どうしようか

2019.09.16

ハルカはなかなかみんなをつなげることが得意というか好きなようです。
先日の体育祭で三年生のリーダー(応援団のようなもの)の一人として最後の体育祭を無事に終わらせることができたので、では小さくお祝いということで外でご飯を食べましょうと思っていましたら、連日部活があって、(吹奏楽部は三年生も秋まで活動があって、部長である彼女は楽しそうですがちょっと大変。)その後に塾があって・・。
中学生は忙しいのです。

「じゃあ、みんなで外には行けないなら、またレストランみたいなご飯を食べようか。」ということで、アキコとチアキが準備をしております。
なにつくろうか。

オーダーチェア「クリとアイボリーのファブリックを使ってやさしい印象にまとめた椅子」

2019.09.16

20190916002背もたれと座面の高さやバランス、全体的な丸み、座面の慎ましい感じなどとても美しく可愛らしい印象に整いました。
円卓によくあうことでしょう。
家具の形って最後にはやっぱりその形を使っていて楽しい暮らしになることをイメージできるかどうかです。
正解なんてなくって、とても独りよがりな意見になっちゃうこともありますが、皆さん私たちのかたちをそのまま好きですって言ってくださるのがとてもうれしいところ。
この椅子や円卓やテレビボードが置かれる様が浮かんできて気持がほころびます。

ランドセルを置く棚

2019.09.16

クレミルに何度もご参加くださっているNさんのところに家具のお手入れをするためにお邪魔してきました。
引き出しにオイルを擦り込んでメンテナンスが終わった後は、以前にNさんがお一人で頑張って作った家具たちをどんなふうに使っているのか見させて頂きました。
二人のお嬢さんがランドセル(来年おねえちゃんが1年生ということ)を置いてきちんとお片付けができるような棚にするということで、まもなくランドセルが届くんだって。楽しみだね。
そしてNさん、実はヨガの先生でいらっしゃって、何かっしょにクリエイティブなことができないかなあなんてお話になりました。
どんな形にできるかいろいろと楽しみが増えています。

ハレの日

2019.09.15

この家に暮らし始めて4ヶ月が経ちました。
この家を設計してくれた福原さんが本日我が家を訪ねてくださるということで、きちんとお迎えできるようにきれいにしましょうね。

ハルの運動会

2019.09.14

今日はハルの中学最後の運動会でした。
幼稚園から一緒の同級生の子たちの成長した姿も見られて、ここからみんな巣立っていくのだなとしみじみとしてしまいましたが、楽しそうな姿は元気をもらえますね。おとうさんも2年目のPTA会長、お疲れさまでした。

おいわい

2019.09.13

今日は夕方から帝国ホテルまで出掛けていたのです。
平成建設さんの創立三十周年ということで、その記念式典出席のお声掛けを頂いたのです。
営業・設計・工事でいろいろとお世話になったスタッフの皆さんとお会いできて、最後まで笑顔の式典でした。
平成さんの素晴らしいところは、みんながみんなを好きなんだなあというところ。
和気あいあいとしているところ。
お付き合いをさせて頂いた当初からその印象はずっと変わらないって素晴らしいなあと感じながらおいしいお料理とお話を頂いてまいりました。
お土産には、ちぎりの形の箸置きととても手触りのよい漆仕上げの夫婦箸を頂きました。
平成さんの漆の仕上げは特におもしろくて、いろんな材に塗布して仕上げるその技術がまた美しくて、大画面なのにとても繊細に広がっていっている様は何というか静かな躍動感にあふれているというか、とても魅力的な仕上げでした。式典前の展示でいろいろと興味深い展示を拝見させて頂いて、勉強にもなった一日でした。
ありがとうございました。

