「糸を紡ぎ、布を織るWS」終了しました。

2026.01.19

昨日ショールームでは機織りもできる大工のオガワさんによる「糸を紡ぎ、布を織るWS」が開かれました。

始まる前にオガワさんと今回のご縁をくれたスタッフのヒロセ君の二人で織り機に麻のたて糸をかけていきます。手際が良い。
おお、すてきな糸車が5台もショールームに運び込まれました。こうして所狭しと運ばれてきた他の道具も含めて眺めてみると、あらためて手仕事にはいろいろな道具が必要なことがわかります。
はじめは羊毛のご説明。「国産のものもあるのですが数が少なくなっていて、今はイギリスやニュージーランド産のものが一般的なのですよ。」なるほど。今回は自然のままの羊の色の毛を使います。
ティーポットマットに必要な約50gの羊毛を皆さんお好みの物を選んで、いよいよスタート。
こげ茶と白のMIXの糸はジャコブという羊の毛だそうです。カーダーという道具を使って羊毛をカーディングしていきます。この毛流れを整える作業がとても難しかったです。
梳かされて繊維がほぐされた羊毛はふわふわでとても気持ちがよかったです。
洗われている羊毛ですが、梳かしていると、草、土、種などいろいろなものが出てきます。生活していた羊の毛をいただいているのだなと実感できて愛おしく感じます。
紡ぎ終えたら、糸車の出番です。まず紡ぐ前に糸車を回すだけの練習をしました。手と足は別の作業になりますし、気を付けないとすぐ逆回転になりますのでコツが必要なのだそうです。
皆さん「難しい~。」と戸惑いながらも作業を進めてくださいました。でも「毛糸を作る」という目的がありますから、楽しいですよね。
糸車に出来上がった毛糸をかせを使って巻き取っていきます。初めて見る手仕事の道具に感動しました。
出来上がった毛糸、太さも色味もMIXでかわいいですね。
糸車から巻き取った羊毛は蒸してよりを安定させるのでそうです。
蒸し終えて干しておきます。この間にお昼休憩となりました。
蒸した羊毛をかせに巻いて、からみづらいように毛糸玉にします。ここでようやく手芸用品店で目にする姿になりましたね。
ここでフリーハンドイマイ製の織り機の登場です!最初に麻糸を通していきます。
午前中の時間では紡ぎきれなかった羊毛もありましたので、オガワさんが持参された毛糸を足しながら織っていきました。皆さん黙々と作業されて、織りの作業は進みが早かったです。
Oさんはあえてたて糸が見えるくらい緩やかな織りに。糸の細い太いが模様のようになっていい表情でした。
Oさんはたて糸が見えないようにしっかり編まれていました。毛糸の色味の濃淡がすてきでした。
完成して皆さんの作品を並べて記念撮影。皆さん違う表情になるのが不思議ですね。どれもすてきでした!お疲れさまでした。オガワさんから「1頭の羊からは約3~4㎏の羊毛が採れます。1.5メートル大のラグだと4kgの羊毛が必要になるのですよ。」という話を聞いて驚きました。家のリビングに敷いている2メートル大のウールカーペットを今以上に大事にしようと思いました。
皆さんが帰られて、お片付けや掃除をした後にショールームの入り口から見えた富士山。倉見の名前の由来となった暮見(夕暮れが長く見える場所)から手づくりに触れる時間を「クレミル」と名付けたのです。今回のクレミルも良い時間となりました。

イマイアキコ

・・・

「ワークショップをまたコロナが流行する前のように開いていけたら良いよね。」とアキコと再び話をし出したことが今回のきっかけでした。

手作りの楽しさをいろいろな人に見てもらえたらということで始めたクラフト市の小さくなったものを開き始めたのが「クレミル」の始まりです。

あの頃私たちは自分たちで作ったオリジナルの木工小物を持って、いろいろなクラフト市に出掛けていたのです。

その市で知り合った作家さんが楽しそうだね、と参加してくれたのがちょうど2013年でした。

手作りという言葉の柔らかさに留まらないきちんとエッジが表現された作家さんたちの作品は私たちをはじめ、訪れる皆さんをワクワクさせてくれました。

そして、その市の中でワークショップを開いて物作りを体験してもらったらきっと物を作ることの楽しさをみんなに知ってもらえるだろう、と始めたのが「クレミルワークショップ」の始まりでした。

特徴ある作家さんが、ジュエリー、オーナメント、スワッグ、刺繍、親子体操、パン作り、ノート作り、そして木工教室など色とりどりの体験をさせてくれたのはとても素晴らしい時間でした。

そのような時に訪れた新型コロナウイルスの流行で、いろいろな人たちとの交流が途絶えてしまうような時間が流れて、後ろ向きな気持ち(ワークショップは楽しい時間でもありましたが、本来の仕事の時間も圧迫することもあったりして、楽しさだけでは続けづらいという思い)が生まれた時期でもありました。

少し様子を見ようか・・、と静まりかえった年の暮れは、いつの間にか人の流れがもどってきた3年後でも、そのような気持ちを感じたまま静まりかえったままだったのです。

でも、何かを表現できたら良いなという気持ちは、私もアキコもスタッフのみんなもどこかで思っていて、でもそれを開くことの意味って何だろう・・、とモヤモヤしていたのです。

物づくりは決して楽しいだけじゃないし、今では物づくりができるものをうまく使えることが重要なことになりつつある。自分で作らなくても良いんじゃないかっていう空気を感じる時もある。それなのに開くことの意味って何だろう・・。

でも、純粋にこう思ったのです。

「今はお金を出せば優れたものが手軽に手に入る時代になり、それは暮らしていくうえでとてもありがたいことなのです。

家具作りもそうですが、物を作ることってけっこう難しくて、その難しさの向こうに喜びやありがたさがあって、そういう当たり前に感じていた気持ちを手を動かすことで思い出したり感じてもらえたらよいなと思っております。
そこで、この先もこの手作りのたいへんさや楽しさが分かるようなワークショップを季節ごとに1回程度開けたら良いなと思っています。(クレミルに参加してくださった皆さんにお送りした言葉です。)」

ああ、ありがたいなあ、ってそういう気持ちを持ってもらえるだけで十分なのです。

ありがとうって言ってもらえるとうれしいじゃないですか。

イマイダイスケ