熱情

「タモ板目とステンレス4.0ミリバイブレーション無垢材の壁付けキッチン」

茅ケ崎 K様

design:Kさん/daisuke imai
planning:Kさん/daisuke imai
producer:kenta watanabe
painting:kenta watanabe

キッチンとダイニングテーブルの様子
今回はこのキッチンと一緒にダイニングテーブルやソファ、テレビボードなどを作らせて頂いたのです。
厚み4ミリのステンレスカウンターとタモの木目が美しいキッチン
厚み4.0ミリのステンレスバイブレーションのカウンター。当初は5.0ミリにするかどうか迷ったのです。個人的には5.0ミリのほうが溶接の歪みが出ないので安心なのですが、この大きさなのでかなり金額が高くなってしまうことと、この長さで1ミリ厚みが違うと、重量が大きく変わってきます。この2階に上げることができる自信がなかったのも4.0ミリにした要因のひとつです。

設計士さんであるKさんからキッチンの相談のメールを頂いた時に添付されていた図面を見て、私は苦笑いというかへんに汗をかいてしまったのでした。

Kさんの図面はとてもきれいな図面でした。
こういう言い方をすると、なんだ生意気なヤツめ、という感じがしないでもありませんが、キッチンや家具が木賃と書けている設計士さんってなかなか少ないように思えるのです。(どこかでも書いたかな。)
奥行が900ミリ近い扉の収納や、幅600ミリ以上もある片開き扉やいろんなところがトメになっている形などなど・・。
それをいかに工夫して実現できるかを考えるのが私たちの仕事だと思うのですが、それを実現しても使いにくいのでは、と思える形が時々あったりするのです。
でも、Kさんの図面は見ていてとても使いやすそうなことが分かったのでした。
そして、その一つ一つの形がきちんと理由があってその形になっている美しい形だったのです。
なので、図面を見ただけで、わあ、きれいな形だなあ、と思ったのですが、ひとつだけ冷や汗をかいてしまうような素材が入っていたのでした。
「カウンター:ステンレスバイブレーション仕上げ t=4.0mm」で、サイズが650ミリ×4320ミリと書かれていました・・。 そして、図面の右下には、「2階キッチン詳細図」と書かれていたのでした・・。
どうやって2階に上げようか・・・。

引き出しの様子
キッチン一番左の引き出しの様子。
引き出しの様子
キッチン一番左の引き出しの様子。
内引き出し
キッチン一番左の引き出しの様子。ここはKさんのイメージ通りにうち引き出しにしています。内引き出しにする時に少し迷うのが、その引き出しをプッシュ式にするか、ソフトクローズにするか・・。取り出す位置にもよるのですが、手が入りづらい時は押せば出てくるプッシュ式が使いやすいと思っていて、手を入れやすい時(あまり下の位置ではない時)はソフトクローズが良いかなと思っています。今回はプッシュ式。
引き出しの様子
その内引き出しと最下段の関係もKさんらしいデザインをしかたで、プッシュ式の内引き出しを少し奥まって取り付けたので、最下段の手前に背の高いものがしまえる工夫がされています。内引き出しが奥まることで全開しないデメリットと、背の高いものが置けるメリットのどちらを優先するかでその人にとっての使い勝手も変わってきますね。
ガスコンロはノーリツのプラスドゥ。
ガスコンロはプラスドゥ。私の自宅も同じものを使っていますが、やはり全面五徳でそのデザインできちんと納まっているものなので使いやすいのです。
オーブンも同じくノーリツのコンビネーションレンジ
今回はコンビネーションオーブンを入れています。皆さんご存知だと思いますが、念のため。コンビネーションオーブンを入れる際は各メーカーでガス管の位置や排熱口の規格が違ってくるので、コンロとオーブンは同一メーカーにする必要があります。また、電気オーブンなどを入れる場合は、排熱スペースを設ける必要があるので、設置場所に制限が出てくることもあります。

4ミリでこのサイズでシンクがくっつくと100kgは越えちゃうなあ。それにこの厚みだとあまりコシが無いからそのまま持ち上げるとぐわんぐわんたわんじゃうし・・。
5ミリくらいあるともう少ししっかりするのだけれど、それ以上重くなるのはまずい、いやあまずいなあ。
クレーンなんて手配したことがないし、何人いれば上がるかなあ・・。
それに、4ミリだとシンクの溶接部分に仕上がりがきれいと評判の良い高橋さんでもうっすらひずみが出ることがあるからなあ・・。
なんて、さっきの美しい図面があっという間に頭を悩ませる図面になっていったのでした。

