すきないろへと

2019.09.17

「ナラ板目材とステンレスヘアラインのオーダーキッチン」

御殿場 N様

design:Nさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:yasukazu kanai
painting:yasukazu kanai

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

モールテックスの腰壁に囲われたキッチン。漆喰壁のようなつるっとした仕上がりになっているので、表情こそ無骨に見えますが、手触りは平滑で滑らかなので、上品な印象にまとまっています。

御殿場というと、箱根と富士山の間に囲まれた緑豊かな場所にあって、のどかな風景の中をゆっくりと進む単線があり、この電車に乗って打ち合わせに出かける時などはどこか子ども自分の遠足に向かう心持ちになったものでした。
車で向かえば何気ないうつろいのなかに小さな息づかいを感じることは難しくなるのですが、電車やはたまた歩いてどこかに向かう道すがらにすれ違う小さな命は本当に私の気持ちを落ち着かせてくれます。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

水栓は、デルタのトリンシックタッチ。器具の先端部以外でしたら触るだけで、吐水をコントロールできる水栓。シンク右奥には洗剤ポケットを設けました。

ただ、Nさんとのやり取りの際はもっぱら車になってしまってそういったおかしみを味わう時間があまり取れなかったのかすこし心残りではありました。
しかし、Nさん自身とのやり取りは同年代(おそらく)で自営業をされているということで、子育ての話だったり、家に対する思いだったりがとても楽しく良い時間を持たせて頂くことができたのでした。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

食器洗浄機はBOSCH。ゼオライトという吸湿することで発熱する鉱物を使って洗浄時は温めて洗い、乾燥時は乾くのを促進させるという循環を取り入れた食器洗浄機。

Mさんのキッチンは少し変わっていたのです。
見返すと、最初にここにいらしてくださったのは2017年の夏でしたね。あの時はリフォームを検討されていたのでしたが、お話が進むうちに建て替えになることが決まったということで、あらためてキッチンの相談をくださったのが始まりです。
どこが変わっているかというと、最近よく見られるようになったモールテックスというクラックがとても入りにくい左官材を使うことと、加熱調理機器がビルトインではないという点です。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しの様子。

モルタルを使ったワークトップやライニングのあるキッチンは今までにもよく見られてきました。
ただ、下地が木材だったり、少なからず吸湿する素材で作られることが多いため、使っているうちに表面にクラックが入ることが多かったのでした。
モールテックスという素材は、鉱物と樹脂が混合されてできた左官材で柔軟性があるので、クラックが入りにくいことが特長なのだそうです。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

今回ちょっと変わっている点のひとつがこのIHヒーター。とても使いやすいのだそうで、あえてビルトインにしないで、この卓上型を3台並べて使うというおもしろい試み。そして、枠トップ上に設置してあるコンセントとそこに差し込まれているコンセントケーブルが汚れないように、専用の台をステンレスで作り、その台にすっぽりとヒーターが入り込むような設計にしています。もちろん台も取り外し可能です。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

卓上型IHヒーターなので、天板のすぐ下にこのように引き出しを設けられます。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

さらには3枚のワイヤーシェルフも。

私たちのところにもモールテックス仕上げのキッチンを希望されるかたから相談を頂くことがあるのですが、残念ですが左官仕事はやはり左官屋さんの技術があって、一朝一夕で仕上げられるものではないものですので、モールテックス仕上げになる場合は工務店さんのほうで左官屋さんを手配してもらって、木部の工作を私たちのほうで受け持つ、というスタンスで仕事をしております。
今回もそのような形で、左官屋さんが入る前に私たちがキッチンを納品する、という形で工事は進みました。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

最近よく見るネオジム磁石のフックをNさんも使っていました。

そこで今回は、キッチンを囲む壁ができたらすぐに納品して左官屋さんの作業をスムーズに進めましょうということになりまして、そうなりますと設置場所の採寸をしてからの製作では間に合わなくなってしまうので、図面を見ながら設計士さんとNさんとで確認を取って製作寸法を確定してその寸法から少しだけ余裕を見た形で壁を作って頂くとして、壁の完成よりも先行して製作に着手したのでした。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

調味料用の引き出し、浅型。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

調味料用の引き出し、ちょっと深型。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

ボトル用の引き出し。いつもは2段にすることが多い子の調味料の引き出しですが、今回Nさんの場合はあまり背の高い瓶や缶がなかったので、小さな調味料がたくさん入るように3段の引き出しにしています。

こういう段取りの現場は今までも少なからずありました。
それで、図面通りに設置場所ができあがっているかというとその通りになっている現場はどちらかというと、ちょっと淋しいのですが半分以下だったりします。
数ミリの誤差で済めばよいのですが、時には10ミリ以上も予定と変わっていたりして。
たいてい予定よりも広くなっていて、キッチンは設置できるのですが、隙間ができちゃう。
それで隙間をシリコンで埋めるわけですが、やっぱりオーダーで作るのですから、そのあたりはなるべくピッタリに作りたいところです。

