2016.08.28
しばらく前に奥歯の詰めものが取れたのです。これはいけないと思い、いつもお世話になっている三好さんに予約の連絡をしようと思ったのですが、なかなか仕事の手が空かず、(という言い訳なのかもしれません。)連絡をしないままでした。
それでは歯に物が詰まってしまう、と思いいつもよりもよく歯磨きをするようになり、ツルッとしていないとどこか気分が悪いと思えるようになってきたくらいです。
災い転じて福となったかどうかは分かりませんが、少なくとも歯をよりきれいにしたいって気持ちになることはできました。(早く行かなくちゃ。)
私たちの仕事は、どちらかというと必要とされる人からの相談があって成り立つもので、幸いなことに今まではいろいろな皆様から絶えずお話を頂いておりましたので、いつも忙しくさせて頂いておりました。
今なおありがたくお仕事を頂けているのですが、どちらかというと待っているようなスタンスで仕事に取り組んでいるこのままで良いのだろうか、そう思うことも時々あったのです。
そんななか,この1週間で懐しい二人の友人に会う機会があったのです。
二ヶ月ほど前に新しい会社を立ち上げてその内覧会を開くから見に来てくれないか、という誘いをもらっていたのですが、こちらの都合が合わず、先延ばしになってところ、ようやく予定があって先日の火曜日に会うことができた友人がいます。
高校時代からの友人で、ずっと建築の勉強をしていて、自分で設計事務所を開くことができて、そこからさらに自身の設計に自分の作ったものを導入したいという思いから、メーカーになることを始めたのだそう。
「設計の方は、ひとまず自分が思っていたところまでは進めることができたと思う。次は自分の設計の中に自分で作ったものを組み込んでみたいんだ。」
設計と、メーカーとでは勝手が違うから、大変なことが多いと思うのですが、頑張って欲しいと思いつつ、今の自分と少し先の自分をきちんとつなげていこうとする積極的な姿勢に彼の行動力に触発されるものがありました。
続いて金曜日にもともとインテリアが好きだったのが高じて、やはり建築士の資格を取って設計をしている高校時代の友人にあったのです。彼とは、先日キッチンを作らせて頂いたMさんの工事の時、たまたまその彼が勤めて会社さんが施工を担当してくれたのでした。それがきっかけでそのMさんのご友人のSさんのキッチンも今度作らせて頂くことになったのですが、その時の施工も同じその会社さんが行う予定なのです。
それなら、一度挨拶に行っておこうと思い、こうして今回彼に会う機会ができたわけです。
電話では少し話していたけれど、会うのは20年ぶりくらいです。でも、やはりあの頃の気持ちはそのままで高校時代と変わらない風貌や声に懐かしい気持ちでうれしくなったのでした。
「大学を卒業した後に大手のスーパーに就職したけれど、なんとなく、販売ではなくもっと自分で作る仕事をしたいって思ってさ。それからあらためて学校に行きなおして、建築士の資格を取って、それで今こうして設計の仕事をしているんだ。」とどこか誇らしげ。
この会社さんは、リフォームではとても名前が知れている会社さんで、その設計のスタッフは設計だけを受け持たせてくれるのだそう。
「設計以外の他の仕事を覚えることも大切なのだろうけれど、この仕事に専念させてくれるという環境はとてもうれしいんだよ。じゃあ、ダイスケ。飯でも行こう。」
そう言って昼ごはんを久しぶりに二人で食べたのです。
お腹がいっぱいになってひと心地ついている時、ふと彼が呟いたのでした。
「でもやっぱり同じ仕事を続けるというのは大変だよ。モチベーションを保つのがね。贅沢かもしれないけれど退屈に思えてしまうこともある。」
そうだよね、確かに自分でも時々そう思ってしまう時があります。
みんなの家具を作っている、と思っていても、同じ日々の繰り返しのように思えてしまうことがあります。
楽しい、という気持ちよりももっとつまらない思いが先に見えてしまうこともあります。
それでも、私も彼もその与えられた仕事の中で、最良を尽くすことが自分にとっての最善であると思いながら、悩みながら前を向いて進んでいくのです。
その最良の仕事を目指しながら、さらに少し先のことを見つめながら、前に進む新たな覚悟を持っていこう、とふと彼らにあってそんな元気をもらってきたのです。
そのもらって元気が、抜けてしまった詰めもののようにツルッとした歯のように次の新たなステップへのきっかけにしていこう、そんなふうに思った1週間でした。
