グレイッシュセパレートキッチン

2020.04.01

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今日はダイスケさんと2人でOさんのお宅にキッチンの調整と引き出しの加工に伺いました。
キッチンが設置された時のすてきなお写真も拝見させていただいておりましたし、Fさんが設計されたお宅ということで、伺ってみたかったのです。
キッチンは、アイランド側につけた食器洗浄機の引き出しが勝手に開いてきてしまうということでした。
設置した時も床の具合を見て水平を取りながら設置しているはずなので、暮らし始めてお家全体がOさんの暮らし方に馴染んできたということなのでしょうか。またあらためてキッチンの高さを調整させて頂きました。きちんと直ってよかったです。
戸建だったり、マンションだったり、新築だったり、リノベーションだったり、キッチンを作らせて頂く場所の条件は様々です。もちろんその場所に合わせてお作りして設置していますが、暮らし始めて使い始めて出てくる不具合や調整個所はあります。
暮らしてみないと分からないことはたくさんあります。
そういう時には駆けつけてすぐ直せる距離がよいのです。なので遠方の方はなかなか作らせていただく機会が少なくなってしまうのです。ごめんなさい。(ダイスケさんに聞いてみたら、工房から300キロくらいがギリギリの距離だそうです。)
そうしないとせっかくその人のために作ったオーダーキッチンが使いやすいものになっていかないからと思っております。
引き出しの加工は、ひとつ大きく作っていた幅37センチ×奥行57センチ×高さ46センチの引き出しが「やっぱり大きすぎて。」ということで、左右に動かせる内引き出しを付けることにしました。
引き出し収納を上手に使われているOさん。ここはどんなふうに使われるのでしょうか。
作業を手伝っている途中に聞こえるお子さんの可愛らしい様子に近頃続く暗いニュースで暗くなった気持ちが癒されました。
お邪魔いたしました。お写真を撮らせていただきありがとうございました。

不要不急

2020.03.28

今日、工房は仕事の日でした。
この週末神奈川県は「不要不急の外出禁止」となりましたが、私たちにご注文をいただいたお客様のお家作りは進んでいるわけです。スタッフのみんなには気をつけながら予定通りの勤務をお願いしました。
電車通勤しているスタッフもいるので、ご家族や周りの方々には「え⁉︎」と思われた方もいるのかもしれません。この判断が正解か否かはわかりませんが、今の私たちにはこの判断しかできませんでした。
明日はお客様お宅に伺っての打ち合わせの予定が入っていました。
お客様の要望があって初めて成り立つオーダー家具のお仕事です。
不測の事態なので、打ち合わせのタイミングについてもお客様に確認してみようと連絡してみました。
「この週末はやめておきましょう。」とお返事をいただき延期することになりました。
これからこういう機会がしばらくは続くと思います。
情報を得ながら、みんなと話し合い、お客様にも伝えて、その時々で最善と思われる判断をしていくしかないと思っています。

夕方、「ヤモちゃん、帰ってきたよ!」とハルが自宅の壁にいるヤモリを見つけました。昨年夏の間姿が見えていたヤモリがいつの間にかいなくなっていたので、「どこかに無事でいるといいね。」と冬の間に話していたのでした。
小さいヤモリに「僕もここにいるよ。」と言われているようでした。姿を見せてくれてありがとう。今日は暖かかったものね。
でも明日は雪が降るくらい寒いんだって、またどこかに隠れたほうがいいよ。一緒にお家に居よう。

Fさんのキッチン:スタッフ カイ君の制作日記

2020.03.28

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無垢材をふんだんに使用したキッチンです。
今回はクルミ材を使って作りました。
クルミは突板と無垢材とで色の差が大きいことが多くて、お客様はクルミの無垢独特のすこし濁ったような黄褐色を希望される方が多い、と社長から聞いています。
突板は確かに色が明るく、また赤みがあることが多いので、無垢とは表情が違うのですね。
軽いわりには十分な強度もあって、削ると多少毛羽立ったり、また小節がところどころに入ってくるのですが、その表情のよさを皆さん好まれるのだそうです。

