ようこそ、渡辺カレー店です。

2021.05.31

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いらっしゃいませ、渡辺カレー店へようこそ。
みんなで持ち回りでご飯を作っていこう、という話が出て、本当は季節が変わる3月の終わりに開きたかったのですが機を逃してしまい、カイ君が卒業する本日に合わせようということで、ワタナベ君に腕を振るってもらいました。
ワタナベ君には午前中に工房での作業を終えてもらって、買い出しを終えたらお昼前からキッチンで準備を進めてもらいました。
午後私とカイ君とで、M様の納品があるので、その帰社後にみんなでささやかにご飯を食べましょうというタイミングに合わせての行動です。
手際が良いね。
できあがったのは、ナスとオクラと豚肉のグリーンカレーとチキンのトマトと玉ねぎのレッドカレーです。
これは大変食べがいがあっておいしいカレーで、涙の代わりに汗をかきながらカイ君を無事見送ることができました。
今から少し離れたところで、家具の別の形を学んだ後にまたこの湘南に戻ってくるのだそうです。
カイ君も自分で言っていましたが、最初は頼りないところがありましたが、今では安心して任せられるくらいになったのにそのタイミングで出ていくなんて・・。
でもこのタイミングだから出ていくのでしょうね。
ひと回り大きくなって会えるのを楽しみにしております。

サクラのテレビボード

2021.05.31

チェリーではなく、サクラを使ったテレビボードをMさんのところに納品してきました。
午前中にお引渡が終わったばかりということで、少し慌ただしいなか、ひとまず納品のみ。
格子を少し深めに作ったり、扉の裏面にスピーカーネットを張ったり、コンポーネントのサイズに合うようにそれぞれの場所を設計して。
そういう形の良さを次回のタイミングで使っている様子と一緒に拝見させて頂けたらうれしいです。

この家具の制作を担当したカイ君が実は今日でここを卒業。
いろいろと彼自身考えていることがあって、それを実現させるために次の場所に向かうのだそうです。
3年後くらいにまた湘南に戻ってくるという話を聞いて、ではその時までゆっくり待ちましょう。
どのような形で私たちと再会できるかを楽しみにしています。

クルミの食器棚

2021.05.31

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30日の日曜日の午前中は、汗ばむくらいの良いお天気でしたね。
「予定日過ぎちゃったので、いつ生まれても良いタイミングになりました。」とおなかの大きなSさんが迎えてくださいました。
大変な時期にお邪魔させてもらってすみません。
「おそらく産後はいろいろ大変になっちゃうから今のうちに見て頂いたほうが良いと思いますよ!」とおっしゃって頂けましたので、お言葉に甘えてお邪魔させて頂きました。
とてもシンプルに見える食器棚ですが、意外と大変だったのです。
何が大変だったのかというと、もともとここには作り付けの収納棚があったのですが、奥行きが深いわりに中に棚板が入っているだけの作りだったので、使いづらかったのだそうです。
それを取り外して今回の食器棚を取り付けたのですが、簡単に外せるかと思っていたら、収納棚は軽量鉄骨が組まれて間もなく取り付けられていたようで、いざ外してみると石膏ボードもなく、床板も張られていない状態でほぼ宙吊りの状態で取り付けられていましたので、ボードを張り足して、床板も張り足して、と想定以上に大掛かりな工事になってしまいました。
自分たちだけで施工していたら対応が取れなかったかもしれないのですが、撤去からクロスの張り替えまでをいつもお世話になっているkotiさんにお願いしていたので、とてもきれいに仕上げて頂けてひと安心でした。
「おかげさまで、とても使いやすい食器棚になりました。理想通りです。」とおっしゃって頂けて、さらにひと安心。
「これですべて心残りなく気持ちがさっぱりしましたので、あとは元気な赤ちゃんを産むだけです!」ということで頑張ってくださいね。
そして、その間、お姉ちゃんになるお嬢さんを過ごすご主人もがんばってください。私の昔の経験を振り返ると、その時のハルカはとてもナーバスになっていたので、(やっぱりお母さんと長い時間離れるのは、子供にとってショッキングな出来事のようです。)大変だと思いますが、家族が増えるというとても素晴らしい出来事なので、あとでたくさんみんなで笑いましょう。

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市販のゴミ箱もクルミで化粧するとまとまりが生まれました。

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そして、キッチンのお話の中で、キッチンがクルミの印象になった時にこのスペースもきれいに見えたらよいな、ということで一緒に作らせて頂いたオープン棚。
写真だと分かりづらいですが、この色あいと部屋に馴染んだ印象はとても良いのです。
まとめて作って正解でしたね。

また、機会があったらこの場所をどんなふうに活用されているかを見させて頂けるとうれしいです。
まずはみんなで頑張ってくださいね。

チェリーのテレビボードと吊戸棚

2021.05.28

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今日はノガミ君、カイ君、ワタナベ君の3人で調布のYさんのところまで、家具の設置に行ってもらっていました。
ヒロセ君は元大道具の経験を生かして、リビングに2階建ての空間を作るという麻布のKさんの家具を一人黙々と作り続けております。
私は、7月から始まる代々木のYさんのキッチンリノベーションに向けて最終の打ち合わせ。
最初のプランでは、同じく調布に住むKさんのリビングのイメージでコの字型の家具を考えていたのですが、できあがってくる新居の空間を見ているうちに、自分たちにあう形はどんなだろうってきちんとイメージを思い描けるようになりまして、(家ってやっぱり図面だけだとイメージしづらいですものね)置くだけのテレビボードに、シンプルな吊戸棚の形をしたリビングボードを作らせて頂くことになったのです。
そのイメージは、「おいしいねの声が聞こえる」越谷のFさんのシンプルなテレビボード。
私はこういうシンプルな形って好きです。
私の自宅の2階にも宙に浮いてはいないのですが、このようなシンプルな扉だけの戸棚を設けています。
シンプルな形って、いつまでも柔軟に使えるから好きなのです。
キッチンのように用途を確立しづらかったりすることもありますし。
先日「日刊住まい」さんでもそのようなお話を書かせて頂きました。
将来もずっと「しまいやすい家」にするには
もしよかったらご覧になってくださいね。

