久しぶりの休日

2019.03.31

仕事の予定を入れなかった日曜日。
自宅が建つまで、アキコのお父さんお母さんの家に居候させてもらってからバタバタとあっという間に1か月が経ってしまいました。
今日は久しぶりに家族みんなで出掛けられそうでしたので、朝はチアキの陸上クラブの教室があったので、相模原までみんなでお出掛け。
4人一緒に居る時間はこうして少しずつ減っちゃうのかなあ、と淋しい思いと同時に、この仮住まいの時間で子供たちがずいぶんしっかりしたんだってことをあらためて分かったのはうれしい思い。

いってらっしゃい。

2019.03.30

コバヤシ君
5年と10日。私達と一緒に働いてくれました。

入って少ししてから、「彼はすごいですよ。仕事が確実で早い。」と先輩達にも言われるほど活躍をしてくれました。
努力をし続けてくれていたんだと思います。奥様をはじめ、ご家族の方の協力もあったのだと思います。
結婚して、お子さんも2人生まれて、一時期は体調を崩して、入院して手術して休職したこともあって、私生活もお仕事も本当に色々と大変な時期もあったと思います。でも、会社に来た時には黙々と淡々と仕事をこなしてくれていて、仕事に責任感を持って取り組むのに年齢は関係ないのだなと思いました。

訓練校の同期だったコバヤシ君とノガミ君。
他の職場に就職したノガミ君が行き詰まった時に、コバヤシ君がうちの会社に誘ってくれて一緒に働くようになったのです。
節々で、お互いを意識しあっていることを感じる2人で、
ノガミ君から「もっとコバヤシ君のことを評価してあげてもいいんじゃないかと思います…。」と言われた時には、「同期っていいね。」と思いましたよ(笑)

これから、仕事をしながら自分の工房の準備をして、独立することを決めたコバヤシ君。
独立してわかることも色々あるだろうし、仕事のペースも変わるだろうから大変だとは思うけど、若いからといって、過信せずに体には気をつけていってくださいね。今まで本当にありがとうございました。
お疲れ様でした。

コンサート

2019.03.30

「すごいなあ、自分よりもしっかりした娘になったなあ。」
引退した三年生の跡を継いで部長になったハルカ。
親子は似るのね、とアキコ。
でもどちらかというとハルカのこの感じは君に似ているんだぜ。

オーダーキッチン「タモ柾とフィオレストーンのキッチン」

2019.03.30

201903300022019033000420190330003Mさんのキッチン無事完成。
いろいろと大変な部分もありましたが、みんなの良い思いや願いがこうして形になりました。
担当したカナイ君、ご苦労様でした。いつも手の込んだ家具は主任であるカナイ君が受け持ってくれるので、私もひと安心。

そう、そして今日は、コバヤシ君がここを出ていく日。
自分のよい道を見つけることができたそうで、これからは一人で頑張っていくのです。
私の周りにはこうして一人で頑張っているみんながいてくれて、私たちだけではなく、そういうみんなもいてくれるから安心して仕事ができる、そういう気持ちの拠りどころがあるのです。
コバヤシ君も準備が整ったら、私たちをバックアップしてくれるということで今から楽しみです。

このタモのキッチンをいよいよ来週納品です。

2019.03.26

20190326002Tさんとあれこれ悩みながらまとめた形をカイ君が実現させてくれようとしています。
タモのランダム張りの突板を使っておりますが、とても良い表情です。
スキップフロアになっているダイニングに上がるとすぐ目に入ってくる。
それを見るのが今から楽しみなのです。
春ですね。

