2日間の職場体験学習

2023.09.22

昨日の投稿でもお伝えしていましたが、今年度から2日間になったという茅ヶ崎市内の職場体験学習に2名の中学2年生が来てくれていました。木工に興味を持ってくれてありがとうございます!

今年は2年目のタケイシさんに指導係を担当してもらいました。

後輩が入ってくる職場でしたら指導する機会ができて、指導することで新たな視点で自分の方法を振り返ることができると思うのですが、うちはそうではないので、申し訳なく感じていたのです。

昨年、寒川市内の中学3年生に向けたダイスケさんの出張授業に同行した経験もあるので、工房にある機械と作業の説明、時間内に作り終えることができて、危険な作業は伴わない範囲の色々な加工を経験できるビスケットジョイントを使ったナラ材のスマホスタンドの制作内容を考えて準備してくれました。体験してもらった内容は、

・突板の家具を作るときに使う芯材のプライを自動鉋盤に通して厚みを揃えていく作業。

・白い化粧板の棚板の木口張りテープの仕上げ磨きをする。

・紙やすりを使った研磨の仕方

・オイル塗装の種類と方法

・ビスケットジョイントの加工方法

・鉋のかけ方

そして、ダイスケさんによる二点透視法を使ったスケッチの書き方を実践してもらいました。

二人とも初めてだというのにスケッチがとても上手で驚きました。

昨日の1日目が納品はじまりでしたが、2日目の内容で、こうして色々な材料が様々な加工を経て形が出来上がり、必要な場所に納められていると理解してもらえたのではないかと思います。

とてもわかりやすい説明で指導係を務めてくれたタケイシさん。

タケイシさん「ノガミさんに教えてもらった通りに伝えられていたと思うのですけど…。」

と自信なさそうに答えていましたが、生徒さんに話している様子から「この人木工が好きなのだな。」という思いを感じられたので、伝わっていたと思いますよ。とてもよかったと思います。お疲れさまでした。

今回生徒さんから初めて受けた質問がありました。

Sさん「お客さんからオーダーを受けて作ったものが違うと言われたことはありましたか?」

いい質問!もちろん、ありますよ。そういう時はお客様に納得したものに仕上がるまで作り直しです。

でも、とてもうれしかったです。

自然の素材を使って、その人の想像する理想の形を考えて、そのイメージを合わせて作る難しさを感じ取ってもらえたのかなと思いました。

体験学習に来てくれた生徒さんにとって、将来家具に全く関係のない職場に勤めることになったとしても、家具がひとつもない家はないと思うので、「どういう風に作られたのかな。」と思い出してくれたらうれしいです。

私たちの工房に職場体験に来てくれてありがとうございました。2日間お疲れさまでした。

(写真撮影と掲載にもご協力いただきありがとうございました。)