ナラ柾のテレビボード

2017.07.31

「あの、茅ヶ崎のFと申します。覚えていらっしゃいますか。」とご年配の男性の声。もちろん覚えております。
なかなか興味深い形を作らせていて頂いたFさんでした。
2006年にテレビボードとダイニングテーブルを作らせて頂いてからもう11年になります。
「実は水槽のポンプが故障して水があふれてしまって、その時に家具の表面を傷めてしまったのです。」
というご連絡を頂いて、メールで症状を聞かせて頂き、水槽のお水というとカビかなぁ、カビだと導管に入っちゃうと取れないよなぁ、と心配していたのですが、ちょっとそういう言う感じの黒みとは違うようで、「それならレモンをかければ消えるかもしれません。」とお伝えすると、ほとんど消えてくれたようで。ただ、レモンを掛けたところが脱色したほうに色が抜けてしまったということで、本日メンテナンスを兼ねてお邪魔させて頂きました。
とてもきれいに使ってくださっていて、家具たちのそういう姿を見るとうれしくなります。
私の両親と変わらないくらいのお二人ですが、とてもお元気で自分でいろいろな細工もやってしまうくらいですので、その白化した部分をオイルできれいに戻す方法を実践してお伝えしました。
「いきなり自分でやるのは躊躇しちゃって。これで分かりましたので、時間を見つけてやってみます。」

このFさんが住むマンションは、とても思い出深いマンションで、ここに住むYさんMさん、Sさんなどいろいろな皆さんの家作りの手伝いをさせて頂きました。
もうみんな10年以上も前のお話ですが、ここに来るとね、気持ちが戻ります。
いろんな緩急の移ろいのなかでいろんな人に出会って助けられて今があるのだって、懐かしい人に会うたびに思うのです。

感性

2017.07.30

次女の描いた絵があるコンクールで金賞受賞をしたというお知らせを受けて、土曜日に受賞式に参加してきました。
娘の無邪気で未熟な絵を、素晴らしい経歴を持つ方々に講評していただいて、なんだか恐れ多くて恥ずかしいような気持ちでいっぱいでしたが、それと共に、娘はもう社会で個人として評価の対象になりうる存在なのだと改めて気づき、自分の考えの甘さに気が引き締まる思いがしました。
審査員の1人、彫刻家の日高頼子さんから、「これからも感性を磨いていってくださいね。それはただ絵を描き続けるということではなく、いい音楽を聴き、色々なものを見て、経験して、それが心の原風景となって、表現したいと思って、自分が描く絵に繋がっていきます。
今しか描けない絵があります。それは自分が大人になった時にしか気づけないものです。おかあさん、おかあさんが見て、この絵は目を引くな、取っておこうと思うものがあったら、それは取っておいてあげてくださいね。振り返った時にこんな絵を描いていたんだって思うことが、その子の次に繋がります。」と言っていただきました。
そうですね。
自分も「感性を磨くためにはどうすればいいのだろう?」とずっと思い続けています。その為には、世の中でよいと言われてるものを見て聞いて体験して吸収していくしかないと。
そこに費やせる時間は限られているのだと思いますが、これからも娘たちが色々なものを感じられるようにしていきたいです。
貴重な機会を与えてくださった絵画教室の先生に感謝しております。ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。

ステンレスヘアラインとタモ板目の食器棚

2017.07.29

20170729002201707290032017072900420170729005今日は志木のIさんのところに再びお邪魔してきました。
きっかけは、先日creemaさん渋谷ヒカリエで行なわれた「creemaかえるCOFFEE LIFE」にIさんがいらして下さったこと。
私はお店番に立てていなかったので、当日会場に居たアキコが、「志木市のIさんがいらしてくださって、senbonを買っていってくださったの!」と帰宅すると教えてくれたのです。
Iさんには施工中にクロスをちょっと傷めてしまったり(もちろん、きちんと直しましたよ。)とご迷惑をお掛けしたのですが、こうして足を運んで下さったことがうれしくて、そういえばIさんにカメラのお話ししていないし、きちんとカメラで写真も撮らせてもらっていなかった。
ということで、本日お邪魔してまいりました。
カメラのお話と、コーヒーのお話と、クラフト作家さんが多い埼玉のお話と、距離は遠いのに気持ちが近いと言ことは本当にうれしいです。
ご主人に「手が不自然だよ。(笑)」とつぶやかれながらも写真に入ってくださった奥様と楽しそうな暮らし。
私もとても居心地の良い場所なのでした。

