2026.10.14
フィンランド田園地方の伝統的なヨウル(冬至におこなわれる収穫祭)の装飾品が発祥と言われるヒンメリ。
その語源には、「天」や「空」と言った意味を持つというヒンメリは、正八面体に編んだモビールが基本の形となっており、その素材はライ麦が用いられることが多く、その収穫したばかりの新しい藁には、穀物の精霊が宿り、幸せを呼ぶ力があると信じられてきました。
「日本玩具博物館」より
そのヒンメリに使う材料の麦からご自身で育てて作品にされているitotowaratoの丸本さん。乾燥させた麦藁の皮を剥くと光の筋が反射して見える様子の美しさには感動しました。また、その藁と共に育てた麻を使って丁寧に梳き上げた房飾りを組み合わせた作品作りが彼女の特長。
その美しい色どりの組み合わせを、クリスマスが近づいてきたこの時期に、今回は皆さんと一緒に紡ぎあげてゆけたらと思っています。
全ての材料の皮剥きやカットは時間的に難しいので、素材作りを少し体験して頂き、事前に用意した素材と共に皆さんそれぞれの作品作りを始めて頂く教室になります。
まずは基本の正八面体を作り、そこから、ソダス(※1)、タッセル(※2)などと組み合わせて、作品を構成していきます。(写真は一例となりまして、この他にもいくつか見本を持ってきてくださいますのでお楽しみに。)
その見本通りではなくても、もちろん、自由にデザインしていただくことも可能ですよ。
※1 ソダス:スターや鳥などの飾り。こちらで用意いたします。
※2 タッセル:麻の房飾り。当日、麻の皮梳きから体験して作って頂くことも可能です。
【itotowaratoの冬のヒンメリ作り教室】
○日程:2026年11月22日(日)
○時間:10時30分から14時、15時位まで
○場所:フリーハンドイマイ(神奈川県高座郡寒川町倉見962-3)2Fショールーム
(靴を脱いで上がっていただく部屋になっております。)
○定員:8名 (11/1時点 予約可能枠残5名となりました。ご予約締切日時11/18の10時とさせていただきます。)
○金額:5,500円(税込み、材料費込み)
当日現金でitotowaratoさんにお支払いください。
○持ち物
・使い慣れたハサミがあればお持ちください
・お昼ごはん(お楽しみアリ)
・飲み物 (常温のミネラルウォーター340ml1本は参加者の方にご用意します。)
お昼ご飯ですが、今回は、なんと!ウサギパンさんにお願いしてパンを焼いて頂く予定です。
クレミルでも大人気だったグリーンピースのサブジパン、カレーパン、そして、ヒンメリ作りということで北欧らしいシナモンロール、カルダモンロール、ライ麦パンも用意してくださるそうです。フフフ。(お支払いは現金でお願いいたします。)
また、当日は私たちがスープもご用意しますのでご自由に召し上がってください!
ワークショップに参加されなくてもパンの購入に来てくださるだけでも大歓迎。(売れ切れ次第終了です、ご了承ください。)
参加希望の方は、メールでinfo@freehandimai.comまで、「ヒンメリワークショップ参加希望」という件名で、「お名前」「ご連絡の取れる電話番号」「メールアドレス」をお書きいただいてお申し込みください。
また、お申込はメールのみでの受付となりますので、ご了承いただけますと幸いです。
※Instagramの場合は、プロフィール画面の「連絡先」からメール送信できます。お電話、Instagaramのダイレクトメッセージ、Facebookのメッセージでのお申し込みは、少人数で運営しておりますためなかなかまとめづらいためすみませんがご遠慮ください。
Instagaramページでは動画でご案内しておりますので、もしよろしければご参考になさってくださいませ。
それでは皆様のご参加をおまちしております。よろしくお願いいたします。
2026.10.29
今日は茅ヶ崎市内の中学生二人が職場体験に来てくれました。職場体験のお申し込みは夏前には学校の先生からご連絡をいただくので日程を確認して調整しています。
今回は男子と女子1名ずつの参加でした。体験していただいた内容は、
・最初の1時間はショールームで座学。会社の成り立ちや、問い合わせからお見積り・スケッチを作成し、受注できたら図面作成し、担当する制作スタッフに図面を渡し打ち合わせ。その後、必要な材料を見ながら木取り表作成して制作していく、という流れを家具やサンプルを見てもらいながらお話しします。ダイスケさんには、二点透視法を使ったスケッチの書き方を伝えてもらいました。二人とも「立方体は授業でも描きました。」とお話するだけあって、とても上手に描いていました。
これはダイスケさんのスケッチです。
その後は工房に行き、実際図面を受け取ってから製作スタッフがどう動くのかを木工機械それぞれの説明を受けながら動いていきます。今回ヒロセ君に指導係を担当してもらいました。
「生徒さんに作ってもらうもの、箱でもいいでしょうか。家具の基本は箱作りですから、せっかく来てくれるなら体験してもらいたいなと思いまして。」とヒロセ君の方から声をかけてくれました。いろいろ考えてくれてありがとうござます。しかも角は留め加工の箱で、お二人にとっても良い機会になっていたのではないでしょうか。
お写真ピンボケしてしまっていました。失礼しました。
最後の方では、ヒロセ君が大好きな鉋がけの仕方のレクチャーも加えてくれました。二人とも楽しそうに削った鉋屑を広げたり匂いを嗅いだりしていました。ヒノキの材を使ったので、良い香りが漂っていましたね。
Tさんはブラックウォルナットの箱を作りました。「お家のTVボードと同じ色の木だから。」とお話しされていました。リモコンにサイズはあっていたかしら。
S君はメープル材の箱。「どこで使うかお家に帰って考えます。」とお話していましたね。白く木肌なのでどんな場所でも合わせやすいのではないかな。
16時半には学校着ということで時間がぎりぎりでしたが、ふたりとも「楽しかったです。」と私たちに伝えてくれました。
