オーダー家具製作例

コーリアンとシナの洗面カウンター

私のアトリエ、まずは洗面所

「洗面台のオーダー」

海老名 イマイ邸

design:akiko/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:iku nogami
painting:iku nogami

キッチンと背面収納の間のワークスペース
玄関を入るとこの光景が目に入ります。突きあたりがお風呂で、そこまで一直線。キッチンやリビングはアカマツの床材ですが洗面所は大きな30センチ角のタイルを敷いています。

リビングじゃないのですが、このカテゴリーでご紹介。
洗面所の様子をお伝えしますね。
以前の住まいはマンションということもあって、販売する時にメリットがあるからなのか部屋が細かく仕切られていたのです。もっと仕切りを取り払って大きな部屋でも良いのにな、と当時は暮らしながら良く思ったものです。でも今は反対にその仕切られている感覚がまだ暮らしのリズムに染みこんでいるからか、福原さんが考えてくれた広いつながりのある空間はちょっとまだ透け透けな印象を持ってしまって慣れるのにもう少し時間が掛かりそうです。
そのようなわけで、洗面所は広く作ってくれました。
娘が二人ということで、女子3人の我が家では、キッチンと同じくらい洗面所を使う時間が長かったりします。どうしても朝夜は込み合ってしまう場所でもあるので、2人がきちんと立てるような洗面台を作りました。

コーリアンとシナの洗面カウンター
洗面台の引き出しの様子。ここは女子3人のスペースですね。髪の毛を整えるもののほかには、綿棒や爪切り、ハサミなどの細々したものが入っています。引き出しは掃除しやすいように白い化粧板で作っております。
コーリアンとシナの洗面カウンター
洗面台の引き出しの様子。2段目はタオル。ハンドタオル、バスマット、バスタオル。

コーリアンとシナの洗面カウンター
洗面台の引き出しの様子。3段目は洗剤やらのストックがたくさん。幅82センチほどの引き出しなので、いろんなものが入ります。

形はとてもシンプルです。配管が通るところは扉がついてて、あとは引き出し。
キッチンと違って作業をするわけではないので、高さはキッチンよりも低め。昔の洗面台というと机くらいの高さのとても低いものが多かったのですが、私たちはあの高さだと疲れちゃう。そこで福原さんとあれこれ相談するわけです。
洗面台の製作依頼って今までそれほど多くなくって、私も詳しくない部分が多かったりします。洗面器はどういうものが良いのか、水栓を選ぶ時に洗面器との距離や水が出てくる角度で手が洗いやすいかどうか。手を洗うと洗面ボウルの周りに手がぶつかっちゃう経験ってよくあったりするものでそういう部分は快適にしたいなあ、くらいしか考えていませんでした。
でも考え始めるといろいろと悩む部分が出てきます。
洗面ボウルで水を張るかどうか・・。それは、張るようにできるボウルにしたのですが、そうする時に水栓が閉められるような構造にしないといけなくて、その水栓を閉める引き棒がキチンと作動するかどうか・・。
水栓の周りは水アカでぬめぬめしてくると思うので、水がカウンターのそこら中に回らないようにカウンターの高さから下げるほうが良いかどうか・・。
そして、福原さんから教わったことでなるほどって今さら気が付いたのがやはり洗面台の高さについてでした。
顔を洗うくらいならキッチンと同じ高さでも使いづらいことはないのでは、なんて漠然と考えていたら、「顔を洗う時は水を手で受けて、肘を曲げて顔にピシャって水を打つでしょう。そうすると、水が手から肘を伝って肘先に垂れてくるんです。そうすると、肘先から床に水滴がポタポタ垂れる。なので、水栓の高さ、ボウルの高さが高いとより腕を曲げて肘先に水が垂れやすくなるので、あまり腕を曲げないですむ高さが使いやすいと思うよ。」
なるほど。そこで私たちは80センチの高さにすることに。チィにはまだちょっと高いかもしれませんが、そのうち慣れるでしょう。

コーリアンとシナの洗面カウンター
中央は開き扉で、中には棚板が入っています。掃除道具や体重計をしまってあります。何かあった時は棚板を外せば、すぐにメンテナンスできるようにとこのような形にしているのですが、暮らし始めてしばらくしたら、その何かが早くも起きてしまったのです。これは設備屋さんも気が付かないことだったのですが、使い始めてしばらくすると扉を開けた奥のひな壇になっている部分に水が乾いたような跡が残っていて、給水管も濡れた後があったのでした。しばらく様子を見てもどこから水が垂れているのか分からず、水栓をあらためてぎゅうぎゅう締め直しても相変わらず湿っています。おやぁ、と思いまして、水栓の根元に水を掛けてみると、ポタポタと勢いよくキャビネット内に水が垂れてきます。あんなにぎゅうぎゅう締めたのに・・。で、あらためて分かったのが、陶器の平面も平滑ではないということでした。水栓の根元にはゴムパッキンが装着されているのですが、そのゴムでも密閉しきれない隙間ができていたようです。そこで、シリコンを充填して再び水栓を付け直し、はみ出たシリコンを乾いたら削り取って。これで漏れることはなくなりました。これって住み始めてみないと分からない部分だったりするので、良い勉強になりました。

