オーダー製作例

ナラとステンレスのコの字型キッチン

子供を呼ぶ声

川崎 Y様
design: Yさん
planning: daisuke imai
producer: gaku suzuki
painting: haraki tosou

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
このシンク下のスペースの使い方がとても美しいなと感じたのです。

「川崎にて住宅の新築を予定している者です。
建築をハウスメーカ―に依頼しているのですが、数か月前に貴社のホームページをインターネットで偶然拝見しまして、製作されているオリジナルキッチンや家具の佇まいがとても素敵で、以来何度もホームページを拝見させて頂いております。
ハウスメーカーのシステムキッチンの雰囲気がどうしても好きになれないのですが、予算の都合もありシステムキッチンでいくか、オーダーキッチンにするか以前より迷っておりました。できることならオーダーキッチンをお願いしたいと思い、ご相談させて頂きます。
ただ、迷っていました分、着工時期が迫ってしまいまして、もし製作をお願いできるとしましたら、着工までに、補強位置、配管位置も含めて詳細な図面を用意して頂きたいということを設計の担当の方から言われているのです。
大変急で勝手なお願いで申し訳ありませんが、上記のような条件で、見積の依頼を受けて頂けますでしょうか。
現在の計画では、「風の台所」のようなコの字型のレイアウトで、
全体のスペースが 2700×2100
シンク部分が W2700×D650
コンロ部分が W2100×D650
バックカウンター部分が W2700×D450
となっています。吊戸棚はありません。
尚、シンク部分がダイニングに面して対面となっているのですが、回りを腰壁(建築)で囲みます。
収納等の細かい部分の希望につきましては、見積の依頼を受けて頂けるようでしたらすぐにご連絡致します。
どうぞよろしくお願い申し上げます。」

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
キッチン全体の様子。

今まで、ハウスメーカーさんが建てる家の場合は、全ての工事がシステマチックに整っていることが多いので、私たちのような小さな工房が入ることができる機会がとても少なかったのです。
そのシステムに乗っ取って施工を行うため、長期の保障をしているメーカーさんが多く、また、定形外の形の家具などが入ることで設計や施工監理が複雑になるため、従来の価格では施工が難しくなってしまうのだそうです。
そのようなわけで、今まではなかなか敬遠されがちだったのですが、最近は、「オーダーキッチン」と言う言葉が浸透してきているためか、柔軟に対応してくださる大手のメーカーさんも増えてきたように感じます。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
シンク下がどうなっているかと言いますと、ステンレスのパイプを並べて通気の良い棚になっています。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
そこに、Yさんはボールやお鍋などを置いて。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
この棚のすぐ下は、とても狭いスペースになっているのですが、お盆やオーブンの点難などのうすいものが置けるようにしてあります。そして、その下は大きな引き出し。 この収納部に隠れている奥の配管をメンテナンスする時は、引き出しもパイプ棚も取り外して行います。

今回、Yさんのご新居の施工を担当されるメーカーさんには、ありがたいことにとても良くして頂いて、配管位置の調整や施工の段取りまでとても仕事をしやすい環境を作って頂けたがありがたかったのです。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
シンクまわりの印象。

オーダーキッチンを作りたい、と思っていても、施工の指示までお客様が行うのは困難ですので、いくらきれいなキッチンを作ることだけができても、私たちとビルダーさん(ここではハウスメーカーさん)の呼吸がどれだけきちんと整うかで、キッチンの仕上がりの良し悪しは変わってきます。
そういった意味でも、今回のYさんのお仕事は、とても気持ちよく進んだことがうれしかったことのひとつです。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
引き出しその1.

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
引き出しその2.

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
引き出しその3。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
引き出しその4。

まずは最初のご相談のあとに、Yさんから詳しいご要望を頂きまして、そこから原案を考えてきます。
今までにないくらいの大きなボリュームのキッチンになりそうで、ひとつ大きな心配点が出てきました。ステンレスカウンターをどう納めるか・・、と言うことでした。
以前の大変な苦労が頭に思い出されました・・。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
コンロ下も引き出せるワイヤーシェルフ。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
引き出すとこのような感じ。