三月下旬という感じ

2019.03.23

20190323002コバヤシ君とノガミ君にはそれぞれ製作を担当した家具を持って横浜から武蔵野へとぐるっと1日出掛けてもらっておりました。
以前にキッチンのご相談を頂いていて、いろいろと悩んでカウンターを作らせて頂くことになったJさんと、毎日ゆっくりと子供たちとも一緒に手を合わせる場所を作りたいとお仏壇を作らせて頂いたNさんです。
私も午前中はトミヤさんが声掛けしてくださってYさんご家族がキッチンの相談に訪ねてくれて、夕方からはまもなく解体が始まろうとしている横浜のMさんの現地を拝見して、おおよそキッチンをどのような感じにされるかをまとめてきました。古い建物のリノベーションは思っていなかった要因が舞い込んできたりして、それを楽しめるかどうかは、そこに住む人や工事する人たちのみんな次第です。
楽しい場所になるように頑張ります。
工房では、カナイ君とカイ君とワタナベ君が作業を進めておりますが、なかなかすべきことが多くて、気の抜けない日々です。
年度末という感じでございます。

本の贈り物

2019.03.23

fim027
一冊の本が届きました。
見覚えのあるお名前です。
藤本夕衣さん
封を開けると、すてきな装丁の本が入っていました。
遠くの声
俳句の本でした。

「… 台所を詠いだ句が入っているので(もちろん今井さんに作っていただいたお台所です)… 」
とお手紙が入っていました。
すてき。
台所の歌はどの句かな、そう探しながら読み進めていきます。
気になる絵が展示されると聞いて、美術館にその展示会を観に行った時の他の絵を見ながら探す感覚に似ていました。
絵も俳句も、これはどういう思いでできたものかなと思いを巡らす時間は似ていて、自分にない感覚を意識的に引き出そうとする感じが心地いいです。
私は写真を撮って文章でその思いを残す表現方法しかわからないので、俳句で思いを残す形を知る藤本さんとそれを共有できる人達の感覚はまた違うものがあるのだろうなと、思いが巡ります。
すてきなひと時を過ごすことができました。贈り物をありがとうございました。

オーダーキッチン「フィオレストーンとタモ柾目のキッチン」

2019.03.22

2019032200220190322003今週の月曜日からいよいよ始まった清瀬のMさんの現場。
初日は朝6時に出発して「さあ始めよう。」と、勢いをつけてスタートしたのですが、なかなか現場の調整もあったり、この写真には写っていない洗面台や下駄箱もあったりとかなりの量の家具の取付がありましたので、思うように進まない部分もありましたため、ようやく昨晩の21時におおよその作業が完了しました。
あとは配管をつなげればすべて完了です。
本当は昨日は祝日だったのでお休みにする予定だったのですがみんな頑張ってくれましたので、本日の作業場はカナイ君だけが出ていて、みんなはお休みです。
ご苦労様でした。

約2年前にMさんからご相談頂いて、ようやくここまでの形になりました。
長い長い交流があってできあがった形です。

今日もこれから鷺宮まで出かけてきます。
4年前に初めて声をかけてくださった方の家具がようやく取り掛かることができそうなのです。

毎日がバタバタと過ぎていくようですが、こうして日々やるべきことがあることはとてもしあわせなことなのだと思います。

次女チイの退院

2019.03.16

入院中のチイを支えたもの。ハルのお下がりのDS・クマのぬいぐるみの「くままさ」・ちゃお・お気に入りのあんびるやすこさんの本・SWのJediのライトセーバー・そして、ハルとの交換ノート。病院では「おもちゃはひとり3つまで。」という約束がありましたので、この組み合わせとなりました。
発熱と首の腫れと痛みがあり、1週間の入院となりましたが、入院治療のおかげで、元気になって家に帰ることができました。
普段ひとりで布団で寝つけなかった子が、点滴や注射・病院での生活を乗り切ったかと思うと、本当によく頑張ったなと思います。
入院生活で、自分よりもっと小さいのに、もっとつらい思いをしている子もいっぱいいるんだということを知ることもできたと思います。「大変だったけど、いい経験になったね。」と言える今があることに感謝して、これからもより家族の健康に気をつけて生活していこうと思います。皆様にはご心配をおかけしてすみませんでした。ありがとうございました。