かなぐやさんの真鍮六角棒コの字ハンドル

ハンドルはかなぐやさんの真鍮六角棒コの字ハンドルを使わせて頂きました。いつもながら凛として美しいハンドルです。

特に今回は監督さんとお会いすることができなかった。工事の段取りを取り決める人に会えないというのはなかなか厳しいことです。
そうなると、やはり設置場所はちょっと広くできあがったりしていましたが、多少調整することでどうにかきれいに納めることができました。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

こちらが背面の吊戸棚用の扉。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

引き出しもこのように作らせて頂きました。天板は集成材で大工さんが作ってくれています。そこに塗装屋さんがナラに合わせて、色を付けています。

その後、大工さんが作った背面の棚に合わせて引き出しと扉を私たちのほうで作らせて頂いて完成。
これで、キッチンがひとまとまりになりました。

ステンレスヘアラインとナラ板目材とモールテックスのキッチン

「あれっ、飯高さんの器だ!」「とても好きな形で、ここで暮らし始めたら使おうと思って、ずっと前に購入していたものなのです。イマイさんご存知の方なのですか?」「もちろんです。」

今回、このキッチンのお話の中で、工房まで打ち合わせにいらして頂く機会がありました。
その後にこのようなメールも頂いていたのです。
「今回は、キッチンではなくダイニングテーブルの事なのですが。
以前ショールームにお伺いした時に展示してあった、直径1300mmのナラのダイニングテーブルが忘れられず、オーダーしたいと思いメールしました。
お願いできますでしょうか。足はシンプルな4本足が希望です。」

ナラ板目材の円卓

ダイニングテーブルは5脚の椅子が定位置にきちんとしまえるように、ということで5本脚のテーブルなのです。

キッチンのやり取りの中で、並行してテーブルのお話も進んでいて、キッチンだけではなく、テーブルもナラ材で作らせて頂くことになりまして、キッチンとダイニングの目線がとても落ち着いた形になったのでした。

キッチン仕上
天板 ステンレスヘアライン
扉・前板 ナラ板目無垢材
本体外側 ナラ板目突板
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 オイル塗装仕上げ

ナラ板目のI型キッチン

価格:990,000円(制作費、塗装は施主様施工、設備機器費用は別)

ナラ板目の扉と引き出し

価格:480,000円(制作費、塗装は施主様施工)

ナラ板目の円卓

価格:330,000円(制作費、塗装は施主様施工)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は50,000円から、取付施工費は110,000円から)

オーダーキッチン「ステンレスバイブレーションとナラ板目突板を使った引き戸と格子戸のあるセパレートキッチン」

2019.07.23

201907230022019072300320190723004Mさんのところの残作業にお伺いしてきました。
工務店さんが作ってくれた配管隠しと家具の間にできていた隙間を塞ぐ板をつけてきたのです。
キッチンの位置を大きく移動することで出てきてしまった配管ですが、それを隠した部分は「この部分が思っていたよりも気にならないんです。自然と足がよけてくれる大きさと位置になったからなのか。」とうれしそうにお話ししてくださいました。
たしかに通ってみるとつまずいたりすることなく自然に通れる。
なるほど、ひとつ勉強になりました。
「高い位置のものを取る時は、ここを踏み台代わりにしているんですよ。ですので当初考えていたカウンターはやっぱりなくてもよさそう。」
そう、当初ここを通ると危ないだろうから、普段はここを塞ぐのように天板を渡してしまって作業スペースにしておこうかな、というお話が出ていたのですが、これならたしかに要らないですね。

作業後にふと室内を見まわしてみると、緑を見ながら家事をしたいっていっていたMさんのイメージ通りにこの季節の青々してきた木々の様子が目の前にあります。
この階に上がってくるまでも、棟内の落葉たちを清掃されているご年配の方々がにこやかに応対してくださいました。
こういう風が吹いている住まいは歩いているだけで心地良いです。
「学校のプール行かないの?」
「うん、今日はいいのー。」
今週から夏休みという双子のお嬢様たちは、私たちの作業中終始お母さんが作るステキなものをもぐもぐ食べたり、ごくごく飲んだりと、良いよね、こういう風景。
「今までの学校のプールがちょっと木陰の中にあったので、子供達には寒い日々が多かったようなんです。でも今度のところは暖かそうなので梅雨が明けたら。」
こういう暮らし方を見たいって思っていろんな家具を作っているのだったって、あらためて思えたのでした。

小学校での木工教室

2019.07.22

2019072200220190722003いろいろとご縁がありまして、チアキが通う小学校とはまだ違った丘の上にある小学校に行ってきました。
毎年夏休みの最初に子供たちに向けて、地域の大人たちが工作や遊びやゲームを教えたりする市内の大きなイベントの一環でした。
昨年の暮れくらいからお声掛け頂きまして、ちょうど家作りの大変忙しいお仕事をされている中で、同じく会長になってくださっていたエノキダさんが一緒に手伝ってくださるということで、ちょっと変わった教室を開いたのでした。
「それは、小箱を作って鉄染めしよう!」ということで、あられ組で小箱が作れるように、ブラックウォールナット、クルミ、アメリカンチェリー、ホワイトアッシュ、タモ、センなど普段家具作りであまってしまった材を新人のハラダ君が丁寧に加工してくれて、それぞれ好きな材で箱を作ったら、鉄分が煮出されたお酢を木に塗って仕上げる、という教室でした。
開始早々、たくさんの鉄釘を浸してお酢を沸かすので、室内は微妙なにおいで満たされながら、それでもみんな楽しそうに要領よく作業してくれました。
おかげで少し時間を持て余してしまいましたが、楽しんでもらえたようでよかったです。
お酢の匂いを嗅ぐたびに、「子供の時に小箱を作ったなあ。」って大人になっても思い出してもらえるとうれしいなあ。
25日にももう1校行くよ。お楽しみに。

