風蘭の株分け

2025.05.25

4月に風蘭の株分けをしました。

生前父が毎年株分けの作業をしていたものです。実家にもたくさん鉢がありまして、その内のひとつを母が私にくれました。

私の家に来て枯れたら嫌なので、「実家で見れるならいいよ。」と最初は断っていたのですが。いい機会なのかなと思えてきたので、受け取ることにしたのです。

株分けのやり方を直接父から習う機会はなかったのですが、新聞紙を広げて株分けをしている姿を何度か見ていたので、その姿を思い出し、検索して調べながら、やってみることにしました。

ミズゴケを買ってきて、芯にする鉢底ネットを用意して、いざ鉢から抜こうとすると全く抜けませんでした。

父が亡くなったのが、昨年1月、その2年くらい前から体調を崩し始めてましたので、きっと3年ほど株分けされてなかったのだと思います。

かわいそうなくらいギチギチでした。根を傷つけずに出すことは難しかったので、ちぎれてしまったものがあり、かわいそうなことをしました。

この後、株分けどころか、根をほぐすことも難しく、できる範囲で分けました…。

余り見た目が変わっていないように見えますが、ギチギチからふんわりにはなったのです。

鉢はそのまま使います。父が使っていたものですからね。思い出ということで。

風通しの良いところということで、フェンスにぶら下げることにしました。

ほぐした後、根が付いている子たちは玄関の灯明台に入れて様子を見ることにしました。

ここで咲いたらうれしいのですが。

ミズゴケが乾いていたら水を上げるというペースで様子を見ていきました。

そして、5月になると蕾が沢山現れてくれました。咲きました。

実家で見ていた花は白かったような気がするのですが、薄い紫色でした。透けて見えてきれいです。

思っていたよりも強いのだなと安心しました。次回はもっとちゃんと株分けしてみようと思います。

町を歩いていても、今の時期はたくさんの花が咲いていて、どのお花も、どなたかがこうしてお手入れをしているから咲いているのかと思うと、ただお花が美しいだけではなく、愛おしく見えます。

両親が日々忙しくても、お休みの日にはホームセンターへ行き、土や苗を買ってきては、庭いじりをしていた気持ちがよくわかるようになってきました。

こんなに身近にあるものなのに、知ろうとすると奥深くてとても魅力的です。

これからもお庭のお手入れをしながら、植物への理解を深めていければいいなと思っています。