autumn room

「チェリーのリビングボードデスクとタモのカウンター下収納のオーダー」

世田谷 O様

design:Oさん
planning:daisuke imai
producer:tsuyoshi iawaguchi
painting:tsuyoshi kawaguchi

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

スケッチ。

「テレビボードからそのままつながるデスクも作りたいです。
天板の高さを少しあげて800mm程度のものとしたいです。デスクの幅は800mm程度で。テレビボートの高さとしては、高すぎるでしょうか?
高さ550mmにして、奥行きを450mmにしても良いかなとも思っています。
それから、シンプルな本棚も希望しています。引き戸が良いのですが、予算的に難しいようであれば、開き戸でもOKです。同じリビングに置きたいので、イメージは合わせたいと思っています。
もう一台、本棚を引き戸で作りたいと考えています。シンプルなものが希望です。」
と言う、お問い合わせを頂きました。
そのご意見を元にプランを考えさせて頂きまして、いくつかの点を変更して1ヵ月後にさっそくOさんのご自宅に伺いさせて頂くことになりました。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

全景・廊下から眺める。

烏山のどこか懐かしい路地を通り抜けた先に、まだ新しいマンションがあり、そこからOさんのお部屋に入っていきます。リビングには、所狭しと本が詰まった箱が並べられていました。
「ええ、最近ようやくここに来て落ち着いてきたのですが、とにかく本やCDが多くてそれを納める家具をずっと探していたんです。」とはにかみながらおっしゃるOさんはとても控えめな方でした。しかし、メールでやり取りしていた形について細かく確認させて頂いていると、だんだんとOさんの味のようなものが現れてきました。うーん、面白い。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

ただの四角い形だったテレビボードは、エアプレーンの翼を持ち始め、繊細な脚は、どこか懐かしい欧風の雰囲気が現れて、家具にどんどん魅力が増していきました。ああ、面白い、そう心の中から思いました。

主張が強くないのに、心地良い意見を聞かせてくださる、きっとOさんは人のお話を聞くのが上手なのでしょう。
そうして、できた形は良いバランスでした。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

このデスクはテレビボードに乗せてあるだけで、クルッとまわすことができます。作業に応じて天板の位置を変えられるようにしているのです。

欧風のデザインのドロワーがリビングの片隅に座っていました。そこからほど良く離れた位置に、(このドロワーは天板を引き出すと簡易的なデスクになるのでした。)このエアプレーン型のデスクが現れます。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

シンプルだけれどとてもゆたかな表情のある家具になりました。

テレビボードの左端にはデスクで作業をするパソコンと連動して使えるように、中がプリンタを収納するスライドテーブルが収まっています。その隣から右までは本棚のような使い方ができて、そして一番右はAV機器収納部の格子扉があるかたちです。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

1台目の本棚。

1台目の本棚はダイニングに置かれました。ダイニングの壁の一部は作りつけの物入れがあるので、本棚は幅いっぱいまでは作らずに、とてもコンパクトなサイズにしたいと言うことで、このスペースに対して真ん中に置けるようなコンパクトな本棚を作りました。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

2台目の窓際本棚とペンダントライト。

2台目の本棚は客間となる和室に置かれました。こちらはコの字型のスペースに作りつけています。こちらは奥行を深く作っているので大きな本も収納可能です。また、この本棚に合わせて、私たちの作るペンダントを気に入ってくださってつけさせて頂きました。
さて、これで全て本が納まるかな・・・。
後日、お伺いしましたら、少しは処分をしたのですが、まだまだ手放せない本や音楽が多く、もっとスペースが必要になりそうだと言うことで、さらにもう1ヶ所作ることになるのでした・・。それは、秋色をしたチェリーの家具ではなく、もっとさりげない色をしたさりげない本棚になる予定。これも楽しみなのです。

ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

脚は、細くシンプルで翼の天板が引き立ちます。


ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

あくまで天板を補助するためだったのですが、小さいわりに使い勝手の良い引き出し。


ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

天板のテーパーの印象。


ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

AV機器収納部は、放熱とリモコンの効きを考えて格子扉にしています。


ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

デスクの隣には、プリンタを収納できるスライドテーブルが装備されています。


ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

ダイニングのボードの印象はとても控えめですが、天板のデザインが印象的。どの天板もこのテーパーのデザインを統一しているので、どの家具もとてもピタッと納まっています。


ミッドセンチュリーテイストのチェリーの家具

もちろん、他の家具たちと同じチェリー材で作りました。


ミッドセンチュリーテイストのタモホワイトの家具

最初のチェリーの家具たちの後にご依頼頂いた対面カウンターの下の収納。こちらは、チェリーではなく、タモを使って導管にホワイトオイルを擦り込むようにして仕上げているので、とてもすっきりとした印象。


ミッドセンチュリーテイストのタモホワイトの家具

本のほかに、お酒を入れたい、っておっしゃっていたので、中はとてもシンプルに可動棚だけ。

チェリーのテレビボード

価格:500,000円(制作費・塗装費)

チェリーの本棚(2台)

価格:300,000円(制作費・塗装費)

タモのカウンター下収納

価格:260,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は20,000円から、取付施工費は60,000円から)

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