食器棚のオーダー「複雑な間取りに合わせて作ったHさんのタモの食器棚」

2019.07.20

L型キッチンと冷蔵庫の位置がちょっと変わった間取りのHさんのキッチン。
先日取り付けた食器棚の様子を拝見しにお邪魔してきました。
こうして、使っている様子を拝見させて頂くとそのひと人それぞれのいろんなアイデアや思いが見られます。
家具自体が美しくあってほしいのはもちろんですが、使っている美しさが表れている家具はやっぱり魅力があります。
「イマイさんの家具をどう使っているかが見たいわ。」昔々、ご年配のおばあさまから言われた言葉がきっかけでした。
それからはなるべく私が見た通りの様子をお伝えすることで、私たちの形は私たちの工房だけにとどまるのではなくて、いろいろな皆様によって、洗練されより美しくなっていくのだなあと気づいたのでした。
だから、私たちが作る形が私たちらしさがあるのではなくて、今までお付き合いさせて頂いたみなさんの思いや暮らしかたが私たちの形を作ってくださっているのです。
工房のみで販売している陶子さんに作って頂いた別注カラーのmochaも一緒に使ってくださっているHさん。
奥様に食器棚のお手入れなどの細かいお話をしている間に、ご主人がササっと入れてくれた口当たりの良い軽めなコーヒー(で合っていますでしょうか。)を入れてくださいました。
ありがとうございます。

別注カラーのmochaは名前がまだきちんとなくて、印象としては朝焼けと夕焼けという感じです。
名前が決まったら、ウェブサイトでも発売を始めようかと思っております。

テーブルのオーダー「クルミとアイアン黒皮残し仕上げのダイニングテーブル」

2019.07.19

KDLの木村さんからまたまた複雑な形の家具の依頼を頂きました。
こうして組みあがるととてもシンプルで潔い形なのですが、ここにたどり着くまでがたいへん複雑でして・・。
クルミのなかにアイアンが入っているところなんかもうグッときてしまうのであります・・。
今日は、木村さんとクライアントのご家族皆さんでいらしてくださったのですが、私は朝から浦和のSさんのリノベーションが始まりますので、その事前打ち合わせに出かけておりまして、かろうじて帰りにご挨拶できたくらい。
製作を担当しているカイ君が細かい面取りなどの仕上げの打ち合わせをしてくれたので、これで完成させられます。
来週末納品です。
晴れますように。

あたらしいみち

2019.07.18

先日通勤するのに新しい道を見つけました。
新しいと言ってもしばらく前からできていた道で、チアキの通っている陸上クラブの練習がある公園に、毎週彼女を連れて行っているアキコから以前に聞いてはいたのですが、いったいどこの道なのか分からずじまいでした。
新しい地域に引っ越したこともあって、慣れない通りを自転車だったり、駆け足だったりでうろうろしながら通勤していたのですが、どうにも今まで通っていた田んぼの真ん中のように身持ちがゆったりとこないものでして、日々道を変えては、ふーん、ふーんと喜びとも何とも言えない感想を抱きながら走っておりました。
いくらかおもしろい道はあったのです。
線路を並行して走る用水路に蓋をした道路は、歩行者と自転車しか通れなくて、ちょっと広い裏路地のような感じで、洗濯物が干されていたり、急に幼稚園があったり、その会社しか横断できない秘密めいた道路になっていたり、この時期はうっそうとしてトンネルになってしまう地点があったり。夕暮れを過ぎた頃にはお茶碗を洗うような音がきちんと響いてくるような通りでした。
でも、その短い通りが終わってしまうと、またみんなせかせかして走る車どおりの多いところに戻ってしまって、私まで相変わらず気持ちがせかせかしてしまう。
そんな時に、娘たちが通っていた幼稚園の裏のサイクリングコースからそのまま河川敷へと抜ける道があったのでした。(通っていいんだよね。)
そこらに低い草が生えた土の道をしばらく走ると相模川を渡る橋を2本くぐり抜けられて、さらには小田急線も潜り抜けて、そのまま道は土から小石へと変わると、間もなくアキコが言っていた道にぶつかったのでした。とても広いけれど車も居ない気持ちの良い舗装された道。河川敷の釣り堀のそばだからか猫たちは心地よさそうに寝そべり、その先の加工に釣り糸を垂れるおじ様たちをへぇと思いながら通り過ぎると、気が付くといつも車で走っている道路たちがすぐ横にあるのでした。
その様子がどうにも気持ちよくて、ジャンクションを急ぐ車の音に負けないくらいしっかりと揺れる葉っぱがサラサラいう音を聴きながら南下してゆくのは何とも気持ちが良いのでした。
巨人のようにそびえたつ橋脚の脇を走り抜け、今まで知らなかったとてもきれいな公園も通り抜け、気が付くといつも渋滞している橋のそば。
ここで終わりかな、と思える場所のその向こうを見ると、まだ奥にきれいな道が見えました。
小道からトンネルに入り、トンネルで寝泊まりしていて今は留守にしていたホームレスの人の住まいを横断し(パンク修理、包丁研ぎ500円)、圏央道の下の誰も通らないきれいな道路を走っていくといつもと違う裏側から見る倉見駅にたどり着いたのでした。
へぇ、すてき。
自分の住む町って、これほど長く住んでいてもう自分はこの町のことを何でも知っているような気持になっていても、やっぱり知らない通りはたくさんあります。
人の思いってやっぱり自分勝手なものでして自分が見たいと思うものはよく見えるけれど、必要と感じないと見えていても見ていないのだなあ。
見たいものには一生懸命ピントを合わせるけれど、その周りは、見たいものだけが際立って見えるようにぼやけて見せてくれる。(自分なんか見たいものも眼鏡が無いと見えづらくなってきてしまいましたが。)
もしかしたら、ぼやけてしまう中にとても大切なものがあるのかもしれないけれど、今の私には見えていないとしたらきっとそれを知るのは今ではなくて、知るべき時が来るはず。
そうして少しずつ前に進むことができているのではないかと、新しい道を走りながらぼんやりそう思ったのです。

