キッチン収納の形を考える :家具屋の家づくり

2019.01.27

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仕事柄、皆さんの色々な収納の形を見せていただいてきました。どれもすてきな形ばかりで、「製作例をたくさん見てるからすぐ決まるのでは?」と思われるかもしれませんが、みなさんが出した答えの形だけを見ても、それが自分の家の新しい間取りには必要なのものなのかを考えるとよく分からなくなってしまいます。
途中でまたわからなくなってしまわないように順番に考えていくことにしました。

設計士さんと家の間取りを考えていく中でキッチンの形が決まりました。
形はペニンシュラ。
キッチンとバックカウンターと食器棚を作ることが決まりました。
・オーブンレンジ・トースター・炊飯器を置くオープンな棚はほしい
・引き戸が好き
・天板はステンレス
・シナ材が好き
・ガスを使いたい
・高さは90cm
はじめからある要望をまず伝え、それ以外の部分を収納にした図面をおとうさん(イマイダイスケです)に書いてもらいました。
次に、何をどこにしまってどうすれば自分にとって使いやすいキッチンになるのかを考えます。ここが1番大変なのですが。
今まで我が家に集まったもの達、今持っているものを全部活用できているわけではありません。使う頻度・その物の重さもあります。
取り出しやすくなったら使うのかそうじゃないのか・どう判断すればいいかよくわからなくなってしまいました。
まず、新居でも使うものを決める作業をしないと収納の大きさと形は決められません。
こういう時は整理収納のプロの人のアドバイスをいただこうということで、野中幸子さん の講座を受けた時を思い出し、いただいた資料を見返してみました。チャート式になっているので読み込まなくてもどうすればいいかをすぐ見直せるので大変助かりました。
まず、「全部出す。」
ダイニングテーブルの上に出してみました、我が家の鍋・フライパン・土鍋たち。
1500×900のスペースいっぱいです。
整理収納作業の順番は
(1) 全部出す (2) 1年以内に使っているかいないか (3)目的別に分ける (4) 使う場所に収納する と大きく分かれるそうです。
いきなり(4)を考えようとするからわからなかったのかと、まず今自分のいる位置がわかるだけでも助かりました。
新居でも使いたいもの、結婚した時からずっと持っているけど、これからも使わないなと思われるもの…などなど。
記憶なんて曖昧なもので、「え?これ持ってた?」なんて物も出てくるわけです。
収納場所をオープン棚にするのか、引き出しにするのか、スライドワイヤーシェルフにするのかなど、収納の形と場所を考えていかなくてはいけません。
それぞれの重さと大きさを調べることにしました。
1番重いものは、OIGENの鉄鍋で高さが17cmで重さは5キロありました。
1番高さがあるものは、佐久間さんの炊飯土鍋と平和の圧力鍋が21cmでした。
新居でも使う調理道具が収納に収まるのかどうか、テーブルにマスキングテープを貼って大きさを確認しながら、シュミレーションしていき、収納の形と場所を決めていきました。

整理収納の資料と今までの経験から収納を考えていきますが、いつまでに図面ができあがってなくてはいけないのでしょうか?
着工、もしくは上棟です。
上棟後すぐに設備屋さんが床下に配管していくために、図面が必要になります。洗面台も同じだそうです。
引き出しの深さなどはまだ変更可能ですが、工程によっては、上棟後すぐに製作に掛からないと間に合わない現場もあるので、基本的に上棟後は変更ができなくなります。
お家作りで考えることはキッチン収納だけではありません。9月下旬に契約・地鎮祭を終え、「11月末に上棟予定だよ。」とおとうさんにプレッシャーをかけられながら、こどもを習い事に連れて行っている間にも図面を持って歩き考えたりして、やっと11月に入ってから決まったような感じでした。(笑)
今までオーダーしてくださった皆様も、こういう風に色々と考えて出来上がってできた形なのかと思うと、製作例の一つ一つが素晴らしいなぁすごいなぁとしみじみ感動してしまいました。
自分の図面は書き込みすぎていて載せられるようなものではないので、キッチンが完成した時に写真とともにお伝えしていきたいと思います!