引き出しの様子
コンロ右隣の引き出し。
引き出しの様子
コンロ右隣の引き出し。
引き出しの様子
コンロ右隣の引き出し。
引き出しの様子
コンロ右隣の引き出し。

それから、Kさんのご主人と奥様(お二人とも設計士さん)にいらして頂いて、ほぼ完成された形でしたが、私たちのショールームを見て頂きながら、細かい部分をKさんのご要望に合わせて再度かたちを考え直していきます。
でも、頭の片隅(と言うか半分くらい)には常にどうやって持ち上げようかしら・・。という思いが渦巻いていたのでした。
さらには建築地は茅ケ崎ということで、地図で確認させて頂くとやはりちょっと入り組んだ住宅街。茅ケ崎は、散歩したりサイクリングするのはとても気持ちのよい町ですが、車で行くのは道が狭くてくねくねしているのでなかなか厳しい土地なのです。

そのようなわけで、形を決めながら私が心配している点もいろいろとお話させて頂きました。
するとKさん、「分かりました。工務店さんにも搬入について私のほうから聞いてみますね。」とおっしゃってくださって、ありがたいのでしたが、個人的には全然重量が軽くなる1.2~1.5ミリの板を使って作る形でも十分シャープな表情は出ると思いますがというお話もさせて頂いたのですが、やはり4ミリは譲れないそうで・・。分かりました、頑張ります。
そして、もう1点難しい納まりになりそうだったのがレンジフードの納まりでした。
今回はキッチンを設置する北側の壁は屋根の勾配が出てくる部分でもありまして、本来メンテンナンスしやすいようにレンジフードのダクトが目視できる納まりにするのが一般的なのですが、屋根の勾配に重なってきそうなので、これは工務店さんと綿密に打ち合わせておかないといけないなあと、ちょっと不安もあったのでした。
というのも、工務店さんによっては仕事の関わり方がかなりばらつきがあって、毎回違う工務店さんとお付き合いすることの多い私たちは結構ドキドキしているのです。

水栓器具はクリンスイのF924ECO
シンクの様子。Kさんは設計士さんなのですが、見事なほどヒューマンスケールを熟知していらっしゃって(なんていうと偉そうですが)デザインを大切にしながらも使い勝手を優先させて美しくまとめてくださるのでした。ですので、使いにくい、という部分がなく、私たちの提案も柔軟に受け入れてくださって、とても作り甲斐のある形にさせて頂けたのでした。うれしいことです。
板金シンクの洗剤ポケットには無印のステンレスシンクラック
洗剤ポケットはいつものサイズ感です。
シンクに引っかけて使うオリジナルの水切りプレート
今回はちょっと変わった水切りプレートを作りました。前後にツバがついていて、ワークトップよりも少しだけ下がった位置にプレートが来るようになっているのです。いつものプレートの場合はシンクに段がついていてそこに乗せる形になるのですが、段がつくと水が溜まるからその都度掃除するのが・・、ということで、シンク自体はシンプルな形にして、水切りプレートから流れた水がワークトップ上に溢れてしまうことがないように一番下げたのです。
シンクの下にはゴミ箱を収納する引き出し
ゴミ箱は普段は手前の小さなふたが開いて、ゴミ袋などを交換する時は大きくふたを開けられるというタイプのもの。また、ゴミ箱をしまう引き出しにする時は掃除がしやすいように、写真だと分かりづらいのですが、白い化粧板の引き出しではなく、スチール製の引き出しを使うことが多いです。それがなぜかは今度聞きに来て下さいね。

そこでKさんに今回はどこの工務店さんが施工してくださるのかを確認すると、葉山工務店さんでした。
葉山さんというと、6年前に友人である設計士の福原さんの自宅のリノベーションの時に施工していたのが葉山さんでしたね。
あれからだいぶ時間が経っておりますが、あの時の納まりを見ていましたので、その葉山さんなら安心です。
でも、あの時は社長さんにちょっとご挨拶させて頂いただけだったから今度の現場はどんな感じなのだろう・・。