ただ、ポイントとなる要素を残しておきたくてツマミを手作りしていますので、その印象でここがギュッと引き締まって見えます。

テレビボードのグレスモークのアクリルを指す細工の辺りは初めての造作ですが、とてもきれいでシャープに納まりました。
この家具は、「眺めているだけで」の川口のYさんのテレビボードがモチーフ。
今までもこれからも特に目新しいことをしているわけではなく、今までの形を見つめながら、その人に会う形を皆さんと頭を突き付けて模索していると、良い形になっていくのです。
素晴らしいことです。

タモのラウンドテーブル

2021.05.26

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マイズミさん設計のオフィスにタモ材のラウンドテーブルを納品してきました。
オフィスや店舗はまた住宅と違った仕上げ方が見られるから勉強になります。
今回も独特の塗装方法で仕上がった壁の話を聞かせて頂いたり、ヘリンボーンの床材について聞かせて頂いたり。
最適と思われる形に導くのはデザインのひとつの在り方ですが、なにが最適なのかはそこで過ごす人や暮らす人によって当然ながら異なります。
大切と思えるものがお話の中から見えるようになったら、家具はもう目の前に見えていたりします。
今回はマイズミさんとOさんが楽しそうにお話する中で遊び心を持ってこの形が生まれました。制作を担当したワタナベ君は細かな加工に少し苦労していましたが、本日立ち会って頂いたお二人には大変喜んでもらえて、またひとつ表現のしかたを学べたように思えます。

オークの本棚

2021.05.24

この時期、取付工事を決めるのに迷うのはお天気です。
本当は先週に納品する予定だったのですが、どうやら雨降りになりそうでしたので、ようやく本日納品できたのです。
それほど重くない本棚でも大人二人で、腰に力を入れて動かすのと、バルコニーから階下を覗きこんで下からロープで引き揚げるのとでは、力の入れどころが大きく違います。
これで雨にでも降られてしまっては、家具を滑らせたり、床が水浸しになってしまったり、場合によってはオイル塗装だと、シミにさせてしまう可能性だってあるのです。
そのようなわけで本日に延期させて頂いて、おかげさまで好天の中、今度は汗をかきかき無事に荷揚げできたのでした。
今回の本棚は印象をしっかり見せたいために、板の厚みをそれぞれ熱くして、中央のジョイント部分も工夫することでつないでいるとは分からないような形で作りました。またIさんやコーディネーターのIさん(どちらもIさん)とのお話の中で背中の板はアクセントにしましょうというお話になりまして、グレイジュな化粧板を使って仕上げました。
一番下は跳ね上げ式の収納扉で簡易的なパーツを使うことで、単純な仕組みで低コストの形を実現できました。
あとはお引越し後にこの本棚にどのような彩りが配られていくのかが楽しみです。

Sさんのカウンター下収納:スタッフヒロセ君の制作日記

2021.05.23

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今回作らせて頂いた家具は、Sさんのナラ板目突板を使ったカウンター下収納でした。キッチンの対面カウンターの下に納めるため、奥行きに制限があり普段制作する家具のように奥行きを大きく取ることができないのが特長です。
奥行きが変わるだけでも通常の作り方とは多少変わってきます。
たとえば、可動棚の棚板がしっかり安定するよう、ダボの位置もいつもより外側にしたり。これは通常私たちが作る家具の場合は、棚板の前後30ミリの位置に棚ダボをつけるようにするのですが、奥行が狭い家具で30ミリずつにすると、かえってダボの位置が近すぎて棚板の手前に物を置いたりすると、その重みで棚板が手前に浮き上がってしまうことがあるのです。(文章だと分かりづらくてすみません。)

「さまざまな場面でのその家具にとってより良い作り方」というものは、常に違うものであると考えています。
特にその加工法においては、その時の条件や状況、寸法によって変わる事が多く、その場面において何が良い手なのか、あらかじめ数パターンの方法を考え、各案のメリットデメリットを把握しながら、最良の手段を選び制作しています。

今回の形は、左側は大きな引き違い戸、右側は片開き扉になっています。
手を掛ける部分に特徴があるのですが、引き戸の外側と開き扉の上部には無垢を接いでいます。なぜかというとそこに手掛けの掘り込みを入れるためです。突板では掘り込むことで下地の芯材が露出してしまうので無垢を練り付けてその部分を治具を使用して掘り込み、手掛け加工しているのです。
今回の開き扉上部にある手掛けの形状は、私自身初めて加工するものでした。
似ている形状はよく製作するのですが、この形だといつものようには加工できません。そのため加工する機械を変え、その機械を使う事でのリスクを無くすような治具を考え加工する事に。その結果、機械を安定させ思った通りに加工する事ができた思います。
また、部屋の右側面の壁には点検口がありまして、それに干渉しないように家具の内部は点検口部分を回避した作りにしています。
具体的には、開き扉は閉めた時に点検口に干渉しないように、点検口の厚み分を壁面からの扉を離すことにより、扉を閉めた時には家具の雰囲気を崩さず、自然な見え方にしています。
実は私の自宅にも同じ条件のスペースがあって、その場所にこれだけの収納力が作れるという事を知り、とても良い参考になる仕事をさせて頂けたと思います。
できあがってみるとシンプルに見える形は、こういうオーダーでこそ考えられる工夫があってこそできあがるものなのだと思うのです。