こうして、夏の休みもきちんともらったし、友人たちからも元気をもらったし、これからは一層頑張らなくては。
ということで、本日は午前中に越谷のFさんの現場を確認して細かい打ち合わせを行なってきた後に、(夏休みじゃなければ、大好きなkoushaさんに立ち寄りたかった・・。)Houseゼロの大浦さんに声を掛けられて、二宮のMさんの現場を確認してきたのでした。
Mさんの現場の帰りに、ふとMさんがガレージに案内してくださって、大切に手を掛けている車を拝見させて頂いたのでした。
「んっ、写真、ブログに書くんだね。いいよいいよ。(笑)ちょっと変わったおじさんのキッチンを作ることになったって書いてくれていいよ。(笑)」
キッチンももちろん楽しみだし、次回またこの車を拝見させて頂けるのも楽しみです。
そのあと日も暮れてしまった頃、ようやく帰宅。
どうにか夕ご飯に間に合いました。
子供達ときゃあきゃあ言っていられるのも今日で終わり。
二人は明日からちょっと早い新学期が始まるし、私もアキコもまた忙しい日々が始まります。
頑張ります。
よろしくお願い致します。
2016.08.25
「土間」
内田雄介さん設計のリノベーションした家に設置させてもらったZさんの美しいキッチンの記事と、
「豊かな色」
Design Sourceの小林さんからのご依頼で作らせて頂いたドイツ人のオーナーさんの魅力的なデザインのキッチンの記事と、
「響く声」
歌い手さんでもあるYさんのキッチンを木で囲うことでとても魅力的な空間に変身挿せることができた記事の3つのお話を掲載しました。
2016.08.19




私は結局、今日初めてご主人とお会いしたのでした。
「いやいや、イマイさん。このたびは大変お世話になりました。」と快活な声。
打ち合わせから納品まで奥さんとやり取りしていたので、ご主人とお会いするのが楽しみだったのです。
でも、奥さんから、「facebookでイマイさんをよく見ているようで、私よりもイマイさんのこと詳しいんですよ。」と言うすてきなお話を聞いていましたので、初めて会うのに初めてじゃない気がしますね。
「私はもともとそれほどインテリアや家具に興味はなかったのですが、結婚して家のことを考え始めたら、だんだんと気になりだしてしまって。」と言って、以前にオーダーされたというチークのオーディオボードやBC工房さんの椅子、PFSさんのソファなどいろいろと見せて頂きました。
「イマイさんの家具はね、何と言うかアメリカよりはドイツっぽいんです。もちろん手の跡が残る形なのですが、ピシッとしていて、手作り感だけじゃない美しさがあるっ!」
おぉ、そんなうれしい言葉、初めて言われました。照れますね。
と、ご主人のお話が大きく盛り上がっているところで、奥様がしんみりとひと言。
「私この家具の中で一番気にっているのはここなんです。」
そう教えてくれたのは、本が並ぶスペース。
ここはもともとちょっとした書き物とかができるようにと考えたデスクのようなスペース。まだハイチェアを用意していないということもあって、奥様のこのようにアレンジして使っていらっしゃいました。
もともとの使い方と違って、自分で使いやすくして、それでいてとてもさりげないスペース。
オーダーするだけではなく、きちんと自分の家具になっている感覚。
その言葉にそういう美しさを教えてもらった気がします。
だから、今日ご主人tの奥様から頂いた言葉はとても大切な宝物です。
「またこんどゆっくりいらしてください。おいしいランチが食べられるところが近所にあるのです。」
それは楽しみ。
2016.08.19


いよいよキッチン本体の塗装が完了したということで、平成さんの加工場にカナイ君とナカガワ君、そして、独立して頑張っている村上君の3人で向かってもらいました。そう、今回の仕上げは、平成さんが仕上げてくださる拭き漆仕上げ。仕上がった部材を引き取ってそのまますぐ近くの現場で取付。
あとは、細かいパーツを機器設置後の寸法に合わせて製作して取り付けて終わりの予定。
表面の素材が何かは次回の作業後にまた次回ご紹介しますね。
フフッお楽しみに。
2016.08.12
これからお盆休みに入りますね、お休みの方もそうでない方もいらっしゃると思います。お疲れさまです。
私達は8月11日(木)~8月17日(水)の間、お休みをいただきます。