テレビボードのオーダー「扉の上部だけ格子扉になっているチェリー板目を使ったテレビボード」

2019.09.13

20190913005チェリーは削ったそばからどんどん日焼けをしていくので、使い始めて天板にいろんなものを置いちゃうと、その置かれたものを動かすとうっすらとその跡が残っちゃったりすることがあるので、完成から少し間を開けてから納品しましょうか、ということで、夏のあいだは天板を工房の片隅で陰干しするような感じにしておいて、本日ようやく納品。
レコーダーを収納する部分だけ格子扉にしているとてもすっきりとした印象の家具に仕上がりました。
このリビングの壁いっぱいに作りましたので、天板が1枚の長さだと入らないため、中央で2分割して製作。
扉には三枚接ぎのチェリー板目突板を使っています。
ワタナベ君がきれいに作ってくれたのです。

ある部材

2019.09.13

20190913002少し変わった使い方をする部材。
図面だと分からないので、2個試作してみる。2対一組でパイプ受けになります。

にわ :家具屋の家づくり

2019.09.12

2019091200520190912006昨日のお昼過ぎに福原さんから紹介してもらった藤沢葛原の松光園さんがいらしてくださってお願いしていた庭木を植えていってくださいました。
紅葉(チアキの木)は玄関に。
紫陽花(ハルカの木)は庭に。
そして、檸檬はかどっこに。
紫陽花と檸檬には挟まれて千両。
あとは、結婚してからずっと一緒に居る鉢植えのみんなは玄関のまわりで。
はやく大きくなるとよいなあ。

かえりみち

2019.09.12

だんだん日が沈む時間が早くなってきましたね。

食器棚のオーダー「タモ柾目突板と真鍮ツマミを使ったキッチンの背面収納」

2019.09.12

201909120023階にある腰高窓からの荷揚げはなかなか大変だろうと覚悟していたのですが、どうにか階段から搬入ができた時はほっとして汗がふき出てきたものでした。
それさえうまくいくことが分かって、設置場所の確認(前回の打ち合わせ時は左官屋さんの仕上げがまだだったので、ここの寸法がうまくいくかどうか不安が残っていたのです。)ができたら、あとは工房で仮組みしたとおりに設置してゆければ順調に納まるはず。
制作を担当したカイ君とそのあたりを段取りしたら、電車で先に戻ってまいりました。
多摩川線でポロシャツが大きく濡れたままバックパックを背負っていたのはきっと私です。
会社に戻ってきたら、来週設置に行く浦和のSさんの家具にSさんの希望で焼印を押して、私と制作を担当したノガミ君のサインを入れてまもなく完成。
Mさんの家具はご覧の通りに柾目のしっかりした印象がとても美しい静かな背面収納になりましたよ。
扉のツマミには、かなぐやさんの「すな目つまみ ねじれ六角錐」を付けさせて頂きました。
さて、来週から方々に納品が始まります。
慌ただしい日々になりそうです。

デコもちとパン作りのワークショップの日でした

2019.09.10

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約8ヶ月ぶりのショールームでのワークショップでした。
今回は秋の運動会シーズンのお弁当にも使えるレシピということで、いつもお世話になっているおうちパンの藤沢さんがねじりマヨパンを、アイシングクッキー&フラワーケーキ教室を主宰されている煤賀さんがデコもちの作り方を教えてくださいました。
小麦粉をフリフリこねこね、おだんごをこねこね形を整えて、できあがったものは美味しくてかわいいものでした。
「うちの子、野菜嫌いで。お弁当に入れても意地でも食べてこないんです。枝豆入れてもダメなんですよ。だから彩にこれはいいなと思って。」「うちもそうですよ。」とお弁当や学校のお話に盛り上がりながらレッスンが進んでいきました。
そのレシピを必要としている理由は人それぞれで、そのタイミングとこのイベントが合ってよかったです。
わかりづらい場所にあるショールームに来ていただきまして、ありがとうございました。
やっぱり人が集まると楽しいですね。それだけでパワーをもらえる気がします。
藤沢さん、煤賀さん、ご参加いただいた皆様ありがとうございました。
うちも9月中に小中の運動会があるので、お弁当作り頑張ります!