オーダーキッチン「Kさんに感謝。」

2019.07.18

20190716002海の近く、ソラの近く」のキッチンを作らせて頂いてから14年。早いですよ、時間が経つのは。
あの頃は、食器洗浄機さえも知らなくて、配管の図面を描くことさえ知らなくて、いろいろな工務店さんに応援して頂いて、また叱られたりして、また食器棚をご注文下さったお客様がシステムキッチンメーカーの営業さんで納まりを教えて頂いたりして、いろんな道のりがあって今こうしてキッチンを作ることができているのです。
こうしてここまで来ることができたのは、Kさんのご主人がたまたま私たちの工房にふらりと来てくださったこと、そしてその時に(私は留守にしていたのですが)父が工房にたまたま居て話を聞くことができたこと、(そしていろいろ話を聞いてみると、新居の工事は始まってしまっているのに、その時にKさんのキッチンを作る予定だった工房さんと急に連絡が取れなくなってしまったおかげで)などなど、Kさんと出会うことができたいろいろな偶然が重なって、私たちのキッチン作りが始まったのでした。
いろんな気持ちがずっとつながっているって信じられることばかりです。

鉋がけ

2019.07.14

_DSC3504
おとうさんが打ち合わせから帰ってきた後、気になっていたキッチンと物入の扉の調整の時間です。
框組の扉たちはこの梅雨空続きで膨らんでこすれあってしまっていました。
チアキとハルカが扉を押さえて、お父さん、そんなに暑くない午後でしたがタオルを巻いての作業です。
「はい、終わったよ。」
Tシャツの色を変えながら、報告してくれました。
扉が「すっ。」と合う感じっはやはり心地いいなあ。
こういう感覚が揃っていく感じが、暮らしを整えていくということなのかなと日々感じるのです。
おとうさん、ありがとう。

こんにちは、内田さん。

2019.07.14

2019071400220190714003今日は内田雄介さんの自宅で打ち合わせということでお邪魔させていただきました。
ただいま内田さんからはうれしいことに4組のお客様のご相談を頂いておりまして、今日は藤沢のSさんのキッチンバックカウンターの打合せでした。
内田さんのバックカウンターをもとにいろいろとSさんにとって使いやすいかたちをイメージしながら良いかたちを見つけていくためにお話をする最後の日でした。
来週に現地を確認していよいよ製作が始まるのです。
内田さんとSさんでキッチンやバックカウンターの中を開けたりしながら打ち合わせを進めてくださいます。
私は後ろで見ながら、ああ、そういえばこういう納め方で作ったんだなあ、なんて懐かしくなったりして。
よいかたちができるように頑張ります。

内田さんのキッチンは6年が経ちましたが、「どこも不具合なく使えていますよ。」とうれしいご連絡。
この時期特に湿気が多いので、木の動きが顕著です。
我が家も引っ越して2ヶ月で扉が伸び始めて、どうにも調整の範囲を超えてしまって木端を削らないともう納まらなそうですので、帰ってから手を入れなくては。