と、最近こうしていろいろ皆さんの写真を撮らせて頂いているのに、ウェブサイトに掲載する時間がなくていけません。
あんなことがあったのに、こんな素敵な工夫があったのに。
本当にいろいろな形といろいろなドラマがあることをもっとしっかり伝えなくてはと思いながらも、なかなか進めずにおります。
頑張ります。

木とステンレスのカトラリーケース

2017.07.28

私達が作るキッチンで1番多い組み合わせの木とステンレス天板の表情を木製雑貨でも表現したいと思い作ったカトラリーケース「Punkt」。
高額な方の作品ですし、たくさんは出ないのですが、どこからどう見つけてくださるのか(笑)気に入ってくださるようで、時々通販サイトで注文がある作品です。今まで、ナラ材だけでお作りしていましたが、ウォルナットとチェリーでも作ることにしました。
とてもいい感じ!と思っていたら、マーケット出店に当選したというお知らせがありました。
お披露目できる機会ができうれしいのです。
まだまだ先なのですが、お知らせです。
「相模大野アートクラフト秋の市 2017」11月5日(日)11時~17時に参加します!是非遊びに来てくださいね!

チェリーとステンレスヘアラインのL型キッチン

2017.07.26

201707260012017072600320170726004ご夫婦そろって建築設計のお仕事をされているYさん。昨年10月の終わりにお邪魔させて頂いて以来です。
雑誌の記事に掲載させて頂きたいと思いまして、本日お邪魔させて頂きました。
お久しぶりです、Yさん。

「やっぱり設計は机の上だけでいけませんよね。いろんな職人さんが遅くまで汗水流して、こうして作業をしてくれて。現場に行くと、作業に参加するとそれがどれほど大変で素晴らしいことなのかがよく分かります。それでやっと一つの建物ができあがるわけですから。みんなの協力がないと完成しないということを忘れては建築はいけません。だから、お引き渡しの時なんてその完成した建物を私自身がとてもほれ込んでしまうわけで、クライアントさんに渡してしまうのが惜しいくらいなのです。(笑)」
大きな声で豪快にお話ししてくださるその姿は建物や空間を作ることをとても楽しんでいる姿でした。
隣でほほえむ奥様もうれしそうに聞いていらっしゃって。
すてきな場所です。
そのうち、みんなが集えるような場所にしていきたいって夢がこの場所にあるのです。
その時が来るのを私はとても楽しみしております。
今日はありがとうございました。

ステンレスヘアラインとナラ板目のキッチンカウンター

2017.07.24

2017072400120170724003「じゃあ、どうしようかな。」と、あの時ご主人が楽しそうに思案しながら決めた天板の厚みは50mmです。
「この厚い感じは良いですねえ。」とうれしそうに笑うご主人。

最初私がSさんのお宅にお伺いした時は、全部収納できるかなって心配だったキッチンまわりのモノたち。でもそれもすっきり。
「まだまだ余裕がありますよ。」と、うれしそうにおっしゃる奥様。

たしか今日初めてお会いできた小さなお嬢さんもうれしそう、というか楽しそう。

まずはこの場所が優しくなりました。誰かが笑うとみんな笑う場所になれましたね。
次は、キッチンのお化粧が必要でしたらいつでもお声掛け下さいね。
またお会いできるのを楽しみにしております。