レストランのようなご飯を食べよう

2019.09.09

top20190908004チィがたまにはレストランに行きたいなあ、というので、じゃあ今日はレストランのようなご飯を食べよう!ということで、お神輿が隣町に向かうのを見送った後は、アキコと手早く買い物をしてただいま!
(チィは、レストランのようなご飯ではなく、レストランに行きたかっただけなのかもしれませんが、いいよね!)
「わーい、うしのおにく、うしのおにく。」ということで、大事に頂きましょう。
台所使って良いよ、ということでご飯を作りましょう。
じゃがいもとかぼちゃとにんじんはホクホクするまでふかしておいたら、アキコが仕掛けてくれたご飯の土鍋に火を入れます。
土鍋がぷくぷく言い出したら火を弱くして、その間にアキコはレタスをざっくりちぎって洗ったらそのままサラダにするので水を切っておいて、玉ねぎは千切りにしてスープにしてくれます。
ご飯が炊ける頃には根菜たちもホクホクになったので、続いてハルカが目玉焼きを作ってくれたので、その横に添える根菜たちを軽く焼いたら、ハルカが味付けして、そこ頃チアキがご飯を混ぜて、食卓の準備をします。野菜を添えている間に、お塩と胡椒を擦り込んだおにくを軽く焼いて、焼きあがったらその汁とお醤油にワインとさらにお塩とコショウでソースにして、できあがり。
アキコはパンで、私たちはほんのりおこげ入りのごはん!
いただきます!

ひとり家具のことを考えている時間は楽しいものですが、その発想のみなもとになっているのはやっぱり家族がみんなで過ごせる時間の中にあると思うのです。
ここでみんなで過ごすひと時ごとが家族みんなの糧になっていて、何も特別なことをするわけでなくても、ご飯を作ったり、食べたり、ぼぅっと口を開けて庭を眺めたり、他愛もないことで笑いあったり、そういう時間が何よりも大事なのだと思うのです。
台風による大事はありませんでしたが、朝6時のこの町は、電車が不通になっていたりして、カナイ君やワタナベ君が出社できなかったりしている朝を迎えています。
いつも通っている川沿いの道から見える釣り堀は川に沈んでしまっていました。
あそこに毎日いた猫たちはどこに行ったろうか。
家の前でも大人一人ではどうにもできなさそうなほど大きなスチールの物置が倒れて道を半ば塞いでおりました。
そこかしこで植木が倒れていたりして、強い台風が通り過ぎて行ったことがうかがい知れました。
アイはいつものように元気でいてくれて、工房につくと飛び出てきて、ご飯を食べたらどこかに行っちゃった。
こうして、毎日が当たり前のように過ごせることが一番うれしいことです。

お神輿が休むところ

2019.09.08

今日は倉見神社の神幸祭。
夕方から強い台風がやってくる前の強い日差しが差す時間でした。
工房の前の広場が御神酒所になっているので、その時間が来るともう大賑わいで、車はもちろん通れないし、人の通りづらくなっちゃう。
午前中にショールームでOさん打ち合わせにいらしてくださる予定があって、「お神輿が来たらしばらくの間は動けなくなってしまいますので、どうしましょうか。」「わかりました。お神輿が来る前には帰れるようにしますので。」と半ば急がせてしまう形で打ち合わせすることになりまして。
打ち合わせが終了間際になってくると、道には担ぎ手さんたちが歩き出して、子供会でここから次の場所まで子供神輿を担いでいる予定のみんなもぞろぞろとやってきました。
おぉ、車が出られなくなっちゃうかな。
という心配もありましたが、無事Oさんも帰られて、私たちと工房は今年も神主さんのお祓いを受けることができました。
イベント「クレミル」に遊びに来てくれたことのあるお子さんとそのご家族の姿が見られて、こどもお神輿を担いでいたりする姿を見られるとうれしいですね。
お囃子や担ぎ手の皆様、自治会の皆様、お手伝いの方々朝早くからお疲れさまでした。
そして、ありがとうございました。

オーダーキッチン「クルミを使ったキッチンのご紹介」

2019.09.08

20190902003

先日、納品したOさんのキッチンはクルミの無垢材とコーリアンラバロックの組み合わせ。

先日お伺いしたOさんのキッチンもそうですが、ここ最近はクルミ材の表情がとても良いですね。、とご相談頂くことが増えてきました。
私たちの展示室である打ち合わせで使用しているテーブルもクルミ材で作っていますので、実際に使っている様子がよく分かって、その表情も良くて、好まれる方々が増えてきているのかもしれません。