工房での作業が終わり、ショールームで振り返りながら「ものづくりを志すために今からこれはしておいた方がよいことって何かありますか。」という質問を受けたので、「どんなジャンルでも自分に関係なさそうなことでも色々な物の実物を見てできれば触って知ること。」と答えました。
「どんなに優れた技術があっても、売れないと食べていけないので、色々な場所に出かけ様々な人たちに出会いどうやってそのものができたのか話を聞けるなら聞いて知ること。センスを磨いていかなくちゃいけないけど、どうやって磨けばいいのかは難しいから、世の中で評価されているものがどうしてそう評価されているのか実物を見て調べて知ること。その経験が役立つ時が来ると思う。そう思って今でもずっと自分も続けていることです。」と伝えました。二人ともうなづいてくれていたので伝わったのかなと思います。
家具屋の工房に入ることなんて一生に一度もないことですから、「よい経験だったな。」といつか思ってもらえたらうれしいですね。実際に自分で手を動かしてみることで、身の回りにある物の見方を知る機会のひとつになってくれていたらうれしいです。
S君、Tさん、お疲れさまでした。真面目に取り組んでくれてうれしかったです。ありがとうございました。写真と動画の撮影と掲載にご協力いただきありがとうございました。
2026.10.26
インスタグラムを見てメッセージをくださったKさん。お会いした時の印象は、木の表情を見せるキッチンになるのかと思いきや、数回目の打ち合わせで奥様が「実はこういうキッチンに憧れていて。」と写真を見せてくれたのは、単色の淡いグレーのキッチン。
そうだったの!と、ご主人も私も今までのやり取りからがらりと変わったスタイルに少し驚きながらも、実は私もインスタグラムで出てくる海外のこのようなキッチンの印象、気になっていたのですよ。
そこからは、そのキッチンがここに来るとどのようなインテリアにしたらよい雰囲気になるのかなど色々とお話をさせて頂いて、なるべく横のラインがきれいに見えるように全長を延ばして、さらにはラインを少なくしましょう、なんてお話をしながらこの形に辿り着いたのでした。
そして、この3500ミリの美しいグレーができあがりました。
本日はその取付だったのです。10時頃にはKさんたちもいらしてくださって。
今回の施工会社さんは福工房さんで、いろいろと事前に段取りをしてくださったおかげで順調に作業が進んで、「夕方までは全体の様子が見られないかもしれないです・・。」とKさんにはお伝えしていたのですが、午前中にはコーリアンを載せるところまで進みまして全体の表情を見て頂くことができました。
ここから、壁が仕上がってタイルが張られると、思い描いていた印象が実現されますね。楽しみです。
見学会も開催されるそうで、私たちもぜひお邪魔させて頂こうかしら。
なんて考えていたら、「イマイさん・・、実は。」とKさんがこそっと。「大変なお願いかもしれませんが・・。」とコソッと。
どうやら次の家具を考えていらっしゃるようで、とてもうれしく、とても悩ましいのでした。頑張ります。
2026.10.24
平成建設で設計を担当されているSさん。最初にお会いしたのは、「そして、優しい時間がやってきた」のIさんのキッチンを作らせて頂く時で、今から9年前のことですね。
それからはSさん設計のしばらく依頼はなかったのですが、私たちの自宅の見学会にまだご結婚前のご主人と二人で楽しそうに遊びにいらしてくださったりと、Sさんの人生の節目に立ち会うことができているようで、どこか身近に感じでいたのでした。
そして、何よりも思い出深いのがSさんが声掛けしてくださったTさんのキッチンや家具作りのお仕事。Sさん同様に私たちの自宅を訪ねてくださったTさん。トイレに飾られている望月さんの染色の小さな怪物をみて、「あら、ツーヨーさんじゃない。」
2階にさりげなく置いてあった畑で休む農夫のポストカードを見て、「あら、モリイチさんまで。」と。
このポストカードは、いつだったろうか・・。チィがまだ小さかった頃かな。アキコの両親とお義兄さん家族とで箱根に出掛けた時にふとポーラ美術館で手に取ったんだよね。誰の作品か調べもせずに気になって購入したんだよね。ずっと知りたいって思っていたのを、思いがけずこんなタイミングで教えてもらえたことがとてもうれしくて、ずっとTさんご夫妻に憧れていたのです。
その後、そのポーラ美術館に携わるお仕事をされているSさんと出会うことができたり、その熊谷守一美術館の館長をされている方が、実は先日近くを訪れた岡倉天心美術館の前館長さんであり、キッチンを作らせて頂いたKさんだったり、私たちの因果は不思議にきちんと巡っているのだなあと、いまさらながら感心するのでございます。
そして、そのSさんから「今後自宅を建てることになりまして。」という連絡を頂いたのが、昨年の冬だったかな。Tさんのお引き渡しの時にはすっかりお母さんになっていて、「いつかイマイさんに家具をお願いできる時が来るとうれしいなあ。」と言っていたその時がやってきたのでした。
うれしいなあ。
そして、昨日はその取付の最終日でした。玄関収納とつながるキッチンのバックパネルと、そのナラの色柄を揃えたキッチン背面の食器棚と吊戸棚。こうして美しく納まりました。
もう少しでその全容が見られます。
新たな因果が始まるのかしら。楽しみです。
個人的には、Tさんの自宅を訪れた時に拝見させて頂いた李禹煥の鮮烈な緑が時折頭を巡るのです。いつか何か分かるのかしら。
2026.10.21
「鴨居玲さんの展示を見たいの。」とアキコが言った。
「いつかどこかで回顧展を見られたらいいな。」って、なん十年も前から言っていたので、この秋に笠間日動美術館でちょうど開催されていると知って「いいな、見たいな。」とそばでつぶやかれるので出かけたのでした。
何となく闇がまとわりついているようなあの絵を見ていると、昔よく眺めていたフランク・フラゼッタの絵やゴヤの暗い絵や風刺画を連想して、格好が良い絵だなあとばかり思っていたのですが、実際見にいってみると、心の辛さをほんとうに良く表していた絵だったのだと知ると、どうにもやるせない気持ちになったのでした。
