2022.04.17
この家具はもう15年以上も前からお付き合いさせて頂いているインテリアデザイン事務所さんからのご依頼で実現したのでした。
お客様であるHさんとは直接打ち合わせをしていないので、いつもとは違う流れでお話は進んでいったのですが、それでもHさんのイメージされているものと私のイメージしているものはうまく合わさって形になっていったのでした。
ただ途中で、突然Hさんからお電話を頂きました。
「イマイさん、今食器棚をお願いしているHです。実はイメージを確認させて頂きたくて直接連絡してしまいました。」
Hさんとしては、格子のバランスがどのような感じが良いのかイメージしづらい部分もあって、私の意見を直接聞きたくて・・、ということでした。最初は、参考として頂いてとおりにもっと隙間のほうが大きなデザインだったのです。でも、はたしてそれがきれいなのだろうか・・、と思案されていて。
「イマイさんのウェブサイトの作品も拝見させて頂いています。他のお客様の家具はもっと隙間が狭いように見えるのですが、どのような形が美しいのでしょうか。」とお話を進めていく中で今回のサイズで決まっていったのでした。やはりそういう細かい部分は直接お話し頂くと、よりイメージを共有しやすくて助かります。
工房のほうではちょうど格子用の材を養生しているところでしたので、新たに格子が増える分を追加加工してどうにか昨日の設置に間に合ったのでした。制作を担当したノガミ君は、その材の多さにてんてこ舞いでしたがとてもきれいに仕上げてくれてありがたいです。
格子扉ってなかなか作るのが大変なのです。格子一本一本がピッタリつくように格子材の幅を木工カッターの幅に合わせて割り付けし、カッターで突いた溝にボンドを擦り込んでボンドがはみ出ないようにしながら圧締していくのですが、本数が多いと溝をつく作業は単調になって間違えやすかったり、接着時もボンドの乾き具合を見ながら作業しなればならず、またその塗装は格子と格子の隙間のふき取りや研磨がしづらかったりするので、気苦労が多い扉でもあります。
それから、今回は格子扉の中に引き出しがあるデザインで、その引き出しもクルミの突板で作っています。いつもは白いポリエステル化粧板で作ることが多いのですが、クルミ材となると、引き出し板自体をプレスして作るところから始めないといけない。(白ポリだと厚み15ミリの物があるので、そのままカットすれば使えるのです。)
いつも以上に気を使う形でしたがこうしてきれいに仕上げてくれました。
また、天板は最初は石のイメージで作ろうと考えていたので、セラミックを使おうと予定していたのですが、ちょっと予算が厳しくて、今回はメラミン化粧板で。でも石目調の凹凸感が良く表れている柄のものを使いましたので、全体的にとても落ち着いた印象で仕上がったのでした。
納期と合わせて心配だったのが搬入。今回は世帯数の多い集合住宅の5階が現場でしたので、右の背の高いキャビネットが一般的なエレベーターの高さを越えていたので、エレベーターに入るかどうか心配だったのですが、やはりどうにも入らなかったようで・・。
もっと細かく分割して運びやすいように考えればよかったのですが、すみません・・。
「大工さんにも手伝ってもらえて、スライドレールを外して、どうにか階段で上げました。」とノガミ君とヒロセ君とタケイシさん。
「でも、途中でHさんも見に来て下さって、仕上がりにとても喜んで頂けました。大工さんも以前家具屋さんに勤めていたそうで、お褒めの言葉をもらえまして。」と照れ笑いのノガミ君。
「そのおかげで、ダイニングテーブルとローテーブルのご相談も頂いてきました。」
なんともありがたいお話でございます。
2022.04.15
今日はあいにくの雨模様。
そのおかげで、と言って良いか分からないのですが、外構屋さんが作業されていなかったため、搬入がスムーズにできましてホッとしたのです。
横浜は小高い丘に住宅地があることが多く、このRさんの住まいも住宅街のちょうど道が90度に折り返すような立地の角に立っています。道幅は車がすれ違えないくらいなので、搬入の時は道路の真ん中に止めて荷下ろししなくてはいけなかったので、もし外構屋さんが作業されていたらちょっと難儀かなあ、なんて思っていたのでした。おかげさまで、家具には布団を掛けてススーっと運べたので、家具がひどく濡れることもなく搬入できたのでした。