オークのリビング壁面収納とカウンター下収納

2021.05.22

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「散らかったままですみません。」と言いながらSさんはリビングに案内してくださいました。
私はきれいな家具を作りたいと思っておりますが、独りよがりな家具作りは好みではありません。
良かれと思ってシンプルな形を考えても、使うのはそこに住む皆さんです。
その形にするとこういう思いになることがある、この形にするとそういう考えに至ることもある、そんな流れを指し示すことができて、そこで皆さんに気に入ってもらえたらうれしいのです。
そういう思いを持って1台ずつ家具を考えています。
だから、こうして暮らしている様子をありのままで見せて頂けることに大変感謝しております。
それが自分にできる仕事だと思うのです。
その上で「大変満足しております。」なんて言葉を頂けたら、それはもうとてもうれしいですよ。

ハードデイズ

2021.05.21

「正直、しんどいですよ。」とノガミ君が真顔で言ってしまうくらい、今週は大変なのです。

雨が降ってくれたおかげと言っていいのか、本日の大きな取付作業は来週に延期になったのですが、月曜から今晩までなかなかストイックな設置作業の連日でございます。

写真の靴入れはこの先大工さんが踏み板を作り込んでいくことで階段と一体化する靴入れで、建築設計のお仕事をされている茅ケ崎のKさんのご自宅の家具です。
靴入れの中に鉄骨の手摺りが通ったり、中にポストがついたりと細かい納まりが見えない部分があって、本日ちょっとした追加加工をしてようやくひと段落。
あとはキッチンを設置する時に細かい追加作業を行なえればここは完了です。

もう一つは先日無事に終わったSさんのクルミの食器棚で、kotiさんとの連携でうまく納まりました。

そして、まだ戻ってこないノガミ君とカイ君は南麻布のとても大変な形をしたキッチンと食器棚の設置に出かけています。
月曜と昨日で、勝手口の扉も外して、足場屋さんに部分的に足場を解体してもらってどうにか搬入できた部材たち。
昨日でおおかたの作業が見えましたが、私たちの作業が終わらないと、電気屋さんも大工さんも作業が遅くなってしまうこともあって、今日中に終わらせないと、ということで二人で出かけているのです。

私のスケジュールの立て方がタイトすぎてしまったことが原因でもありますが、なかなかいろいろ悩ましいのです。
はい、ようやく週末ですね。

クルミの食器棚

2021.05.18

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本日は、Sさんのキッチンに食器棚を取り付けてきました。
今回Sさんのたくさんのいろいろな思いが詰まった形でしたので、私も居座作業着に着替えて現場に向かおうと思ったところで、ただいま南麻布で進めている大きなキッチンの設置工事の件で、現場監督さんと打ち合わせする必要が出てきたので、慌てて電車に乗って現場に向かうことに。
今打ち合わせしておかないと木曜日の作業がたいへん手間取ってしまいそうで・・。
その様なわけで、代わりにノガミ君に交代してもらって、制作を担当したヒロセ君と二人で向かってもらったのでした。
どのような思いがあったかというと、(まだきれいに使われていた)物入がもともとここにはついていたのですが、奥行きが深くてどうにも使いにくいということでそれをわざわざ取り外して、食器棚を設置させて頂くことになったのでした。
これが元あった物入の様子です。
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これを撤去して、クロスが張られていない部分はクロスを張り直して、という内装工事はいつものkotiさんにお願いして、昨日kotiさんが壁や床をきれいにしてくださった後に私たちが本日食器棚を取り付けさせて頂いたのでした。
印象がだいぶ明るく温かくなりました。
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ゴミ箱もひと工夫。
ダイニングやリビングにもいろいろな樹種の家具が置かれたSさんの空間がこれでよりまとまってきました。

さらに不思議な空間があって、押し入れのような引戸を開けると作り付けのデスクのようなスペースがあるのです。
これはもともとマンションに備え付けられていたスペースなのですが、その隣の空間が曖昧になっていて、物を置くにも雑然としていて、できれば、いろいろな書類を奥に隠すように収納して、デスクの隣はうまくオープン棚を設けてきれいに使いやすい形にしたい、というお話に膨らみまして、せっかく作るのですから、何か食器棚と印象を整えましょう、ということになり、コストを抑えつつもポイントになるような棚を作らせて頂きました。
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こうして取付直後の状態はさっぱりしていてよく印象がつかめませんが、次回お伺いする時にはどのようにSさんが使ってくださっているのかを拝見させて頂くのが楽しみなのです。
Sさん、ありがとうございました。

10年ぶりですね

2021.05.16

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丸10年が経ちました、この大きなガラスの入った食器棚を作らせて頂いてから。
このたびをその食器棚の隣に小さな戸棚を作らせて頂きました。
ナラ材は日焼けすると赤身に出て色にほんのり明るさが増してきますね。
今はまだ真新しい幅450ミリも時間を掛けてそのうち褐色から黄褐色になっていきます。
そして、追加で白い家電収納棚も作らせて頂きました。
こちらはMさんが10年以上までにリノベーションを行なった時に施工会社さんが作ったペンキ仕上げの棚の印象に合わせて、家具の外側の見え掛かりを同じくペンキで仕上げましょうという話になりまして、収納棚部分はもう少しがっちり作りたかったので、化粧板で仕上げて、外側のパネルをペンキで仕上げることに。
ただ、大工さんと塗装屋さんで現場で仕上げるのと違って、すでにここでMさんが暮らしているので、ペンキ塗りは工房で行うことに。
そうなると必然的に塗れば消えるジョイントラインは出さないような作りにしたいところです。
そうなると、サイドパネル、バックパネルは現地でつなぐのではなく、L形に一体に組み立てた状態で運び入れないといけません。
組み方を工夫して、パテ処理の後、ローラーで薄塗を繰り返することでジョイントラインはきれいに隠せましたが、この大きさのL
型パネルが無事マンションの4階まで運び入れることができるのか・・。
おおよその見解で大丈夫と目論んで望みましたが、クランク上になっている玄関からリビングに向かう廊下で大変難儀して、これは変に力が掛かってしまってジョイントラインにクラックが入るのでは‥、と恐れておりましたがどうにか搬入できました・・、ふぅ。
それでどうにか設置できたものの今度はコンセントの位置がレンジと干渉してしまい・・、うーん、もどかしい。
ご迷惑をおかけしてすみません、Mさん・・。
再度使いやすくなるような形に組み替えることでどうにか先日設置が完了。
メインのナラの戸棚はすっかり使い始められていましたが、この白い棚もようやくMさんの暮らしの中に入り始めることができました。
Mさん、お騒がせしました。
また、何かありましたらお声掛け頂けたらうれしく思います。