ということで笠間日動美術館をゴールにしてせっかく遠出するのだから、とあれこれと考えて、以前からやはり行きたいと思っていた斉藤清美術館も回ろうよ、ということで、会津若松を目指して笠間に向かうという大回りなドライブに出かけたのでした。今回はハルチィは留守番で二人でね。
最近、近所のOさんから子供と時間が合わなくなってくるから、二人で出掛ける時間ができたって聞いて、そうか、私たちもそういう年齢なのかも、と思い立ったわけです。
ハルチィは二人で着飾って親抜きの自身の休日を楽しめたようだしね。
で、その二つを回るのなら何か興味深い建物はないだろうか、といろいろと調べてみると、不思議な木造建築があることが分かり、さっそく見学。
さざえ堂と呼ばれる六角形のお堂。
木造の二重螺旋の回廊がその構造が、回る景色がものすごく魅力的で、当時はここに観音様たちが安置されていたということですが、今はその姿がいらっしゃらなくても十分清々しい気持ちを頂いたのでした。
そこから、斉藤清美術館へ。只見川と飯豊山のコントラストが美しい道の駅にたたずむ小さな美術館でしたが、いろいろな原画が見れてこれはとても良かった。制作の動画も公開されていましたが、やはり自分を表現するというのは大変な苦労の上に成り立っているのだなあと、彫っている様子を見ていてあらためて感じたのでした。
そして、鴨居玲さんも斉藤清さんも最初は看板屋さんに勤めていたのはおもしろいなあという感じ。
ここから笠間まで一気に下るのはなかなか運転が辛いと思い、その間あたりで宿を取ろう、ということで五浦によってみることに。
今まであまり耳馴染みのない土地だったのですが、よくよく調べてみると、ここには岡倉天心の美術院が在った場所なのだそうで、そのそばにはその美術館も建っていることが分かったのでした。
そういえば、以前シキナミさんからのご依頼で、その美術館に携わるお仕事をされているKさんのキッチンを作らせて頂いたっけ。いろいろなところでつながりがあるように感じたのです。
翌朝は、その岬に立つ展望慰霊塔まで散策。
二重螺旋のまるで先日見た野又さんの空想建築のような佇まいの建物から旧美術院の先に立つ六角堂を眺めてから冒頭の笠間へと南下。
螺旋と六角と元看板屋さんだったお二人の苦悩を巡る800キロのドライブでした。
ハルチィよ、良い時間をありがとうございました。
2026.10.20
先日のこと。
ダイスケさん「そういえば、Cさんからお電話があったこと、君に話していたっけ?」
私「ううん、聞いてない。」
ダイスケさん「マンションの排水管洗浄があるから、キッチンの排水のことで確認させてほしいっていうお電話で。」
私「うん、うん。」
ダイスケさん「そして、リノベーションのことで取材を受けまして、キッチンのことでイマイさんの名前を出しちゃいましたが大丈夫でしょうか、って言われたから。大丈夫です、ありがとうございます、って伝えたんだ。」
私「!?そういう大事なことはすぐ伝えて~。」
ということで、今頃知り失礼いたしました。Cさん、お知らせいただき、そして、私たちの名前を出していただきありがとうございました。
Cさんが取材を受けられたのは、リノベーション & 部屋作り、自分らしい暮らしを楽しむウェブマガジン【TOKOSHIE】さん。初めて拝見させていただいたのですが、リノベーションのされた様々な暮らしの形とその経緯をわかりやすく細かな場面ごとのすてきなお写真で紹介されているウェブマガジンですね。
キッチンのご紹介では、私たちの社名と共にURLまで掲載していただき、ありがとうございます。
「キッチン:オーダーキッチン製作会社」とだけ書かれることが多かったのでとてもうれしいです。感謝しております。
どのタイミングで、どう思い、リノベーションを考え始め、その内容はこう考えていき、実際暮らし始めてこうなりました。までを色々なタイプに分けてご紹介されているので、とても分かりやすくて、リノベーションのことを知りたい方にはとてもよい参考になるのではないかと思います。
Cさんのリノベーションの記事は、「戸建てからマンションへ暮らしやすさを叶えるリノベーション」」
興味のある方は是非お読みになってみてくださいね。
Cさん、ありがとうございました。
2026.10.15
足場に囲まれた会社の様子。
ダイスケさんの弟さんのユウスケ君が塗装職人さんなので、外壁の様子などはお任せしているのですが、
「そろそろ塗装し直した方がいいかもね。」ということで、外壁塗装をお願いすることになりました。
前回は約11年前ということです。月日が経つのはあっという間ですね。
今までは白い外壁だったのですが、今回は色を変える予定です。
どんな色になるかは楽しみにしていてくださいね。期間は年内いっぱいかかるかもしれないとのことです。
ご来社の皆様にはしばらくの間看板が見えづらかったりわかりづらいと思いますので、お電話をいただければご案内させていただきます。
そして近隣の皆様にも、しばらくの間ご迷惑をおかけいたしますが、何卒よろしくお願いいたします。
2026.10.12
塔ノ岳は表丹沢の盟主と呼ばれている塔ノ岳の特長が登頂までの「バカ尾根」と呼ばれるそのルート。
単調な階段が続くと言われていた通りの道が続く様子と、久しぶりに迎えた陽射しに恵まれたこの日の人出で、道中常に渋滞するほどの賑わいで単調さがさらに輪をかけているように思えたのでした。
延々と続くと聞いて、きっと鍋割山の最後の急登よりもきついのだろうなあ、と覚悟していたのだろうと考えていたのですが、いざ登ってみるとたいへんな辛さはなく、何だか人の波に乗って登頂できたなあ、という物足りなさを感じていたことと、元々、なるべく違うルードで周回しようと企んでいたので、道半ばで見かけた「戸沢」という標識を見てワクワクしてしまったのでした。
「遭難や事故の多い道です。安易に通行されませんように・・。」
おお、怖いなあ。私たちのような新米が通ってよいのかしら、と思うとともに、この渋滞の中ただ下るのも物足りなさを感じてしまって、アキコに「ここが分岐だよ。さあ、行ってみようよ、カモン。」と促して、あまり乗り気ではないだろう彼女を天神尾根に巻き込んだのでした。