BOSCHの食洗機の様子
今回ちょっと特殊な納め方をしたのが、食洗機の巾木部分です。なるべく存在感が出ないようにということで、フロントオープンとして稼働する部分に干渉しないような形状でクランク上の巾木を作っています。さらにBOSCHのこのタイプは動作状況が床に投影されて表示されるタイプなので、その投射位置だけ隠れないように工夫して作っています。制作を担当した渡辺君はなかなか苦労していました。
BOSCHの食洗機
開けるとこのような感じです。
引き出しの様子
BOSCHの食洗機右隣の引き出し。
引き出しの様子
BOSCHの食洗機右隣の引き出し。
引き出しの様子
BOSCHの食洗機右隣の引き出し。
引き出しの様子
BOSCHの食洗機右隣の引き出し。
4ミリのステンレス板の印象
そして、一番右だけは大きめの扉になっています。
端の扉はエアコンの隠ぺい配管の通り道
開けるとこのような感じ。物が少ししまいづらいスペースです。なぜこのようになっているかというと、上の吊戸棚内に取り付けたエアコンの配管がここでちょっと露出する形になっているためです。そこにアクセスしやすいようにここは収納を作り込まずにこのような広いスペースにしています。

こうして、プランが決まってドキドキしながら現場に向かいます。
場所は駅の南口から少し歩いたところにある2つの道が交差する角に建つ家です。住宅地なのですが、それなりに車が通る場所でした。ちょっと心配ですね・・。
「こんにちは、今度キッチンとソファの制作を担当させて頂くフリーハンドイマイと申します。」と現場の中をのぞくと、貫禄のあるおじさんが出てきて、「あれ、家具屋さんかい。」と気さくに応じてくださいました。この方は棟梁で、「おーい、Iさーん。」となかに声をかけてくださって、出てきたかたがひょうひょうとした印象の私よりも一回りくらい年上に見える監督のIさんでした。
「イマイさんかい、よろしくね。」とやはり棟梁と同じように気さくな方で、安心させてくれる何かを持っていらっしゃる。
しばらくしてKさんご夫婦も自転車でいらしてくださって(ご近所に住まわれているのだそうで)。それで、事細かに配管の位置や吊戸棚の納まりを確認していきます。
今回は、レンジフード以外にも吊戸棚が付く部分の壁だけを付加したり、エアコンの配管を交わしたりと、細かい造作がシビアだったので、こうして細かく打ち合わせしてくださる監督さんだととてもありがたいのでした。
そして、「天板でしょ。大きいもんね。サッシが入る前にこの開口から上げちゃいましょう。」と言ってくださって、「その時はみんなで手伝いますから。」とも言ってくださいました。
「まあ、その時期に上げちゃうと床張るのに邪魔になっちゃうけれど、それしかないものね。」とにこやかに応じてくださって、大変ありがたかったのです。
そういうサポートが得られた安心感もあってそのあとの段取りはスムーズに進みます。

レンジフードは低天井タイプの富士工業製
こちらは吊戸棚。そしてレンジフード。このレンジフードがなかなか大変で、屋根の傾斜とぶつかる位置になっているので、排気ダクトの位置出しがとてもシビアでした。そういう点で話がしやすい葉山工務店さんでとても助かったなあと感謝しております。そのまま後方の外壁に向かってダクトが抜けていくに加えて、先にレンジフードをつけてから天井を仕上げていく、という流れでしたので、これだと、ダクトのメンテナンスができないのでは・・、と思ったのですが、そこはKさんと監督のIさんと私とであれこれ悩みながら良い解決法が出て無事に納めることができたのでした。みんなで作ってるって感じです。
レンジフードは低天井タイプの富士工業製
吊戸棚の奥をよく見ると照明が組み込んであります。今回この照明がついている壁は建築工事で、その手前に吊戸棚がついているのですが、その建築の壁の厚みに合わせて吊戸棚の位置を決めていくところなどもやはりKさん、I監督、大工さんとみんなであれこれやりながらこうしてきれいに納まったのでした。うんうん、みんなで作っているって感じです。
白い吊戸棚の中の様子
吊戸棚の様子。上に移っているオフホワイトのものが耐震ラッチです。
白い吊戸棚と一緒にエアコンも隠されています
吊戸棚の一番右はエアコンが隠れています。
エアコン収納部の様子
ふだんはこんな感じで使っていらっしゃいます。この扉に付けた上開きステーが私は好きでして、とても軽く開けられて、どの位置でも扉を止められて。デザインのさりげなさもよくて閉める時もそれほど力は要らないので、女性でも使いやすいのです。