節ありナラ材とステンレスの食器棚

2017.07.22

Nさんとの最初の出会いは3年前の横浜のマーケットでした。「食器棚の問い合わせをさせたいただいているNです。」と奥様がわざわざご挨拶に来てくださいました。
そこで私は気持ちが近くあることを感じていたので、Nさんのお宅で打ち合わせと採寸をさせていただく時に、社長に同行させていただきました。その時、奥様はお仕事でいらっしゃらず、旦那さんにお会いすることができました。
そして、この食器棚を納品させていただいたのは今から約2年前。
その間、今年の6月に私達がCreemaさんのイベントに参加して、渋谷ヒカリエに出店していた時にわざわざご家族揃って遊びに来てくださったのです。
そして今日Nさんの食器棚を使っている様子を見にお邪魔してきました。
「なんの問題もなく、快適に使えています。」と7ヶ月の可愛らしいCちゃんを抱っこした奥様とにこやかな旦那さんの姿と食器棚。
うれしいな。幸せです。
お客様のご家族の暮らしを家具製作を通して一緒に感じさせていただいたこと。
そして、Nさんが私達を作り手として身近に感じてくださっていること、とても感謝しております。
私達が目指していることに「使う人と作る人がもっともっと近づくことができますように」ということがあります。
その気持ちがないとより良いものづくりはできないと思っているからです。
節ありナラ材は動きが読めない部分があるので、未だに怖さがあるのですが、無事に快適に使われているとのこと安心いたしました。
でも、もし動きがあったとしても、きちんとメンテナンスさせていただきますので、いつでも声をかけてくださいね。
みなさんの暮らしの一部になる家具を作らせていただくというこの仕事、これからも気を引き締めて頑張っていきたいと思います。
Nさん、今日は本当にありがとうございました。

節アリナラ材の食器棚

2017.07.20

2017072000220170720003先日、食器棚を納品してしばらく経ちましたので、Kさんにご挨拶に伺ってきました。
以前にもお話しましたが、Kさん、そして、お姉さんのSさんのご実家はこの寒川。昨年のクレミルからとても積極的に私たちに考え方にご賛同くださって、家具作り、小物作り、この町の良さを知ってもらうことなど、いろんな部分でご相談に載ってもらっている心強い存在です。
そのKさん(そしてお姉さんのSさんも)来月が臨月で、ちょうどこの時期はいそいそと準備に忙しい時期ですね。
「ほんとうは歩いたほうが良いのでしょうけれど、この暑さだと考えてしまいます。」
「このスペースは主人のコーヒーのスペースなんです。毎朝楽しそうに開け閉めしているんですよ。」
と、うれしそうにお話しするKさん。
子育て落ち着いたら、また大家族でクレミルに来てくれるかな。

「今考えているのは、この食器棚に合うカトラリーケースを探すことと、もし子供が生まれて食器が増えてきたら、吊戸棚が必要になるかもしれない、ということですね。」
なるほど、Kさんならご主人と二人できっと吊戸棚さえも作っちゃえるはずです。
その時を楽しみにしていますよ。

タモのダイニング収納

2017.07.20

いつもお世話にお世話になっている青葉台のナチュラルウッドさんから独立して、海老名で仕事を始めたE-life工房の本田さんは、実は子供が中学校で同じクラスだったりして、何かとうれしい出会いになったわけですが、そのE-lifeさんからお話頂いていた、タモのシンプルなダイニング収納を昨日ノガミ君とワタナベ君の二人で取付に行ってもらいました。
何気ないシンプルな形ですが、これが今年の4月から仕事を始めたワタナベ君が作ったとなるとまた見方が違ってきます。
私たちの工房では、新人ができる作業を3カ月させてみて、その間に家具作りのそれぞれのパートについての感覚を掴んでもらいます。それぞれの作業のコツや仕上がりの具合、全部説明しても覚えられないので、まずはこういう流れでこういう仕上がりがうちの家具だってことを見て覚えていってもらいます。
あとはその都度ひとつずつ大事なことを覚えていってもらって、最終的に一人で大きな家具を1台作れるようになっていくのですが、ここで一連の流れを把握できるかどうかで家具を作るというスタンスが大きく変わってくると思っています。
ワタナベ君は以前はこの家具作りとは全く違う仕事をしてきましたが、この3カ月見ていてみんなが「なかなか良いですよ。」と言っていたので、今回彼は初めて箱ものを作ることになったのでした。
ノガミ君がうまくサポートして取付も無事に完了したようです。E-lifeさんも気を使ってくださって現場はとても作業しやすかったそうで、いろんなご縁ですね。

