キッチンの対面カウンターとカウンター下収納をオークで制作

2022.07.09

先月30日に食器棚の設置をしたHさんの新居に再び。

前回は食器棚とパントリー代わりになるオープン棚に引き戸をつけるという工事でしたが、今回はその手前にキッチン周りです。前回もなかなか大変だったのですが、今日のほうが大変になりそうだと想定していたのですが、早い時間にノガミ君から「作業が終わりました。」という連絡が入って安心したのでした。

すてきな立地が見つかってそこに建つのは建売住宅ということで、仕様があらかじめすべて決まっているので、当初はご飯を作ることが大好きだというHさんですからキッチン自体も作りたいと考えていたのですが、そこはどうにも難しくなってしまって、それではキッチンを囲うように使いやすい家具を作っていきましょう、ということでスタートしたこのお話。

建売と言っても、このお話がスタートする頃に建築が始まったので、少しでも家具を設置しやすい状況にできたらよいなと思って、打ち合わせの途中で出てきた「キッチン対面カウンターも木に変える」というご要望を無駄なく進められたら良いなと思って、Hさんから販売会社さんに対面カウンターが無い状態で引渡できるかどうかと建築側にとってはイレギュラーな相談をさせて頂いたりしたのですが、やはり仕様変更は難しいということで、既存のカウンターの上に木のカウンターを被せる形にしたのでした。

本来はカウンターなら無垢材で作りたかったのですが、上から被せる形で、L形で、となると木の動きが結構出ちゃうとあとあと調整が難しいと考えて、突板でウレタン塗装する形で仕上げています。

どうしても斜めに加工する部分が縮んで隙間が空いたり、カウンターの上面が縮むことが多いので、そこに反りが加わるとちょっと大変だったりするもので。

そのカウンターは既存の白いカウンターよりも大きくすることで下の収納はきちんと奥行を確保した収納にすることができました。

それから、側面も同じように化粧して、そして、システムキッチンの面材も既存の濃い色のものを外して、食器棚と同じく万代建材さんに作ってもらったホワイトオークの突板に交換したのでした。

こうすることで、今までのキッチンという空間の印象や質感が大きく変わったのでした。リノベーションとまでいかなくても家具をうまく工夫して設置することで、その場所の意味がその人にとって大きく変わるというのはとても素敵なことです。

猫が眠りにつく前に寝床の上をぐるぐる回って寝心地良く場所を整えるように、自分が長く過ごす場所を気持ちよく整えることで安心する場所ができるというのはとても大切なことだと思うのです。