食器棚の形を考える

2020.05.26

セパレートタイプの食器棚を検討されているKさんが昨日打ち合わせにいらしてくださいました。
マンションのキッチンに設置するということで、設置するスペースの幅が1200ミリほどしかないようで、どういうふうに作ったらきちんと食器や調理道具なども整理できるだろうと悩んでおられて。
お子さんもようやく歩いてにぎやかになってきた年頃で、まもなく離乳食が始まる頃ということで、しばらくしたら必要としているものがガラッと変わる予定。
そのようななかで、今までのやり取りは奥様とメールで行なっていたのですが、今回はご主人も交えてお話になりましたら、一番しっかり考えないといけないポイントはゴミ箱じゃないか、というお話になりました。
奥様はゴミ箱を使わないで、ビニール袋をフックに掛けるようにして使いたい、普段はそれをしまっておきたい、というイメージだったのですが、そうすると、料理している時に出るごみの始末の方法や、奥さん以外がゴミを捨てたい時の動線など、Kさんの暮らし方にとってはゴミ箱をしまう美しさよりも暮らしの不便さのほうが少しまさってしまう部分があったのでした。
昔やキャスターをつけたワゴンタイプのボックスなどを作ってゴミ箱がおけるようにしたことがよくありましたが、あれはなかなか重くなってしまうことが多く、多少の不便さが残っておりました。
また、そのキャスターも一般的な黒いゴムのものだと油のせいなのか、黒いスジが徐々についてくるようになるのです。それで、あとがつきにくいタイヤのキャスターで作っていましたが、それでもやはりゴムの摩擦もあるのか動きのもっさりした感じは否めませんでした。
それからはワゴンにする場合は、アルミでできた軽量で使いやすくぶつけにくいタイプのものがハーフェレから出ているので、それを採用するようにしているのですが、やっぱり場所を取るのですね。
収納する場合はこのゴミ箱をよく使います。
ステンレスとステンドグラスとロートアイアンを使ったナラ柾目の食器棚

それで、最近皆さんにはゴミ箱や見えていてもよい形のものを用意してもらう方法が一番良いのではないかというお話をしているのです。
特にケユカのゴミ箱が設置高さも低めで使いやすいのではないかと。

そのようなお話をしながら、ならば今のシステムキッチンのシンク下にゴミ箱がしまえるようにできないのかな、というお話に。
「できるかもしれません。写真を送ってくださいね。」
ということでこの先はそのあたりを考えながら形が変わっていきそうです。シンク下に置ければ、リビングからゴミ箱も見えなくなるし、食器棚のほうがゴミ箱を置く予定だった部分が食器収納に変わりますので。

自分の暮らしにとって何か必要なのかは、もちろんご自身がいちばん良く知っていることだと思うのですが、私も26年この仕事をしてきてみなさんからいろいろなお話を聞いた中でできるアドバイスがあると思いますので、やはりお話しながら暮らし方を整えていく作業ができることって大事なことなのだなあとあらためて思う月曜日だったのでございます。