家具についてのご相談・お問い合わせ、カタログの請求、木製雑貨のご注文についてのメール・お電話等のお返事に関しましても、全て8月17日(水)から順次対応とさせていただきますので、どうぞご了承ください。
それでは、みなさまよろしくお願い致します。
2016.08.11
今から11年前にオーダーキッチン製作のきっかけを作ってくださった茅ヶ崎のKさんのご友人のKさんのうれしいお話と、
ずっと前から私たちのことを知ってくださっていたIさんとのお話と、
建築士の大和のKさんがきっかけで知り合うことができた工務店さんから頂いた和風な意匠のチェストの記事の3つのお話を掲載致しました。
よろしければご覧くださいませ。
2016.08.11

今日は、以前に大きなリビング収納を作らせて頂いた藤沢のSさんから、新たにご相談頂いていた食器棚の取付にノガミ君と出掛けておりました。
上が施工前。下が施工後。こうした写真って昔よく見ましたね。
「こんなにきれいに生まれ変わるんです!」って。
それは新しくなったら、何でもきれいに映りますから目を引くかもしれません。
でも本当に知りたいことは、きれいになった姿だけではなくて、どうしてこの形になったのか、ここになるまでにどういうお話があったのかが知りたいって私は思うのです。
だから、前にも書いたかも知れませんが、書きますね。
Sさんにはそのリビングの家具を設置した後に、新たな相談を頂いていたのです。
Sさんの部屋の間取りは、キッチン、ダイニング、リビングがワンルームになっていて、そのリビングに少し背の高いベンチのような置き畳があるのです。この置き畳があるスペースがリビングで、テーブルがあるスペースがダイニングと何となく仕切られているのですが、「それをもっとはっきりと分けられるような間仕切りとなる家具がほしいのです。それから、いつもここで簡単な朝の支度をするのにお化粧道具などをこのワゴンに置いたままなので、きれいに整理できるようなものにもできたらいいなと思っているのです。」と、オーブントースターとお化粧道具などが混ざって置かれたワゴンを示してお話ししてくださいました。
「分かりました。」とさっそく詳しいお話をお聞きしたのですが、私の頭の中は間仕切りを作るイメージが浮かぶよりも、その奥に見えているブラインドが掛かった窓と、そのスチールのワゴンの組み合わせが気になっていたのでした。そして、私の座っているテーブルの後ろにある食器棚も。
「Sさん、この窓はいつもブラインドを閉めていらっしゃるのですか。」
Sさん、ちょっと寂しそうに、照れくさそうに微笑みながら、「ええ、ここに庭を作ったのは良かったのですが、向こうのアパートを出入りされる皆さんからこの部屋が丸見えになってしまうのです。庭をいじる時間も普段が忙しくてなかなか時間が取れないので、いつもブラインドを掛けているのです。」と言いながらブラインドを上げてくださいました。
芝があって、気持ちの良い庭が見えました。
「そうなのですね。これほどきれいなお庭なのに。
実は今、私はお話を聞いていて思ったのです。できればこの庭をいつも眺められるようにできたらいいなって。」
「・・?」とSさん。
「置き畳のそばに間仕切り収納を作るよりも、後ろの食器棚にもう少しものを整理してしまうことができるかも知れないって思うのです。」
Sさんのお婆ちゃんも奥さんも不思議そうに顔を見合わせます。
「このオーブントースターや細かいもの、そして、食器棚の前に並んでしまっているものを整理できる場所を作る方が、無理に間仕切り収納を作るよりも使いやすい収納になるのではないかと思っています。食器棚がきちんと整理できれば朝支度の道具をしまう場所もできてくると思います。そのあとに、お庭に手を加えていくというのはどうでしょうか。もちろん、庭いじりは私たちの仕事ではできないことがあるので、専門の方にお願いして、目隠しとなる衝立を立てたり、立ち木をうまく植えたりすることで、お向かいのアパートさんとうまく視線がずらせると思います。そうできれば、ブラインドを開けることができるし、そうなればブラインドの前にこうして細かいものを置いてしまうことも無くなるんじゃないかって思うのです。庭が見えればm「自然とここはダイニングとしてきちんと使うことができるように思えるのです。
そのあとに、どうしても間仕切りのようなものが必要ならまたお声掛け頂ければうれしいですし。」
「なるほど、イマイさん、面白いです。」
そういうお話のやり取りがあって、間仕切りを作る予定が食器棚の改装をすることになったのでした。
