ツガのお仏壇の納品

2024.04.11

度々私事で失礼いたしますが、父のお仏壇が出来上がりましたので、昨日ダイスケさんと実家に納品してきました。約90日経ったのでしょうか。

母からリクエストがあったのは、「お仏壇を置く場所は、ダイニングテーブルからも見える和室の角。位牌と写真とお花とお線香とお供え物が置ける棚があればいいの。お父さんとの間に扉はいらないから。」ということで、とてもシンプルな形になりました。

母は椅子に座って挨拶をしたいということで、壁に取り付ける形になりました。

壁に取り付ける際に、家具側と壁側に凹凸のある材料を取り付け、お互いにひっかけることで取り付けられる「ドッコ式」という加工をしてあります。

取付前に制作を担当したヒロセ君から、こうやって取り付けてください、説明されたそうで、

ダイスケさんはその通りにしなくちゃと、意識しながら作業していました。(笑)

余裕をもって大きめのサイズにしたはずなのに、載せたいものを並べてもらうと、いっぱいいっぱいになってしまっていました。

今までお仏壇を作らせていただいた皆様この傾向にある気がします。

お仏壇に余白が多いとなんだか寂しそうに見えてしまいますから、その思いもあるのでしょうか。

この丸棒は、せっかく作ってもらえるので、何か象徴的なデザインを足したくて考えました。

父はずっと黒檀のお箸を使っていたので、そのイメージでヒロセ君に鉄染めの塗装をしてもらい、以前Kさんのキッチンで、アイランドキッチンの棚の部分に丸棒を通しているイメージがとてもすてきで、その要素をプラスさせてもらいました。

本当に板を通してしまうと強度が減ってしまいますので、突き抜けているように見える加工をしています。

母は、コーヒーを飲む時、父と半分ずつしているそうなので、無塗装ではなく、オイル塗装にしました。花瓶のお水も気になりますから、濡れたらすぐ拭いてもらうようには伝えました。

「かっこいいわね。あまり見ない形だわ。障子の建具とも合ってていいわね。すてき。」と母にも喜んでもらえてよかったです。

普段は、広葉樹の木ばかりを扱っていますので、針葉樹のツガを使ったお仏壇は初めて作ったと思いますが、木目の美しさを生かせたよい形になったと思います。

お父さんも喜んでくれていたらいいのですが。