今まで作らせて頂いたキッチンの製作例の中でも、クルミを使ったキッチンや食器棚などの家具たちがとても人気があるので、写真で見るだけでもそのやさしい表情が皆さんの気持ちのなかにその良さが伝わる樹種なのでしょう。

クルミってどんな木なの?
皆さんがよく耳にするブラックウォールナットという木は同じクルミ材ですが、こちらはもともと濃茶の木肌を持った材で無塗装の状態だとチョコレートアイスクリームのような色あいをしております。
それがオイルを塗ると、いつもよく見る黒に近い色に変わっていきます。
ただこの材は、紫外線の影響で年々色が抜けていき、4~5年もすると淡いクルミの色に近づいていく、そういう性質の樹種です。

そして、最近人気があるクルミ材は、もう少し色が淡くてこちらは使っていると少しずつ色が濃くなっていきます。
導管(木の水分・腰部鵜を通す道)が木の年輪に沿って並んでいる環孔材と違って、木の内部全体的に導管が通っている散孔材なので、同じくブラックチェリー、アルダー、カバ、のように木目が細く見えて、表面の凹凸も少ないため、とてもやさしい表情に見える樹種のひとつです。
その中でもクルミは時々黒いシミのような小さな節があったり、心材のオレンジっぽい部分と辺材の黄緑っぽい部分がとても自然な様子(というか、なんというか言葉にしづらい部分です。)が好まれていて、最近家具にする機会が増えてきました。

クルミの無垢材を多く使った制作例

クルミとセラミックストーンを使ったアイランドキッチン

Dさんのキッチンはデクトンというセラミックストーンのワークトップとクルミの無垢材(リビング側と側面)突板(キッチン側)を使っています。

ストーリテラー 町田Oさん

ナラ節アリ材と5mmのステンレスカウンターのセパレートキッチン

ステンレスバイブレーション仕上げの厚み5mmの板を使ったワークトップとクルミの無垢材で組み合わせたMさんのセパレートキッチン。足元の入り巾木部分にフレキシブルボードを使っています。

「もの」の後ろにある目に見えない温度

コーリアンラバロックの天板とクルミ無垢材ランダム張り仕上げのキッチン

クルミの無垢材の接ぎ合わせと目合わせをランダムにしてほしいという希望で、バラツキを出したOさんのセパレートキッチン。ワークトップはコーリアンのラバロック柄を使っています。

おとうさんなのです。

コーリアンとクルミを使ったセパレートキッチン

クルミを使い始めた頃のセパレートキッチン。ドイツ人であり、家具メーカーの代表を務める方でもあってとても勉強になるキッチンを作らせて頂きました。素材の選定や配りかた、天板の選定など、クルミとラバロックの組み合わせはこのGさんのキッチンから始まりました。

豊かな色

キッチンとして作る時は、ワークトップにはステンレスのほかに人工大理石を使う方も多く、コーリアンでいうと濃色の「ラバロック」や「コンクリート」と合わせることも多く、「美しいという印象」というよりは「少し癖があって使い込まれていく様子がよく分かる印象」に仕上がる様子が好まれているのかなと思えます。
ただ、クルミは無垢材と突板とで印象が変わることがあるのがちょっと難しいところ。
無垢材は、写真で見て頂いているように褐色と黄緑色っぽい色の材が多いのですが、突板になるともう少し赤みが強くてカバのように見えたり、ブラックウォールナットのように見えたりとバラつきが多いのですが、突板屋さんに注文すると少し赤みがあるクルミになることが多く、突板屋さんもいろんな単板(突板の基になるうすい無垢材)を持っていることは少ないので思っている色よりも少し違うこともあったりして。
でも、突板にしても無垢にしてもそういう色や木目との出会いは一期一会ですので、巡りあいと思って楽しんで頂けると私たちとしてもうれしく思います。