入ってすぐに、これは・・通ってよいのだろうか・・、というくらい倒木や土で埋まって道が見分けられないような下り道。かろうじてピンクのテープが巻かれた場所がルートと分かるくらいで、道と呼べるのはそのテープと、時折あらわれる杭で固定された1段1段がかなり高い丸太の階段のように見えるものだけ。
帰宅してからどういうルートだったのかと調べると。標高1100メートルから600メートルまで一気に下るルートなのだそうで、一気に500メートルとなるとランドマークタワー以上の高さを一気に下りたことになるのでしょうか・・。
さきほどまでの喧騒はここには皆無で、人のすれ違いもほんのわずかで、これは帰れるのかな・・、なんて不安になったかというとそんなことはなくて、急斜面過ぎて、聞こえる沢の音が下のほうにうっすら見えるくらいで、あそこまで下りれば無事に帰れるのだ、と自分に言い聞かせて足を踏み外さないように気を付けて、緊張感で足がこわばってきた頃に無事に沢がぶつかる戸沢の出合に到着。
よかった。
そこから少し下ったところにある作治小屋で一息つくために炭酸ジュースを頂くと、「あそこのテーブルに座っていくと良いよ。山を見ながらひと休みできるから。」と2脚の椅子を勧められて、ようやく一つ深呼吸できたのでした。
そこからは、林道をひたすら下って無事に戸川公園に到着。
今回も素敵な山歩きができました。
よし、次は畦ヶ丸を目指すのです。
2026.10.10
今回担当させていただいたのは、10樹種10脚の椅子です
使用した樹種は、ナラ、タモ、ウォルナット、チェリー、サクラ、クリ、カエデ、ブナ、セン、クルミの10種類です。
同じ形の椅子を10脚製作しますが、樹種がそれぞれ異なるため、材料の段取りや加工条件も一脚ごとに考えながら進める必要があり、普段とは少し違った難しさを感じました。
製作を始めるにあたり、まず材料のあらどりを行います。仕上がり寸法より幅と高さを5mmほど大きく、長さは100mmほど長く材料を取ります。一枚の板から使用したい材料より少し大きいくらいのサイズに切り分け含水率を整え、乾燥や環境の変化によって生じる反りやねじれをあらかじめ出しておくことで、その後の木の動きを少しでも抑えられればと考えています。
今回は、あらどりした材料に桟を入れ、風が通るように積み上げた状態で1ヶ月ほど置き、その後製材していきました。
接合部はすべてほぞ組みになっています。樹種によって木の硬さが異なるため、ほぞのきつさも材料ごとに調整しました。硬い材料は、ボンドを塗るとさらに入りにくくなるため、一度仮組みをして、きつさを確認しながら加工しています。
また、一脚の椅子として見たときに全体の色味がまとまるよう、材料の組み合わせにも気をつけました。入荷した材料の本数やそれぞれの色味の違いもありますので可能な限りではありますが。
特に座面は面積が大きく目に入りやすいため、木目や色味を見ながら板を選んでいます。
座面は数枚の板を接いで製作していますが、人が座る部分になるため、通常の接ぎより丈夫になるよう加工しました。
形状の加工では、後ろ脚をルーターで型に合わせて加工し、背もたれは内側をルーターでアール状に仕上げ、外側は勾配があるため治具を作り昇降盤で加工を行いました。この加工は初めての試みでしたがイメージ通り加工を進める事が出来、今回新たな加工方法を知る事が出来ました。
加工が終わると接合部を1〜2箇所ずつボンドを塗り締め具で圧着させていきます。
10脚あるので中々大変ではありましたが一度仮組もしているので大きな問題もなく接着作業もでき完成させる事が出来ました。
今回10種類の樹種を使って同じ形の椅子を製作する中で、樹種ごとに異なる硬さや木目、色味の違いを考えながら作業する場面が多くあり、普段とは違う難しさがありましたがそれぞれの木の個性を感じられる、面白い製作になりました。
カエデとブナは一見するとよく似ていますが、よく見るとブナには小さな線状といいますか筋状の模様があったり、サクラとチェリーではサクラの方が目が詰まっていて流れるようなシュッとした木目、似ている色味の木でもそれぞれに違った表情があります。
ぱっと見では似ていて同じ木に見えるかもしれませんが、よく観察する事によりそれぞれの特徴や違いが見えてくるのではないでしょうか。
納品まで少し時間がかかってしまいましたが、無事に完成した椅子をスタジオテラさんへお届けすることができ、石井さんをはじめ、皆さんが椅子を見て喜んでくださり、さまざまな質問をしてくださったこともとても嬉しく感じました。
納品に伺い、10脚の椅子がそれぞれ異なる樹種で作られている意味を、実感することができました。
同じ形でありながら、木によって色や木目、表情が異なり、それぞれの個性が一脚ごとに表れています。
これから時間をかけ、少しずつ色や風合い、それぞれ経年での特徴的な変化をしていき、さらに違った深い表情になっていくのではと思います。
私自身も今回色々な樹種に触れることができ、改めて大変勉強をさせていただけました。
スタジオテラさん、ありがとうございました。
2026.10.08
「それぞれの木の違いってあるのですか?」とスタジオテラさんに並べられたヒロセ君が作った十種十色とノガミ君が作った古強者のアルダーの椅子をずらりと一列に並べたところで、スタジオテラさんの皆さんもずらっと一列にならんで、プチ展覧会。
「えー、ナラやタモと言った環孔材は導管が大きく見えるので、こういうふうに迫力のある表情に・・。かえって・・。」
なんて、皆さんの前で言葉が空まわりしながら、それぞれの表情の違いや色の変化の具合、そして重さの違いなどを実感して頂けました。このあとに皆さんでだれがどの椅子を使うのか悩みながら決めるのだそう。
だいぶ使い込まれたアルダーの椅子だけが艶ひかりしていて、いつか十色たちもその風合いに変わっていくのです。その時まで。
2026.10.04