新しいことを覚えるのって気分が良いのです。
その心地良さが分かるとどんどんいろんなことを吸収できる。
どんどん良いものになっていく。
楽しみであります。

ダイニングテーブルのサイズ

2017.07.17

家族みんなで焼き肉をしたのです。ホットプレートが壊れたままなので、カセットコンロにLODGEの鉄鍋をおいて(笑)。お肉・野菜・ご飯の土鍋を置いたら、もうテーブルいっぱい。
子供たちも大きくなってきたし、こういう時はもう少し大きくてもよかったのかなと思いました。「テーブルのサイズは1人当たり40×60cmは必要で、家族の人数×この大きさ」とよく聞きますよね。私達もショールームのテーブルを元にお客様にそのようにお話しています。
後はテーブルを置く場所の広さとのバランスかと思います。
うちで使っているテーブルサイズは90×150cmの大きさです。
お客様に伝えている情報を実感する機会は大切ですね。
この方法の方が、焼肉臭が部屋に残りにくい気がしました。気のせいでしょうか。

ハードメープルの食器棚

2017.07.15

20170715003午後にはノガミ君が、自身で製作を担当したハードメープルの食器棚を持って、カナイ君と二人で川崎のIさんのところまで。
丘陵地帯に建つ不思議なマンションで、私は打ち合わせの時に迎えに来てもらわないと辿り着けませんでした・・。
マンション内の公園と通って自宅に辿り着く毎日があるなんて素敵だなあ、というIさんの家は以前リフォームされたということで、温かみのある木々で囲まれた空間で、そこに今回ハードメープルが加わります。
メープルはその経年変化がおもしろい樹種です。今はシルクのような光沢のある白さでもどんどん山吹色のような美しい深みが生まれてきます。
家具のおおきな楽しみのひとつです。
Iさん、ありがとうございました。

ナラとステンレスのセパレートキッチン

2017.07.15

先日キッチンの設置が終わり、お引き渡し後しばらく経ってご新居での暮らしもひと段落、ということで藤沢のAさんのところに伺ってきました。
ご新居はいつもお世話になっている平成建設さんが建てています。
先日、三島のOさんのところでも見たのですが、この壁材の印象が独特です。玄関の軒天(というのでしょうか)に張られた素材も、この壁材も、小学校を思い出すのです。
あの白いボツボツとした表情は学校の最上階の天井を、この壁材は図工室を、相変わらず汗だくになりながら、そんなことを思っておりました。
でも感慨に耽るだけではなく、キッチンの使い方を改めて説明して、オイル塗装のメンテナンスの方法をお伝えして、そして写真を撮らせて頂いて、きちんとすることはしてまいりました。
帰り際、母屋から持ち出された座布団がお庭にたくさん干してありました。
「明日お祭りがあるんですよ。」
そうか、いよいよ夏ですね。

私には一足早く夏はやってきていて、一昨日夏バテで1日ダウンしておりました・・。

これからもっと暑くなるのかな。がんばります。

手は止めない

2017.07.14

_dsc8163
_dsc8174
_dsc8175
色々なタイミングが合わず、キッチンや家具の製作ができないときは、雑貨の製作が進むのです。

静かに動く

2017.07.11

2017071100120170711002朝方、カイ君とワタナベ君に手伝ってもらって、日の陰る場所を見つけて写真撮影。
そのあと、アキコと一緒に陽の差し込む西善院さんの境内をお借りしまして写真撮影。
ありがとうございました。

まったく表情が違う2台のテーブル。
この写真たちをどのようにうまく活用して表現しましょうか。

静と動

2017.07.10

これはもう夏の日差しだね。
明日この場所で家具の写真を撮らせて頂くのです。この日差しでうまく撮れるかな・・。
西善院さんのご厚意で境内で撮影させて頂けることになりまして。
でも、今日来た本題はそれではなく楽しそうなことが始まりそうな感じで、そのお話を聞くために古い古い友人である建築士の福原正芳さんと一緒に伺ってきたのでした。
私は福原さんの建築も好きだし、福原さん自身が好き。
こういう人に巡り合えたことはうれしいこと。
そして、西善院さんには声を掛けて頂いたことにとても感謝しております。
願いが叶っても叶わなくてもとてもうれしい一日。

