日記「自由な手たち」

20200322001

カウンター下収納と家具の修理

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先日納品した実家のカウンター下収納。
少し扉の加工が必要でしたので、一度持ち帰り昨日納めに行ってきました。
この家具は、30年以上前から使っている(「アキコが中学生のころから使っているものなあ」と父は言っておりました。)クラシカルなダイニングテーブルセットの雰囲気に合わせた収納にしたいということで、ナラ材を使ってこげ茶色の着色オイルで塗装して仕上げ、ポイントとなるつまみにはかなぐやさんのとても表情のすてきな「真鍮白陶器つまみ太円錐」を使ったのでした。
引き戸の部分には筆記用具などすぐ使いたいけど来客時には隠したいものを、奥の扉の部分にはお薬と本などを収納できるようにしています。
結果、とてもいい雰囲気にまとまって喜んでもらえてひと安心。

お話は変わりまして、カウンター下の収納も作るのだから、これを機に「傷んできたダイニングテーブルセットもきれいにしたいな。」ということで、その家具メーカーさんに問い合わせてみたのです。(同業者なのでちょっとドキドキしましたが。)
後日、担当の方からお電話頂き、「籐で編んだ背もたれ部分を張り直して、座面の生地と中のウレタンも新しくして、ひじ掛けのがたつきを調整して、再塗装するしますので1脚あたり8万円ほど掛かります。」というご連絡を頂きました。
椅子を直すのにそのくらい掛かるのは高いかなと思う部分もありますが、張地を変えるとなると一度生地をはがして、そこから塗膜を剥離してがたつきを取って・・って考えると人の成す業ですからね、やはり妥当な金額だと思えたのです。
じゃあ、参考までに、その椅子の新たに購入するとなるといくらかかるのかなあと思い調べてみると1脚12万円で販売されていました。
新品を買うよりも安く済むのならということで、両親は修理をお願いしました。納期には4週間ほどかかるということでした。
修理の判断というと、この「新品を買うよりも安くなるなら」というのが一つの目安になることが多いです。
量販店の家具だったりすると、もともとのその家具の販売価格のほうが安かったりすることもあって、修理の見積金額をお伝えしても「それなら新品の購入を考えます。」となってしまうことも多いのです。
うーん、難しいところです。
思い出とコストを右手と左手に載せて思い悩むところです。
人がそれぞれその物や事に思う価値というか思い入れは千差万別ですから、私たちは自分たちでできることを実直に進めていくこと、それを伝えること、それが仕事です。

「これで椅子もきれいになって帰ってきたらダイニングが整うな。」と楽しみにしている両親の姿を見ていると私までうれしくなります。
家具屋に嫁いでこういう形で暮らしのお手伝いすることができてよかったです。