ステンレスの掃除の仕方

2021.05.16

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オーダーキッチンの天板にステンレスを選ばれる方は、「汚れと染みとか気にせずガシガシ使いたいので。」という方が多い気がします。私も同じ考えでステンレス天板を選びました。1枚目の写真は我が家のキッチンです。食洗機がないので洗い物を広げて朝まで自然乾燥させていた様子です。(どっちゃりです。笑)
Oさんも同じ考えの方ですが、先日メールを頂きました。暮らし始めてステンレスをきれいに保つのが難しい時があるというご相談でした。毎日使う目に着く場所ですから気になりますよね。
キッチン周りですから、なるべく工業的でないものを使いたいということで、セスキ炭酸ソーダ水を使いお掃除する方法を今まで紹介してきましたが、拭き残しがあると錆の原因になってしまう事もありますし、きちんと拭いたつもりでも2枚目の写真のように跡が残ってしまう事があります。3枚目の写真は水切りかごの受け皿の裏側です。洗ったつもりでもカルキ跡が残ってしまったりします。工房でも納品前の拭き取りで使っているクリーナーはありますが、周りに調理器具・食器や食べ物がある状態のキッチン周りで使うには匂いが強いものなので、Instagramで検索し、よさそうなダスキンのステンレスクリーナーを試してみました。
少しずつ吹き付けてウエスで拭き取るだけですぐきれいになりました。(ダスキンさんでお掃除グッズを注文していなくても単品でインターネットで注文することができるのですね。)カルキ跡もきれいになりました。(爪でガリガリ当たるくらいのものは、先にクエン酸水を使った方が良いと思います。)手軽にお掃除ができていいですね。
もう方法はわかっているから~とせずに、新しい情報を手に入れて試していくことは大事だなと感じました。Instagramで使用感などを紹介する投稿をしてくださっていた方々に感謝です。Oさんにもお伝えしていこうと思います。

どきどきするわけです。

2021.05.14

はたして無事に納まるのだろうかと不安になるくらいの大きさのキッチンと食器棚の依頼を平成建設さんから頂きまして、初めて使う金物なども出てきたりしていて、来週の取付に頭を悩ませながら仕込みを行なっているところです。
今回の表面材は安多化粧合板の突板を初めて使う機会を頂きまして、大雪山のナラ材を使った突板になります。
突板を整えて作ってくださるということで、今まで私たちが行なってきた木取りを安多さんのほうで材料を見ながら張ってくれるということで、とても興味深い作業でした。
柄の位置がこうして決められた材が届くので、失敗できない緊張感はピシピシきますね。
おかげさまで良い表情になりましたが、冒頭の様にはたして無事搬入ができるかな・・。

洗面所のラグと憧れ

2021.05.13

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洗面所のラグを新しいものにしました。
洗面所にマットを敷かない方もいらっしゃるようですね。私は実家でも敷いて過ごす家庭で育った習慣があるからか、キッチンでも洗面所でも布の上に立って過ごすのが落ち着きます。足の裏が柔らかいと疲れづらいという効果があることも知ったのはつい最近なのですが。
今までは、真木テキスタイルさんのタッサーシルクラグの小さいものを使っていて、その心地よさが大好きだったので、新作という裂織りラグを選んでみました。オープンハウスを無事終えたご褒美です。
すてきな凹凸と色合いで、柔らかく心地いいです。
洗面所に使うラグという点で見ると私にとっては高価な買い物ですが、真木テキスタイルさんという憧れの世界のものと一緒に暮らしていくことができるという気持ちよさには代えられないのです。
洗濯物もここで干しているのですが、これから来る梅雨の時期の洗濯物のストレスも軽くなる気がしています。

やさしい毎日

2021.05.12

「ナラランダム張り突板とステンレスバイブレーション5.0ミリのオーダーキッチン」

八王子 O様

design:内田雄介設計室/daisuke imai
planning:内田雄介設計室/daisuke imai
producer:iku nogami
painting:iku nogami

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

玄関から入って左に折れると、リビングの向こうにこうしたキッチンの姿が目に入ります。今回は、ナラ板目の突板をランダムに張ったものを使っています。突板屋さんと相談してかなり色柄をばらした感じにしてほしいというリクエストにこたえてくれたのがこの印象で、とても良い配置で印象深い木取りにすることができました。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

キッチンは内田さんの作品で良く登場するナラ材を使いまして、ダイニングテーブルはもう少し木目の印象がはっきりとしたコストを優先してタモ材で作っています。(ナラ材はただいまかなり高くなっているのです。)

