会えていると思う

2020.10.03

そもそも今日は定休日なので、四街道から戻ると工房はひっそりしたままでした。
「ただいま。」
2階に上がる戸を開けると、アイが迎えてくれた。
今朝のアイのご飯を父に頼んでおいたのだけれど、どうやら外には出してもらえなかったらしいね。
いつものラフな格好じゃない私を見て、(なんだよ、おじさん。)って顔してみているけれど、「アイ。」って呼んだらいつもの私だと気が付いたらしい。
ひと通り裏庭で遊ぶようなので(土の上でゴロゴロしちゃっているよ。)彼を一人置いたまま、2階に上がり事務所の戸を開けて(彼はここから出入りする)一息ついた。

「東一番丁、ブラザー軒。硝子暖簾がキラキラ波うち、あたりいちめん氷を噛む音。」
「ぼく」は「おやじ」と「妹」に会えてうれしそうに氷を噛んでいるように聞こえたんだ。

自分には誰か会いたい人が居るかな。静かな工房を見ているとふと思った。
やっぱり猫たちかなあ。
私が父が始めたこの仕事を手伝い始めてから工房にはほぼ猫が居た。
古い工房の時なんて、いっときは13匹も出入りしていたよね。
みんなどっか行っちゃったし、今はあまり野良さんが良く思われなくなってきていることもあって、それほど多くは見かけないなあ。
時々来る強そうなブチと、アイとおんなじ真っ白なヒト、くらいしか見かけなくなっちゃった。
あと、時々フトシ(だろうか)も見かけるね。
でも、毎朝みんなに挨拶しているから、みんなには相変わらず会えていると思う。みんな元気でやっていると思う。
独りよがりだけれどそう思っています。

オイル塗装

2020.10.03

今朝は四街道のSさんの現場まで。今日はSさんご夫婦でキッチンや洗面台のオイル塗装を行なうので、その塗り方などについてご説明に行ってきました。
オイル塗装は基本的に誰でもできる塗装ですので、制作のコストダウンもかねてご自身で施工されるという方々も増えてきています。
自分で使う家具(道具)は自分たちで手入れをして使う、というのはとても良いこと。
それに楽しいんです。
ザラついている表面にヤスリを当てるだけで気持ち良いくらいにつるっとして、ぼんやりと均質な表情だったものがオイルが塗られると、見る見るうちに導管が浮き出てきて躍動感のある木の表情がうわっと現れる。
Sさんたちもまさに息をのんでいて、「うわっすごいきれい!」って驚いていました。
そう、楽しいんです。
作業自体はなかなかの労働ですので疲れるでしょうけれども、できあがったさまは今見ている形よりももっともっと美しくなります。
頑張ってくださいね。

塗装方法と一緒に引き出しや扉の取り外し方法、取付方法塗り方のコツと拭き取り方のコツなどもお伝えして、要領の良いSさんたちですからきっときれいに仕上げてくれるでしょう。
次に伺う機会が楽しみなのです。

アジアンタムとの18年

2020.10.03

先日結婚記念日だったのですが、このアジアンタムとももう18年一緒にいることに気づきました。
結婚当初はさがみ野の駅近くのアパートに暮らしていました。ダイスケさんは主任で、私は看護師の仕事をしていました。結婚して一緒に暮らせるようになったけど、一緒に過ごす時間は減っている気がすると思い始めた頃にひとりでお家にいる時間の寂しさを紛らわせるために観葉植物が欲しいなと思い探したのです。その時風にふわふわ揺れる葉がかわいいアジアンタムという植物があることを知り育ててみたいなと思いました。直径10㎝くらいの鉢に収まる小さい子だったのですが、今ではこんなに大きくなりました。アパートからマンションの6Fベランダに引っ越した時に一度葉がないいがぐりみたいな状態のまま1年以上続いた時があって、環境が変わりすぎてもう駄目なのかもしれないと思ったことがあったのですが、再び葉が出始めて元気になりました。引っ越した場所で植物が元気でいてくれると「大丈夫な環境なのだな。」と思えてとても安心できたことを覚えています。
今回のマンションから戸建てへ引っ越す際も何かあるかもと心配していたのですが、元気でいてくれています。
ほぼほったらかしなのですが、我が娘たちと同じくたくましいのだと思います。(笑)
「いつもありがとう。これからもよろしくね。」と思うのです。