明日にお引渡ということで、内部の工事もおおかた終わっていたので、キッチンを広く使わせて頂けてゆったりと作業させて頂きました。
今回はナラの無垢材を多用して制作した食器棚ですので、引き戸や天板や引き出しの前板には独特の虎斑がよく表れて美しい表情になっています。そして、引き戸の手掛けは縦に突き通さずに端部を丸めることで優しい印象に。全体的に懐かしく親しみやすい形にできて美しい納まりになりました。
先ほどRさんが現地に来られたようで(私たちは、とてもスムーズに作業が進んだので、お昼前には現場を出てしまっておりまして、お会いできず残念です)
「どこもかしこも新しい家の中はアウェー感大ですが、食器棚のおかげで落ち着ける空間が出来ました。これから使うのがとても楽しみです。」
そう言って頂けてうれしく思います。
お引越しもまもなくということですので、少し時間を置いたら、あらためてご挨拶に伺わせて頂こうと思います。
Rさんが持っていた凛とした姿勢のように、この食器棚を使う様子もどこか引き締まった美しさを持って使っていってくださるのではないかと思い描いております。
次回拝見できるのが楽しみです。
2022.04.15
13日と14日の2日間で、ノガミ君とワタナベ君で施工してきてくれたHさんのキッチンと壁面収納。
ちょうどコーナー部分にパイプスペースが来る納まりなので、コンロ右横に張るキッチンパネルと壁面収納との取り合いが難しいのでした。
その打ち合わせの時にはHさんの奥様もいらしてくださっていて、「話が高度すぎるのでお任せします(笑)」とおっしゃっていたくらい分かりづらい部分なのですが、監督のHさんの提案で、キッチンパネルのエンドにつくアルミの見切りを独特の使い方(と言っても形自体はありふれたフラットバーなのですが、ここでは特別な用途でつかわれるのです)で取り付けるようにして、そのおかげで窓枠やドア枠ピッタリでキッチンや収納を設置することができたりと、こういう地味なところが、後々きれいに見えるものなのです。
そこもうまくクリアして、レンジフードの給気用幕板の設置もうまくいって、今回の施工はここまで。
次回は連休明けにこの収納の残りの作業と、アイランドカウンターを設置するのです。
キッチン作りって、工務店さんの協力なしには実現できないものですから、いかにきれいに納められるかという段取りをしておけるかどうかで仕上がりも決まってくると思っています。事前に「このような仕上がりにするにはどのような問題が起きるか、それをどのように対処するか」また、「別の問題は何が考えられるか、それをどのように対処するか」こういうことを事前にお話ししておける関係というのはとても心地よく仕事が進む要素でとても大切なことです。
私たちの場合は特にキッチンを実際に使う皆さんからご依頼を頂くことが多いので、毎回違う工務店さんにご協力を頂いて完成を目指すのですが、今まで施工した現場の中には、一度も監督さんにお会いできない現場もありました。そういう時はやはり不安も大きく、現場自体も納期や作業状況が不安定なところもありました。それでもきれいに納めることに努めるのですが、事前の段取りにきちんと時間を掛けてくださるところほど不安なくのびのびと仕事ができるように思えます。
このキッチンものびのびとした仕上がりになってくれるでしょうから、完成が楽しみです。
2022.04.14
今回のOさんのキッチンはワゴンのあるキッチン。
「ワゴンのほうが引き出して天板の上も作業しやすいし、掃除もしやすいわ。」と80歳を超えるとおっしゃっていたおばあちゃんがこのキッチンを使ってくださる。
昔はワゴンタイプの収納を良く作っていたのですが、しまう時にあちこちにぶつけやすかったりして気を使うことと、やはり木でワゴンを作ると重くなることが多かったので、最近は、皆様にはあまりお勧めしていませんでした。
実際に作ってみると、やはり多少の重さはありますが、女性でも動かすことに不便はなさそうです。
わたしたちがワゴンを作る時は、床にタイヤ痕が残りにくいようにとウレタン車のキャスターを使うのですが、少し柔らかい分動きが重いように感じることがあります。