クルミの突板を多く使った制作例

格子扉のあるクルミを使ったダイニングのL型デスク収納

L型収納の天板はクルミの無垢材、扉や引き出しは突き板を使っています。そして、キッチンの対面カウンターも修正剤からくるみに化粧し直していて、全体の印象を整えています。

はじまりは半円形

クルミとアイアンを使ったキッチン背面収納と吊り戸棚

珍しい少し明るめで赤みの少ない突き板で作った食器棚。

ほほえむ、にぎわう、台所

クルミのI型キッチンとアイランドカウンター

心材と辺材の色の差が大きく独特の模様を描き出すくるみの月遺体を使ったキッチンとアイランドカウンター。

ラフラフ

アクリル扉のあるクルミのL型食器棚

こちらも赤みと白太の差がはっきりと出たくるみの突き板を使ったL型の食器棚。とても存在感のある印象にまとまりました。

少しずつふえていく

キッチンカウンターのオーダー「ナラ板目材を使ったキッチンカウンターとリビング壁面収納」

2019.09.07

top20190907002top20190907003加賀妻工務店さんからのお仕事で小田原のIさんのキッチンとリビングに大きな家具を納品してきました。
1台は、キッチンを囲むように作ったカウンターでキッチンのワークトップが少し隠れるような高さで収納になっていて、両横は跳ね上げ戸が備わっています。ここからキッチンが据えられてタイルが張られたら完成。
リビングのほうは、かなり大きな家具なのですが、そこに大きな引き戸がついて、なかにガラスの棚板などが入ったら完成。
全容が見えるとね、もっと美しいのですよ。
今回製作を担当したのはベテランのカナイ君です。
よい形になりました。

オーダーテーブル「クリのダイニングテーブルとチェア、テレビボードを作らせて頂いております。」

2019.09.05

先日の新しい形のクリの椅子とこのクリの円卓。あわせてテレビ台も一緒に作らせて頂いて、もう少ししたら納品ですね。
格天井で真壁作りの頼もしい柱が並ぶ少し懐かしい空間に置かれるのです。天井板である杉の突板が古くなって少しパリパリ剥がれているのでこちらも所々直して、心地よい空間になる予定です。

すずのね

2019.09.04

秋の風が展示室にも入るようになってきました。
今日は内田雄介さんの調布の現場に出かけておりました。L型のキッチンが入る予定です。
Oさんのお母さんが内田さんに言っておりました。「ここから緑を見ながらお料理ができるのですね。楽しみだわ。」

オーダーキッチン「クルミとコーリアンラバロックのシートを使ったセパレートキッチンとオーダーメイド吊戸棚」

2019.09.02

2019090200320190902004蕨のOさんが新しい家で暮らし始めて1か月ほど経ちましたので、ご挨拶にお伺いしてまいりました。
Oさんの家は、「うん、そうだよね。」って思えるオノ・デザイン建築設計事務所の小野さんと齋藤さん、そしてOさんのお人柄があふれた優しい場所になっていました。
今回は、コストのバランスもあって、壁側のコンロがビルトインされている収納部はまた別の家具屋さんが手がけてくださったのですが、コーリアンだけは揃えよう!ということで、どちらもラバロックという柄でまとめられまして、とても落ち着きのある印象になりました。
クルミとラバロックとグレーペイントの表情がとてもね、この場所をやさしく心地良い場所にしているのです。
これからすこし涼しくなる頃に合わせて植栽が入るそうです。そうすると、キッチンからふと視線を移すだけで心地良い色が目に入ってくるはず。
もっともっと気持ちの良い場所になりますね。
また1年くらい経った頃、どんなふうになっているのか見られたら良いな。
家は季節によって、暮らした年月によって、とても良い表情になっていくもの。
楽しみです。

