渋墨仕上げのL型キッチン

2025.12.27

「今回のキッチンリノベーションはなかなか難易度高めでした・・。」とノガミ君が神妙な顔つきで言葉を選びながら話す様子を聞いていると、たしかにたしかにとしみじみ思うのでした。

最初にMさんからご相談のメールと写真を頂いた時に、おぉ、これはと画面にのぞき込んでしまうような極彩色の台所の様子が写されていて、果たしてうまくいくのだろうか・・、と自問自答のスタートでした。

キッチン周りだけを新しくしたいということで、内装工事はいつもおなじみのkotiさんにお願いできたので、内装の納まりはひと安心。

私としてはキッチンに思いを専念させてうまく納めていけるようにいろいろと悩みながらこの形が実現したのでした。

実はMさん、学生時代に私がとても好きな建築家である中村好文さんから授業をしてもらっていて建築の勉強をされていたのだそうで。このご自宅も珈琲好きのお父様自ら設計したということで、いろいろと興味深いお仕事だったのです。

その好文さんの本で見た鉄染めのようなキッチンにMさんは憧れていて、私もその本をずっと読んでおりましたので、やってみましょう、と意気投合。

言ったは良いけれどやったことがないものですから、さて黒く染めるにはどうしよう、から始まって、今回は尾山製材さんの渋墨というものを使わせて頂きました。

しかし、なかなかクセがあって、数回塗って黒く染まるのですが、色移りや色落ちがある程度起きてしまうので、どうしようか、ということで上からオイルを塗って定着させることでひとまず仕上がったのでした。

さらには、今までのキッチンの天板の上はタイルでライニングが化粧されておりまして、今回はそれをコーリアンで一体にして巻くような仕上がりにしましょう、なんて私が言ってしまったものですから、納まりはどんどんシビアになっていくのでした。

それでも、担当したノガミ君やコーリアンの加工をお願いした加工屋さん、そして、kotiさんのご協力もあって、こうしてきれいに納めることができたのでした。

ホッとしております。

年明けにはシンクの左側についている仮のパネルを取り外して、背の高いパネルを立てて、窓の前に引き戸の吊戸棚を作っていく予定で、そこまでできてすべてが完成となります。

年内はまずはここまで。

今年もたくさんオーダーキッチンやオーダー家具を作らせて頂くことができてたいへん感謝しております。

来年もどうぞよろしくお願い致します。