でもこれなら大丈夫かな。
と思って、先日納品したのですが、榎田さんから「Oさんに手が入らないから引っ張り出せないって言われちゃいまして・・。」と連絡を頂いて。
たしかにうっかりしておりました。
ということで、天板の木口に手を差し込めるような工夫をして、あらためて本日納品。
これで心地よく使ってくださるとうれしいのですがいかがでしょうか。
前回ヒロセ君とタケイシさんが設置したテレビボードと玄関収納もきれいに納まっていてこれですべて完了。
全体的に懐かしさの感じられる印象になりましたね。
ワークトップのコーリアンも今回は石目がきれいな「クラムシェル」という柄にしているのですが、左右と手前の水返しの形状とバックガードへとつながる印象がさり気なくできていてとても良い感じでした。ここが結構大きな形になっちゃうと石の印象が野暮ったく見えてしまいそうで、こういう納まりはきれいだなあ、と石の加工屋さんに感心したのでした。
2022.04.13
この大きなダイニングの収納。
今日から二日間は沼津のHさんの現場でキッチンとダイニングの大きな収納の設置工事です。
今回の施工会社さんはいつもよくして頂いている平成建設さん。
今回はキッチンはセパレートタイプのキッチンで、コンロ側は壁付けに納まって、そこからL型につながるように大きな壁面収納が続いてくるのですが、ちょうどその角のところにパイプスペースがあって、納まりが難しいところ。
キッチンとダイニングの壁面収納とキッチンパネルの関わりをどのようにするときれいになるのか、どこで逃げを取っておくと最もきれいに納められるか、監督のHさんと設計のOさんと前回いろいろと話し合っていたおかげでとてもスムーズに進められそうです。
Hさん(監督さん)は今回初めてお付き合いさせて頂くのですが、とても的確な意見で段取りしてくださるので、本当に心強い。
「今朝は別の現場の確認してから伺いますので、現場には大工が居りますので、準備を始めていてください。」と昨晩ショートメールを頂いたのですが、朝伺うとその大工さんが、「ここのスペースは全部使って頂いて大丈夫ですよ。」と気さくにおっしゃってくださって。
そういう気配りや段取りが物ごとを滞りなく進められる大事なことだということをしっかり分かってくださっている人たち。そういう方々が携わっている現場はとても気持ちが良いのです。
家作りの中でこういうことってなかなか目に見えにくいことなのですが、技術も大事なのですが、コミュニケーションがきちんと取れていることってとても大切なこと。
すてきなだあ、と思っているところで、Hさん(お客様)登場。
「今日はイマイさんが来られると妻から聞いていたので、ちょっと時間ができたもので立ち寄らせて頂きました。イマイさん、これよかったら。」とおいしそうなお菓子を頂いて、「親方はエナジードリングが好きだって言ってからモンスター買ってきました。(笑)」
お施主さんともきちんとやり取りができている関係は、当たり前なのですがとてもすばらしい。
すてきな家作りに参加させて頂けて大変感謝しております。
制作を担当したワタナベ君とノガミ君が泊りがけで、今日、明日とでコンロ側キッチンとダイニング収納を仕上げます。
そして、来月の連休が明けたら、シンクのあるアイランドカウンターが設置されて完成の予定。
2022.04.10
アイに「遅いよ。」と言われながら工房を開けると、今週納品の予定の家具たちが座っている様子が目に入ります。
「おなか空いたよ。」とアイに言われるので、少しだけご飯を上げて再び作業場へ。
まずはワタナベ君が担当したHさんの大きなキッチンが今週半ばに沼津に行くのですが、そのあとすぐに元スタッフのムラカミ君に手伝ってもらったRさんの食器棚を横浜まで運んで、週末には幕張にこのクルミの格子の引き戸の食器棚を担当したノガミ君が運んでくれる予定です。
確かめたはずだけど、入るかな‥。しかし、大きいなあ・・。
2022.04.10
もともと私は車が苦手で、というか車を運転している時に感じる気持ちの落ち着かない感じが苦手で、何というか自分の気持ちの有り様がピリピリしてしまうことに疲れてしまったりします。
