日記「自由な手たち」

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「キッチンの制作途中の様子を見させて頂けますか。」

現場での打ち合わせに伺った時にFさんからそう言われておりまして、本日、工房まで見学に来てくださったのでした。

「おぉ~!」「きれい!」「すてき!」
ぐるりぐるりとキッチンのまわりを何度も回って、引き出しを出したり引いたり出したり引いたり・・。
とてもうれしそうなご様子に私達ももちろん笑顔になります。
物作りの魅力の一つに自分で作り上げる喜びと、その人に依頼する喜びとがあります。
家作りの時は、自分の希望が叶う、というよりも福原さんの形を見てみたい、という部分が大きかったから、いろいろお任せしていました。
そういうスタンスで仕事をすることが得意な人も不得意な人もいて、福原さんは柔軟だったかな。
私は自分だけで何かを作りだすって言うのがなかなか苦手で、その人から頂く要望という決まりごとの中で丸めたり延ばしたりしてきちんと要望に当てはめていく方法があっているかなあと思うのです。
依頼してくださる皆さんにとって自分で作り上げているという気持ちを強く感じてもらえるといいな、そういう思いもありますし。
だから、ここはもうイマイさんにお任せします、とかこれはイマイさんらしくてすてきです、って言われると、どこか俯瞰してへぇって思っちゃう。
って思っちゃうところがイマイさんらしいんですよ、とか言われたりすることもあって、そうなるともう何もかも一緒くたって思うけれど、そういう思い全てが自分を作っていて、その後ろ姿や横顔を見ていいって言ってくれるのですから、嘘のない思いや形を見せることがやっぱり大事なんだと、よく分からないまま、なるほどと一人相槌を打ちながらいつも気持ちが落ち着くのです。

今回、ワタナベ君が制作を担当するFさんのキッチンはなかなか珍しい形をしたアイランドキッチン。
実直な気持ちで取り組む彼が作る気持ちがそのまま形になったような四角いキッチン。
築何年だったかな。とても雰囲気のよい集合住宅をリノベーションしてできあがるご新居の真ん中あたりにこのキッチンは据えられる予定です。
みんなで囲んで料理ができるようにと考えた形は来月現場に届く予定です。