食器棚のオーダー「カラーフィットポリとオークの食器棚」

2019.03.16

20190316001Tさんの食器棚設置後、しばらくどんなタイルにするか考えてみますね、とおっしゃっていた吊戸棚とカウンターの間のところ。
「タイル張りが終わったので写真撮ってみました。おくりますね!」
とご連絡頂いて、届いた写真。
うん、優しいご主人と快活な奥様との様子がよく分かるような色あい。

とても温かくてよい印象になりましたね。

Tさんの食器棚の詳細をもっと知りたい!という方は、オーダー製作例のこちらから→ 「つたえる楽しさむずかしさ」

お仏壇のオーダー「ブラックウォールナットのお仏壇」

2019.03.15

20190315002ご新居の建築に合わせて、製作を進めてきたお仏壇、閉めたお時の扉の印象と照明を隠している欄間の印象を合わせて、とても静かな形になりました。全体はブラックウォールナットを使っておりますが、背面のみセンを使って心象がさわやかになるようにと考えております。

さあ、まもなく納品です。
あとはかなぐやさんのつまみが届くのを待つばかり。

オーダーキッチン「チェリーとステンレスヘアラインのアイランドキッチン」

2019.03.14

北鎌倉のHさんの現場を後にして、続いては長谷の大仏様の横を通り抜けて、材木座のTさんの現場に。
4月の頭にキッチンの設置に入らせて頂くのですが、カイ君に「扉の座掘りの位置はどうしましょうか。」と言われて、うっかり交換する扉の蝶番の位置を測っていなかったことに気づいて、現場に立ち寄らせて頂きました。
こちらも築30年(くらいだったかな)の板張りの趣ある住宅で、玄関を移動したり、バルコニーを回収したりする中で、キッチンも新しく作らせて頂いております。
皆さん作業中でしたので、ササっと寸法を測らせて頂いて、現場を後にします。

そのあとは、昨日急にご連絡を頂いて、今日、無事にお引渡しとなる逗子のSさんのところに伺うことに。この逗子のあたりはお客様が多く、歩いて数分のところに、ああ懐かしい「サイコロ」のNさんの家だ、後ろを振り返ると、昨年にキッチンを作らせて頂いたAさんの家だ、上を見上げると少し懐かしい「山の上の劇場」のMさんの家だ、などなど思い出深い町なのです。
Sさんのところにつくとちょうどお引渡しの説明の最中で、その中に私も混じって、キッチンの使い方や食洗機の使い方をご説明してきました。
本当は使い始めてからのほうが具体的なことを説明しやすいので、それに次回写真も撮らせて頂きたいので、お引越しされましたらお邪魔しますね。
その時が楽しみです。

と、皆さんにごあいさつした後に、加賀妻さんの事務所によって資料を渡して、無事に会社に戻ってまいりました。
忙しいなあって思うけれど、こうして皆さんとのつながりがあって今があるので、大変ですがうれしい毎日です。
気づきづらいかもしれないけれど、日々をきちんと過ごせることがそれだけで十分幸せなのです。

オーダーキッチン「コーリアンとオーク柾目のキッチン」

2019.03.14

今日はなかなか忙しい一日となりました。
ヴィンテージの家具を取り扱うHさんとHさんと私たちをつないでくださった岩淵さんとで、あれこれ考えてできたキッチンの設置工事でした。
Hさんのイメージとしては、「ルドルフ・シンドラー邸のキッチンのような印象を持たせたいのです。」というお話で、初めて見る柔らかく温かみのあるキッチンの写真を参考に、夜のデニーズでおじさん3人であれこれ思いを巡らせてできあがった形です。
まだ、ここからオーブンや洗濯機や壁付けの水栓がつくので、雰囲気はぐっと変わってくるはず。壁も塗られてくるとこの空間が一気にHさんのカラーになってくるのでしょうから、その時が楽しみです。
この建物自体も黒川紀章さんのお弟子さんが設計された住宅ですので、キッチンの雰囲気に負けずにとても魅力的な空間なのです。
次回はこのキッチンにオイルフィニッシュの方法をお伝えするときにお邪魔します。
楽しみにしております。