できれば、ピリピリせずに水の底に寝転がって、「クラムボンはかぷかぷわらったよ。」ってずっと言っていたいくらいなのですが、そういうわけにもいかないので、なるべく気持ちがのんびりいられるように、いつもはまだ車が混みあう前に家を出て車が通らない相模川沿いの自転車道に逃げ込むのです。
でも、この自転車道を最初に走り始めた時は、「なんて淋しいところなのだろう・・」という感じがしておりました。道幅が広いのは気持ち良いのですが、みどりが遠いし、圏央道が影になって日が差さないところが多くて、コンクリートに囲まれた匂いがうすい道のように思えたのです。
今では、よく見ると夏の雨のあとはカタツムリがそこら中に歩いていたり、河原のネコたちが寄り合いをしていたりと、夜のカマドウマに脅かされたりと、そこかしこに息づいている様子を感じられるようになりましたが。
ですが、こういう日曜日は交通量も少ないから、やはりむかし通っていた田んぼの真ん中を抜けてくる道が良いのです。
今日ようやく菜の花のあぶらっこい匂いが漂っておりました。
いよいよ夏に季節は向かっていくのですね。
アイも夜通し出掛けて帰らない日が増えてきました。
2022.04.09
先日無事お引渡が終わったWさんのところにご挨拶に伺ってきました。
設計の野副さんから「今度、お引渡になるのですが、イマイさんも説明に来られますか。」とお声掛け頂いたのですが、ちょっと予定が入ってしまっていたことと、お引渡時に説明するよりも使い始めてから説明するほうがしっくりくる、と皆さんに言われることが多かったので、最近はほぼお引越し後に説明することが多かったりします。
お引渡の時って、住む人にとっては家のことの説明をすべて聞くことになるので、「あれはどうするんだったっけ?」ということも出てくるようで。
よくあるのが、「あの時引き出しの外し方をお聞きしたのですが、ちょっと忘れちゃって・・。」というご意見。
ですので、今日は引き出しの外し方や浄水器のカートリッジの交換方法やステンレスのお手入れ方法などをご説明してきたのでした。
使っている様子の写真を・・、と思ってキッチン拝見させて頂きましたら、さっそくお兄ちゃんがマジックで落書きしてしまったようで・・、階段や壁にも独創的な模様がちらほらと。
「今度、きれいに落とそうと思って。」とまだ、小さな赤ちゃんをおんぶしたままのWさんはちょっと苦笑い。その間もお兄ちゃんはいろいろな人が来るので楽しそうに家中を駆けまわります。
賑やかで温かい春の土曜日ですね。
途中で設計の野副さんと高橋さんもいらっしゃって、もっとにぎやかに。
楽しんで暮らしている様子が見られたのは、うれしいところでした。
2022.04.08
コロナウイルスによる資材の不足や納期の遅延などは私たちの周りでも少しずつみられるようになってしまいました。
1月にキッチンを設置したOさんの現場を施工している榎田工務店さんのところもその影響で予定が少しずれこんでしまっていましたが、ようやくもうすぐお引渡を迎えられそうということで、現場がきれいになったタイミングに合わせてテレビボードと下駄箱の設置に伺ってきました。
下駄箱には、最近よく見かける籐(ラタン)を張って通気を良くしましょう、ということで初の試み。
よく見かける納まりは籐を正面から張って丸芯で押さえる形ですが、今回はもっとオーソドックスな形として、裏面に籐を張って押縁で押さえる納まりにしています。
引き戸ですので、その方が戸と戸のクリアランスが調整しやすいところでもありましたので。
テレビボードも下駄箱の印象とキッチンの隣に並ぶということで、その二つの印象を混ぜ合わせたような少し懐かしい形で。
今回の取り付けは、ヒロセ君とタケイシさん。
以前の職場でも、同じようにタケイシさんはヒロセ君の手元で仕事をしていたということで、入社して1週間で現場に連れていかれてしまった・・。
彼女自身とても淡々と丁寧に作業するので(すばらしい)、ヒロセ君曰く、「僕がここに初めて来た時よりもスムーズに動けてましたよ。」とのこと。
これは頼もしいですね。
そして、肝心の設置は、「微調整になかなか時間が掛かりました。」と少し苦笑いをしていたヒロセ君でしたが、2台ともきれいに納まったようでひと安心。
と思ったところで榎田さんから電話が・・。