お話しするって面白いのです。
2016.08.10
鎌倉の魅力の一つに路地がありますが、今日はその入り組んだ路地の先にあるYさんのキッチンの設置工事でした。
鎌倉駅から大仏様に向かう通りの脇に車を寄せて荷下ろしをするのですが、きっと目の前のお店の邪魔になってしまうだろうなあ・・、と心配していたのですが、特にお叱りを受けることなく、スムーズに荷下ろしさせてもらえたのでした。ホゥ。
そこからは手運びです。車が現場の前に付けられないので細い路地を抜けていくのですが、この路地に入るとなかなか周りの視線が冷たかったりして焦ってしまうわけです。
そのようなわけであまり路上に置いておくわけにもいかず、運んだそばから屋内へと運び入れるのですが、今回のキッチンは3階。設置場所に辿り着くのも一苦労で、外壁沿いに建つ足場を使って、しぼれるくらいの冷や汗をかきながらキャビネットたちを手渡しで会場へ上げていきます。5人で来てよかった。ホゥ。
そうして、最後に一番心配していたL型のステンレスの天板の荷揚げ。Yさんの階段のプランが幸いして、この大きな天板が屋内から運べたのでした。ホゥ。
もうこれで、ひと安心。
あとは製作を担当したノガミ君にカナイ君が今回はサポートする側になって、ナカガワ君がその補助をして、作業を進めることに。
私とカイ君は、コバヤシ君が残って作業している工房まで一足先に戻ります。
ノガミ君、お願いしますね。
そして、夜8時過ぎに無事に戻ってきました。
「細かい作業が残ってしまいましたが、ほぼ形を決めてきました。」
ということで、まずは一安心。明日から3名のスタッフが夏季休暇に入り、休みをずらす私とノガミ君は藤沢のSさんのところまで取付工事。
何かご相談などがございましたら、18日以降にお伺いできますのでお願い致します。
または、メールでしたら毎日確認しておりますので、お気軽にどうぞ。
では、おやすみなさい。
2016.08.09
真夏の逗子でMさんのキッチンの取付工事を行なってきました。
まずはタイルが関わる親世帯の白いキッチンと、子世帯の食器棚。システムキッチンでよくみられるフロアコンテナ風に仕上げているのが特長の2台です。
暑いけれど、この小高い場所は気持ちの良い風が抜ける素敵な場所でした。
やっほぅ。
2016.08.09
今日は娘2人の料理教室「kissakocooking」へ。
時間が足りないことを理由に、見ていなくてもできる長女にばかり料理の手伝いを頼んでしまっていて、いつの間にか、日々の暮らしの中で、次女の中に「料理はお姉ちゃんでしょ。」という意識を作ってしまっていました。
夏休みの料理教室のメニューで、次女の好きな食べ物No.1のハンバーグを習えると聞き、参加してきました。
「包丁もちゃんと使えてるし、大丈夫ですね。」とSさんに言われ、なんだか私まで自信がつきました(笑)。
「美味しい~。」と持って帰ってきたハンバーグとマッシュポテトを食べて嬉しそうな娘2人。
これからはどんどん頼んで次女にもお手伝いしてもらおう!
kissakoさんのキッチンとテーブルは5年ほど前に作らせていただいたもの。
「不具合なく使えてます。」の言葉と、キッチンが大活躍している姿を見られるのはとても気持ちがいいものです。
また参加させてください、Sさん。ステキな機会をありがとうございました。
2016.08.06
平成建設さんからのお仕事で、仕上げ材としては珍しい材を使った珍しい仕上げでキッチンと背面収納を作らせて頂きました。
まずはその背面収納の取付です。
キッチンは連休明けですね。
2016.08.06
ここから少し距離が遠い大阪にお住いのKさんからご依頼頂いていたアイアンのテーブル。今回は少しクセのある表情が魅力のクルミ材を使って天板を作らせて頂きました。
大阪ということで、運送費を考えると私たちが運ぶよりも運送屋さんにお願いしたほうがコストを抑えることができるので、今回のやり取りは全てメールのみでのやり取りとなりました。
家具の実際の形も見られず、私の顔も確認することができず、おそらく依頼する側としていろいろと不安な部分は多かったのではないかと思います。
それでも、お願いしてくださったKさん、本当にありがとうございます。
いつかお会いできる時が来るのを楽しみにしております。
「昨日、無事にテーブルの納品が終了しました。
妻をはじめ、私、息子家族全員で喜んでおります。
