オーダー製作例

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク

市場で出会って

町田 S様

design:Sさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:yasukazu kanai
painting:yasukazu kanai

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
ダイニングの家具と食器棚の印象。

「初めまして。10月に相模大野のクラフト市にそちらのブースに行き話をした者です。来年3月に新居へ越すのですが食器棚、テレビボード、リビングに棚等を造りたいと考えております。
キッチンの収納とリビングにも収納、AVボードなどを考えていますが、リビングに至っては全くプランがなく、具体的に大きさ、材質は決めてないですのがいろいろお願いしたいと考えております。
年明けに一度伺いたいと思いますがいかがでしょうか?希望は木曜、日曜日が都合がいいのですが。
間取り図以外何か必要なものがあれば連絡下さい。
内覧会が17日にありますのでとりあえずどんな感じか見てきます。」

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
こちらは食器棚の全体像。

とSさんからメールを頂きました。
10月にクラフト市・・・、そう言えばあの時にお会いしたご夫婦だ。
ウェブサイトをご覧くださっている皆さんはご存知だと思いますが、私たちは家具以外にも小物雑貨も製作しています。昔は、私やスタッフたちが思い思いに作りたいものを仕事の空き時間を見付けて作っていたのですが、本当に思いのまま作っていただけなので、統一性もなく、その用途も限られたヘンテコなモノばかりでした。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
吊戸棚の下のオープン棚だけブラックウォールナットをポイントに使っています。

でも、だんだんといろいろな皆さんのお話しを聞かせて頂けるになって、どんなものがあったら良いか、どんな小物が暮らしの中にあると明るくなるか、少しずつ勉強しながら小物を作ることができるようになってきました。
そして最近では、木を使った家具屋さんが作るオーダーキッチン、と言うスタイルがだんだんと定着してきまして、そうなればそのキッチンで使える小物も木で作りたい、と思うようになりまして、食器や調理道具などを少しずつ木で作り始めたのです。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
吊戸棚の開き扉にはいつものように耐震ラッチ。

それではその作ったものをどこで表現しようか、と思案していましたら、最近はいろいろなところでいろいろな作家さんが集まって市場のようなものを開いていることを知り、さっそく私たちも参加することにしたのです。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
今回はちょっと珍しく小さなスライドテーブルを2台作りました。

最初は、地元の海老名で、それからはちょっと大きな市になる相模大野のアートクラフト市や中央林間の手づくりマルシェに参加するようになったのです。
大きな市になると、立ち寄ってくださる皆さんの目もとてもしっかりと作品を見てくださるので、こちらも気持ちが引き締まります。
「木の大きなお皿ってなかなかないのよね。
「この木でできたiPhoneスタンドなんて初めて、すてきね。」
「細かい仕上げがやっぱり家具屋さんだよね。」
生でいろいろな声が聴けること、これがとてもうれしい。
そして、ウェブサイトを見てくださっている人がたくさんいらっしゃっても、まだまだ周りは私たちの知らない人ばかり。
すかさず、フライヤーをお渡しして。
「この近くに家具屋さんがあるなんて知らなかったわ。」
「格好良いから今度ぜひ遊びに行きます。」
こうして生まれる出会いはとてもうれしいものばかりでした。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
スライドテーブルの下の扉を開けると可動棚が細かく入っています。大皿を入れるためにこのような収納方法にしています。 「引き出しにするとたくさん重ねちゃうし、浅い引き出しをたくさん作るともったいないし、大皿なら奥にしまう必要がないから、棚板で十分。」と言うのが打ち合わせを重ねてSさんの出した答え。
そして、そのなかの一組がSさんご夫婦でした。
「実は家具の相談をしたいなと思って・・。」
とその時に声を掛けて頂き、いろいろとお話ししたようなことは覚えているのですが、きちんとメールでご相談頂けるなんて思っていなかったので、それはもううれしかったのでした。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
引き出しの様子、その1。
ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
引き出しの様子、その2。
ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
引き出しの様子、その3。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
引き出しの様子、その4。

でも、まだこのメールを頂いた時は、Sさんのイメージはとても漠然としていて・・。(笑)
何か家具をイマイさんに頼みたいけれど、どんな形にしたら良いのかまとまらない・・、そんな感じでした。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
ダイニング収納のデスク部分。引き出しのようですが・・・。

当時、私たちはほかのお客様の家具製作でかなり慌ただしくしていまして、(消費税増税の影響もあり)新しい家具製作に取り掛かれる余裕がなかったものですので、その年の暮れに開かれた展示会「クレミル」に来て頂いて、その時にご挨拶と大まかな内容をお伺いしまして、詳しいご相談はお引越しが終わってひと段落されてからきちんと打ち合わせましょうということになりました。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
引き出すとパタンと手前に倒れて引き出せるスライドテーブル。この上にキーボードやノートパソコンをしまうように考えております。

