Wood Stepladder

「木製脚立のオーダー」

大船 T様

design:Tさん
planning:daisuke imai
producer:tsuyoshi kawaguchi

以前に仏壇を製作させて頂いたTさんから頼まれたのは、脚立でした。市販のものだと、どうしてもサイズが合わず、収納場所に困るからと言うことで製作することになったのですが・・。
いつもながら、Tさんの設計にはうならされます。図面を見せて頂くとびっしりと細かく書かれた指示があって、それをうまく読み取るのに1日くらい掛かっちゃう。それをどうにか読み取って、私なりに実際に製作するにあたっての詳細設計を始めてみると、Tさんの難解な図面に描かれていることは全てきちんと機能するように考えられていたのと分かるのです。おそらく、70歳は越えているだろうと思われるTさん、現役で建築設計のお仕事をされているのです。(十分おじいちゃんなのに、いつも年齢を聞くと、なぜかはぐらかされてしまうのです。)
その設計にはいつもながら感心してしまいます。
と感心はしてしまうのですが、なにぶん作るのは大変です。
今回は、ただの脚立ではなく、収納場所にきちんとしまえるように折り畳めるような構造をしています。アルミ製の軽い折り畳み脚立でしたら、いろいろなお店で見かけるのですが、それを木製で作るのはなかなか大変です。実際ここの強度は大丈夫なのか、グラつきはないのか、手探りで製作を進めて行くわけですが、河口君の製作の勘が手伝って思っていたよりも頑丈で、動きもスムーズな脚立ができたのでした。良かった・・。
Oさん曰く、「良いね、良い仕事をしたね。できれば2階で使うためにもう1脚作ってもらいたいね。」って。
「はははっ・・。それも良いですね。」と苦笑い。
でも、家具と言うのは実用的ではないといけないもので、今回のように、木を使ってその人が暮らしていくために使う道具を作ることが、私たちが必要とされている理由なのだと、あらためて考えさせられたのでした。

ナラとアルダーで作る折り畳み脚立

脚立の全体の様子。

ナラとアルダーで作る折り畳み脚立

折りたたんだ時の裏側。まるでロボットだね。

ナラとアルダーで作る折り畳み脚立

一番荷重が掛かる部分はアリ組み。

ナラとアルダーで作る折り畳み脚立

引手とその可動部の印象。

ナラとアルダーで作る折り畳み脚立

折りたたんだ時の正面の様子。

ナラとアルダーで作る折り畳み脚立

この写真だけでどのように動くかそれが伝わると良いのですが。

折り畳み式の木製脚立のオーダー

費用については、お問い合わせくださいませ。

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