この度は、手前どもが遠方の為にメールでのお打合せしかできなかったにもかかわらず素晴らしいテーブルを作成して頂き本当にありがとうございます。
余談ですが、早速息子がテーブルの上でトミカで遊び、見事な味入れをしてくれました。(笑)
上記の件は、別としてゆっくり大事に使っていきたいと思います。
本当に、ありがとうございました。
では、失礼致します。」
ありがとうございました。
2016.08.04

続いて本日は鎌倉の笹目町。
バックパネルの扉のナラの使い方と珍しく白いシーザーストーンが印象的なセパレートのOさんのキッチン。icaaさんからご依頼頂いたキッチンです。
海岸線は夏真っ盛りだし、すぐそばは長谷の大仏様がいらっしゃるし、2階のアクセスはどうなっているか分からない部分があるし、といろんな不安を抱えながら出発。まだ車は思ったほど混みあっていなくて、2階へも階段のスペースが広かったから、無事屋内から搬入できてひと安心。シーザーストーンはほぼ天然石に近いので、やたら重いのです。もし、ロープでで荷揚げだったらもっと大変だったでしょう。
それでも、Tシャツと手拭いをぎゅっと絞ると、バシャバシャ汗が垂れるくらい。
ばてないようにしないとね。
搬入と段取りを終えて、あとは製作を担当したコバヤシ君に監督をしてもらって、ノガミ君、ナカガワ君、カイ君と一緒に設置に入り、私は一足先に会社に戻ります。
会社では、先に夏季休暇を取っていたカナイ君が今日から仕事に戻って、日取り黙々と作業をしておりました。
みんながこうして頑張ってくれるおかげで、いろいろな皆さんからお声掛け頂けているのです。
ありがたいです。
今週はあとひと現場あって、ちょっと遠い沼津です。
そして、来週は逗子と鎌倉と藤沢。
ヤバいぜ、ぶっ倒れないようにしないと。
2016.08.03
お施主さんでもあり、建築士さんでもあり、監督さんでもあるYさんのクルミのキッチン。しばらく、ショールームのちびっ子部屋に保管しておりましたが、本日ようやく設置できました!
今月下旬には器具付けして完成した姿が見せられる予定。
楽しみです。
さて、今週から逗子、鎌倉と立て続けにキッチンの設置工事が始まります。お天気も良さそうだし頑張ります!
2016.08.02
今年の8月で私たちフリーハンドイマイは、父が一人で始めた「フリーハンド・イマイ」から30周年を迎えました。(会社になったのはそれからしばらく経ってからのこと。)
また、昔に書いたお話を長々書きましょう。興味がある人は読んでもらえたらうれしいです。
私がこの仕事を手伝い始めたのが19歳になった冬でした。年末に忙しいから手伝ってくれ、と父に言われて始めたのがきっかけです。
父は私が中学時代に体を壊して、もっと規則正しいリズムでできる仕事をということで、一念発起しもともと好きだった木の仕事を始めたのです。
でも、創業した頃はちょうどバブルの時期でして、心を落ち着けて家具を作るというよりも立て続けに入ってくるお店の什器作りの仕事に追われる毎日で、私が仕事を手伝い始めた頃もまだまだその流れは続いており、物を作る楽しい反面、できあがっては数年で壊されていくようなスクラップアンドビルドの流れの中では、これが良いことなのかどうかと少し淋しく感じていた頃でした。
まだ、個々の人たちから家具のオーダーが来ると言う時代ではなく、家具を作ってもらう、ということがとてもとてもめずらしい時代だったのです。
その頃、私たちはお店の家具作りからマンションに住む人たち向けに家具を作るという仕事の流れが変わっていったのでした。
そこでは、家具を作る以外にいろいろな人たちとお話しするという一番苦手なことを学んでいったのでした。
でも、みなさんとお話しするにつれて、家具を好みの形に作ることがあまりに不自由なのだなということを感じていました。ある程度決まった枠の中からしか選べない自由、反対に自由すぎて何を選んでいくことが良いかを導けないもどかしさ。
そういったことをそういう場で一つずつ覚えていって、家具を作るだけではなく、その形を表現することも学んだのでした。
でもね、自分ではああしたい、こうしたい、と思っていてもその通りにならないこともあります。
2000年頃だったでしょうか。
家具の依頼があまり来なくなってしまったのです。ちょうどそういう時代だったこともあって、取引先の皆さんも手を持てあますようになって私たちのところに仕事を出すほどでもなくなってしまったのです。