私は、コバヤシ君、ノガミ君、ワタナベ君の3人に作業を託して、先に出発します。

雨降り

2019.03.12

屋根から滴り落ちてくる雨粒の様子が見られるというのもよいものです。
ここからの眺めが想像以上に気持ちよくて、子供達には良い場所になってくれるかな。
いろいろ考えてくださる福原さんや、とても丁寧に仕事をしてくださる近藤さんやみなさんのおかげで、少しずつ形になってきました。
大変ご苦労されていることと思いますが、とても楽しみです。

卒業式

2019.03.12

そうですね、昨日は卒業式でした。
壁がビュウビュウ、雨がザアザアと、晴れの舞台にはなかなか厳しい朝を迎えたのでした。
でもね、式が始まる5分前くらいには、体育館の隙間から見える空が青くなっていくのが分かりました。
それに伴ってお日様が顔を出すと、体育館の天井がパチパチ鳴り出しました。一緒にみんなを祝ってくれているのかい。
あいさつが苦手な私でも、みんなに伝えたいなって思っていることはあるわけで、一夜漬けで頭のなかに擦り込んだ言葉たちは、天井のパチパチとともに見事に頭から抜けていったのでした・・。

私が今年この役目を任された時は、節目のあいさつにはそれぞれテーマを考えておりました。
「感謝」「本当のこと」「コミュニケーション」です。
体育祭では、言葉が回りませんでしたが、どうにか感謝を伝えることができたのではないかと思っております。もし、興味がありましたら9月16日の記事を読んでくださいね。
卒業式では、これから大きくなっていく子供たちに「本当のこと」を忘れないでほしいなっていうことを伝えたかったのです。

そのお話。
・・・「モモ」の中に出てくる時間どろぼうは皆さんご存知でしょうか。
町の人たちをあれこれ説き伏せては、時間の無駄をなくして、もっと自分の時間に余裕を作ろうと吹き込む人たちです。
「無駄な話はしない」「つまらないお稽古事はしない」「物思いにふけらない」ほかにもいろいろ吹き込んでいきます。
「こういうことに使った時間を節約すれば、もっと将来の時間に余裕が生まれますよ。」、時間どろぼうはそういいます。
その話を聞いた住民たちは、自分たちはなんて無駄に時間を過ごしていたのだって思いこんでしまうのです。これだけの時間があればこんなことができたのに・・。
このこんなことはいつの間にか忘れ去られてしまって、ひたすらみんなは時間を貯めることだけを考えるようになってしまうのでした。
毎日、機械的に画一的に物事をこなしていくうちに、町からは笑い声がなくなり、みんなどこか不機嫌でくたびれた、とげとげしい目つきをした怒りっぽい顔になっていってしまうのです。
でも、最後にはモモがみんなの時間を取り戻してくれて良い結果になるのですが、私はこれを読んでこう思ったのです。

「時間の余裕を作るのはよいことだと思うのですが、時間の余裕を作ることだけに満足してしまって、その時間を何に使いたかったのかを忘れてしまってはいけないって。」

これは時間以外にも当てはまるのではないかって思うのです。
例えば、勉強だって、良い点を取るために勉強するのではなくて、その勉強で得た知識を使って世の中でどのように活躍したいのか。
例えば、この先就職したら、もちろんお給料をもらうために頑張って働くのだけれど、そのお給料でもらったお金で何を成し遂げたいのか、もしくはその仕事をすることで身に着けた技術で自分に何ができるのか。
時間を節約して余裕を作ることも、テストで良い点を取ることも、たくさんお金を稼ぐことも、それだけで満足するのではなくって、それが最終目標ではなくって、それらは自分が目指した夢を実現させるための目標のひとつなのだってことを、みんなが大きくなっても忘れずにいてほしいなって思います。
そして、もしこの先自分が立ち止まってしまいそうなときは、自分が考えていた目標を思い出して、この先の夢に近づくことができるように少しずつ前に進んでいってほしいと思います・・。

