タモをダークブラウンに塗装した本棚

2018.12.23

先日、本とCDを収納する棚を設置させて頂いたKさんのところに細かい作業が残っていたので伺ってきました。
この部屋はもともとピアノの先生をされていた方がご自身の練習をするための部屋で不思議な防音壁に方々にあるのですが、その出っ張り引っ込み具合と家具の奥行のバランスをきちんと把握できていなかった私のうっかり間違いにより、上の隙間を塞ぐ板が足りなくなってしまっていたのでした。
それを新たに準備して、この休日の夜にお邪魔させて頂きまして(夜分にスミマセン。)、無事に設置工事は完了。
工事後、奥様が「やっぱりオーダーで依頼すると質が違いますね。」とうれしい言葉を頂きました。
質(しつ)かあ、うれしいなあ。
質って調べると、「物が成り立つもととして考えられることがら」ってありました。
今まであまりはっきり自覚していなかったように思えるのですが、家具を構成する素材や作り方もそうですが、その人の暮らしにはどんな形が必要だったのかが家具を置くことで分かるって思いもあると思えて、そういういろいろなその人との関わりがその家具や私たちの質を成しているのかなって、うれしくなりました。
そういう皆さんの思いは私たちの自信にもつながって、よい反応が繰り返されていくはずって思っています。
何もかも新しいことに挑戦していかないといけない、という気持ちはないけれど、そういう良い反応で頂いた種火は絶やすことなく、前に進むための灯りにしていかないといけない、と思いながら、今年の大きな家具のお届けはこれで終了です。
今週も細かい作業で皆さんのお宅にお伺いしたり、積み上がり始めている皆さんの家具のかたちを考えたりしているうちに静かに暮れに向かっていきます。