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

キッチンとして使う部分と収納として多目的に使う部分とで、デザインを変えています。どちらも印象はインセットなのですが、キッチンとして使う部分は側板と引き出しの前面を揃えて、ダイニングの収納としてリビングからよく見える部分は、側板よりも少し奥に入れています。またキッチン側は使い勝手を優先して、開け閉めしやすく手が汚れていても木に触れにくいようにとハンドルをつけましたが、ダイニングの収納やシンク側キッチンの対面収納はすっきり見せるために手を掛けて開け閉めできる形にして、視覚的にも使い勝手の区別ができたらよいなと思ったのです。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

私はこの導線が好きです。ペニンシュラタイプのキッチンにしてもセパレートタイプのキッチンにしても突きあたりとなる部分に出入り口があるととても使い勝手が良いと思うのです。Oさんの場合は、勝手口を出ると物置やゴミ置き場などにアクセスできるようになっていて、外の空間もキッチンのひとつの場所として活用できるところが魅力的でした。

「イマイさんにまたキッチンをお願いしたくて。」と、いつもながらの穏やかな調子で内田さんからお声掛け頂いたのです。
内田雄介さんの手掛ける住宅では、内田さんのご自宅を始めとして今まで数多くのキッチンを作らせて頂きました。
いろいろな形を作らせて頂きましたが、今まではシンプルなデザインですべてナラ材を使った形でしたね。
それが内田さんの味わいなのでしょうね、どの形も優しくその住空間にあった形をしております。
そして、今回ご依頼を頂いたOさんは、内田さんのご親戚で、さらには私たちの作る形を大変気に入ってくださっていらっしゃる(うれしい!)とのことで、とてもうれしいご依頼なのでした。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

天板はステンレス5.0ミリ無垢のバイブレーション仕上げ。大変美しいのですが重いのです。ですので設置工事はかなり大変で、今回コンロ側のカウンターが長さ3500ミリほどありましたので、重さは90kgほど。両側が壁ができあがっていたりすると、うっかり重さでふらついちゃったりすると傷つけちゃうので、施工はいつも気を引き締めながら。

それでさっそくアトリエにお邪魔させて頂いて、打ち合わせをさせて頂くことに。
お姉さんもご主人様も、その日に限って駐車場探しに手間取って遅刻してしまったのに・・、とてもにこやかに私を迎えてくださって、ありがとうございます。
内田さんと一緒に仕事をする場合は、キッチンのレイアウトやサイズ感はすでに空間の中である程度決められていて、そこからそこに暮らす人がどのような形が使いやすいのかを私とお施主様とでお話させて頂いて、最後に内田さんが全体的なバランスを見て、まとめていくということが多いのです。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

シンク側キッチンの様子。私たちが作るキッチンのワンポイントは、天板がキャビネットから浮いて見せるようにする場合に、食洗機の上に板を1枚入れること。理由は特にないのですが、この方がきれいだと思えるのです。最近は食洗機に操作部分が正面から見えない全面ドアパネルタイプのものがあるのですが、これにする場合には上に板を入れなかったりするのですが、そうなるとパネルの納まりが隣の引き出しと揃えることがなかなか難しかったりします。機種によっては上端から排気が行なわれたり、奥のランプの転倒が分かるようになっていたりして、上に隙間を取らないといけない場合があるためです。とても地味な部分ですが、板1枚が大きくコストに反映されることもあったりします。ただ、食洗機の説明書をじっくり読まないとそういう納まりが分からなかったりするので、いつも「難しいなあ。」と頭を悩ませながら作っております。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

水栓は、クリンスイの浄水一体型水栓の「F914ECO」を採用しています。シャワーの切り替えに少しクセがありますが、慣れると使いやすい定番の器具ですね。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

コンセントは最近お気に入りのグレー。最近はJIMBOではなく、PanasonicでもこのNKシリーズに寄せた製品が発売されていますね。JIMBOとは違った質感で、どちらの製品もきれいでしたので、この先、皆さんの好みが分かれる部分なのかな、と思っております。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

なかなかお見せすることが少ない配管の様子。シンク下をオープンにする場合でも、私たちは基本的に配管はこのように露出したままにすることが多いです。よく「パネルを立てて、配管を隠せるようにできますか。」というお話も頂くのですが、(もちろん隠す納まりも可能です。)なるべくならこのままで納めるようにしています。水漏れがないかどうかが一目瞭然ですし、設備屋さんも作業しやすい。湿気もたまりにくいですしね。また、このように配管を露出しても、ひな壇だけは指定がない限りなるべくつけるようにしています。ずっと以前は付けていなかったのですが、ある設計士さんから、ひな壇があるとゴミ箱などが直接謝意間にぶつからないので、配管がストレスを受けることがなくなるので良いですよ。」と教わってからはこのような納まりにしています。ちなみに今回はパナソのニックの食洗機なので、シンプルな配管です。海外製の食洗機になったり、タッチレス式の水栓になるとこのあたりはもっと複雑になってきます。ちなみに右下のコンセントはコンポスト用のコンセントです。

そして、今回もその流れでお話を進めるつもりだったのですが、1つだけ試みてみたいことがあったのです。
instagramでインテリアやキッチンのことをつらつら見ることが多いのですがその中でとても心惹かれる形があったのです。
その形はどちらかというと昔よく見たような形に見えて、一見すると無骨で野暮ったく感じられそうに思えるのですが、写真に写る外国のその様子が、その形が、とても洗練されて美しく映ったのでした。
いつかこの形を私たちのキッチンに取り入れてみたいな・・、そう思って、そのインテリアの写真をコレクションしていたのです。