そんなお話をさせて頂いたのですが、やっぱりいまだに人前で話すことが苦手なものでして、この話の5ミリも伝えられたかどうだかわかりません。
でも、帰る道すがら、幾人かの皆さんにまたモモが読みたくなりましたって言ってもらえたのでよかったのかな。
会場の後ろで座っていた2年生のハルカも「うん、よかったと思うよ。」と言ってもらえたのでマル。

Sさんのベッドフレーム:スタッフ カナイ君の制作日記

2019.03.09

_dsc2242
_dsc2219
_dsc2695_dsc2711_dsc2789Dscn2705
今回作らせて頂いたのは、オール無垢材のベッドです。
部材は全部で20個あり、部材総数は180本もあるので、製材するのも多くの時間がかかりました。
フレームはSさんのご要望というホワイトアッシュを使い、スノコ部分はバスウッドで製作しています。
そのフレームの組み立てにはフェスツールのドミノジョイントと、ラメロのビスケットジョイントを併用しています。
ベッド自体が大きなものなので、ジョイント加工をした後のクランプを使って接着、圧締しての組立作業にはかなりの場所が必要になるため、この工房で効率良く5人が作業できる工程や動線を考えながらの作業はいろいろ悩むところがありました。
そして、その接着の部分ですが、フレームの上に載せる幅の広い3枚接ぎの天板の接ぎ合わせにはビスケットジョイントを使っています。
フレーム同士の接合でほぞ組が必要となる部分には、今回はかなりガッチリ効かせることができるドミノジョイントで組み立てて、フレームと天板は現地まで分割して運べるようにフレームとビスにて固定する形にしています。
本当でしたら、天板もフレームも固めてしまいたかったのですが、社長から今回の搬入が2階への荷揚げになると聞いていたので、すべて組んでしまうとかなりの重量になってしまうこともあり、分割できるようにしました。
複雑な部分も多く最初は不安もありましたが、無事に完成したので安心しました。
納品も何事もなく終わり、S様にも喜んで頂けて良かったです。

リビングボードのオーダー「ナラ板目の大きな引き戸のあるリビングボード」

2019.03.06

20190306001今年に入っていろいろなクリエイティブな皆さんからお声掛け頂く機会が多くて、楽しみでありますが、大変緊張している毎日です。
そのようななか、先日設置させて頂いたリビングの家具を拝見させて頂くために久しぶりにSさんにお会いしてきたのです。
残念ながらご主人はお仕事でお会いできませんでしたが、奥様とお話ししてゆったりとした気持ちを頂いてきました。
1年半前に食器棚を作らせて頂いたのが始まりですが、それまでにいろいろなメーカーの家具を見て回ったのだそうですが、微妙にサイズや仕上げがしっくりこなくて、探すことに疲れてしまっていたのだということでした。
そういう時にお声掛けくださったのですが、そのせいか、そこかしこにいろいろなものが置かれていて、そのものの色でこの場所全体がにぎやかになっている印象を受けたのです。
それから、食器棚と今回のリビングの家具が置かれてひと段落したのですが、あの時の印象と比べると大きく変わりました。
形と色がまとまることでキッチンとリビングの住み分けができて、この大きなひとつの空間にメリハリが出てとても表情豊かになったのでした。

ありがとうございました、Sさん。
またご主人ともお会いできる時を楽しみにしております。

オーダーキッチン「モールテックスのキッチン」

2019.03.06

201903050021月、2月と作りためていた家具の設置工事が今月になってバタバタと動き出します。
まずは、平成建設さんの現場で熱海に来ております。
ちょっと変わったキッチンで、モールテックスという左官塗材で仕上げるのです。

以前にも何度か「モールテックス仕上げのキッチンはできますか。」という相談を頂いたことがあります。
最近はキッチンの仕上げでモールテックスという言葉を聞くので、私たち家具屋でもできるものだと思われそうですが、残念ながら今のところ私たちは行なっておりません。
講習を受ければ誰にでもできる施工方法なのかもしれないですし、そういうふうに仕上がっているところも見たことがありますが、やっぱり左官屋さんが培ってきた技術と比べると、仕上がりは違うのです。
手の跡が残る良い仕事というのは、その技術的な下地があってこそきちんとした手の跡が残せるものですから、にわかに覚えた技術を披露して手の跡を残すと言うのは、本当に手の跡が残っちゃっうわけですからなかなか覚悟がいるわけです。

