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「食器棚のオーダー」

品川 M様

design:daisuke imai
plannning:daisuke imai
producer:koubou tan
painting:haraki tosou

アメリカンチェリーを使った食器収納

全体の印象。冷蔵庫は上がかなりギリギリです。ここの扉は工夫がしてあって、扉はギリギリまで下げておいて通気だけできるようにしたいからと言うことで、ご主人がアイデアを出して扉の下に細いルーバーをつけています。

最初に頂いた問合せから半年以上も時間が開いた秋の終わりに、突然Mさんよりメールがありました。
「以前問い合わせましたMと申します。食器棚の製作をお願いしたいのです。」と言うメールでした。
てっきりキャンセルになったとばかり思い込んでいたもので図面は夏の終わりに処分してしまっていてどうしてよいやら。
Mさんに「すみません、云々・・。」と事情をお話して私がMさんにお送りしたメールと図面を返送してもらってそれからどうにか打合せを始めることができました。
内覧会にうかがったそのご新居は天王洲。ウォーターフロントっていうやつです。しかもその25階がお住まいでそこから見える景色はここ寒川とはかけ離れた世界が広がります。昔テレビで流れていたタバコのCMを思い出しました。
その後新居に作った食器棚はかなりの迫力があります。Mさんの手持ちの家具の色に合わせてアメリカンチェリーを使い、ウレタンクリア塗装で仕上げています。
冷蔵庫が半分以上隠れるほど奥行を深くして家電製品も全て収納しているので迫力はありますが扉を閉めてしまえばとてもすっきりとしたキッチンになります。ただ、この全て隠す収納にするために家電用コンセントを増設したり、冷蔵庫ギリギリの高さの戸棚にしたりと取付工事はとても大変でした。冷蔵庫は予定していたよりも高さが高く戸棚がつけられないハプニングも起きてちょっと大変だったりもしたのですが、(寒波が来ているというのに一人で汗だくでした。)こうやってきれいに納まったところを気分がすっと落ち着きます。
その後、Mさんよりお礼のメールを頂きました。
「取り付けの後、主人と二人で悦に入りながら、「本当に頼んで良かったね~」と言い合ったり、食器棚を観賞したり手で撫で回したり頬ずりしたり・・・と、はた目には少し怪しい人に映ってしまうんではないかと思うほど、二人で喜び合ってしまいました。
やはり、リビングからも見える場所であること、そもそもキッチンが劇的に狭くて収納が少ないこと、を考えてもオーダーにしたいなぁとは思っていたのですが、フリーハンドイマイ様のお仕事を拝見して、その完成度にはとても驚いてしまいました。
今後も大切に使って参りたいと思いますが、何かありましたらどうぞ宜しくご対応下さい。」
と。ヨカッタヨカッタ。

アメリカンチェリーを使った食器収納

最上段は可動棚が入った収納。幅1300mmほどあるのでかなりの収納量です。

アメリカンチェリーを使った食器収納

その冷蔵庫上は開けるとこんな感じです。通気孔も絡んできてこのあたりの取付は大変でした。

アメリカンチェリーを使った食器収納

かなりゴテッとした金物を使うのです。始めて使うものだったので不安がありましたが、うまくいって良かったです。ただ、手掛け加工だと扉の開閉に少し慣れが必要で通常はハンドルをつけて使うようです。でも手掛けのほうが出っ張りがないぶんきれいに納まりました。

アメリカンチェリーを使った食器収納

今まで使ったことのない金物の登場です。中段は扉が上に上がるのです。最初は収納できる扉を考えていましたが、この部分にもどうしてもルーバー状の通気孔をつけたいと言うご主人の強い希望があって、通気孔をつけた状態ですっきりする扉にと言うことでこの金物を使いました。

アメリカンチェリーを使った食器収納

その中にはオーブンレンジと炊飯器が入っています。炊飯器はスライドテーブルに載っています。 この中段、スライドテーブルとスライドする扉にコンセントがあってかなり複雑な加工、取付でした。

アメリカンチェリーを使った食器収納

これがルーバー。とても薄い板で作っているので変に強い力を掛けて触ったり、強く何かをぶつけると折れてしまいそうなのがちょっと心配。

アメリカンチェリーを使った食器収納

一番下は引き出し。こちらもかなりの収納量です。手掛けは引き出しの下端につけました。

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

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