このタイミングで、今回こうしてOさんとのお話を頂くことができたということと、Oさんの「イマイさんのキッチンをいつか新居を建てる時には必ず組み入れたいって思っていたのです。」という言葉に何だか自信を持ってしまい、すっかり気分も調子に乗ってしまいまして、「実は内田さん、Oさん。」とスマートフォンを取り出して、話を切り出してみたのです。
すると、内田さんもOさんも声を揃えて、「いいですね。」と言ってくださって、さらには「イマイさんが考えてくださるのですから、きっとすてきな形だと思われます。お任せします。」とOさんに言って頂けたのです。
これはとてもうれしいお話になったのですが、「お任せします」という言葉はいつ聞いても気が引き締まります。
しっかり頑張ります。
それでそのデザインをOさんのキッチンにどのように取り込めば、私のイメージするところとOさんが使いやすい形になるかを模索するのでした。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

引き出しの様子。ここにはあとから木製包丁差しを作らせて頂きました。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

引き出しの様子。ハンドルは真鍮直径8ミリのもの。オリジナルで作ってくださる作家さんと知り合うことができましたので、いろいろなサイズで使い勝手を検討することができるようになりました。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

引き出しの様子。ちなみに引き出しは白いポリエステル化粧板で作っています。我が家のキッチンはシナ合板で作ったのですが、お客様にはいつも「掃除がしやすいように化粧板が良いと思います。お醤油などをこぼすと匂いが取れなかったりしますので。」とお話をしているのですが、自宅で使っている感じから思うとシナ合板でも掃除に不便はないかなと思えていて、どうしようかと迷っている部分です。ただ、調味料部分は絶対に液漏れがあるので必ず化粧板にしています。以前お醤油をこぼしてしまった方の引き出しがなかなか匂いが取れなかったことがあって、作り直したことがありましたので。

そして、ちょうどこのタイミングで、私たちの自宅が住み始めて半年を迎えたこともあり、キッチンの使い心地や私たちの暮らしを皆さんに見て頂こうとオープンハウスを企画していたのでした。
「イマイダイスケ自邸のオープンハウス Vol.1」
https://www.freehandimai.com/?p=20061
この時に内田さんやOさんがいらしてくださって、また、工房のキッチンとは違った実際に生活しているキッチンを見て頂いて、よりイメージを近づけていくことができたのでした。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

リビング側の様子。浮かせた印象というのは内田さんの一貫したテーマなのかもしれません。このシンク側キッチンはコンロ側とは側板の見せ方を変えて、側板、天板、地板で「口」の字になるように囲ったデザインにして、タイル面からキャビネットが軽快に見える印象にしているのです。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

収納の形は、扉になっています。取っ手の位置はコンロ側と合わせて、中央部分に手掛けを持ってきています。

こうして、形がまとまりましたので、いよいよ制作前の現場での打ち合わせです。
現場の施工は内田さんのお仕事ではおなじみの市丸さん。
今回は、キッチンのボリュームが大きいこともあり、壁がまだ立ち上がっている途中で仕上がり寸法を現場の状況から追いながら制作寸法を決めていきます。
こうして、何度かお仕事をさせて頂いている工務店さんだとニュアンスを分かってくださるのでとてもありがたいです。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

コンロの様子。タイルはホワイトのモザイクタイル。タイル目地の汚れを気にされる方も多いのですが、私の自宅のキッチンでは、目地幅10ミリくらいの白い目地にしているのですが、使って2年経ちますが、普通のお手入れで目地の汚れはほとんどつきません。どちらかというと洗面所のタイル目地のほうがうっすら汚れがついてきたかも、という感じです。料理の油と人の油では汚れの具合が違うのかもしれませんね。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

タイルをどこまで施工するかによってキッチンの設置工事の進みかたは変わってきます。今回は、コンロ側とシンク側でタイルの張り方が違うのです。簡単に説明すると、コンロ側はカウンターの上から天井まで張っていますが、シンク側は床から天井まで張っています。どのように施工方法が変わってくるかをお知りになりたい方はメールくださいね。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

ガスコンロはリンナイの「RD641STS」。ダイヤルの形状などが デザインが急640から変わって、モダンな印象になりましたね。電池を取り付ける位置もスマートになりました。

手筈が整いましたので、いよいよ制作に取り掛かります。
今回の形が今までと違うのは「扉や引き出しがほぼインセットになっている」という点です。
「インセット」とは、キッチンキャビネット(本体)に対して、扉や引き出しなどの正面の仕上げ材が本体の内側に入っている場合を指します。ですのでキャビネットの板の厚み部分が正面から見えるのです。
反対に「アウトセット」という見せ方もあります。こちらの場合は、扉や引き出しの正面の仕上げ材が、本体の手前にくる場合を指します。ですので、キャビネットの板の厚みが扉や引き出しで隠れるので、すっきりしたデザインになります。
大まかには、少し懐かしいかたちはインセット、モダンな形はアウトセットになりやすいです。
そして、個人的にはインセットの形が好きなのです。
今回考えている形はそのインセットでもさらに扉や引き出しの前板が本体の奥に引っ込んでいる形なのです。
この形に意味があるのかと言われると、うーん、思いつかない・・。
常日頃、個人的にはかたちにはすべて意味があってほしいと思っております。
「ペインターパンツを履くなら、再度ポケットはきちんと使いたいよね」とか「ヨットパーカー着るなら、フードはきちんと被りたいよね」なんて言っていると、アキコから「あなたは変わっているのね。」なんて言われてしまうのですが、「その理由がそこにはきちんとあったからこそ生まれた形が美しい」と思っているのです。
でもね、今回ばかりは好奇心が勝ってしまいました。
縦のラインが強調されたデザインですので、当然内部も仕切られている。
そうなると大きなものはしまえなかったり、使い勝手に制約も出てしまいそうです。
そこで、このデザインを生かしながら、Oさんの希望する物のしまい方をあれこれ考えながら、ようやくこの形にまとまったのでした。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

調味料用の引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

調味料用の引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

調味料用の引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

コンロ下は今回はこのような引出しにしています。上部は棚板、下が引き出しという形です。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