昨日も朝から茨城県の勝田まで出掛けておりました。
懐かしい場所。
10年近く前は、父と今は独立してしまったスタッフたちとよく水戸や勝田まで夜な夜な出発しては泊まり込みで作業をして、を繰り返して通ったものでした。

そして、昨日は「遠くてもイマイさんにお願いしたい。」そう言ってくださったKさんに会いに。
うれしいです。
うれしくていつものように大汗かきながらいろんなお話をしてまいりました。
いろいろなことを聞いてみんなの表情がより柔らかに楽しそうになっていくのを見るのはうれしいことです。

毎日をよく噛んで過ごすのです。

こんにちは、Gさん。

2017.07.07

コバヤシ君とカイ君がSさんの取付に行っている間に、1年ちょっとが経過したGさんのところにお邪魔してきました。
Gさんのところには、キッチン以外に洗面台も作らせて頂いていたのですが、その扉のの手掛けの部分が割れてしまったということで、様子を見てきたのです。
「このキッチンとても評判良いのですよ。」とうれしそうにお話してくださる奥様。
製作例にも書いたのですが、ご主人はとても有名な家具メーカーさんの日本支社長さん。
そのような感覚を持ち合わせているかたのキッチンを作って良いのかどうか当初は戸惑いました。
だって未だに「スリーハンドさん」とか「ハンドクラフトイマイさん」とか呼ばれちゃう小さな家具屋を信頼してくださったのですから。
ご縁をくださった小林さんには大変感謝しております!
そして、このGさんの素材の選び方、使い方はこの1年で大変私にとっての大きな糧となりました。
皆さんから少しずつ元気を頂いて大きくなっていくのだなあとあらためて実感しております。

そして、洗面台。
やっぱり割れております。今回Gさんのところではクルミの無垢材と合板を併用した形で反りを抑えた作りにしていたので、もしかしたら、無垢の反力で板が裂けたかな、と心配しておりましたが、手掛けが割れただけでしたら、きれいに直りそうです。扉をお預かりすることにして、あとはお手入れの方法をお伝えします。
キッチンは奥様がとてもきれいに使ってくださっている様子がとても良く伝わってきたのですが、お子さんが少しずついたずらするようになって、キッチンにも小さなキズがポツポツトでき始めていて。
次回修理した扉を持ってくる時にまとめてキズも治すことにしますね。

このようなちょっと遠くても身近に感じて頂けたら嬉しいなと思っております。
またお伺いしますね。

そのあとは、いよいよ解体が始まった川崎のFさんの現場へ。施工会社さんは、以前、横須賀のOさんのところでお世話になったダブルボックスさん。みんな楽しそうに仕事をしていて、こういう現場は良いですね。
今日のうちにうまくすれば寸法が出せればキッチンや食器棚の製作に取り掛かれるかと思いましたが、肯定的にも余裕がありそうですので、やはりここは慎重になって壁がある程度できてから新たに寸法を測りにくることにしました。
楽しみですね、Fさん。
すてきなキッチンになるように頑張ります。

今日は暑いです。

ステンレスとナラのバックカウンターと吊戸棚

2017.07.07

お部屋のつかやすさを考えていくにあたって、考えることっていろいろとあるのです。

例えば、今日バックカウンターを取り付けてきたSさんのキッチン。
最初にご相談頂いた時に平面図を添付してくださっていて、そこに、「こんな感じで家具を置きたいのです。」と書かれていたのですが、そこには冷蔵庫が閉じ込められてしまうようなイメージが。
その閉じ込めてしまう印象はSさんも感じていて、どうしたら良いかがうまくまとまらなくて、できれば一度見て頂きながら相談したいのです、ということでお伺いしたのでした。
そしてそのキッチンの様子を拝見させて頂きました。
実際に暮らしてみると当初予定していたキッチンのレイアウトよりも今のほうが冷蔵庫が使いやすい、ということで、冷蔵庫用のコンセントがあるスペースとは反対側(壁側)に冷蔵庫を置いて使っていたのです。たしかに、冷蔵庫が右側に来ると部屋の真ん中にドンっと冷蔵庫が置かれることになってしまう。
「部屋の真ん中に冷蔵庫っていうのも何だか・・。」とモヤッとしていたいたSさんご夫婦。
しかり、しかり。