まずはキッチンの制作に入る前に天板を高橋さんに作ってもらいます。
やはりぐわんぐわんしているので、合板で型枠を作って大工さんにも動かしやすいように固めておきます。

そして、天板の搬入の日程は、キッチンの配管位置の確認の日程と合わせておこなうことになりました。
まだキャビネットのほうが制作の段取りも始めていないのに天板だけ先に搬入するなんて初めてのことでしたので、なかなか緊張します。
当日は2月のまだ寒さの真っただ中でしたがお電気に恵まれまして、問題なく荷揚げができそうです。
その日は私は一足先に現場に入って、Iさんと一緒に配管位置の確認を行ないます。
1時間ほどしてからみんなが到着。4メートルを超える天板なので、トラックからはみ出ちゃうものですから、トラックの後ろに軽のワンボックスがしっかり張り付いて狭い住宅街にどうにか入ってこれました。
さて搬入です・・。
でも、工房で持ち上げた時の重さを考えると、足場があっても結構大変だろうなあ、なんて思っていたら、「イマイさん、いいよ。どんどんやっちゃおう。」とIさんと大工さん。他の職方さんも「みんなちょっとだけ手を借りれるかなあ。」ってIさんの掛け声で集まってきてくださって、Kさんが見守る中、「せーの、よいしょ、せーの、よいしょ」って掛け声とともに何だかあっという間に2階まで上げられちゃったのでした。
「よかったね。」とIさん。「うん、上がった、上がった。あとはね、大丈夫。僕たちが動かしながら作業するからね。」と大工さん。何だか皆さん普通な感じなのですが、本当にありがたかったのでした。

窓辺に置かれるソファの印象
こちらがソファ。2550ミリの大きなソファです。
タモの木目の印象が強い存在感のあるサイドパネル
張地はフジエテキスタイルさんのざっくりした表情のファブリックを使って、座面も背もウレタンフォームで少し硬めに仕上げています。
タモ材をベースにウレタン下地で少し柔らかいファブリックを使ったソファ
ソファに合わせてコーナーテーブルも作らせて頂きました。
タモのソファサイドパネル
サイドパネルの印象。
ソファと合わせて制作したローテーブル
追加で作らせて頂いたのは、同じデザインのソファ用の低めのテーブル。

その後、納まりが本当にシビアなので、2,3回現場の寸法を確認して、制作を担当するワタナベ君に作りを調整してもらって制作を進めていきます。
並行して、ヒロセ君がリビングに置かれるソファの制作に取り掛かっていまして、こちらは形がシンプルでしたので先にフレーム部分が完成。あとはフジタケさんに張ってもらう座面とクッションの仕上がり待ちです。

ダイニングテーブルの脚を内側に入れたデザイン
こちらはダイニングテーブル。キッチンのデザインは奥様でしたが、テーブルやテレビボードはご主人のデザインです。ご夫婦そろって設計士さんなのです。
タモのダイニングテーブル
すてきな佇まいです。
タモのダイニングテーブル
足をなるべく天板の端から内側に入れたいということで、倒れないギリギリのところまで入れる形にして、なおかつ細い脚ということで長さ2000ミリある天板には細すぎるように見える50ミリ角の脚でとても繊細な印象になりました。

と、そのような流れでキッチンの現場の納まりの確認やら制作の進捗をIさんとこまめにコンタクト取りながら進めていたら、「いやあ、イマイさん実はね、お願いしたいことがあるんですよ。」ということでKさんからではなく、葉山さんからKさんの下駄箱の依頼を頂くことに。
あとでIさんに聞いたら、「いや、イマイさんならきれいに納めてくれるって分かったからさ。他の家具屋さんよりもちょっと高くても安心だし。」といううれしい言葉を頂いたのでした。
その玄関も形はシンプルなのですがなかなかシビアな作りだったのです。収納の扉を開けるとポストとつながっていて、さらには収納の天板の一部が階段の踏み板になっていて、さらに階段のササラが玄関収納に突き刺さっている形。
できあがるときれいだろうけれど、これは大変だ。

タモのシンプルなテレビボード
こちらはテレビボード。こうしてみるとかなり作り込んであるように見えるのですが・・。
テレビボードの中にイケアの小物収納をインストール
基本的にシンプルなロの字型のオープン棚です。脚のデザインはソファと揃えて、ボード内の細かな細工はご主人の工夫で市販のケースをうまく活用してきれいに納めて使って頂いております。
突板の留め仕上げの様子
キッチンやソファと同じくタモの突板を使って作っておりますので、過度がつぶれないようにタモの無垢材でヒモを廻しております。