そして、その3か月後。
お引越しも終わって、新しい暮らしもちょっと落ち着いた頃にあらためてお会いすることができまして、今度はより具体的にお話をさせて頂きました。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
いろいろと悩んで決めたのがこのデスクの天板。この凸凹したスペースは、実はキッチンのパイプスペースを隠すための柱型になっていて、妙に凹んだ場所ができてしまうのです。この場所もきちんと天板を延ばしておいたほうがきれいなのと、使い勝手が良いので、このような形にしています。

そして、そののちにSさんからお便りが。
「今日は雨の中、ご足労いただいて長時間お付き合いいただきありがとうございました。
本当に意見の統一性のない夫婦で・・・。彼はとにかく、「早くスッキリ片付けたい。」私は、「必要なものを考えてから作りたい。」
いつもまとまりません。。。
キッチンの棚は、今日いろいろと話を聞いて頂いている間に考えもまとまりスッキリしています。
ダイニングの収納ですが、机をメインとして考えるよりも、やはり収納としての機能を優先した方がいいと思い直しました。
ですので、デスクスペースは小さくて良くて、その机の下にはキーボードを入れるスライドテーブルを付けて頂いて、将来はノートなりタブレットなりをそこにしまうスペースにしたいと考えています。
そこで、そのスライドテーブルをしまった時、隣の引き出しと同じように中が見えないように見せることはできますか?
スライドテーブルの高さは70cmより高くても構いません。今まで、70cmの高さで使っていましたが、椅子が37、8cmと低めでしたのであまり気にならないと思います。
それから塗装ですが、オイルフィニッシュが良いです。樹の変化していく感じが好きです。
今の床(メンテナンスフリーなのでコーティングもしなくていいと言われています)も、ドアもツヤのない感じなのですが、オイルフィニッシュではなくこちらに合わせたほうが良いでしょうか?
それと、まだあります。細かくてすみません。(笑)
ダイニングの吊り戸棚の下にキッチンと同じように飾り棚のような奥まったオープンの棚を作りたいです。
子供がこれから作るであろうモノを少しの間飾っておけるスペースがあったらと思うのです。せっかくなのでそこだけウォールナットとかどうでしょう?
同じナラの方がスッキリしますか?
キリがないので、もう言いたいことは言ったと思いますので、あとはイマイさんにお任せしたいと思います。
どの家具を見てもいいな~、と思えるので。安心して。
よろしくお願いいたします。」

おぉ、最初のご相談の時に漠然とした感じとは大違い。家具でできるいろいろな可能性と、そこでの暮らしについてお話しさせて頂いたことでこれほどSさんのイメージが固まってきました。おもしろいです。
そして、あとは任されてしまいました。責任重大です。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
吊戸棚はパイプスペースの柱型に合わせて作っても仕方がないので、その手前で止めて奥は開ける形にしました。

さっそく、今回の打ち合わせを元に原案と作成し、そこから細かいやり取りを重ねてひとつのプランがまとまりました。
そして、もう一度確認のためにお会いして打ち合わせ。
よし、これでプランが決まりました。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
吊戸棚のオープン棚もブラックウォールナットで。

そして、製作、取付。
最初にお会いしてから、この日まででもうすぐで2年になろうとしていました。
ながく時間だけかければ良い、と言うものではありませんが、その人その人にとって、それが必要と判断できる時間が違います。
Sさんとは、最初の漠然としたイメージを一緒に時間を掛けてこれたから、ここまで魅力的な形になったのだと思います。
聞くと、他にもつながりがあって、以前に野島公園でパン屋さんを開いていたパンノオトさんのカウンターも良く知っていたのだそうです。
それから、この同じマンションには、偶然にも「あたらしい朝」のYさんも住んでいたり。
いろいろなところでいろいろな人とつながっていて、そこからできる形はできるべくしてできた形です。

Sさんありがとうございました。

ナラとブラックウォールナットの2種類の木の食器棚とリビングデスク
ちょっとした部分ですが、オープン棚は途中でタテの仕切りを入れて強度を出しています。ただ、その仕切りが主張しちゃうと、印象がだいぶ変わっちゃうので、ここでは、うすい仕切りを少し奥に引っ込めています。
「昨日は強風の中、ありがとうございました。皆さん無事に帰られてよかったです。
家を出られてからすぐ雨も強く降ってきて運転大変だったと思います。
そして、とてもカッコイイ棚がついてとても嬉しいです!ありがとうございました。
本当にここまで待った甲斐がありました。まだ、中にはきちんと物が入れられてませんが。(笑)
これからも忙しいとは思いますが、ぜひ、巷に売っていないけれど必要であろう小物や、もちろん家具もイマイさんのスッキリした主張し過ぎないけれど存在感のあるデザインで、もっともっと作って下さい!」

ナラとウォールナットの食器棚
価格:420,000(製作費,塗装費)
ナラとウォールナットのL型ダイニング収納とデスクと吊戸棚
価格:510,000(製作費,塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は20,000円から取付施工費は60,000円から
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