雨だと余分な作業が増えるので、この重量がさらに重く感じてしまうわけで、こういう晴れた日は心強いのです。
おかげ様ですんなりと納まりまして、Tさんにもとても喜んで頂けました。

そういえば、来年に厚み4ミリで長さが4メートルを超えるキッチンカウンターをクレーンで2階のキッチンに搬入させて頂く予定がありました。
この大きさでこの苦労だと、きちんとうまくいくのかどうか心配になるのでした。
頑張ります。