オーダー家具「黒皮残しのスチールとチェリーの赤茶色の無垢を用いたワークデスク・ストック棚などの店舗バックヤードの家具たち」

2019.07.12

2019071200220190712003201907120042019071200520190712006201907120072019071200920190712008「わぁ、いいですね、いいですね。」とマイズミさんがうれしそうにしてくれて、お仕事がひと段落したムラカミさんもいらしてくださって、全部きちんと収まったことを確認して頂いて、これで完了。
ここは、横浜にあるハドソン靴店さんのシューラウンジ。マイズミさんが設計した空間に私たちの家具を招いてくださいました。
今回作らせて頂いた家具たちは主にバックヤードで活躍する家具ばかりですが、どれも個性的な表情に仕上がっています。オヌマさんの黒皮鉄の表情。KUMAさんのロートアイアンのハンドル。チェリーの赤褐色にシナの単色にナラの深い褐色。チェリーもシナも絹のようにキラキラしていて、ナラは導管に入った色がとても深みのある仕上がり。
どの家具たちもすてきに良い表情!
バックヤードに置いておくのはもったいないよね!とお二人。
オープンしたらすてきな靴を考えているのだそうで、それは、ふふふっ、楽しみです。

食器棚のオーダー「アメリカンチェリーのオープン吊戸棚と家電収納部があるキッチン背面収納」

2019.07.11

20190711002「KUMA鍛鉄工房さんのハンドルが見当たらないのですが・・。」と、事前打ち合わせの時に昨日ノガミ君がそういいました。
おぉ、頼んでいなかった・・。
このところKUMAさんのハンドルが大人気でして、うっかり頼んだと思っていたのは先日納品したSさんの分だった・・。
すみません、Oさん。
今日は本体だけということで、再来週にはお伺いできると思いますので、今しばらくお待ちくださいませ・・。

テーブルのオーダー「直径1300mmのクリの天板とオリジナルデザインのスチール脚のある円卓」 :家具屋の家づくり

2019.07.11

_DSC3406ダイニングテーブルと椅子を考えるにあたって、フクハラさんと相談していたのは円卓にしようか、ということでした。
私自身今まで円卓での暮らしというのはなかったことでしたが、ここ最近このようなテーブルを作らせて頂ける機会が多くあり、また工房でも来客の際には活用していたものですから、その良さは心得ておりました。
もちろんつくる円卓はlibraです。
実際に自分の暮らしに取り込むことでどんな印象なのかを見知っておきたかったのです。
サイズも標準の直径1300mm。最初はどのくらいの大きさにしたら良いかをフクハラさんと悩んだのですが、1200mmが良いのでは、という彼の意見を押し切って、私たち家族はみな体が大きいこともあるので1300mmにしたのでした。
もし、あの空間に大きすぎると感じれば、ひとまわり削ろうかなと思っておりまして。
使ってみると、1300mmという大きさは、私もアキコもそして次女のチアキ(ハルカはもう自室できちんと勉強するようになりました。)もここで書類やノートを広げて書き物をするので、このくらいの大きさがやはり使い勝手が良いです。

アイアンはつやを抑えた銀色で仕上げ、天板はクリを使っています。
タモに近い表情ですが、少し色が明るめで導管も思ったよりも深くないので、ものを書く時の不便はないですね。
ところどころにその明るさが集まったような黄色みのあるシミのような表情が現れますが、その印象も不快に感じることはなく、クリの表情としてとても気持ち良い印象です。
このテーブル、使ってみて感じるのは、音が硬いのです。
先日、カトラリーケースのことでも触れましたが、こちらのテーブルは天板から足に音が伝わる時にほんのり音が硬く聞こえます。そこがもう少し柔らかい音だったらよかったかな、と思えた部分です。
五本脚はうまく機能していて、脚の伸ばしても、鉄脚に当たることがないのがうれしいところです。
脚に関してのちょっとした悩みどころは、脚元に傷防止のフェルトを貼るのですが、脚と床の設置面積が小さいので、テーブルを使っているうちにフェルトの粘着がずれていつの間にか剥がれてしまう、というところでした。
特に直径が1300mmあるので、片側で肘をついて強く体重を掛けると、テーブルはてこの原理でちょっと傾こうとします。それを繰り返していると、フェルトがずれやすくなっちゃう。
自宅の床材はアカマツなのでそれほど堅い材ではないため、おかげであたりは浅い凹みがちらほらと。
熱湯をかけてはプクプクと戻すのですが、いい加減これはよくないと思いまして接着剤をフェルトに含侵させて貼り付けることで、うまく固定させることができたのでした。

椅子も合わせてクリで作っております。
デザインはcafeの形を基準にサイズを少し大きくして、座の印象をいつもと変えております。
このcafeの背は、3mmに挽いた材を3枚、型にはめて三層にプレスして作るのですが、背中のあたり具合がほどよく、食事の時にはリラックスして座っていられる良さがあります。
座面は、今回あきる野のFUJITAKE WORKSさんのご提案で「左右だけマチを取って、前後は包んで張りましょう。」という形で張って頂きました。
おかげさまで、左右は角が立った仕上がりで、膝裏が当たる前はなだらかな当たりになりました。

この家具たちを使い始めてみると、思っている以上に長い時間をここで過ごしている気がするのです。
肌への当たりかたが優しい仕上がりにできたからでしょうか。
よい形です。