当時の父は相当苦労したことと思います。今でこそその気持ちが何となく分かるようになりましたが、当時の私にはその時の父の気持ちは良く分かりませんでした。(笑)
そこで、「時間があるなら、今度友達に頼もうと思っていたホームページを作ってみよう。」と思ったのでした。
その当時はNHKをつけると、「初心者でもできるホームページの作成講座」と言うような番組をやっていて、女性が二人でタグについてとても丁寧に解説していたりと言うような時代だったのですが、見ていてもよく分かりません。
そこで本屋さんで、「初心者でも分かる~」という本を1冊買って、まずはその通りにやってみます。
英語が並んだ画面をみつめて、きっと難しいのだろうと思っていたのですが、始めてみると意外とそれが面白くて、まるで自分で雑誌を作っているかのよう。
仕事が終わる20時ごろからパソコンに向かって写真を載せては文章を書いてを繰り返し、気に入らなければまた編集してを繰り返して、最初のホームページができました。
また「メールはこちら」とかがキラキラ点滅していたり、「back」とか「next」がピカピカ動いていた時代で、写真も30kb以上だと重くて誰も見ない、なんて言われていた時代です。
「写真が重いとページの表示が遅いのか・・、それなら文章を書いてみよう。」
そう思ったのでした。
当時のリフォームとか、建築の広告とかって「施工前」と「施工後」の写真を2枚並べて、「こんなにきれいになります!」みたいな表現が多かったのですが、「それは、新しいものを作ればどの場所もきれいに見えるよね。」って思えて、見ていてもそれほどいいなあって思えなかったのです。
じゃあどうしよう、と思いまして、それなら自分の記録、日記のように書いてみようと思いまして、その方と出会って、どんな風に思ってどんな家具を作ったというのを自分の見たままで書いていったのでした。
「これほど文章が多いとみんな読まないんじゃない。」と両親からは細かい字に目を細めながらそう言われたのですが、その他にうまい表現の方法が見つからないので、その形を続けていくと、ある時にFAXが届きました。
ホームページの「ご相談フォーム」の部分をプリントアウトして、そこに細かく家具の希望内容を書いてFAXしてくださったのでした。
うれしかったなあ。
正直な気持ち、家具のオーダーをもらうんだって思って作ったページではなく、自分の記録と雑誌のように何だかきれいに写真集が作れることが楽しくて(仕事と思わずに)やっていたわけですので、ああ、本当に依頼が来たんだあ、と不思議な気持ちでした。
その方は埼玉の八潮のCさん。写真が小さすぎて今では製作例に使えなくなってしまいましたが、その時の書類はきちんと今でも取ってあります。
メールやFAXでたどたどしくやり取りして、初めてお会いする方のところに一人で採寸に行って、そして当時のスタッフと二人で納品して。今までにないくらいドキドキしておりました。
その頃からマンション向けの家具作りも本格的になって、一人一人のオーダーに応えて作るスタイルになってきて、県内、都内から遠方のマンションまで出掛けては皆さんの形を具体化していくことを学び、それと並行してホームページでは、今まで作った家具をその家具にまつわる皆さんとのドラマをどうにかうまく表現して、家具を作ることがもっと気軽にできるようにと思いながらやってきたのでした。
そうして、インターネットで家具の相談が気軽にできる時代がいよいよやってきました。
ちょうど、私が夜間学校に行っていた頃(私がこの仕事を始めて数年が経った頃で、まだホームページを作っていなかった頃です。)に、目黒通りにいろいろな家具屋さんが並びはじめて、徐々に家具や建築が身近になり、その波が私たちのような小さな木工所にも届いたのでした。
今までは家具と言うと、食器棚やリビングに壁面収納を作ったり、ダイニングテーブルを作ったり、と言う依頼が多かったのですが、2005年に「キッチンを作ってほしい。」と言う相談を頂いたのでした。
「キッチン?」
キッチンは、キッチンメーカーが作るものとばかり思いこんでいた私にいろいろと教えてくださったKさん。この方がいて今の私たちがあるといっても良いくらい。(笑)
その方のキッチンは「海の近く、ソラの近く」でご紹介しているキッチンです。
私はどちらかと言うと怖がりなので、「キッチンなんてできないよ」って思っていたのですが、Kさんの強い思いを聞いていた父は、「よし、やろう!」と即決!
