タモのペニンシュラキッチンと背面カップボード

2025.10.14

「調理道具の量が多いのですね!」と、アキコと二人で驚きながらCさんにお伝えすると、少し照れくさそうに「そうなんです、ふふふ。」とにこやかにおっしゃっていました。

ダイニング側の収納はまだまだ余裕がありましたが、キッチンとカップボードのほうは使いやすそうにきれいに並べられた道具たちがぎっしり(言葉通りぎっしりと)きちんとしまわれておりました。

おぉ、これほどしっかり使っていてくださると、この複雑な形を作らせてもらった甲斐があるというものです。

「正直、ここまで大きなキッチンなんて普通の家庭に必要なのだろうかってずっと思っていました。」と微笑みながらご主人。

「でもこうして過ごし始めると良いものです。テーブルに座っていてもキッチンに手が届くから、ヒョイってお皿も置けてしまう。便利だし心地よい作りです。ほんとうに良いものを作ってくださりありがとうございました。」

オイル塗装のお手入れの方法とステンレスのお掃除の方法などをお伝えした後にお茶を頂きながらいろいろな思いを聞かせて頂いていると、良い風が入ってきました。丘陵地域の集合住宅ということで、気持ちよく風や日差しが差し込んでくるのです。

風の吹いてきたほうをのぞきますと、リビングのそこかしこにはCさんが集めたアンティークなものたちがひっそり心地よさそうに佇んでいます。だから、ここが心地よいのか。

しばらくすると、このタモの淡い色みが少しずつ褐色を帯びてくるでしょうから、その頃の様子もまた楽しみですね。