田辺工務店さんからご相談頂いていたTさんの家具たち。ご新居での暮らしも落ち着いてきたというこのタイミングでご挨拶に伺わせて頂きました。田辺さんと言うと、先日Sさんのキッチンを作らせて頂いた時にお世話になったばかりで、こうして再びお仕事をさせて頂けるなんてうれしく思っております。
Tさんのところに作らせて頂いた家具は、キッチンを囲うようにしたカウンター収納と、機能を盛り込んだ洗面台収納です。
「ああ、今井さん。いらっしゃい。今回はいろいろとありがとうございました。すてきな家具のおかげでとても心地よいですよ。わっはっは!」
おお、うれしいご挨拶!久しぶりにわっはっはと笑う人にお会いできて、途端に私もアキコも元気になります。まるで親戚のおじさんの家に来たかのような温かさ。
「私もデザインに携わる仕事をしておりますので、こういう私たちの希望がそのままきちんと叶うなんて驚くとともにとてもうれしくて。わっはっは!」
そう、今回のアイデアはご主人と奥様お二人で考えた少し変わった形の家具です。
ご主人が実現を心待ちにしていたというカウンター収納は、一部を飾り棚として使えるようにしつつ、すっきり見せたいということで、開き扉とアウトセットの引き戸の収納になっています。中央をオープンにするということで、一般的なアウトセットの金物を使うととの下のガイドがうまく合わないので、インセット用の上吊金物とオリジナルのガイドを制作して、すっきりとしたアウトセット引戸に仕上げました。また、上吊のアルミレールは視界に入るとけっこう存在感があるので、天板であるコーリアンをうまくカブせて隠しています。また、開き扉と引き戸がツライチになるような納まりにしたこともここでは印象作りに重要な役割を果たしています。ここでいろいろな凹凸が出てくるとぼってりとした印象になってしまいますので、そのあたりは気を付けて形を考えたのでした。そして、宙に浮いているように見えて、収納の下部は支えの補強になっているとともに、リビングのリアスピーカーを設置する場所にもなっています。
奥様のご要望を実現させた洗面室収納は、両横のオープン棚を田辺さんのほうで作って頂いて、中央の戸棚を私たちで担当させて頂きました。ここではアイロンをかけられて、脱いだ衣類を放り込めるようなスペースを作りたいということで、ご主人自ら模型を作ってくださってプレゼンして頂いた形をこうしてどうにか実現できました。アイロン台には、最近発売されたLAMPのパクタというソフトダウン機能の付いたステーを採用して、下に開く扉を実現しています。ただそれだけだと、Tさんの思い入れのある陶器のハンドルが意外と重かったり、アイロン台となる天板が意外と大きかったことなどを踏まえると強度的に不安でしたので、下の引き出しが天板を支えてくれるように引き出しの中に天板を支えるアームをオリジナルで作って、それでアイロン台として形を実現できました。その下は、今回奥行が薄い収納のため、なるべく大きめのランドリーバスケットが入るサイズを考慮しつつも開閉に支障がないような構造に仕上げました。今のところはランドリーバッグを採用されているので勝手良くお使い頂けているとのことで、ひと安心。
久しぶりにいろいろな機能を実現できるようにパーツをオリジナルで作るという家具を作りましたので、使い勝手がよくできたかどうかはこうして、クライアントの声を頂くまでは分かりづらかったりするもので、お二人の快活な笑い声を聞いて安心したのでした。
間もなく田辺さんたちも撮影にいらしてくださって、室内はたいへん賑やかな様子に。あまり長居してはお邪魔になってしまうので、田辺さんにも建材のことなどお聞きしたかったことを教えて頂いたところで、「また、よろしくお願いします。」と笑い声に送られながら帰ってきました。ありがとうございました。
2026.10.04
Tさんの食器棚を設置してきました。
Tさんのご新居は新築のマンション。最近のマンションの間取りを見ていると、食器棚を置くスペースがすこしコンパクトだなあと思うことがあります。
食器棚と言うと奥行が45センチのものが一般的なサイズだと思うのですが、そのサイズも置けないくらい、もしくは置くとキッチンとの通路幅が狭くなってしまう間取りを見かけることが多くなりました。これだと家族みんなでキッチンに立つには少し狭くて、道具をしまうスペースも少ないかもしれない。
リビングダイニングとキッチンが一体になった空間の良さを体感してもらうには少し淋しいなあと感じることもありました。
Tさんの間取りはそれほど狭く感じることはないのですが、幅がちょっとコンパクト。設置できる壁の幅は1500ミリ弱。代わりに冷蔵庫を設置するスペースの幅は950ミリほどもありました。
最近の冷蔵庫って、幅が広めで600リットルくらいの大きさで両開きでも製品の幅が700ミリを超えるものはあまりないと思います。下には4か所キャスターがついているものが多いので、冷蔵庫の設置の時もぐるぐる回転させる必要がないから、冷蔵庫スペースをそれほど余裕を持たせる必要もなくなってきていると思うのです。
そう考えると、冷蔵庫スペースがここまで広い必要はないと思いますので、今回は、下の食器棚だけ壁の幅よりも広く作りました。先日掲載した「吊戸棚が戻ってきた」の野毛のMさんと同じ感じです。
今回は、少し余裕を見て冷蔵庫スペースを800ミリ残しておいて、食器棚を130ミリほど延ばすことで中央の引き出しを幅広く作ることができました。ちなみに飛び出た部分は奥まで天板と側板を延ばしています。天板を延ばしているので、ここのものの置き方もいろいろと考えられます。過去にはここに長いトレイなどを置いているお客様もいらっしゃいました。
そして吊戸棚は幅を広げても、収納量は増えてもそれほど使い勝手は向上しないと考えて、すっきりと見える印象を優先して壁の幅に合わせて制作しています。
こうすることで、コンパクトな空間でもなるべく余裕を持って使い安い形にすることができたと思います。
Tさん、ありがとうございました。
2026.10.01
11月22日(日)に開催を予定しているヒンメリを作るワークショップのために、その先生でありキッチンを作らせて頂いたクライアントでもあるMさんのところに伺ってきました。