「イマイさん、ワゴンがピッタリすぎて引き出せないのよ。ってOさんに言われてしまいまして・・。」
たしかに。Oさんは80さんになるおばあちゃん。とても元気でここでお一人で暮らすのだそうですが、たしかに隙間に手を入れて、引き出すほどの力加減は難しいですね・・。
ワゴンにちょっと手を加えさせて頂くことにしまして、ひとまず今日は終わり。
すみません、次回ですべて完了いたしますので、今しばらくお待ちくださいませ。
2022.04.07
新学期が始まりましたね。
「今日教科書受け取る日だー。」と中学生のチイがつぶやきながら朝学校に向かいました。
高校生のハルの分は宅配で家に送られてきたのにね。リュックの肩紐が切れそうなくらいの重さになるから、トレーニングのひとつだと思って背負って帰ってくるしかないですね。
さて、写真は子供部屋に本棚をつける様子です。
コロナ禍でおうち時間に合わせて増え続けたチイの漫画コレクション。収納場所が足りなくなったので、ダイスケさんが作ってくれました。
この先間取りも変わるかもしれないからということで、置きたい場所と収納量だけを考えた形です。
お小遣い・お年玉がいかにつぎ込まれていったかがわかるこのボリューム。無事納まりました。
口数の少ないチイは何を考えているのかわかりづらく、どんなお話を読んでいるのかを知りたくて、毎晩借りて読みますが寝落ちして全く進まないのでした。
共通の話題があるとうれしですし話が盛り上がりますからね、頑張って読み進めたいと思います。
2022.04.03
お昼にHさんのところから工房に戻った後に、アキコと一緒に茅ケ崎のKさんのところの完成見学会へ。
建築設計はKさんのお兄さんのSuKA建築設計事務所の須賀さん。高い天井と木に気に囲まれた印象とどこか懐かしい手触りや色使い、お兄さんとKさんご家族の気持ちというのでしょうか、空気というのでしょうか、それがとてもよく分かる家でした。
以前ご相談に来られた設計士さんが、実はお兄さんのご友人で偶然ここでお会いすることになったり(なにかあればいつでもおこえかけください!)、施工を担当した久保田工務店の久保田さんともいろいろと話ができたりと、良い時間を頂きました。
キッチンのほうはKさんの頑張ってくださったおかげでとてもきれいな仕上がりになっていました。もともとKさんと私とが、インスタグラムで気に入ったキッチンの写真が同じだったところから広がっていったこの形。とてもとても良い印象です。突板は、今回大阪の万代建材さんに作って頂いて、とても良い表情のものになりました。
また、2階に敷き込んだカーペットは私たちも大変気に入って使っている堀田カーペットさんの優しい足触りのものが敷き詰められていたり。
Kさんが打ち合わせの時におっしゃっていました。
「こうして家作りを通じてすてきなもの作りをされている皆さんとご縁を頂けたのは本当にうれしいことです。」
本当にそう思います。
こういうつながりがあるから今があるのだなあと、あらためて実感したとても良い時間でした。
ありがとうございました。
2022.04.03
今日はHさんのキッチンの塗装の日です。
あいにくの雨模様でしたが、すでに工務店さん造り付けの収納で塗装を実践済みでしたので、手際よく進めてくださいまして、良い感じです。
雨だとよけいに乾きにくいので、なるべく手際よく塗らないといけませんからね。
オイル塗装は染みこんで硬化する塗装なのですが、塗ったまま放置すると仕上がりがあまり良くないので、拭き取りが大切。そして、塗装前にきちんと表面を研磨してあげることも大切。
これをするだけで手触りとツヤの感じが大きく変わりますので。ちょうどその作り付けの収納で1回塗り終わっている棚板がありましたので、2回目の塗装方法をレクチャー。
2回目の塗料はほとんど染みこまずに表面にツヤを与えるくらいですので、この2回目の塗装前に研磨が触り心地の良さを左右します。
と言っても難しいことはなく細かい目の紙やすりで撫でるように磨いていくくらいですので、まずは私のほうでこんな感じです、と磨いてオイルを擦り込んでみて、それを触って実感してもらいます。
「なるほど、ツルツルです!」とHさん。
そうして、作業内容とその作業の具合というか感覚というか、それを知ってもらって、さあ始めましょう!
