hop step

「クルミ材とステンレスの食器棚のオーダー」

相模原 H様

design:Hさん
planning:daisuke imai
producer:iku nogami
painting:iku nogami

クレミルに来てくれたのですよね、Hさん。
クレミルって何?
クレミルは私たちが毎年冬に開催している小さなクラフト市です。
この工房がある「倉見」は「日暮れを見る」→「暮見」、転じて「倉見」と呼ばれたのだという説があるくらい、西を向くと平坦な相模川の向こうに大きな富士のお山が見えて、日が遠く沈む様子が良く見えたのです。
今でも、この物静かな町にはそれほど高い建物があるわけではないので、いまだに日が暮れる様子は良く見えて、時折空が真っ赤に焼ける様子も良く見えるのです。
その様子から取った名前で毎年の暮れに開いている「クレミル」に来てくださったHさんご夫婦。
お二人ともキリっとした眼鏡に奥様はたしか長いコートを羽織っていたような。先生かなって思えるくらい、スッとした姿でしたので、クレミルの主催者のはずなのに人見知りな私はなかなか声を掛けられずにいたように覚えております。
何をきっかけにか(おそらくアキコが作ってくれたのだと思いますが)お話することができまして、ダイニング廻りを整えていきたいというお話を伺うことができたのでした。
そして、さっそくその2日後に奥様からメールが届いたのでした。

hrs019

Hさんがダイニングとキッチンの様子を写真に撮って送ってくださいました。

「9日の日曜日におじゃましました、Hと申します(妻の方です。)
先日は急に伺いましたのに、お忙しいところご対応いただきありがとうございました。
実際に伺ってみて、どんどん夢が膨らんでしまっています。
遅くなりましたが、図面と現状の様子、サイズなどの資料をお送りさせていただきますので、
ご確認いただけたらと思います。
どうぞよろしくお願いします。」

とご自宅の平面図とダイニングの写真を送ってくださいました。

キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

最初の打ち合わせで考えた形。

そこで、先日お話しさせて頂いた内容をさらに詳しくお伝えしたのでした。
最初はこの食器棚だけではなくて、手前のシステムキッチンを隠している腰壁も印象よくしたいと考えていたのです。
腰壁の上に乗っている笠木は木目調の化粧板ですので、食器棚を無垢材で作ると少し違和感のある印象になってしまうかもしれない、それに腰壁の白さをもう少し温かみのある木の表情にできたら、印象が整うのではないかと、そしてその白い壁の手前に収納を作ることで猫グッズたちも、より整理されるのではないかと考えていたのでした。
ただ、実際に作る工程などを考えていくと、Hさんの考えていた予算を上回ってしまうことが分かり、まずは一番必要と感じている食器棚を作って、あとからお金に余裕ができたらダイニングを整えましょう、ということになったのです。

キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

そして、全体の印象。アマダナのウォーターサーバーと並ぶのでバランスを考えたサイズで作らせて頂きました。クルミの表情がHさんのお部屋の雰囲気によく合っているのです。

さて、食器棚の制作のご依頼を頂けることになりましたので、さっそくご自宅にお伺いしました。
懐かしい私の高校時代の最寄り駅を折りると、昔はもう少し猥雑な印象があったこの駅もすっかり小ぎれいに変わっていて、27年の時間の流れを感じますね。
しかし、学校とは反対方向に向かって歩いていくと、昔懐かしい静かな住宅街です。

キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

もともと物の少ない暮らしをされているHさんご夫婦でした。以前ここに置かれていた食器棚もとてもコンパクトなものでしたので、吊戸棚をしっかり作るほどの収納量は必要ないけれど、お茶の時間が書いて気になるように、ということで手の届きやすい位置にオープン棚を作らせて頂きました。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

食器棚部分お全体の様子。天板はステンレスヘアラインをトップ面のみに使い、小口部分はクルミ材で仕上げています。キャビネット自体はクルミの突板を使い、引き出しの前板や側面はクルミの無垢材を使って仕上げています。