まずは、冷蔵庫の向きを変えてみましょうか。
ちょっと大きめの冷蔵庫なので、キッチンにあい対して置くと、引き出しが開かないのではないか、相手も狭すぎて使いづらいのではないかと、心配して横向きに使っていたので、それで、冷蔵庫を閉じ込めてしまうようなイメージができたのだそうですが、実際90度向きを変えて、キッチンと向かい合わせてみると、意外と使いやすい。
「なんだ、普通に置けました。置けないっていうのは思い込みだったのですね。」
ということでこれで、ひとつ絡まっていたひもがほどけました。
普通の向きに置けたのなら、どういった形の背面収納にすると良いか・・。
あれこれ悩みます。
Sさんのキッチンはアイランドキッチンなので、全部ぐるっと見えてしまう。リビングからキッチンもひとつながりになっているので、丸っきり見えてしまう。そうなった時に見えてもきれいに置ける形を心掛けて、あれこれ考えます。
そもそもひとつながりの部屋なので、どこまでキッチンにしたら美しいか、どんなものをカウンターに置いて使うのか。
Sさんお二人で楽しそうに悩みます。
最後にはキッチンの側面と背面もこの背面収納と素材を揃えたいなあというお話も出て、それはまとまりが出て良いなあと思ったたのですが、今回の予算を考えて、それはまだいつか。

でも、こうしてお話しながらイメージを固めていくことで、自分がどうこの場所を使いたいか、ここでどんな時間を過ごしたいのか、どんな今を過ごすのか、どんな未来を描くのか、それが分かるきっかけになってくれたのでしたらそれが一番うれしいことです。
今日は残念ながら私は取付に参加できなかったのですが、またこの背面収納の様子を見させて頂きにお伺いしたいと思います。
Sさん、次回お会いできるのを楽しみにしております。

オーダー家具 オーダーキッチン

2017.07.06

寒川町にある私達の工房。1階が工房、2階がショールームなのですが、地元の人でも未だに私たちが家具屋だって知らなかったり、
入りづらいようなので、突然の来店ということはあまりないのです(笑)。
先日、そのご来店が続いてありました。
「ありがたいな、オーダーキッチン・オーダー家具って検索して見つけてくれたのかしら?」と、お話を聞いていると、
「壁面収納だったかな、画像検索して、これいいなって思って見てみたら、こちらの写真で。寒川だっていうから。」と
30代くらいのご夫婦と、
「家づくりを意識し始めた数年前から、いろんな人の家づくりのブログなど読んで勉強してたんです。
そうしたら、キッチンとかで、フリーハンドさんの名前がよく出てきて、すごく気になっていたんですよ。」という30代くらいの男性です。
以前は、検索エンジンンに引っかかりやすいように、いろんなワードを考えたりして、ブログに載せたりしていました。
追いかけきれず、只今「オーダー家具 神奈川」で4ページ目表示。「オーダーキッチン 神奈川」で3ページ目…。
皆さん、よく私達を見つけてくださるよなと思うのです。
自分もそうですが、今は画像検索して、好みの印象を受ける写真の保存元を開く方が多いようですね。
Pinterestでも、私たちのボードにまだ載せていない製作例をブログやfacebookからどなたかがピックアップしてくださって、
うちにたどり着いてくださる方がいるのですから、驚きです。
先日、打ち合わせにきてくださったお客様も、うちに決めて来てくださるくらいだから、キッチングランプリのこととかご存知かと思い、
お話しすると「そうなんですか!すごいですね。おめでとうございます!」という反応。
ただ自慢しただけみたいになってしまいました…お恥ずかしい(笑)。
日々、何かのきっかけで皆様の目に留まってほしいと色々発信をしていますが、こういうお話を聞くと、広告・宣伝って本当に難しいですね。
でも、やはり、写真は大事なのだなと思うのです。
納品後にもお宅に伺わせてくださって、暮らしの様子を撮影までさせてくださるお客様のご厚意には本当に感謝しております。
皆様の暮らしぶりに魅せられて、私達に興味を持っていただけるのですから。

もちろん「載せないでほしい。」というお客様もいらっしゃって、掲載していない方も複数いらっしゃいます。
「え~!こんなにすてきなのに~!残念。」て思うこともありますが…。
大丈夫ですので、不都合な方はおっしゃってくださいね。

これからもよろしくお願いいたします!

