Eさんのところに

2023.01.09

お父様が使ってくださっているこのサクラとウォールナットとシナを使ったテーブルのある収納。足腰に力を入れづらい時があって、そういう時にこのスライドテーブルが気づかないうちにスルスル入り込んでしまって、あやうく食事が落っこちそうに、ということがあったりして引っ張り出した状態で固定できたらよいのですが、とEさんから相談を頂いておりました。

引っ張り出した時にロックするスライドレールというのもあるのですが、むかしに何度か使ったことがあったのですが、何となく使いにくいなあ、と思ってそれきり使わなくなっていたのですが、それを今回使うとしてもお父様が細かな動作がしづらいこともあって、ロックの解除がしづらいだろうし、他に何か方法はないかなあとあれこれ思案しまして、一番シンプルに板とフェルトを使ってあるポイントに来たら摩擦で動きにくくなるという形にしました。これが一番動作が少なくてさらには構造も単純なので、摩耗しても交換しやすい。

Eさんにもお父様にも喜んで頂けてひと安心。

ちょうど使っている感じも拝見させて頂けて良い時間でした。

この革張りの天板はお父様にもケアする看護師さんが物書きをする時にもとても良いとおっしゃってくださっているとのこと。うれしいお言葉。

家具作りって紋切形には収まらないことが多いですから、その人の使い方に合わせて工夫ができる余地や可能性がある形だと作るほうも使うほうも都合が良いのです。