コーリアンとシナの洗面カウンター
カウンターはコーリアンのカメオホワイトを厚み20ミリで見せる形で仕上げています。洗面ボウルはCERAのCEL1691で、水栓はグローエのユーロコスモポリタン。シンプルな組み合わせにできましたが、お水をちょろちょろ出す程度だと、手を洗う時にボウルの縁に手が当たっちゃうというよくある形になってしまったのがちょっと残念。いろいろ勉強になります。

私は朝起きてまずここで顔を洗って、寝ぐせのついた髪の毛をちょっと濡らします。なかなかビシャビシャです。床はタイルにしましたので多少ぬれても良いし足触りも良いのですが、昨日からかかっていたタオルでその頭を拭こうと思っても、ふと気が付くとアキコはすっかり洗濯物としてまとめちゃっていて、あらあらと思いながら、新しいタオルを出したりするのもいとよろし。
時には、洗面ボウルの中に水が張られた洗面器がしばらく前から置かれていて(これはアキコの習慣なのですが、私はいまだになぜこうするのかよく分からなくて、でもそれに倣って娘たちもそうするのです。)さあ、顔を洗おうと思う時にその水がたっぷり張られた洗面器を水をこぼさないように動かすのに冷や冷やするのですね。まるで、寝ぼけた顔のままここには来ないでくださいね。このボウルをきちんと動かすころにはスッキリ目も覚めるはずです、と言っているかのようで、そういう仕草もまあよろし。
アキコが朝ごはんの支度をしている頃に私はひと足先に出かけるので、歯磨きをしていると子供たちがヤアヤアやってきて顔を洗ったりし出す。それでもみんなぶつからずにきちんと支度ができるのはよいところです。

コーリアンとシナの洗面カウンター
ミラー。ミラーは普通のガラスミラーです。ミラーも3ミリくらいの厚みが薄いほうが軽くて良いのですが、どうしても壁の具合によって写る像が歪んだりするので、5ミリのものを使っています。縁にシナの無垢で額縁にして、小口の印象をテレビボードと同じ丸みを持たせることで、とても柔らかいかたちに仕上がりました。こういう鏡って壁にくっつけちゃうことが多いのですが、何かあった時のために上に持ち上げれば外れるようにしています。(タイルをすこし剥がさないといけませんが。)

鏡もね、本当はもっと小さなというか背の低い顔が写るくらいの高さのもので良いかなって考えていたのですが、ここは女子3人に「大きくしてください。」と言われてしまいまして、高さ75センチの大きな鏡になったわけですが、やはりこのくらいあったほうが心地よく使えるのだなあとあらためて納得したのです。
この洗面所から、私待望の縁側に出られるので、もし、自転車に乗っていたり、外を走って汗をかいたままでもそのまま玄関を通らすに風呂にどんと進めるのが良いところ。
お風呂は当初ハーフユニットにして、上はタイルを張ろうか、どうしようかやあやあ、と言っていたのですが、よく考えると家族のだれも長湯をしないのだなあと気が付いて(私はお湯につかることも少ないので)、お風呂は極力シンプルなユニットバスを入れて、その分洗面所を広くしたのでした。
1個忘れちゃったのは、コンセントと洗面所入り口の引き戸のカギですね。
普段は家族が使う場所だから、気を利かせれば鍵は無くても大丈夫ということで、変に裸姿を子供たちに見られないように素早く支度する毎日です。
コンセントのほうは、以前の住まいでは正面向かって左にだけしかコンセントが無くて、その左側に風呂があったので、ドライヤーを掛けるのはおのずと洗面所の右側で彼女たちはかけていたのです。
そうするとドライヤーのケーブルが洗面ボウルをまたいで危ない。
じゃあ今度は右側かな、なんて思ってそうしたら風呂も右側だった。福原さんに「両側の壁につけるかい。」って相談されたのですが、余計なものは付けなくて良いかななんて思っちゃったりして、右側だけに付けたら、以前よりは少なくなりましたがやっぱり洗面ボウルをケーブルがまたぐ時があって、なんだか癖は直らないものだなあとあらためて気づかされたりする毎日です。
でもね、とても気持ちの良い風が抜けるし、旗竿地で陽あたりが心配でしたが、乾いた風が入ってくるので安心して過ごすことができているのです。

それから、福原さんに言われて気持ち良いなと思ったのが、天井から直に照明の光が下りてこないようにしているところです。
「一度壁に当ててからのほうが灯りがふわっと柔らかく降りてくるんだよ。それに光源が直接目に入らないほうが目に優しいから。」ということで、壁際の照明は覗きこまないと分からないところについていて、夜はふんわりこの場所全体が明るくなるのです。

コーリアンとシナの洗面台
価格:610,000(製作費,塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は10,000円から取付施工費は30,000円から
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