独学で始めたというその作品はMさんの印象がそのまま作品になったような軽やかで優しく揺らぐかたち。自分で育てて収穫した麦藁と麻の糸を使ってできあがる形の美しさ。
どこかで書いたのですが、私はこのかたちを前にすると銀河鉄道の夜を思い出すのです。
そのMさんの醸し出す空気が感じられるようなワークショップにしたいと思って、アキコといろいろと楽しく悩みながら考えているところなのです。
2026.09.29
先週はお彼岸でしたね。雨続きでお墓参りに行くタイミングが難しいこの頃ですが、そんな気持ちを紛らわすと言いうか、落ち着かせるというか、お家でできることということでお仏壇のお掃除をしました。
お仏壇と言っても、我が家は写真とお香立てとお水の茶碗等なので、厨子と呼んだ方が正しいですね。
イマイのお母さんが亡くなられて、我が家に厨子がある生活が始まったのが2022年の年の初め。もうすぐ4年になるのですね。
物を全部出してみると、毎日朝晩のお線香で燻されて天面と背板の和紙が茶色く変化しているのがわかります。どんどんその面積も濃さも増しているような気がします。
無塗装の松なので燻されてできた茶色い跡は研磨しないと落とせませんが、私はこの印象が好きなのでこのままにしておこうと思います。お寺さんの祭壇の艶のある茶色い木の印象の中にも燻されてできた箇所も混ざっているのかもしれないと思うと、共通な部分を感じてうれしくなります。
固く絞った水拭きふきんで拭くだけなのですが、粉っぽいほこりが取れてきれいになるだけでも気持ちがよいものです。
背板に張った和紙も茶色く変色してきて、写真をどの位置に置いていたかすぐわかるくらいですね。この渦巻柄が気に入っているので、もう少し見るに堪えないくらいに色が変わってしまったら交換を考えようかとダイスケさんと話しています。
ちなみに和紙の部分もそーっと水拭きしてみました。少しはきれいになったでしょうか。
夏に「リメンバーミー」の観て写真の大切さを改めて感じたので、お掃除の後、小さい写真立てを買ってきてすべての写真をケースに入れました。ケースに入れると大切な物という意識が高まってよい印象になりました。
最近、お掃除が衛生的にというよりも心に与える影響の方が大きい気がしています。見た目や触った変化もそうですが「これはできた。」という達成感を得やすいからでしょうか。でも一度にたくさんやろうとするとできなくて負担に感じてしまうので、一つ一つちょこちょこと日々進めて「気分さっぱりすっきり。」を感じていきたい思います。
2026.10.02
技拓さんからのご依頼で、葉山の小高い丘の上に建つ風のが気持ちよく通り抜けるキッチンに、J型キッチンをシーザーストーンとナラ材を使って作らせて頂きました。
「そもそも風が気持ちよい」葉山 O様
11年経って再び食器棚を作らせて頂けることになるなんて思っておりませんでしたよ。そんなうれしいメールから始まったカメラの先生でもあるMさんのキッチンにあらためて食器棚を作らせて頂きました。
「吊戸棚が戻ってきた」野毛 M様
大山山系に向かう途中の傾斜地に心地よい水の音の共に現れるお豆腐屋さん。そのキッチンにステンレスとタモ材を使ったアイランドカウンターを作らせて頂きました。
「ユーモラスで食べ応えのあるかたち」大山 K様
2026.09.27
先日、マイズミさんのご依頼で制作した一辺が斜めになっているキッチンの型取りも緊張しましたが、それ以上に緊張して、型板ベニヤが汗で色が変わるくらいの緊張感をもって臨んだHさんの食器棚の取付は無事に終わったのでした。
天板はステンレスヘアラインの5.0ミリの板の下に意匠的に合板を見せるという形で、それがアルミサッシの凸凹に合わせて差し込むというのは、型板を実測しながらも本当にうまくいくのだろうか、このくらいの逃げ寸法では差し込む時にはもしかしたらつっかえてしまうのではないだろうか・・、と取付初日を迎えるまでは天板を見るたびに胸が苦しくなった私でした。
そしてその初日、下のキャビネットを設置していよいよ天板だということになり、4人みんなでスルスルと差し込んで下げていってうまくはまった時は、ああもうこれですべてがうまくいくと心の中で泣いたのでした。
その後の作業もいくつか難しい部分がありましたが、制作を担当したワタナベ君をはじめとして3人がうまく進めてくれたおかげで無事に完了。
そして今日、あらためてその完成した様子を拝見するために、型板ベニヤを持って採寸に出掛けた時にはアキコにも手伝ってもらっていたので、その苦労の成果をぜひ見たいということで、二人でHさんにご挨拶に伺ったのでした。
元々は配管を隠すために天井が下がっていて、さらにAEGのビルトインオーブンの奥行に合わせた大きな食器棚で、白色は空間の広がりを持たせてくれたのですが、どこかキッチンスペースに圧迫感を感じていたのだそうです。
17年ここを使い続けてそれをもう少し明るく開放的なキッチンに変えたいと思い始めた時に、Hさんが私たちを見つけてくださいまして、今回のカップボードの制作をご依頼くださいました。
「コンクリートと配管が見える印象、そしてオールステンレスのキッチンという無機質な印象に、ナラの生き生きとした表情が心地よく温かみを与えてくれました。」と、にこやかにとても気に入ってくださった様子をお二人からお伺いすることができて、私たちは再び心の中で泣いたのでした。
2026.09.27
ヒロセ君が取り掛かっていたスタジオテラさんの椅子が完成しました。
以前はアルダーで作った形を、今回はイシイさんのご要望で10種類の樹を使って制作したのです。それも「なるべくなら国産材を主に用いてもらえたらうれしいです。」というリクエストで色とりどりの形ができあがりました。
まだ色若いそれぞれですが、使い込んでいくとその木が持つ色へと変化していくのが楽しみなところ。
2026.09.25
ひと月に一度は山登りに行きたいねとダイスケさんと話しておりまして、予定のなかったシルバーウィーク最後日もその予定にしていたのです。用意をしておにぎり作って早めに就寝したのですが、夜中から雨が降り始めてて、断念。でも外を歩きたい気持ちは捨てきれず、新調した雨具を使ってみたい気持ちもあり、