それからが大変でした。ステンレスはどこで手に入れたらよいか、木を使ったキッチンは大丈夫なのか、組み込む機器類はどうしたら良いのか、分からないことだらけ。
でもKさんも一緒に考えて下さり、工務店さんもこのしどろもどろな若者にとても親身に向き合ってくださいまして、(今思うと、監督さんにも設備屋さんにもかなり無理を言っていたなあ。)どうにかその魅力的なキッチンが完成したのでした。
そして、とても喜んでくださったKさんがいろいろな方々にお話を届けてくださったのです。
「Kさんのキッチン見ました。すてきですね、同じようなスタイルで作ってください。」と言うお話をそれからたくさん頂いたのです。
どうしたらもっとうまく「キッチンを作るという仕事」を続けていけるのか・・、スタッフ皆と思案しながら、工務店さんにも怒られながら、ひとつずつ学んでいって、今のフリーハンドイマイがここにあります。
私たちがこの先どうなっていくのか、どうしていきたいのか、それは私自身大きな展望と言うものは決めておりませんし、求めておりません。
ただ、この先も私たちを必要としてくれる人が居てくれる、とそう思っております。
そう思っていてくださる皆さんがいる限りは、この道をしっかりと歩き続けようと、そう考えております。
今までも、これからも、皆様よろしくお願いしたします。
2016.07.30



午後からは内田雄介さんにお声掛け頂いて、先日モダンリビング賞!を頂いたZさんのキッチンの写真を撮らせて頂きにお邪魔してきました。
お引き渡しから半年ほど経ってしまいましたがようやくその使っている様子を見させて頂くことができました。うれしい!
オイル塗装は奥様が、壁の塗装はご主人が、という自分たちで作り上げたこの空間は、内田さんの設計した空気とそこかしこにとても気持ち良く混じり合っていてとても優しい印象。
あらためてオイル塗装やステンレスの天板のお手入れの仕方などをご説明させて頂き、この後もZさんご家族の手で、より気持ち良く磨かれたキッチンになっていくのだなあとしみじみ思ったのでした。
ありがとうございました。
また、時間を作ってお邪魔させて頂きます。
2016.07.30
梅雨明け最初の週末で、海へと続く道の途中にあるNさんの家の前の通りはきっと行楽の人たちで賑わってしまうだろうから、手早く荷揚げしないといけない、という不安は当たることなく静かな土曜日の朝がそこにはありました。
それなのに、荷揚げ前からすでに汗がにじんでおりましたので、これ以上ポタポタしないように手早く行動。
万が一階段から入らない場合は、バルコニーから揚げようと覚悟しておりましたが、どうにか汗もポタポタすることなく、家具も無事搬入できました。
まだ小さなお兄ちゃん、そしてこれから生まれてくる赤ちゃんがキッチンでいたずらしないようにと、ちょうど良い位置を決めたところで、私は先に会社に戻らせて頂きました。
「次はこのおなかの子が生まれて暮らしが落ち着いたら、ぜひ写真を撮りにいらして下さいね。」
ぜひ、お邪魔させて頂きます。
その時を楽しみにしております!
2016.07.28


ご新居の工事のさなかに、大病を患って入院されたご主人。何があったのだろう・・、となかなか奥様にもお声掛けできずにおりましたが、ようやくご挨拶にお伺いする機会ができました。
昨年の暮れにお会いした時はふっくら(笑)していらっしゃった体がスマートになられて、食事も運動もきちんと取る生活をされていて、自宅療養しているというご主人は思いっきり主夫として頑張っていらっしゃったのでした。
「妻には申し訳なくて・・。だからできることは自分でやらないとね。でもいよいよ来月から仕事復帰です。」と晴れやかな笑顔。
とても助かりにくい病気から戻った方とは思えないくらい!
気づきにくいことですが、やはりきちんと毎日が無事に気分良く過ごせることが一番ありがたいことなのですね。
また、次にお会いできる時を楽しみにしております。
ごきげんよう!