例えば、よし、車の免許を取ろうと思うわけです。免許さえ取れれば、運転はきっとうまくなっているはずって、なぜかそう思ってしまうことってあるのです。
でも、実際車の免許を取っても、F1レーサーのように車の運転に精通した達人になっているわけはなく、それがようやくスタート地点でして、きちんと道路に出て繰り返し運転をすることで少しずつ技術が上達していくわけです。

お施主さんが自分たちで施工して、塗りムラが出たり、凸凹になるのはよいのです。それこそ手の跡であって、その人の表情ですので。
私たちが行なうということは、そのお金を頂いて仕事をさせて頂くことですので、やはり半端に引き受けるのは怖いのですが、話が飛んで先日オービタルサンダーを使って、自分でステンレスに表情をつけてみたのです。やれ何番のやすりだとどうなる、何番だとこうなる、なんて試していたら、やっぱり物を作るって楽しいよねっていう思いをあらためて覚えまして。そのようなわけで、よい伝達者さんのもとで学ばせて頂く機会や時間がありましたら、いつか試してみたいなあと思うのです。

桃の節句

2019.03.04

_dsc2991
「ねぇ、すみませんっていうのやめてよ。」
いつもより少し強い口調で母から言われたのです。
2人の娘の成長を祝うべき日なのに、今年は引っ越しでお雛様を飾ることができず。
ひな祭り当日もハルカのテストと部活の送り迎えに付きっきりで、まったく何もできなかったのです。
でも実家に帰ると、4人用のダイニングテーブルの上いっぱいに6人分の美味しそうなお祝いの夕ご飯ができていました、
「チイちゃんと一緒に作ったのよ。」と。
なんてありがたいことなのだろう。
実家に来てからできていないことばかりで、甘えてしまっている現実が情けないと思うことばかり。
自分では言ってるつもりはなかったのですが、思いが口から出ていたようです。
「何も謝るようなことはないでしょう。あなたはこどもの世話をしているのだし、できる人がやればいいことなのだから。すみませんって、言われるの嫌なのだけど。」
母に注意されましたが、久しぶりで、懐かしくて、なんだかうれしかったのです。
状況は考えずに、家族6人がそろってお祝いの日が迎えられたことを喜ぼうと思いました。
私にとっては特別で幸せな桃の節句になりました。
これからは、「ありがとう。」と言おうと思います。

区域外通学

2019.03.01

IMG_9787IMG_9780
「よし、庭でご飯を食べたい。」と思い立ってから動きだした家つくりですが、設計をしてくれる古い友人である福原さんと一緒に建ててくれるところを探していた施工会社さんが急に請けてもらうことが難しくなってしまったのが昨年の7月。
おぉ、この16年を暮らした思い出深いこの場所を手放すことはすでに2月末で決まっているのに、どうしましょう。
そのように困っていたところを助けてくださったのが、加賀妻工務店さんでした。
以前に数回お仕事で関わらせてもらっていて、いつか家具を作らせてもらいたいなあと思っていた工務店さんでしたので、とてもうれしくてドキドキしながらお願いの電話をしておりました。
だって「自社設計」と謳っている工務店さんに他の設計士さんで家を建てたいとは言いづらい部分がありましたので。
快く引き受けてくださったのですが、やっぱりそのころからでは、この場所を出ていく時期には間に合わなくって。
特に福原さんの設計ですので。(笑)
3月からの約2ヶ月間は、レンタルスペースを借りて荷物の保管して実家に居候をさせてもらいつつ、近くに駐車場を借りて車と電車の二便に分かれてハルとチィは少し距離のあるところからの通学・・・。
ふーっ・・・。
お家作りっていろいろあるものですね。
家族みんなで頑張って乗り切りたいと思います。