「小出川の彼岸花も咲いているだろうし、その途中で気になっていた鰻屋さんも寄れるから、雨の日散歩に出かけよう。」ということになったのでした。
傘を差さずにキャップの上から雨具のフードをかぶって、雨の中歩くだけでも特別感があり、なるべく人気がない道を選んで行くと、車通勤であっという間に通り過ぎていた町の光景をゆっくり見ることができて、改めて知った町の様子が表情豊かでうれしくなりました。
歩いているとお腹が空きます。途中のコンビニエンスストアでコーヒーとお菓子を食べたり、途中の公園の休憩スペースをお借りして前日の夜作ったおにぎらずを食べたり、(本郷ふれあい公園という場所が新しくできた公園のようでとても広くてきれいで気持ちの良い所でした。)ピクニック気分を満喫できました。
鰻屋さんの近くの来たところで地図を見直し、17時前には家に着きたい(遊びに出かけて夕ご飯を待たせると娘達に怒られてしまいそうですから。)と帰宅時間を逆算すると、小出川まで行くと間に合わないということで、目久尻川沿いの彼岸花を愛でて帰ることになりました。
彼岸花が好きなのです。小学校の時に絵本で読んで存在を知った花で、母と埼玉の巾着田に観に行ったこともありました。群生する空間が異世界に通じる境界にも感じる雰囲気に惹かれる気持ちもあるのかもしれません。
そして、念願の鰻屋さん「あんどう」。住宅街の個人宅の敷地内を入ったところにお店があるので、初めて入ると戸惑いました。70代くらいのご夫婦が店頭にいらして、「焼き立てを真空パックにしたものが今ありますよ。」と案内してくださったので、奮発して家族分購入しました。
帰宅後、早速夕ご飯を鰻丼にして食べると鮮度を感じる柔らかさでとてもおいしかったです。(数年ぶりに食べる特別感もあるのだと思いますが。)もう場所がわかりましたので、これから必要な時はここで鰻を買おうと思います。
この雨の日散歩の移動距離は約24キロメートル、歩数は32,051歩。山登りには行けませんでしたが、運動にもなりましたし、やりたいことリストの目的は果たせたので、せっかくの休日を無駄にはせず過ごせたのでよかったのでした。
そんなシルバーウィークだったのでした。
2026.09.24
今年のシルバーウィークは5連休だというのにお出かけするにはしょんぼりなお天気でしたね。
台風通過までの在宅時間は、「時間ができたらやろうと思っていたことをしよう。」ということで、一つ目は、キッチン横のガラスの欄間の外し方を把握しておくこと。
工務店さんと、設計士さんにあらかじめ聞いておいて、いざ実行。
ひびが入ったりしたわけではないのです。ここにステンドガラスを取り付けたいなと思っているのです。
どういうデザインのものにしようか今から色々調べているのです。外し方の確認は無事できました。
ふたつめは、結婚当初から使用している包丁を4本研いでくれました。今までは、研ぎ器で簡単に済ませていたのですが、砥石で研いでくれたら、とてもキレ味がよくなって、刃に吸い付く感じがわかりますね。
しかも、両刃用の研ぎ器を使っていたようで、本来なら片刃用でなくてはいけないのでは?ということで、片刃用の研ぎ器も購入して、これからは切れ味鋭くお料理ができそうです。
ダイスケさん、ありがとう。毎日使う暮らしのものが整うとうれしいですね。
2026.09.24
私が野又穣さんという画家さんを知ったのはいつだったのか忘れてしまったのですが、2004年に開かれた展覧会(には行かなかったのだけれど)にあわせて販売された「Points of View」とう画集が手元にあるのでこのころだったろうか。
(それとCD-ROMがあったんだよね、と昨日ゴソゴソ探してみたけれどまだ見つかっていない)
幻想的な建築物にとても心惹かれたですが、その気持ちはどこからだろうと考えてみたら、おそらく映画の「銀河鉄道の夜」を見た時からなのではないかと思いあたりました。
あの映画に出てきた町の空気が好きで、そういう人だかりがあってもひと気の薄れて感じるような場所が好きだったのですよ。
最近、ラジオを聞いていたら建築家の青木淳さんと市川紗椰さんがオペラシティで開かれている展覧会の話をしていて、「そこに飾られる作品よりも印象が強くないほうが良くて、建築とはそこにただ在るだけでよくて作品の印象を左右することなく何度も自然に訪れることができる場所でありたい。」という感じのことをおっしゃっていて、そういう素敵な考えの場所はどんな感じなのだろうと思っていたら、野又さんの作品が展示されているのを知って、ぜひこの機会にと出かけてきたのでした。
柔らかい暗さで満たされた広場に置かれた空想建築の様子はとても心地よくて、施設の運用上難しいのかもしれませんが、もっと暗くて心細くなりながら手探りの中で光の帯を辿っていくと空想建築がぼんやりと建っているように見えたら面白そうだなあ、なんて思いながらも、まるであのちいさな階段を自分が1段ずつ登っているような静けさを感じることができてとてもよい時間でした。
ひるがえって、会場の道程終盤に現れる東山詩織さんの作品が心地よい明るさの中で対照的に踊るように生き生きとした見ることができたのがやはり心地良かったのでした。
2026.09.17
小雨がわずかに当たるくらいの重みのある空に見つめられて、かつて象のオリと呼ばれていた場所に抜ける車通りの多い道のそばをヒヤヒヤとしながら駐車して目的のYさんのお家に到着。
「イマイさん、おはようございます。車はもっと奥まで入れてしまってよいですよ。」とYさんがにこやかに迎えてくださいました。
事前にkotiの伊藤さんのほうで給排水の切り回しはしておいてもらったので、ゆったりと作業はできるのですが、気持ちはなかなかゆったりとはできません。
「さてさて、いよいよ始めましょう。」と気を引き締めなおしたのは、インドからやってきたという青みのある美しいラインが特長のこのカシミールクリームと呼ばれる天然石があったからです。
石は硬いから良いのでしょうけれど、柔軟性がないから変に力がかかるとヒビが入る可能性があります。