それから、洗面カウンターや、1階のKさんのご両親が使うキッチンのパネルだけを作ったりと、いろいろと作らせてもらいました。こうして頼られるのはうれしいことです。
ただ、制作のほうは予想外のいろいろなお話でてんてこ舞いです。
取り急ぎ鉄骨階段が納入される前に玄関収納を設置しないといけないので、キッチンやソファと並行して制作を進めていくことに。あわせて洗面カウンターも設備工事の関係でキッチンと同時期に設置しないといけません。これは忙しい。
私たちのような小さな工房だとこのくらいのボリュームになるともういっぱいいっぱいになっちゃう。それでも主任のノガミ君を筆頭にみんなでうまく進めてくれるからありがたいわけです。
こうしてまさに工務店さんも私たちも一丸となってKさんの家ができあがっていく様がとてもドラマチックだったのです。 まるでみんなでお神輿担いでいるような熱情あふれる現場でした。

タモの天板が階段の踏み板になった玄関収納
そして、キッチンと同じくらい大変だった玄関収納。
天板にささらが立って、中に入り込んでいる様子
玄関収納の天板が階段の踏み面になっていて、さらにはその部分が宙に浮いた形になっているのです。台輪をつけて土間に接しちゃうと万が一湿気で腐ってしまったら危ないので、こうして扉を閉めていると分からないのですが、180ミリほど浮いているのです。浮いているのに強度を出さないといけなかったり、外壁を貫通しているポストがこの収納内に備わっていたりとなかなか大変な形でした。
収納部の扉の様子
何より大変だったのが、この階段のササラが収納内を突き抜けていることです。私が何を勘違いしたのか、ササラのそばに補強の板を立てないといけないと思ってしまって、ササラに当たらないギリギリのところに板を立ててしまったら、床から飛び出ている鉄骨とササラをつなぐボルトを締めることができなくなってしまって、急きょ補強板の一部を開口して鉄工屋さんが作業できるようにしたのでした。そのあと開口をきれいに仕上げ直して、きれいに納めることができたのですが、なかなか大変な作業になったのでした。

まずは、キッチンを鉄骨階段が入る前にどんどん荷揚げして組み上げていきます。
それと並行して洗面カウンターも。
2階の目途が付いたら、玄関収納も設置していきます。Iさんがうまくスケジュールを組んでくださったので、作業は順調に進められまして、無事にどの家具も設置完了。
と、思っていたら、玄関収納の納まりをシビアに考えすぎてしまって、収納内を貫通している鉄骨階段のササラと仲の板が接近しすぎちゃってを固定するボルトが締められないことに・・。
急きょ現場でボルトが当たるあたりの板のほうを開口して対応することに。
現場で、しかも機械が入りにくい場所だったので、開口面は少し荒々しくなってしまいましたので、その上からシナの無垢材でカバーを作ってきれいに化粧して可能完了。
無事に締めることができて、階段もガッチリ設置されました。

キッチン全体の様子
天板の荷揚げから、すべての家具の設置完了までいろいろな苦労がありましたが、いろいろな方々の協力のおかげで無事にきれいに納めることができました。こういう現場で作業をさせてもらうと、ここに居るみんなが家を作っているんだっていう思いがそこかしこに溢れていて、ぐるっと見回しているだけでうれしくなるんですよ。

これですべて完了です。

このあと、Kさんには私たちの家具をとても気に入ってくださって、テーブルやテレビボードも作らせて頂いて。
葉山さんには特にIさんに気に入ってもらえて、次のキッチンのお仕事を頂いたりして。
「イマイさんは設計さんの受けもいいんですよ。先日の現場の建築士さんたちもとても喜んでくれてましたからね。うちの家具屋さんはイマイさんしかいないから。」なんてお世辞を言ってくれて、思わず電話越しに顔がほころびます。
すてきなご縁は皆さんとの緩やかで温かな熱情からこうして生まれるのですね。
ありがとうございます。

天板 ステンレスバイブレーション
扉・前板 ナラ節アリ無垢材/突板
本体外側 ナラ節アリ無垢材/突板
本体内側 ポリエステル化粧板
塗装 オイル塗装仕上げ
キッチン仕上げ

タモ板目とステンレス4.0ミリバイブレーション無垢材の壁付けキッチン

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

ちょっと関わりのありそうな家具たち