先ほどお伝えしたようにして引き出しを外してもらって、奥様は引き出しから、ご主人は床の養生から。
コロナ過ということで、なかなか工事が進まない現場も多いようで、Hさんもその状況になってしまって、予定よりも工事に時間が掛かっているとのことですが、あとは住みながら工事をしていくのだそうで、家作りにはいろいろな道のりがありますものね。
私たちの時も工事を担当してくださる工務店さんが急きょ変わったりして、(かえってそれがとても良い形になったのですが)スムーズに新居に入ることができなくてアキコの実家に居候したり。今ではとても良い思い出です。
何よりもHさんが楽しんで作業してくださっているのがうれしいのでした。
次回は住み始めてから。
あらためてご挨拶に伺わせて頂きますね。
がんばってくださいね。
2022.03.30
先日キッチンの設置工事が完了したKさんのところに今日はミーレの洗濯機と乾燥機の設置に伺いました。こういうふうにオーダーキッチンの仕事をしていなかったら、無かったであろうお仕事ですね。
100kgという洗濯機も無事搬入できて、細かな調整をしている間にKさんとお嬢さんが来て、キッチンの塗装です。
今回は、いつも使っているターナーのエシャオイルでナラ材の部分を塗装して、部分的に白く仕上げるところはシナ合板で作ってあって、そこにベンジャミンムーアの白い色を乗せていく予定なのです。
ペンキとオイルの塗り分けがなかなか難しいところですが、ペンキもオイルもDIYで実践済みというKさんなら大丈夫かな。
まもなくご新居の完成で、全容が見えてきたらまたお邪魔させて頂きたいと思います。
2022.04.02
ニュースや投稿を見ていると入職式の様子が見られて微笑ましいですね。
私達の工房にも待望の入職者1名タケイシさんを迎えました。
入職時の説明と書類の確認をして、早速作業に入ってもらうという流れで申し訳ないです。ありがたいことに忙しいのです。
そういう会社なのだなとわかってもらえたかと思います。しかもルーバーの加工。
声をかけると「大丈夫です。」と穏やかに答えられるのは、木工の経験があるからなのですね。
皆さま、新年度も引き続きよろしくお願い致します。
お客様の中にはご心配される方もいらっしゃるかもしれないのでお知らせしておきます。今までもそうだったのですが、
新人スタッフの制作には必ずベテランスタッフがついて作業しておりますので、仕上がり等の問題ないようにしております。
よろしくお願い致します。
2022.03.30
先週末、ダイスケさんとショールームの緑を整えました。「時間ができたらやりたいことリスト」にはずーっと入っていたことなのですが、他のことができると優先してしまっていたりして先延ばしになっていました。それを表すかのように、鉢底からごっそり根が伸びてきていました。
プラスティック製の鉢が劣化してきてしまっていたので、陶器や素焼きのものに植え替えをしました。
インテリアとしても、雰囲気がよく整った気がしています。
株分けをした子たちは家に連れ帰ってきました。緑が増えてうれしいのです。
もう少し暖かくなるまで、日当たりのよい子供たちの部屋の窓際に置くことにしました。
この部屋は、子供たち・メダカたちも育つことが証明できているので、株分けした子達もきっと大丈夫でしょう。
メダカをいただいたKさまより、「メダカが卵を持っていますよ。」と連絡を受けたのでその準備の為にガラス鉢を用意しました。水草が水面を抜けてすくすく育ってきたのです。
かわいいお花が咲きました。こういう楽しみ方もあるのですね!