(実はショールームの石の天板もうっすらクラックが入っているのですが、こっそり直しているのは内緒の話です。)
シンクとコンロの開口部分が特に心配なところです。裏面を掘り込んで鉄骨を入れて補強をしているのですが、それでも重量は100kg近いものですからうっかり平らにして持つのはたいへん危ないところ。そんなことを心配しながら、工房で搬入と設置のシミュレーションを繰り返したので大丈夫大丈夫と言い聞かせておきましたので、当日は意外とすんなりと運び込むことができたのでした。
しかし、キッチンキャビネットにはめ込む時は天板の下にシンクがくっついているものですから空中で平らにしなくてはいけません。そこで小柄なノガミ君に下に入ってシンクを下から支えてもらってみんなでそぅッと降ろそうと考えていたのですが、実際は設置の時はそううまくはいかなかったようです。
私は搬入さえうまくいけば設置は順調に終わるだろうと考えていたので、先に工房に戻ったのでしたが、夜に作業を終えて戻ってきたみんなから話を聞くと、元々壁に貼られているタイルの厚みが干渉してしまってそのまますんなり下せなかったのだそうで・・。
なので、あのあと急きょシンク前の幕板を一度外して手前から滑らせるようにして設置したのだそうです。そうでしたか、そこまでは想定できていなくて、みんなに苦労を掛けてしまいました。すみません。
でもおかげでこうしてきれいに納まりまして、ホッとしております。
「さっそく使い始めていますよ。」というところにお邪魔させて頂きました。
「すぐに大きくなっていくんですよ。」という竹の緑と上から差し込む陽の明かりがとても明るく優しいキッチン。
33年使い続けたというブルトハウプのキッチンからこうして私たちのキッチンを使ってくださることを決めて頂けたのはとてもうれしく思います。
2026.09.15
プラスマイズミアーキテクトの真泉さんとは、「姉妹で作る家」の大磯のKさんの時に初めてお会いしてから、もう9年が経つのですよ。
その間に、ハドソン靴店さんのバックヤードの家具を作らせて頂いて、ちょっと変わったラウンドテーブルを作らせて頂いて、そして横須賀のFさんのキッチンを作らせて頂いて、と、その作風を見ていると、カメレオンのように変幻自在だなあなんて思っていたのですが、もしかしたらとてもロマンチックなお二人なのかもしれない、と最近思うのです。
真泉さんのご自宅に先日の横須賀のFさん、そして今回の葉山のTさんの空間を見ていると、何だかファンタスティック(で合っているかしら)な空間に感じられるのです。
子供の頃に連れて行ってもらったイッツアスモールワールドを思い出すんですよね。だから優しい気持ちになる。
色使いの妙なのかな。
そのマイズミさんが葉山に建築したTさんの完成見学会に先日お邪魔してきました。眺望の良さを生かした間取りに合わせて作ったキッチンはタイルと建具枠との絶妙な角度で無事に納まり、緊張感がありながらふわりと優しい導入部になっています。
外から玄関に向かうエントランスの動線は荒々しい自然そのままの様子がよく表れた印象がまた心地良いのですが、そこから玄関に、そしてこのキッチンに辿り着くまでの動線も「愉快」と言ったらよいのでしょうか、マイズミさんの自邸のような面白みががあって、部屋の役割ごとに異なるカラーが現れては消えてと、相変わらずすてきな空間だったのです。
実はただいまマイズミさんの手掛ける大きな施設の中の家具やキッチンを手掛けさせてもらっていて、いつかそちらの心温まる空間も紹介できたら良いなあと思っております。
ありがとうございました。
2026.09.15
週末は倉見神社の神幸祭がありました。
会社の前の空き地が西町の行在所になっているので、お神輿が来る時間になりますと、お囃子や担ぎ手さん達で大賑わいになります。
毎年行われているこのお祭り、お神輿に倉見神社の神様が載って町内を一日かけて周ってくださってるのだよなと改めて認識すると、とてもありがたい機会なのだなと思います。
今年も工房前で神主さんにお祓いを受けることができました。
これからもスタッフのみんながケガすることなく安全に皆様の家具やキッチンを作り続けていくことができますように。
毎年恒例なのですが、7月の決算報告が終わって、神幸祭が終わると、私たちの新年度が始まったという気がして気持ちが引き締まります。
心配なのは担ぎ手さん達。大変な御役目ご苦労様です。首から肩にかけての大きなこぶがそのご苦労を物語っていました。いつもありがとうございます。
お囃子連の方々や、自治会のお祭り関係者の方々も、朝の7時に始まって夜の7時に神社へ帰る半日かけてのお祭りは大変なことだと思います。ありがとうございます。
体調を崩されませんように、お大事にしてください。
2026.09.04
マドリヤさんからお声掛け頂いたのでした。「今度Fさんのところに1年点検で伺うのですが、イマイさんもいかがですか。」と。
そうそう、お引き渡しの時は都合が合わなくて、完成見学会前の時に最終チェックをして以来でしたので、ぜひ伺いますと同席させて頂きました。
当日は、打ち合わせをさせて頂いた奥様がご不在で、初めてお会いするご主人が対応してくださいましたが、「特に問題なく使っているって妻が言っていましたよ。」ニコッ。とお返事いただけて、ひと安心。
タモの表面もずいぶんきれいに使ってくださっているようで、汚れはもちろんないですし、手触りの良さも納品当時の滑らかさが保たれていました。
うれしいことです。
そこでひとまず、オイル塗装のお手入れ方法とステンレスのお掃除方法や引き出し、引き戸の使い方をあらためてご説明して完了。
写真で写っていないので伝わりにくいのですが、Fさんの玄関は土間がとても広くて良いのですよ。
そのまま洗面所ですぐに手を洗ってキッチンに直行することもできるし2階に上がることもできるし、リビングに向かうこともできる。そして、そばでは常に緑が見えている。今日は雨模様ですが、その雨がしとしとと地面を打つ様子がありのままに見られる。あたたかだ。
土が近い暮らしって良いなあ、としみじみ感じさせてくれるのでした。