ステンレスのフタ

2017.07.03

punktって言う、カトラリーケースを作っています。キッチンを作り始めて、キッチンのまわりのものも同じ気持ちで作れたらよいなと思って、少しずつ形を考えていて、気にっている形のひとつなのですが、最近オーダーを頂くのです。
一見、何だかよく分からない形ですし、格好良いかどうかはそのひと任せなのですが、私は好きなのです。
特にフタはね、キッチンのカウンターをお願いしているタカハシさんとあれこれ悩みながら辿り着いた形ですから、もう大好きです。
よーく見るとへぇって工夫がある。もの作りの楽しさでございます。

○○な家具屋

2017.07.02

吹奏楽部に入った中1長女。
「自分で準備しておく物のリストもらったから、楽器屋さんに行きたい。」とのことでお出かけ。
「ホルンってどんなやつだっけ?」というレベルで、楽器からは縁遠い人生を歩んできた私。買い物目的で楽器屋さんへ足を運んだ経験はないのです。
最初に入った楽器屋さんはエレクトーンやピアノが、入り口に並ぶ雰囲気のところ。
リップクリームや修正液みたいな形で、英語で表記されている商品の列を見ても、何が何だかさっぱりわからないので、可愛らしい女性の店員さんに聞いてみました。「吹奏楽部の部員さんですか?私もホルンでしたよ!」なんて話が弾み、とても詳しく色々説明をしてくれました。でも、お目当の物は在庫切れでありませんでした。
「もう一箇所の楽器屋さんがあるから行ってみよう」ということで行くと、そこはギターが入り口にずらっと並べられていて、明らかにロックなところ。体格のいい長髪の店員さんの1人はヘッドホンをしてずっとギターを調整していて、もう1人の店員さんはパソコンの前で険しい顔をしていました。さっきのお店より話しかけ辛い空気があり(笑)、同じ楽器屋さんでもジャンルが違いそうだから、ないのでは?と思いましたが、そこでリスト通りのものが揃いました。
面白いなぁ。
「楽器屋さん」と言っても、それぞれの雰囲気のお店があるのですね。
私たち家具屋もきっとそれぞれの雰囲気が違うのでしょうね。他のお店になかなか行けないので、よく分からないのですが、私たちはどんな雰囲気の場所に見られているのだろう?と思いました。
娘のお陰で、また新しいことを知る機会が増えそうで、楽しみなのです。
写真はショールームにある会長のドラムです。

クルミのテレビボード

2017.07.01

2017070100220170701003先日も大手ハウスメーカーさんにお勤めのUさんがここにいらっしゃって、「おもしろい!」と言ってくださいました。
私はどこか垢抜けない部分があるせいか、自分自身でスタイリッシュにピッとした形を決めることがいまいちできない性格でして、家具を作ってほしいと望んでいる皆さんと、
「こうですかね。」
「うーん、どうでしょうね。」
「ああですかね。」
「そうかもしれませんね。」
なんて、いろいろと宝さがしみたいに少しずつその先の形を探っていくわけですが、私にとってはすべて一人では決められないナヨナヨした部分を皆さんと一緒に決めてゆけるので、大変ありがたく思っているのですが、皆さんにとっては、自分たちで形を作りあげる楽しさを実感して頂けることが、とても「おもしろい!」ということなのです。
うれしい言葉です、おもしろいって。

今回の(こちらは電機メーカーにお勤めの)Uさんも、今までの皆さんと同じく一緒に作りあげたお客様の一人。
Uさんはなるべくコストを抑えたい、という思いもあって、いろんな部分をご自身で経験されました。
私たちが打ち合わせに出掛ければやっぱりその分、何かと費用が掛かってしまうのですが、それを抑えるためにプチリフォームの打ち合わせを全部ご自身で行ない、家具設置の壁の下地の位置も適確に施工会社さんにお願いし、設置場所の採寸も私が測ってほしい位置をすべてチェックしてくださって。
Uさんのお仕事は建築関係とは異なるのですが、全てしっかり行なってくださって。
このように家具の形を考えるだけではない、家具作りの参加のしかたもあるのです。
楽しんでもらえたでしょうか、きっと楽しんでもらえましたよね。
打ち合わせにここに来てくれた時、目がキラキラしていましたから。