吊戸棚のオーダー「タモ板目を赤茶色に塗装したキッチン吊戸棚」

2019.09.02

「良いキッチン吊戸棚が見つからなくて。」と、吊戸棚を探していたMさんはそう言いました。
新しい家にはペニンシュラタイプのキッチンが置かれるので、リビングから見えてくる良い印象の吊戸棚を探していた時に、「夢の種まき」の水戸のNさんの写真が目に留まったのだそうです。
「カウンターは工務店さんが作ってくださるので、吊戸棚をね、ずっと探していたのです。」ってMさん。
なるほど、なかなかキッチン背面の吊戸棚だけってお話は少なかったので、良い勉強になりました。
そして、今回製作を担当したのは新人のハラダ君。入社して数か月で、彼の仕事の丁寧な様子は少しずつ分かってきましたので、もう任せられるはずです。みんなに見守ってもらいながらとても良い形に仕上げてくれましたね。
木目の印象も今回Mさんから希望があった色の乗せかたも良い感じです。
鮮やかなブルーの壁によく合う形にまとまりました。

残暑

2019.09.01

20190901002畦地梅太郎さんの「山男」たちを見に町田の国際版画美術館まで出掛けていました。
まだ、静かな夏の午後。
もうすぐハルカが学校から戻ってくる。

すきないろへと

2019.09.17

「ナラ板目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン」

御殿場 N様

design:Nさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:yasukazu kanai
painting:yasukazu kanai

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

モールテックスの腰壁に囲われたキッチン。漆喰壁のようなつるっとした仕上がりになっているので、表情こそ無骨に見えますが、手触りは平滑で滑らかなので、上品な印象にまとまっています。

御殿場というと、箱根と富士山の間に囲まれた緑豊かな場所にあって、のどかな風景の中をゆっくりと進む単線があり、この電車に乗って打ち合わせに出かける時などはどこか子ども自分の遠足に向かう心持ちになったものでした。
車で向かえば何気ないうつろいのなかに小さな息づかいを感じることは難しくなるのですが、電車やはたまた歩いてどこかに向かう道すがらにすれ違う小さな命は本当に私の気持ちを落ち着かせてくれます。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

水栓は、デルタのトリンシックタッチ。器具の先端部以外でしたら触るだけで、吐水をコントロールできる水栓。シンク右奥には洗剤ポケットを設けました。

ただ、Nさんとのやり取りの際はもっぱら車になってしまってそういったおかしみを味わう時間があまり取れなかったのかすこし心残りではありました。
しかし、Nさん自身とのやり取りは同年代(おそらく)で自営業をされているということで、子育ての話だったり、家に対する思いだったりがとても楽しく良い時間を持たせて頂くことができたのでした。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

食器洗浄機はBOSCH。ゼオライトという吸湿することで発熱する鉱物を使って洗浄時は温めて洗い、乾燥時は乾くのを促進させるという循環を取り入れた食器洗浄機。

Mさんのキッチンは少し変わっていたのです。
見返すと、最初にここにいらしてくださったのは2017年の夏でしたね。あの時はリフォームを検討されていたのでしたが、お話が進むうちに建て替えになることが決まったということで、あらためてキッチンの相談をくださったのが始まりです。
どこが変わっているかというと、最近よく見られるようになったモールテックスというクラックがとても入りにくい左官材を使うことと、加熱調理機器がビルトインではないという点です。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

モルタルを使ったワークトップやライニングのあるキッチンは今までにもよく見られてきました。
ただ、下地が木材だったり、少なからず吸湿する素材で作られることが多いため、使っているうちに表面にクラックが入ることが多かったのでした。
モールテックスという素材は、鉱物と樹脂が混合されてできた左官材で柔軟性があるので、クラックが入りにくいことが特長なのだそうです。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

今回ちょっと変わっている点のひとつがこのIHヒーター。とても使いやすいのだそうで、あえてビルトインにしないで、この卓上型を3台並べて使うというおもしろい試み。そして、枠トップ上に設置してあるコンセントとそこに差し込まれているコンセントケーブルが汚れないように、専用の台をステンレスで作り、その台にすっぽりとヒーターが入り込むような設計にしています。もちろん台も取り外し可能です。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

卓上型IHヒーターなので、天板のすぐ下にこのように引き出しを設けられます。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