さて、我が家は2Fに水場がないので、植物の水やりは1Fのキッチンまで持ってきてあげています。植木の移動はもう冬の間のエクササイズだと思ってやります。(笑)
こういう時にも、キッチンのシンクや作業スペースの広さが必要だなと感じました。
このお家で暮らしはじめてもうすぐ丸3年。やっと植物との過ごし方を見つけられた気がしています。
木を扱うという自然の恩恵を受けて日々お仕事をさせていただいているので、植物の管理がちゃんとできていないと、お礼ができていないようで気になっていました。これからも努めて過ごしていきたいと思っています。
2022.03.29
コーリアンのウィッチヘーゼルというカラーを使った天板とブラックチェリーの組み合わせでキッチンのアイランドカウンターを制作しました。
Sさんはどこか懐かしい趣のある戸建て住宅をリノベーションして暮らすのです。
茅ケ崎のこのあたりは住宅街が古くて道が入り組んでいるところが、車にはたいへん不便ではありますが、住む町がこれほど小道にあふれていたら素敵じゃないですか。
1階でも日当たりの良い位置にこのキッチンがあって、クリナップのオールステンレスのキッチンともよく印象が合っておりました。
曇天模様でしたが、雨に当たることなく、ヒロセ君と二人で無事に設置完了。
Sさん、また使い始めたらその様子を見させて頂けるとうれしいです。
ありがとうございました。
2022.03.26
今から1年半ほど前に設置させて頂いたタモのペニンシュラキッチン。ステンレスカウンターにスパイスニッチが一体化したカウンターなのですが、これをこの2階まで運ぶのに大変だったことが思い出されます。
そのキッチンに久しぶりに再会することができました。
今度は、このキッチンの向かいに食器棚を作ろうという計画なのです。
「私の大好きな場所です。」と奥様。
うれしいお言葉。
次の食器棚も使いやすいような形にできるようにまずはどのような形がIさんにとって良いのかをお話ししてきたのでした。
こうしてあらためてお声掛け頂けることをとてもうれしく思っております。
2022.03.25
葉山工務店さんとのお付き合いは、なかなか古かったりしまして、福原さんが設計する住宅の施工会社さんとしてご挨拶させて頂いたのをきっかけにお付き合いが始まりました。
そのあとに、茅ケ崎の設計士さんの江湖さんのご自宅のキッチンを作らせて頂いた時の施工会社さんがたまたま葉山さんでして、監督のIさんが私たちを気に入ってくださって、今回この鎌倉の現場でキッチンを作らせて頂いたのでした。
今回キッチンと洗面台を作らせて頂いたのですが、その仕上げ材はラワン材。私が小学生の時は良く学校で見かけたものですが、家具で仕上げ材として使う機会はなかなか無いですね。基本的に見えない部分に使う仕上げ材となってしまうことが多いのですが、ロータリー挽きのその模様はよく見ると表情がとても綺麗だったりします。その無垢材は落ち着いた赤みがあって、それに加工がしやすかったりしますから、もっと表に出てきても良いのかもしれませんね。
ただ、ラワン合板を選ぶのはなかなか難しくって、下地材として扱われちゃっているから色もバラバラなので、今回は赤みのあるものだけを選んで作っています。
また、私たちが使う高橋さんの天板と今回支給して頂いたステンレス天板の仕上がりの違いだったり、溶融亜鉛めっきのハンドルを使ったり、45度の状態から開くスライド蝶番を使ったりと、勉強になるお仕事でした。
今日でヒロセ君が無事に設置工事を完了させてくれてひと段落。
もうすぐ3月も終わりですね。
月末までにあとSさんのキッチンカウンターと、Kさんの洗濯機、乾燥機の納品したら今月が終わります。
気を引き締めて頑張ります。
2022.03.22
旗竿地に建つ古い戸建て住宅の2階にキッチンを設けるというHさん。
「まずは解体が終わったので見に来て頂けますか。」と言われてお邪魔した時は雪が降っていましたね。
あれから、早くも3ヶ月が経ちまして、空気がだんだんと温かくなり、私もみんなよりも一足先に汗まみれになる季節になってきました。
雪こそ降りませんが、雨と少しにらめっこするようなお天気ではありましたが、無事昨日荷揚げを終えて作業を始めたのでした。
今回のキッチンは写真だと全然わからないのですが、シンクの高さとコンロの高さを変えていて、さらにバックガード部分もステンレスで立ち上げて、そのまま対面カウンターもステンレスで作ろう、という私たち制作側から考えるとなかなかストイックな形。板金の高橋さんに相談したら、「全部一体で作ろうと思うと、けっこう広い面で溶接しないといけないから研磨しても溶接の跡がめだっちゃうかも・・。」ということで、対面カウンターだけは分離させて別のパーツとして制作することに。
