
ラワンのキッチン
2025.06.23
小田原のSさんのラワンのキッチンの設置が終わりました。
ラワンというと昔からある素材でいつでもどこでも手に入るものだと思われがちで、実際に今私たちが作る家具には欠かせない下地材になっておりますので、簡単に表情は揃えられると思われがちですが、主に下地材として使用することが多い材ですので、色柄のばらつきが多く、またポツポツと黒味が入っていたりとキッチン1台分を揃えることも難しい時があるのです。
今回は、Sさんの家を設計された後藤組設計室の後藤さんと相談しながら、前もって必要な分と少し余裕を見て材を用意しておいたので、色を合わせることはできまして、ラワンの無垢も赤みのあって表情の良いものを用意しておくことができたので良かったのですが、意外と悩ましい素材だったりします。
昔は窓枠や建具枠でそこらじゅうで見かけまして、ラワンが日に当たった匂いを嗅ぐと子供の頃を思い出したりするくらい身近でしたが、今はこうして表で見るのは珍しく感じる材でもありますね。
そういえば先日マイズミさんのご自宅で打ち合わせがあった時に、内装に使われているのはラワンではなくアピトンというラワンによく似た表情の板だったのを教えてもらいました。
まだまだ知らない表情があるのだなあ。