そうして、いろいろとお話しするうちに、ステンレスカウンターはコの字ではなく、L型になり、残りの一面はナラの無垢板のカウンターとなりました。さらに、カウンターの設置についても、大工さんとうまく段取りしないとこのカウンターが入らないことが分かり、そのあたりもYさん、設計士さん、大工さんとうまくお話できたことで、結果的にとても気持ち良く設置することができたのでした。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
シンク横の4段の引き出しと、調味料用の引き出しの間の、ちょうどLの角になる部分は、このような変形した棚板を入れています。

一時期は、ご新居の雰囲気を白い印象にしたYさんは、大きな面積を占めるキッチンの樹の色が部屋を重く見せないかどうか迷う場面もあったのですが、百聞は一見にしかず、私たちのところまで来て頂いて打ち合わせした時に、常設してあるキッチンを見て、「ひと目でこの木のキッチンが良いです。」と迷いが晴れたりしたことも。
そのときのうれしいお返事を頂いておりました。
「イマイさんのキッチンはやはり佇まいが良くて、背筋がピンと伸びるような気がします。
それでいて、ずっとそこに居たくなるような落ち着きがあるように思います。
素材や色等から迷っておりましたが、やはり本物を拝見して、このキッチンがいい!と迷いも吹っ飛びました。
カウンターについてもイマイさんのところで見せて頂いたステンレスがとても美しかったので、もうステンレスカウンターが絶対良いと思うようになりましたので問題なしです。
イマイさんのキッチンも手仕事の作品に囲まれた事務所も、とても穏やかで落ち着いた気持ちになれて、毎日を丁寧に暮らしていけそうな気がして楽しみにしています。
どうぞよろしくお願いします。」

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
ステンレスヘアラインは、Lの角で斜めのラインが浮き上がります。
いろいろな人のいろいろな思いが重なり合って、その人のための家具ができあがるんだなって思えるお仕事でした。

いろいろな道を辿って、(途中、パーツの欠品などがあって焦ってしまいましたが・・。)ようやく工事を完了することができました。
Yさんからお便りを頂きました。
「おかげさまで本日無事に引き渡しが終わりました。
イマイさんのキッチン本当に雰囲気が穏やかで素敵です。
作業台部分も本当に広くて、十分二人並べて、料理するのが楽しみです。
食器洗浄機を真ん中に持ってきて良かったと思います。
棚板や引出しもとてもしっかりした作りで、ありがとうございます。
25日にハウスメーカーさんの設計さんや営業さんなど全員が来られたのですが、キッチンを見て感嘆されていました。
今後、使い方のわからない点や心配な点がありましたらお伺いすると思いますが、どうぞよろしくお願いします。
また、キッチンを使う際に気をつけなければならない事がもしありましたら、どうぞお教えくださいませ。
引っ越し後にお越し頂けるのを楽しみにしています。」

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
コンロと、食器棚部分の天板は、ステンレスと木で異なる素材が組み合わさります。

このキッチンを作る最初のきっかけとなったのは、お子さんたちと一緒にご飯を作りたいって言う奥様の気持ちからでした。
「私は、イマイさんのキッチンを使っている皆さんのように料理はたくさんしないのですが・・。」と、いつもおっしゃっていたのですが、お子さんと一緒にキッチンに立ちたいと言う気持ちがあるのは、きっとお料理が好きだし大切なものだと分かっているからだと思います。
じゃなかったら、オーダーキッチンじゃなくても、良いって思ってしまうかもしれませんからね。
シンクの横に広い広い作業スペースを採ったのは、お二人のお子さんのためだったのです。

ナラ板目材とステンレスをうまく組み合わせたコの字型キッチン
食器洗浄機の印象。

でもね、実際に使っている様子を聞きにいったら、お子さんもキッチンでお手伝いするようになったけれど、週末には今まで料理をしなかったご主人がキッチンに立つようになったのだそうです。
「しかもタブレット片手に料理レシピを見ながら、レシピどおりにきちんと作るから、私よりも美味しい料理を作るんですよ。」と、にこやかに奥様。
良いです、こういう感じ。
キッチンを作らせて頂いた甲斐がありました。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン/ナラ板目無垢材
扉・前板 ナラ板目突板練り付け
本体外側 ナラ板目突板練り付け
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 ウレタンクリア塗装3分ツヤ
キッチン
価格:1,110,000(製作費、塗装費、設備機器は別途)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は25,000円から取付施工費は90,000円から
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