でも、仮に一体で作れていたら搬入できなかったかもしれない‥というくらいなかなか大変な荷揚げに上げでしたので結果としてこの形が正解だったのでしょう。
やはり住宅はその土地に長年かけて馴染んでいくもので、なかなか不陸や歪みを抑えきれない部分もあるんだよね、と監督さんも少し苦笑いになりつつ教えてくださいましたが、それだけしっくりこの土地の建物になっているということなのでしょうね。
今回制作を担当したワタナベ君もバックカウンターは比較的順調に据えられたのですが、キッチンは両側の壁とキッチンの納まりになかなか苦労したようでしたが無事に設置が完了しました。
あとは、4月に入ったら、Hさんご夫婦がオイル塗装を行なってくださってそれで完了の予定です。
リビング側から見た時の少し懐かしいような引戸の印象がこの先どのように使われていくのか楽しみです。
2022.03.18
春のお彼岸ですね。
今までお仏壇のある暮らしをしていなかったのでよく知りませんでしたが、お仏壇のお掃除をしました。無塗装の松なので、固く絞ったふきんで拭き掃除です。一瞬ツンとするくらいに松独特の甘い香りがしました。
シンプルな形をダイスケさんが作ってくれたので、お掃除がしやすくてよかったです。
お供えの盛りだんごとおはぎは倉見の吉祥庵さんで用意しました。山本芳子さんの高台の器にピッタリでした。
先日実家で入仏式があったのですが、お仏壇の決まりごとが色々あることを住職が教えてくださいました。宗派によってお線香の立て方も異なるのですね。
これからひとつひとつ整えていきたいと思います。
2022.03.17
昨日と今日とでこの大きな仕事を終えることができました。
コーリアンの納め方や、リビング側の留め加工の複雑さや、背面収納と壁の板張り部分との取り合いやら、施工してみないと読めない部分も多かったのですが、設計士さんも工務店さんもとても良くしてくれたおかげで思ったよりもスムーズに終わったように思えます。
家作りは地道な作業の積み重ね。
一歩ずつの前進がこうして心地よい空間になっていくわけですね。
それにしてもこの留めの加工は大変だよね。ノガミ君の地道な加工の賜物です。
2022.03.17
昨日の地震は怖かったですね。地震がある度に、家具やキッチンを納めさせていただいた皆さまのお宅は大丈夫だろうかとダイスケさんと思いを巡らせるのです。
数年前にSさんのお宅に作らせていただいたリビング収納のお写真をお借りします。
上の方の開き扉は耐震ラッチを付けていますが、どんな地震でも絶対開かないというものではないので、中のものが落ちてこないように気をつけてください。
引き出しも、ソフトクローズではなく、普通のベアリングレールで作られた方は、勝手に開いてきてしまうことがあるようです。3.11の時にお客様からお話を聞いたことがあります。
中に重いものを入れていると勢いよく開く場合もあると思うので体に当たらないように気をつけてください。
1番心配なのはガラスの扉を使われた方々です。扉が開いてなくも、中のものが動いてガラスが割れることもあるそうです。
初めから気にされる方はアクリルでお作りしましたが、やはりガラスの風合いを重視された方もいらっしゃったので心配です。
皆さま大丈夫でしたでしょうか。
何かございましたらご連絡くださいね。
2022.03.16
ワタナベ君が手掛ける沼津のHさんの家具。
キッチンと合わせて、大きな壁面収納を作るのですが、その木取りをあれこれ悩みながら進めております。突板合板とは無垢材を表面をうすくスライスして下地合板に張った板ですので、ただ並べても木目が完全に通るわけではないのですね。
板の上と下とでは木目の流れ方も違うので、別の板と並んで見えるように作る家具の場合は木目をなるべく近い印象で揃えられるようにあれこれ悩むのです。
どうにか良い目の流れにまとめられたので、いよいよこれからカットしていって、板をプレスしていきます。
いろいろなところで悩みながら家具はできあがっていきます。
2022.03.16
先月から続いていたNさんのキッチン設置工事は、先日完成したキッチン背面のカップボードを設置して無事に完了。
パントリーの戸の引き込みを吸収するために奥行きが変形したカップボードになっています。形はシンプルに引き出し式の食器収納とお鍋や炊飯器などが置けるようなオープン棚という構成。
ペニンシュラキッチンのほうはASKOの幅600ミリの食洗機が入っているので、収納は最小限。キッチンとカップボードで足りない分は大きなパントリーがカップボードの奥にありますので、そこを活用するという家事動線になります。
あとはお引越し後にまたお手入れの方法などをご説明するためにお邪魔させて頂きますね。
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