Coffee Table

「アルダー材のコーヒーテーブルのオーダー」

市川 A様

design:Aさん
planning:daisuke imai
producer:tsuyoshi kawaguchi
painting:tsuyoshi kawaguchi

アルダーで作るミッドセンチュリーテイストのコーヒーテーブル

全体の印象。

「イマイさん、はじめまして。
現在、アーコール社のコーヒーテーブルのようなテーブル面は楕円形、脚が丸脚でできた小振りなテーブルのオーダーを検討しています。
またあまり大きくないテーブルなので、つけなくてもいいかなとは思うのですが、できればテーブルの下に読みかけの雑誌などを置いて置けるようなラックができたらな、などと考えております。
材質については部屋の感じからいいますと、チェリー材やナラ材などあまり白すぎない無垢材を希望しています。」と言うお問い合わせをAさんから頂きました。
こういう小さな家具の場合、図面ではほとんど何も表現できないのです。だって、脚は四方に転んだデザインだし、天板は楕円形で角は丸いし、こういう家具は実際にできあがった存在感が図面とはかなり印象が変わるんです。でも、稚拙なりにイメージが伝わるようにと、どうにか図面を描いてできる限りの説明をします。あとは、頼んでくださる方が、どれだけ私たちを好きでいてくれるかだけです・・・。
Aさんは、やっぱり私たちを気に入ってくださっていたようで、家具を作らせて頂くことになりました。
もう、そういうのは素直にうれしいです。
でもね、考えている時から思っていたのですが、この形は作るのが大変です。
脚が斜めになって(転んでいて)いて、さらにその脚が棍棒のように、真ん中が膨らんだ丸脚で、そこに格子の棚がつくのです。差し込まれるホゾやホゾ穴の角度はどのくらいになるのかとか、棚の高さが数ミリずれると、どれだけ他の部分に影響するのかとか、作り始めてみないと見えない部分がたくさんあります。
そんな課題を抱えたまま、河口君に託します。
もともと河口君は細かいことが得意なので、二人であれこれ話すうちに何となくこうしたら良いのではという方法が見えてきます。そうなったらあとは彼のセンスに任せるだけです。
せっかくの力作なので、Aさんの家具以外にもうちのショールームにも展示しようと言うことで、1台でも大変なのに、2台を作ってもらうことに。
そんなこともありながらも、ナラとアルダーの2台はジワジワとできあがっていきました。
図面では、ひょろっとして見えていたのが、こうしてできあがってみるととてもよいバランスで、美しい形です。
さっそくAさんに届けると、Aさんからお礼のお便りを頂きました。
「この度は大変おせわになりありがとうございます。
お送りいただきましたコーヒーテーブルですが、久しぶりに【早帰り】を就業時間とともに実行し、無事に荷物を拝受いたしました。
実物は本当にステキで、家人が帰宅するのが楽しみです。」
本来なら直接お届けして感想をお聞きしたかったのですが、気に入っていただけたようでうれしいです。
河口君、ごくろうさまでした。

アルダーで作るミッドセンチュリーテイストのコーヒーテーブル

天板の印象。あまり丸く柔らかくなりすぎないように心がけています。

アルダーで作るミッドセンチュリーテイストのコーヒーテーブル

天板は特に、丸めすぎると印象が全く変わってしまいますので、天板と木口でしっかりとエッジが出るような面取りの仕方にしました。

アルダーで作るミッドセンチュリーテイストのコーヒーテーブル

一番難しかった脚は、末と元とが細くなっているので、貫を通すほぞがとても開けにくく、作業上一番大変な部分でもありました。

アルダーのコーヒーテーブル

費用については、お問い合わせくださいませ。

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