コンロ下の最下段の引き出し。

こうして、キッチンはまとまりましたが、ここに至るまでにテレビボードのお話が出ていたのでした。
最初は、キッチンだけでお話が留まるところだったのですが、工房にいらして頂いた時に近々工房のショールームを改装することを考えているお話になりまして、思い切って展示してある古い家具たちをいろいろな方々に使って頂こうと考えていたのです。
「このテレビボードも良かったお使いになりますか。」というお話になりまして、そのままでは少しくたびれておりましたので、きれいにオイル塗装を塗り直して、さらには使い勝手をOさんの希望に合わせて、引き出しや扉を追加して、Oさんのご新居に合う形でリメイクさせて頂き、キッチンと一緒にお届けしたのでした。

テレビボードの昔の様子はこちらの古いブログに載っています。(この頃からアキコも文章書いてたんだ・・。)
旧「自由な手たち」
https://freehands.exblog.jp/17671960/

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

その隣は炊飯器をしまうスライドテーブル。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

そのスライドテーブルの下の引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

ここからはキッチンではなく、食器棚となる部分です。ですので、真鍮のハンドルではなく、手掛けになっています。その引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

引き出しの様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

引き出しの様子。

さらにはお話の中で、ポツポツと聞かれていたダイニングテーブルと椅子も合わせて追加で作らせて頂けることで、とても良いまとまりが生まれたのでした。
これだけいろいろな形を作らせて頂けたことをとても感謝しております。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

その下の扉の様子。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

その下の扉の様子。内側にメモが張ってあるのがチャーミングです。

ステンレス5ミリバイブレーションとオークランダム張り突板のキッチン

手掛けの印象。この形、なかなか大変なのです。2つの治具を作って加工しています。いつもの突き通す手掛けのほうが加工は簡単なのですが、この印象はこの手掛けじゃないと出せませんから。

納品後にお伺いさせて頂きました時に、さらにうれしいお話を聞くことができました。
もともと奥様がPinterestなどを見ていて私たちの形を気に入ってくださったとのことでしたが、こうして打ち合わせを重ねるたびにご主人様が私たちのinstagramをチェックしてくださるようになりまして、今では奥様よりもご主人様のほうが毎日チェックしているくらいだそうで、「今度イマイさん、だいぶ遠くまでキッチンの取付に行ったのだそうだよ。」というような話がご主人から奥様にささやかれるのだそうで、二人のにこやかな様子を見ていると、そのやり取りが目に浮かびます。
「それでね、イマイさん。実は僕もイマイさんのファンになっちゃったものですから、あの取付作業の時に聞ていらしたユニフォームを私にも作って下さらないでしょうか。」と、おもしろいお話まで頂いたのでした。
ユニフォームと言っても、胸と背中に私たちのロゴが入っているだけのTシャツなのですが、それを気に入って頂いたのですが、何だか照れくさいのでした。

でもこうして、気に入って使ってくださるだけではなく、愛してくださる(と言ってよいでしょうか、笑)皆さんがそばに居るのは心強いです。
これからもこういう思いを届けられるように頑張ります。

ナラ柾目のボーダーデザインのテレビボード

工房に展示してあったテレビボードは正面のデザインを一新して、オイルを塗りなおしたら、すっかりきれいになりました。このボードは今、島根で頑張っているテライ君が作ってくれたものだったっけなあ。

ナラ柾目のボーダーデザインのテレビボード

潔いかたちです。側板と天板、地板の木口がテーパーがついているのですが、今ではあまりやらない45度の角度をつけているので、けっこう格子扉が奥まって見えて迫力があります。(今だと、3度くらいにすることが多いですね。)

タモのダイニングチェア

追加でご依頼頂いたダイニングチェア。工房に展示してある形をベースにOさんのサイズに合わせて、寸法をデザインし直して制作。

タモのダイニングチェア

印象として、可愛らしく仕上がりました、その印象を与えているのが座面の張り方でしょうね。今回はフレームに座を落とし込まないで、上に載せる形にしました。ご主人のお尻が大きかったから、ということもありまして、笑。フレームに落とし込むとしっかり座った時にフレームの木部が臀部にあたって感じることもありますので、こちらの方が座り心地が柔らかいです。

タモのダイニングチェア

さらには、柔らかめのレザーを使って丸張りにしているので、ふんわりした印象で、ゆっくり沈むような座り心地になっています。

タモのダイニングチェア

同じ椅子が工房のショールームにも1脚置かれていますので、もし気になる方は座りにいらしてくださいね。

クリの包丁トレイ

こちらも追加でご依頼頂いたクリ材を使った包丁ケース。

クリのカッティングボード

同じく追加で作らせて頂いたクリ材を使ったまな板。まな板というと消耗品ですから、ここまで作り込むこともないのではないかと思えたのですが、Oさん、私たちの家具作りをとても気に入ってくださって、このような小さなものまで作らせて頂く機会をもらったのでした。ありがたいことです。

クリのカッティングボード

まな板を置く台もいろいろと考えたのです。最初はこの山なりではなく谷なりのカーブを描いた形で考えていたのですが、安定しなくて・・。それでこの山なりのデザインにしたら、まるで月見のような印象に。そのうち小物のほうでも販売しようと考えております。興味がある方はご連絡くださいね。

キッチン仕上
天板 ステンレスバイブレーション5.0ミリ
扉・前板 ナラランダム張り突板
本体外側 ナラランダム張り突板
本体内側 ポリエステル化粧板
塗装 オイル塗装仕上げ

ナラランダム張り突板と5.0ミリステンレスバイブレーションのセパレートキッチン

価格:1,810,000円(制作費・塗装費、設備機器費用は別)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は50,000円から、取付施工費は160,000円から)