さらには3枚のワイヤーシェルフも。

私たちのところにもモールテックス仕上げのキッチンを希望されるかたから相談を頂くことがあるのですが、残念ですが左官仕事はやはり左官屋さんの技術があって、一朝一夕で仕上げられるものではないものですので、モールテックス仕上げになる場合は工務店さんのほうで左官屋さんを手配してもらって、木部の工作を私たちのほうで受け持つ、というスタンスで仕事をしております。
今回もそのような形で、左官屋さんが入る前に私たちがキッチンを納品する、という形で工事は進みました。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

最近よく見るネオジム磁石のフックをNさんも使っていました。

そこで今回は、キッチンを囲む壁ができたらすぐに納品して左官屋さんの作業をスムーズに進めましょうということになりまして、そうなりますと設置場所の採寸をしてからの製作では間に合わなくなってしまうので、図面を見ながら設計士さんとNさんとで確認を取って製作寸法を確定してその寸法から少しだけ余裕を見た形で壁を作って頂くとして、壁の完成よりも先行して製作に着手したのでした。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

調味料用の引き出し、浅型。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

調味料用の引き出し、ちょっと深型。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

ボトル用の引き出し。いつもは2段にすることが多い子の調味料の引き出しですが、今回Nさんの場合はあまり背の高い瓶や缶がなかったので、小さな調味料がたくさん入るように3段の引き出しにしています。

こういう段取りの現場は今までも少なからずありました。
それで、図面通りに設置場所ができあがっているかというとその通りになっている現場はどちらかというと、ちょっと淋しいのですが半分以下だったりします。
数ミリの誤差で済めばよいのですが、時には10ミリ以上も予定と変わっていたりして。
たいてい予定よりも広くなっていて、キッチンは設置できるのですが、隙間ができちゃう。
それで隙間をシリコンで埋めるわけですが、やっぱりオーダーで作るのですから、そのあたりはなるべくピッタリに作りたいところです。

かなぐやさんの真鍮六角棒コの字ハンドル

ハンドルはかなぐやさんの真鍮六角棒コの字ハンドルを使わせて頂きました。いつもながら凛として美しいハンドルです。

特に今回は監督さんとお会いすることができなかった。工事の段取りを取り決める人に会えないというのはなかなか厳しいことです。
そうなると、やはり設置場所はちょっと広くできあがったりしていましたが、多少調整することでどうにかきれいに納めることができました。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

こちらが背面の吊戸棚用の扉。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しもこのように作らせて頂きました。天板は集成材で大工さんが作ってくれています。そこに塗装屋さんがナラに合わせて、色を付けています。

その後、大工さんが作った背面の棚に合わせて引き出しと扉を私たちのほうで作らせて頂いて完成。
これで、キッチンがひとまとまりになりました。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

「あれっ、飯高さんの器だ!」「とても好きな形で、ここで暮らし始めたら使おうと思って、ずっと前に購入していたものなのです。イマイさんご存知の方なのですか?」「もちろんです。」

今回、このキッチンのお話の中で、工房まで打ち合わせにいらして頂く機会がありました。
その後にこのようなメールも頂いていたのです。
「今回は、キッチンではなくダイニングテーブルの事なのですが。
以前ショールームにお伺いした時に展示してあった、直径1300mmのナラのダイニングテーブルが忘れられず、オーダーしたいと思いメールしました。
お願いできますでしょうか。足はシンプルな4本足が希望です。」

ナラ板目材の円卓

ダイニングテーブルは5脚の椅子が定位置にきちんとしまえるように、ということで5本脚のテーブルなのです。

キッチンのやり取りの中で、並行してテーブルのお話も進んでいて、キッチンだけではなく、テーブルもナラ材で作らせて頂くことになりまして、キッチンとダイニングの目線がとても落ち着いた形になったのでした。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 ナラ板目無垢材
本体外側 ナラ板目突板
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 オイル塗装仕上げ

ナラ板目のI型キッチン

価格:990,000円(制作費、塗装は施主様施工、設備機器費用は別)

ナラ板目の扉と引き出し

価格:480,000円(制作費、塗装は施主様施工)

ナラ板目の円卓

価格:330,000円(制作費、塗装は施主様施工)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は50,000円から、取付施工費は110,000円から)