2016.07.27

KUMA鍛鉄工房の熊田さんにまた新たにツマミを作って頂いたのです。節アリのナラ材でテレエビボードを作っているのですが、その形に似合うようなシンプルだけれどどこか手の跡が残る表情のものを使ってみたかったのです。
お施主様は気に入って頂けるかどうか。設計事務所さんからのお仕事で、「お客様からお任せしますと言って頂けたので。」と言われているのですが、いつもは皆さんのイメージを形にすることがお仕事ですが、こういった自分で自分の形を決めるのはなかなか不慣れで。
気に入ってもらえたらうれしいなあ。
2016.07.25
国際連合大学前で開催されるマーケットにかなぐやさんが出展されるというお話を、先日キッチンを作らせて頂いたお客様でもあるHさん(Hさんとかなぐやのオーナーの太田さんは同級生)から聞きまして、ぜひあらためて拝見したいと思いまして、アキコと一緒にチアキを連れて出掛けてきたのです。ハルカはお友達とお祭りへ。
やはり美しいです。
これから家具に取り入れていきたいかたちでした。ご一緒にいらっしゃったガラス作家の丸岡さんにもすてきなお話を聞かせて頂いて。私の知っているガラスだけじゃなくもっといろいろな見せ方があって、ガラスの可能性ってもっといろいろありそうってワクワクさせてもらいました。
そのあともSIWAさん、工芸青花さんなどワクワクするようなクラフトマーケットと、フレッシュな野菜やスパイスが並ぶフードマーケットが魅力的に隣り合うこの広場。久しぶりにお店を出す側ではなく見る側として楽しませてもらいました。
「お姉ちゃんも来てたらきっと楽しめたのにね。」
「チィちゃん、お姉ちゃんと来たかった?」
帰りにフリッツハンセンさんのお店にご挨拶させて頂き、ケアホルムのおそろしく力強いデザインのテーブルたちをまじまじと拝見させて頂き、いろいろと勉強になった1日だったのです。
そして、夕方からはえびな市民まつりへ。
先に出掛けたハルカと待ち合わせるも友達を見つけてはすぐに飛び出していってしまう。
だんだんと自分たちよりも友人と過ごす時間が長くなっていくのでしょう。
自分たちはいつまでもハルカも一緒に、って思っていても、彼女は彼女の時間があって。
何となく自分がぎこちなくなって淋しいなって思う時も出てくるのでしょう。
「いつかきっと君も恋におちるだろう つないだお手々を振り払うように」
くるりがそう言っていました。
2016.07.23
今日は、カナイ君とノガミ君に浦和のSさんのところまで出掛けてもらい、依頼されていた吊戸棚を設置してきました。
なかなか作る機会のないアウトセットの引き戸で、さらにそのパーツもオリジナルで製作。
塗装後もとてもスムーズに動いてきちんと止まるし、引き戸用のレールにアルミのパーツを使わないで、ナラ材そのままで仕上げる形にしましたのでとても良い印象です。
とても良い勉強になった今回の形。今後の家具作りに生かしてゆけたらもっと形の幅が広がるよね。楽しみです。
Sさん、今日はありがとうございました。
2016.07.21


クルミを使ったラウンドテーブルのご依頼を頂いていたのです。今回はいつもよりも少し小ぶりな1,100mmのサイズで。クルミ特有の少しラフな表情とアイアンと言う組み合わせでも、良い感じに上品にまとめることができました。
このテーブルは、はるか遠くの大阪松原市のKさんのもとに行くのです。
いってらっしゃい。
2016.07.21
緑に囲まれた気持ちの良い土地に建つお二人の作ったメロディのような家、Mさんの製作例と、
懐かしい形のマンションの一室を住む人の色で見事に彩ることができたYさんの製作例と、
乾いた心地良い風が吹き抜けるスタジオのようなリビングでお料理教室を始めるMさんのために作ったキッチンの製作例の3つを掲載しました。
もし、よろしければご覧になってください。
2016.07.19




今日は、細かいパーツを持ってHさんのところへ再び。
先日雨の中荷揚げしたお天気とは変わって、梅雨明け前なのに真夏のような暑さ。でも、公園の近くに建つこの家は気持ち良い風が吹き抜けるので、どこか心地良いのです。
木にとって湿気は侮れないですからね。
今までも、木が動きすぎちゃって、はめてあったガラスが勝手に割れちゃったことがあったり、木が伸びちゃって、カウンターを上に押し返しちゃったり、いろんなことがありました。
Hさんとそんなお話をしておりました。
無垢の表情は良いというのはもちろんでしょうけれど、成形されていないそのままの木ですから、刈り取って製材されたあとでも動くのです。昔の人々は、その動きを工夫して逃がしたり抑えたりしていました。今の人たちは新たな技術でその動き自体を無くしてしまうこともできるようになりました。どちらの方法にも良い悪いはないと思います。昔があったから今の技術ができあがったのだし、今の技術を知っているから昔に戻りたいと思う気持ちもあるわけだし。
本物とか偽物とか、良い悪いで分けられない奥深さが家具作りのそこかしこにあるのです。それが良いのです。
そして、先日お話しした、Hさんのお友達ということで今回取り入れたかなぐやさんのハンドル。美しいのです。
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