カヌレと手作りドレッシングの母の日

2021.05.11

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先日は母の日でしたね。我が家の娘達からもプレゼントをいただきました。ハルからは手づくりカヌレ。「学校でカヌレの話題が出た時に食べたことないって子がいたから作ろうかと思って。」ということで、私だけの為ではなかったようで材料の買い出しも私ですけどね(笑)。レシピ動画を見ながらひとりで初めてでもこれだけ作れるのだからすばらしいです。「スマホを使って勉強なんてできるわけないじゃん!」なんて言葉はもう言えなくなってしまいました。チイからは、「母の日関係ないんじゃない?」という決意表明にもとれるかわいいお手紙をもらいました。でも気持ちを伝えてくれるだけでうれしいのです。
そして私はお母さんたちにプレゼントを渡しに行きました。母の凄さは自分で生活し始めて初めてちゃんとわかった気がしています。今は変わらず元気で過ごしてくれていることに感謝の気持ちでいっぱいです。
コロナ禍ですっかりその機会が減ってしまいましたが、栗原はるみさんの「ゆとりの空間」というSHOPにキッチン雑貨を見に行くのが母と会う時の定番コースなのです。それを思い出して、栗原さんがInstagaramでレシピを紹介していた手作りドレッシングをつくって、自分への母の日記念ディナーにしました。(メニューは普通だったので。)ポーチドエッグを作って白ワインビネガーやアンチョビなど、普段我が家では使わない材料を買って作るドレッシングはそれだけで贅沢に感じて特別感がありました。同じメニューでも材料を変えるという料理の楽しみ方もあるのですね。お勉強になりました。我が家はそんな母の日だったのでした。

クリのキッチン

2021.05.06

電車に揺られて3時間ちょっと。つくばまでやってきました。
3月にようやくご新居での暮らしが始まったというTさんのキッチンを拝見させて頂くために。
「周りに民家が無いものですから、夜になると真っ暗になっちゃうんですよ。でもこの外との空間がひとつながりになった様子はとても心地よくて。」とお話しするTさんはこの自宅を建てたことを機にいよいよ自分で設計のお仕事を始められるのだそうです。
設計士さんのご自宅のキッチンを作らせて頂ける機会はなかなか多くて、そのたびにいろいろな形があるのだなあと考えさせられるのです。
今回はクリ材を使ったキッチンと背面収納を作らせて頂き、塗装はワトコオイルをTさんご夫婦で仕上げた味わいのあるキッチンとなりました。
クリの色が少し濃さが出ていてとても良い感じです。
Tさんが家のことをひとつずつ話してくれる様子はやはり親の心境でしょうか。楽しそうです。
ダイナミックな天井の造作や細かい枠の納まりはこの場所に来て初めて分かる心地良さで、窓を開け放つと見える畑もご両親と一緒に耕しているのだそうで、元気の良い作物がここからでも目に入ります。
設計と農作業都では大変ではないのかな、と思うのですが、Tさんの目を見ているとキラキラしていて大変なことも心地よいこともすべてを楽しんでいる様子が伝わってくるのでした。

お邪魔しました。
とても心地よい時間でした。

ちょっと変わりました

2021.05.04

Kさんからのご意見を頂いてちょっと変わりました。
少し変わった間取りのマンションのこじんまりした一室が温かな感じになると良いです。
なるべく暮らしがイメージできるように描いておりますが、どう思ってもらえるかな。

今日はオープンハウスの日でした。

2021.05.03

今日と言いながら翌日の投稿になってしまいましたが、5月2日は暮らし始めて丸2年経つ我が家のオープンハウスに日でした。
風の強い1日でしたね。オープンハウスの終わる17時頃には風も止んで、皆様は風と共にやってきてくださったんだなと感じました。いらしてくださった方々は「確認したいこと忘れちゃうのでメモしてきたのです。」と紙を取り出して聞いてくださったり、クリアファイルにまとめたものをお持ちくださったり、しっかりとした気持ちで参加してくださってありがとうございます。とてもうれしかったです。
「家具屋の自宅のオープンハウス」は、とても特殊なイベントだと思うので、それを見つけて、しかもこのコロナ禍でご参加くださって本当にありがたいです。わかりやすく楽しく編集された写真や動画の情報があふれる時代ですから、つい分かった気持ちになってしまいますが、できるだけ自分の目で見て、触れて、大きさを感じてと、ちゃんと自分の感覚で計って判断していきたいですよね。お家づくりは大きな買い物ですから特にそう思います。
次回はいつ頃になるかは未定ですが、開催していく予定です。また今回ご参加いただけなかった方々のためにInstagramのIGTVに我が家の動画を載せる予定です。楽しみにしていてください。写真はその動画撮影中のダイスケさんです。

明日への支度

2021.05.01

昨日と今日と、明日のオープンハウスに向けてずっとお掃除をしていました。
「キッチンの引き出し開けるよね、じゃあきれいにしておこう。」「換気扇の蓋開けるかな、じゃあきれいにしておこう。」という感じにシュミレーションしながら掃除をしていくと結局ほとんど全部の場所になってしまい時間がかかってしまいました。でも掃除をしてきれいになると緊張する気持ちが和らいで少し落ち着きます。
ご予約いただいた6組の皆様、お待ちしておりますね。
写真は、床を全部水拭きしてくれているダイスケさん。普段は掃除機をかけるだけしかできていませんが、やっぱり拭くとさらさらしていて気持ちがよいですね。そういうオープンハウスならではの実感も得て頂けたらうれしいです。あと、キッチンマットを敷いている部分とそうでないところの無垢材の色の差が2年でこんなに出てくるのですね。うちは日陰のキッチンなので、紫外線焼けと汚れなのかもしれませんが。そういう経年変化も実際に確認して頂ければと思います。