「こんにちは。」
Hさんにリビングまでご案内いただくと、はるか上から見下ろすヒトたちが。(名前忘れちゃったな。)
このふっくらしたヒトたちも一緒に一緒に楽しめるような食器棚を作ろうというのも今回の目的のひとつ。
素敵な形になりそうです。
実際に今使っている食器棚の様子や置かれている家電などを見せて頂いていろいろとお話をしていましたら、結局一度もここには降りてこなかったなあ。残念。

キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

食器棚の右側収納上部はこのような感じ。もし、もっと大きな家電が入ることになったりしても対応できるようにこの棚板は取り外せるようにしています。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

その下は炊飯器とトースターを引っ張り出して付けるスライドテーブルにしています。今回は奥にコンセントを付けずに天板に配線が通せる穴を開けておいて、Hさんのほうでマルチタップをご用意頂いて電源を確保する方法を採っています。この方法でしたら、壁にコンセント用の穴を開けることがないので、コストを抑えることができるのです。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

スライドテーブルの下は深めの引き出し。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

右側はちょっと浅めの引き出し。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

そして、その浅めの引き出しの下はワイヤーバスケットを設けています。 このバスケット、もう作らなくなってしまったようで、現在は私のところに5台くらい在庫がありますがそれで終わってしまいます。なかなか使い勝手が良かったのに残念です。でもまだ、このステンレスタイプではない、白いバスケットは継続して販売されています。また、やはりステンレスが良いという方の場合のために使いやすいサイズでバスケットを作ろうかなと考えております。あるメーカーさんが協力してくれそうなのです。ありがたいことです。

こうしてHさんとのイメージを一致させることができましたので、いよいよその形を実現させます。
クルミ材はここ最近よく使われるようになってきたのですが、なかなか色のバラつきもあったりしてイメージしづらい材だったりします。
皆さんが持っているクルミのイメージは上品過ぎず、すこしラフな表情で曇った茶色いところが好きだったりすることが多いので、そのような色味の材を使えるように心がけています。
そうしてできあがった形は、Hさんのイメージにもよく合っていて、良い表情になったのでした。

「イマイさま
お世話になっております。
昨日はありがとうございました。
思った以上の、とてもとても素敵な収納をありがとうございました。
すぐにお礼のメールを!と思いながらも、早く使ってみたくて食器を納め出してしまいました。(笑)
設置していただいたお二人の細やかな仕事ぶり、聞こえてくる丁寧なやりとりを拝見しながら、我が家の壁にぴったりと収まってゆくところを主人と眺めておりました。
やりずらかったかもですね・・・。(笑)
仕上げまで本当に丁寧でなんだかすごく家具への愛情を感じ、とても幸せな時間でした。
私たちも大切に愛用していきます。」

キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

食器棚の左側は引き出し収納。今回、この食器棚のほかにパントリーとして活用できるスペースがありましたので、この引き出しは保存食などはしまわなくて済んだので食器をメインに細かく段数を増やして収納することができました。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

引き出しの様子。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

引き出しの様子。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

引き出しの様子。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

引き出しの様子。


キャットウォークのあるクルミ材のキッチンカップボード

引き出しの様子。

そして、その納品から約2か月後。
いつもは冬のクレミルに合わせて行なっていた木工教室。いろいろと盛況できちんと皆さんの作業の様子を確認できないくらいになってしまった時もあったので、これはいけないということになり、年2回開くことでもう少しゆったりと教室を開けると思いまして、夏の教室を開くことにしたのです。
そうしましたらHさんがお二人でその教室にご参加くださいました。
作りたいのは猫の爪とぎとご飯台です。

_DSC3693

夏のクレミルで作ったもの。爪研ぎ台。


_DSC3697

夏のクレミルで作ったもの。ご飯台。

日曜大工をされるお二人でしたので、なかなか難しい加工も無事に終わらせることができてすてきな形になりました。
幸せな猫たちではありませんか。
次に予定しているキッチンの前の収納もご自身で作っちゃうのでは、と少しハラハラしているのです。

クルミ材とステンレスの食器棚

価格:530,000円(製作費,塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は18,000円から、取付施工費は30,000円から)

ちょっと関わりのありそうな家具たち

ご注文・お問い合わせをご検討中の方