結婚後しばらくしてこの町できちんと腰を据えて暮らし始めた時に作ったケヤキで作った今までのダイニングテーブルは今では工房でみんなの作業机のうちの1台になっています。

オーダーキッチン「表情豊かなナラ無垢材を用いたダイニングカウンターのあるペニンシュラキッチンとハンドルが特長のある背面食器棚のお引渡」

2019.07.09

2019070900520190709006引渡しって言っても、もう住んじゃっているのですが、工事の完了後にお伺いできていませんでしたので、あらためてNさんのところにご挨拶に伺ってまいりました。
ご主人と奥様とで行なった塗装は、手触りも良く仕上がっていてとてもしっとりしていました。
「イマイさん、すみません。先日ようやく引っ越しの荷物が片付いたのですが、まだバタバタしていて散らかっているところもあったりしていて・・。」
でもそういうふうに気持ちよく使ってくださっている様子がよく見えるので、それはそれでよいのです。
シンク下にシャワーホースの水受け容器をつけて、スライドレールのゴムのストッパーの説明をして・・、と、そのほか細かくて分かりにくい部分をご説明させて頂き、無事にお引渡しとなりました。
ご主人も奥様も物を作ることが大好きで、物を作る過程における楽しさや難しさをよく分かっていらっしゃったお二人ですので、とても楽しく仕事をさせていただきました。

このお仕事中に偶然電車でご主人と一緒になり、物作りの楽しさや大変さ(ご主人は大変お忙しく飛び回っている服飾のデザインのお仕事をされています。)を道中いろいろ聞かせて頂けたり、打ち合わせをさせていただいたご自宅で聞かせて頂いた大きなスピーカーから流れていたiron & wineの優しい歌声などとてもうれしい思い出です。

今日はご主人にお会いすることはできなかったのですが、また暮らしが落ち着いた頃にその様子を拝見させて頂けると嬉しいなあと思いながら帰ってきたのでした。

オーダーキッチン「オーダーキッチンにあとから電気オーブンを組み込みました。」

2019.07.09

2019070900220190709003先月に「ぼくらを育ててくれる人」の目白のTさんからご相談頂いていたオーブンの設置工事にカイ君とカナイ君とで伺ってきました。
設置場所についていたワイヤーシェルフはシンク下に移動して、一緒に1枚シェルフを追加して、シンク下は使いやすくなりました。
本来このワイヤーシェルフは固定式なのですが、木の受け材をつけることで簡易的にスライドして使えるようにしています。
レール付きのワイヤーシェルフだと奥行きが深すぎてシンク下には入らないのですが、この固定式のものならどうにか設置可能。
オーダーだからできた形なのでございます。
オーブンはもともとオーブンを組み込む寸法よりも一回り大きなスペースにしていたので、新たに不燃材を使った側板や地板を追加して、そして排気が循環するような通気口を設けて設置完了。

これでまた新たな気持ちで使い始められます。
いつかここでいろんな人が集まってお料理する機会が増えたりしたらすてきだなあと思うわけです。
ありがとうございました、Tさん。

食器棚のオーダー「家電収納と根菜収納のあるクルミのキッチンバックカウンターと吊戸棚」

2019.07.07

20190707002相模原のHさんのところにご挨拶に伺ってまいりました。
ようやく太めの三毛猫さんに会えましたね。
次行くときは、もっとそばに来てくれるかな。

最近は湿気が多い毎日なので、自宅の建具がこすれあうくらい伸びてしまっていて、今度削らないといい加減使いづらくなっていて。
Hさんの食器棚もクルミ材を使っている部分で故障がないか心配しておりましたが、支障が出るような動きは出ていなくてひと安心。
と思ったら、スライドテーブルに多少不便があったので、ちょっとお預かりして加工することに。
また、1~2週間したらお伺いしますね。

それと、Hさん、木工教室へのご参加楽しみにしていますよ!

キッチン収納 スライドワイヤーシェルフ :家具屋の家づくり

2019.07.05

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5月に完成した我が家。引っ越してきて約2か月が過ぎました。
今まで、製作例でお客様のご協力の元、キッチンや家具の形をご紹介させていただいていましたので、自邸の形も少しづつお伝えしていこうと思います。
興味がある方は読んでいただけるとうれしいです。

キッチンのコンロ下は、スライドワイヤーシェルフを3段使った収納にしました。コンロ下をガスオーブンは付けない方・オープン収納にする方はこの形を選ばれる方は多いです。調理器具に埃がつくのを気にされたり、見た目が好きではない方は引き出し収納にされますね。
今までの皆様の製作例などを見てきて、どんな収納なのかわかっているつもりでしたが、暮らし始めて使ってみて、気づいた点がありました。