ナラの節アリ材とステンレスのカップボード

2017.06.29

2017062900220170629003昨年のクレミルの時に木工教室に参加してくれたKさん。ご実家がここから近いということもあって、お姉さんと一緒に何度も通ってくださって、小物を作ったり、ワークショップに参加してくださったり。
そのお姉さんであるSさんは春にご紹介したように座卓をここで作ったのでしたが、妹さんのKさんは新しく家を手に入れたということで、カップボードのご相談を頂いていたのでした。
この場所を知ってもらって、いつかここで家具を作りたいって思ってくれたらうれしいな、ご近所の皆さんが気軽に足を運んでちょっとお茶を飲みながらひと息つけるようなサロンのような場所にしたい、という思いもあって始めたクレミル。
そのきっかけを作ってくれたのがこのSさんやKさんでもあります。
この町のことを教えてくれて、どんなことが私たちに必要かを教えてくれて、すぐそばで良いアドバイスをくださって。
自分たちだけではどうしたら良いのか迷ってしまう時に支えてくれる、家具をことを知ってもらいたい、というだけではなく、もしかしたら自分たちがそういう人たちを必要としていたから始めたのかなあ、そう思わせてくれる3姉妹さんです。そう、うれしい出会いなのです。

そして今日はその私たちの気持ちを持ってKさんのところにお伺いしてきたのです。
私は残念ながら、リフォームのお話がいろいろとまとまってきていて打ち合わせに出掛けていたのですが、製作を担当したノガミ君がうれしそうに先ほど納品から戻ってきました。
「クレミルの時にボクが担当させて頂いたお客様でした!」って。
いろいろうれしいです。

そして、Kさんからも。
「本日はありがとうございました。
先程、搬入が終わり我が家にきた食器棚を見て、触れて、うっとりしながらメールを打っています。
ナラの無垢材節ありにしたこと、引き戸の引手を四角にしたこと、引き出しのハンドルをKUMA鍛鉄工房さんのにしたこと、化粧板をグレーにしたこと、上をステンレスにしたこと。そして、フリーハンドイマイさんにお願い出来たこと。すべてしてよかったなぁと食器棚を前にして思っております。
家は買ったものの、まだ自分たちの家だ!という気持ちが少なかったのですが、この食器棚が来てくれたことで、あー、自分の家だなぁとより想えます。
ぜひ、落ち着いたら見に来て下さい。
食器棚はこれから家族の一員として大事に使っていきます。
本当にありがとうございました。
スタッフの方々にも、感謝をお伝えください。
近々というわけにはいかないかもしれませんが、またお願いすることがあると思います。
その時はよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
あー、良い買い物しました!職人さんってやっぱり素敵です!」

「あー、自分の家だなぁ。」っていいなあ。

ナラ柾目のキッチンたち

2017.06.23

2017062300220170623003本日の取付でようやくKさんの工事がすべて完了となりました。
5月の連休明けに欠品となっていた食器洗浄機の設置を終えて、ひと段落したところでしたが、やっぱり収納が足りない!ということで当初予定していて、ご新居での暮らしは出費も多いし、しばらく先延ばしにしましょうとなっていたダイニングの家具をやはり早めに作ることになったのでした。
キッチンと合わせて最初に作ろうと考えていたプランは、こうしてキッチンや食器棚などができあがったことで、あらためて収納計画を見直すことができて、よりKさんが必要としている形にすることができました。
例えば、一番小さな家具には、ダイソンの掃除機が充電できるようになっていたり、ケーブルがごちゃごちゃになる通信機器がしまわれていたり。

これで、ひと通り終了ですね。
あとは元気なお子さんたちが、引き出しに入って遊んだりしないか、それが心配。
まだしばらくして暮らしが落ち着いた頃にお邪魔させて頂きますね。

何故だか今は練馬からのご相談が多いもので、Kさんのところにもそれほど遠くない時期にお伺いできそうですので。

今後ともよろしくお願い致します。