我が家のフライパン・鍋を数えると、全部で大小17個ありました。(土鍋は入れてないです。多いのでしょうか、実家もこのくらいありましたので、相場がわかりませんが。)その中で、コンロ下に入れたいものは、フライパンと重い鍋類でした。
使う場所との最短距離の動線になることを優先しました。
収納場所の高さを考えるとき、「与えられたスペースを最大限収納に活用できるように」と優先して考えました。
うちのキッチンは高さ90cmです。(私が身長172cmありますので、高めなのです。)
スライドワイヤーシェルフは600mmのものになりました。(ここの収納の大きさは、選んだガスコンロの操作盤の大きさと比例し、同じ大きさになります。うちは、ノーリツ+doの750mmを選びました。)
ここに収納したいものは、乾燥させたいもの(まな板やボールなど)、火の元にすぐ出せるフライパン類でした。
1番重いものは、OIGENの鉄鍋重さ5㎏・高さ17cm、揚げ物鍋 高さ約19cmのものでした。これを1番下の段に収納したい、あとは、フライパン類が納まるようにと各引き出しの高さを決めていきました。
実際に使ってみて、すぐ取り出せて火の元に出せるので使いやすいです。以前は鉄鍋を開き扉の重ねた1番下にしまっていたので、正直時々しか使っていませんでした。今は毎日のように夕ご飯作りに使っています。取り出しやすいということは大切なことなのだなと実感しています。また、鉄鍋はなるべく通気がよいところにで保管してくださいとありますので、長く使っていくためにもよかったなと思います。
まな板も洗って拭いて木肌が湿っていてもすぐ隠せる場所に置けて、ここに置いておけば乾くのでよいです。

ただ1点、1番下の段と床の間が1番下ぎりぎりに付けたとしても3cmほどは空間ができます。(スライド金具を付けるため必要だそうです。)ここの掃除は、引き出しを付けたまま掃除機で奥まで吸うのはどの機種でも難しいと思いますので、ここの鍋を一旦出して、引き出しを外しから掃除機をかけます。(1番重いものをここにしまったのに、それを毎日するのは嫌なので、週に一度くらいしか私はしていません。笑)
収納量よりも日々の掃除のし辛さを気にされる方もいらっしゃると思いますので、気になる方は注意された方がよいかと思います。
この場所を床が見えないように木を回す方もいらっしゃいますし、もう少し高さを挙げて、収納のかごを入れる方もいらっしゃいました。
皆さんいろいろな形があります。
今はオーダーキッチンで目にすることが多くなったスライドワイヤーシェルフ。
家具屋の妻が使ってみて気づいた点を伝えさせていただきました。どなたかのお役に立つ情報になっていればうれしいです。

夏のクレミル 「お盆を作ってお外に出よう!」 木工教室のお知らせ

2019.07.04

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「イマイさん、夏休みに木工教室はありますか?」と、今年も何組かのお客様からお声をかけていただきました。
そうですね、夏休みですもんね。ということで、開催します!

「夏のクレミル-木工教室-」
 今回は作家さんのワークショップやクラフト市はお休みです。ひたすら木と向き合って何かを作る2日間です。

【詳細】
日時:8月3日(土)と8月4日(日)の2日間の10時~17時(告知が遅くなってしまいすみません。)
   1日5組、2日間で10組限定(先着順としますが、応募多数の場合は抽選とさせていただきます。)
場所:フリーハンドイマイ1階工房にて
費用:参加費として、1,000円を頂きます。トレイを製作される方は参加費込みで5,000円になります。
準備:・動きやすく汚れても良い服装でお越しください。夏だからと言ってサンダルはNGです。
    また、できればズボンは長いパンツ(ハーフパンツでも可能ですが、けがに注意しましょう。)で、ひもが下がっているような形のものはなるべくお控えください。
   ・水筒(お茶やお水はご用意しますが、氷が少ないので、保冷水筒・マグなどをご持参ください。)
   ・タオル(汗拭き・手拭き用)

【形について】
今年の形はお盆(トレイ)を考えました。
うちには今までお盆がなかったのです。チイがお友達を連れて来た時に「一緒にお外でお菓子食べたい。」と言いました。
その時は大きめの木のお皿を代わりに使いましたが、お盆ががあるといいなと思いました。
毎日見ている景色なのですが、縁側やベランダに出て少し過ごすだけで、気分が変わり気持ちがいいです。
自分たちで作ったお盆を使えばさらに気持ちがよいと思います。。
トレイといっても、運ぶ道具としてだけではなく、A4サイズの用紙が入るので、お子様から学校の書類を受け取るポスト代わりにしてリビングに置いたり、革を張ってオリジナルの形にアレンジしたり、コーヒーや紅茶セットを置いておく収納にしたり、工夫次第で色々と活用できるものになります。
「お盆はあるからいらないや。」という方は、必要な形・好きな形を作ることができますよ。
工房には家具製作時に余った無垢材が多くありますので、その端材(1枚200円~1,000円くらい)をご購入頂いて、木のお皿やまな板などの小物を作ることができます。
端材の場合は事前に形をご連絡頂く必要はありませんが、トレイなどのある程度の量の材を使って何かを作りたい場合は、事前にメールにてご連絡をお願い致します。
作りたいものの具体的な形・デザイン画を描ける範囲で構いませんので、書いて送って頂きたいと思います。
2日間で製作可能か、また新たに材料を用意する必要があるかどうかを打ち合わせさせて頂きます。

【お申込み】
以下のメールアドレスから、お申し込みください。
家具に関するご相談のページ

こちらのページに以下の内容をお書きください、
「お名前」
「メールアドレス」
「ご住所」
「連絡先」
「作りたいもの(ご相談内容の欄にご記入ください)」

*お申し込みの締め切りは7月21日(日)の夜までとさせて頂きます。

皆様よろしければご参加くださいませ。

マツとスギを使ったカトラリーケース

2019.07.04

20190704001自宅の引き渡しの時に、「この床材が少し余りましたのでよかったらイマイさんお使いください。」と加賀妻さんにそう言われまして、ずっと片隅に置いていたのですが、そういえばアキコがカトラリーを入れるケースがほしいって言っていたのを思い出しまして、ここにいらして頂く皆さんにお見せする良い機会でもありますので、材の薄さを生かしてケースにしました。
ちょうど工房に古い古い私が入社する前から残っていた杉の縁甲板も余っておりましたので、こちらも使って7つのケースを作ってみました。
うん、きれいに納まるってやはり気持ちが良いです。
仕切りが入っているほうは杉で、柔らかいから作るのはなかなか手間が掛かりますが、できあがると表情も良く清々しい香りがします。
大きく使っているほうは自宅の床材の赤松で、パインのような甘い香りはなく、また肌触りもそこまでしっとりはしていないのですが、ほどよい硬さできれいな表情に仕上がりました。
今までは樹脂のケースに食器が触れ合うカツっていう硬質な音だったのですが、木に当たってコトってくもるように響く音が優しいよね、ってアキコが言っていて、なるほど暮らしていくってこういうことなのかなと思えたのです。

ソファ

2019.07.03

「イマイさんはソファを作りますか。」と時々聞かれることがあります。
張り包んだソファってなかなかその良さを伝えづらくて取り組んだことはないのですが、長椅子のようなソファは納戸が作ったことがあります。
ぼくらの椅子」のKさんの長椅子や「信じて頼ってくださる」のAさんの椅子など。やっぱりソファっていうよりも椅子ですね。
もう少しソファというクッション性のある椅子を作りたいと思いまして、いろいろと考えております。
今回、あきる野のフジタケさんとお知り合いになることができたので、いろいろと座り心地を探りながら、サイズや素材を選びながら良い形を目指しております。
それでいて、軽快で質素な形にしたいと思っておりまして、そのための試作をノガミ君とあれこれ考えているところです。
まずは背の構造をどうしようかと。

アイ

2019.07.03

起きたね。
雨だね。

ロートアンアンのオリジナルツマミ

2019.07.03

KUMAさんに今回Sさんの食器棚のために作ってもらったオリジナルのツマミ。
槌目の素朴な印象が心地よい形でした。
引き出しに使うにはちょっと小ぶりですが、扉にはこういう小さな形が良い印象です。

オーダーキッチン「Kさんのナラのペニンシュラキッチンのリメイク」

2019.07.02

20190701002木はねぇ、動くよ。
この時期は湿気を吸ってギシギシと扉同士が擦りあうくらい。それでも、手触りだったり見せてくれる優しい表情だったり、手間が掛かってもそばに居たいって思えるキッチンを作るきっかけはKさんたちがくれたのでした。
まずはありがとうございました。

雨の日曜日 +do

2019.07.01

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お父さんはお仕事、ハルは部活、チイは午前中習い事がある予定だったのに雨で中止の連絡があり、用事がなくなってしまいました。
時間ができたらやってみたいと思っていた、+doのダッチオーブンで料理を作ってみること。
お魚をひっくり返さなくても両面焼ける、そこでパンを焼いたりできるなんて、約20年ぶりに新しいガステーブルを使うと機能がいっぱいで驚きました。

チイのリクエストでガトーショコラを焼くことにしました。
「自分で作ってみたい。」と言うので、じゃあレシピ見て何が必要か用意してみな、と伝えると、ほぼ道具を用意できていました。今までお菓子作りをする時はハルがメインでやることが多かったのですが、ちゃんと見ていたんだなと感心してしまいました。

高さ90cmのキッチンでは身長150cmのチイには高めですが、頑張っていました。
13分焼いて13分置いて出来上がり。
オーブンよりもしっとりと焼きあがった気がします。
美味しくできました。ごちそうさま、チイ。

Tさんのアイランドカウンター:スタッフ ノガミ君の制作日記

2019.06.30

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Tさんの家具はアイランドカウンターということで、キッチン側は作業性を、リビング側は収納力を、側面はコンセントと折りたたんで収納できるサイドテーブルと、四面にそれぞれお客様の生活にあった機能が備わっています。
機能だけではなく見た目もよくなるように、木目の割り付けにも気を使いました。
どのお客様の時もそうですが、自分が格好良いと思う木目の見せ方とお部屋の雰囲気とマッチするか、また、お客様の好みに合うかどうかというのは、工房では想像しながら製作しても、実際に取り付けに行かないとわからない部分なので、難しさと緊張が伴います。
Tさんお宅は自然光が良く入り、風通しが気持ちいい平屋だったのですが、タモの木目と色合いが良く合っていて、お部屋に馴染んでくれたと思います。