ただ、無垢材は突板と違って反りが出やすかったり表面を仕上げるための手間が多かったりと手の掛かる部分もありますが、その表情のよさや独特の重厚感は反りや歪みという木が持つクセを考えても差し引きしても大いなる魅力のある材です。

今回はお客様ご自身でオイル塗装をされるということで、無塗装の状態で設置させて頂くことになりました。
設置当日はあいにくの雨模様。
無垢材にとっては厳しい状況ではありましたが、無事に据え付けたこのキッチンがお客様の塗装によってどのような表情になっていくのかが楽しみだったのです。
後日社長から塗装した後の様子を見させてもらって、浮き出てきた導管の様子や独特な色が良く表れていて、またFさんの暮らしの様子も拝見させてもらうことができてうれしさと安心な気持ちになったのでした。
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信じて頂けること

2020.03.27

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こういう形を作ってみたいと思えて、内田さんに相談したら、「それはよいですね。」と言ってくださいました。
その上で、お施主さんのOさんにもお話すると「すてきですね。ぜひお願いします。」と言ってくださいました。
オーダーキッチンやオーダー家具ってできあがるまで見えないことが多くて、私などは常日頃から携わっていることもあってある程度仕上がりの形を想像できても、そこに住むお施主さんにとってはなかなかイメージしづらいことだと思うのです。
だから、そこで独りよがりの形になっちゃいけないわけだし、それでいて一辺倒な形になってもよろしくないわけで、自分なりに試行錯誤するのですが、こうして初めて作ろうと思える形を快く受けてくださる優しさというのでしょうか、とてもうれしく思うのです。
みなさん、今は大変つらい時期でもありますが、自分の思う気持ちをしっかり持って前に進んでいきます。

白い壁面収納

2020.03.25

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昨日は八王子のUさんのお宅に白い壁面収納の納品日でした。
Uさんの収納を作らせていただくのは今回で3回目。
最初に家具を作らせて頂いたのは2005年。ずいぶん昔のことですが、パッと思い出されるほど距離は近く感じます。
車のカタログをたくさん収集されていて、そのカタログたちをしまう棚を作りたい、という少し変わった依頼だなあと思ったのを覚えております。
そして、昨年末に新居に合わせてやはりカタログ棚を作らせて頂いたのでした。
同じようなデザインで膨大な量になりつつあるカタログをきちんと整理できるように作らせて頂き、その量を収納できる書棚となると、かなりのボリュームになるのに、設置工事については安易に考えてしまって、夜中まで作業が掛かってしまったのは大変失礼いたしました。
そうして、その時にあらためてリビングの収納についてご相談頂いていたのでした。
その取付を昨日終えて、これでようやくUさんの暮らしがスタートするのですね。
今回は、カタログではなくて、衣類を主にしまう収納棚です。
今回はご自身で使うカタログ棚とはまた違ってきちんと奥様のご意向を汲み取った良い形になりました。
まるでパズルのように続けて家具のご注文を頂けることにとてもとても感謝しております。

カウンター下収納と家具の修理

2020.03.23

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先日納品した実家のカウンター下収納。
少し扉の加工が必要でしたので、一度持ち帰り昨日納めに行ってきました。
この家具は、30年以上前から使っている(「アキコが中学生のころから使っているものなあ」と父は言っておりました。)クラシカルなダイニングテーブルセットの雰囲気に合わせた収納にしたいということで、ナラ材を使ってこげ茶色の着色オイルで塗装して仕上げ、ポイントとなるつまみにはかなぐやさんのとても表情のすてきな「真鍮白陶器つまみ太円錐」を使ったのでした。
引き戸の部分には筆記用具などすぐ使いたいけど来客時には隠したいものを、奥の扉の部分にはお薬と本などを収納できるようにしています。
結果、とてもいい雰囲気にまとまって喜んでもらえてひと安心。

お話は変わりまして、カウンター下の収納も作るのだから、これを機に「傷んできたダイニングテーブルセットもきれいにしたいな。」ということで、その家具メーカーさんに問い合わせてみたのです。(同業者なのでちょっとドキドキしましたが。)
後日、担当の方からお電話頂き、「籐で編んだ背もたれ部分を張り直して、座面の生地と中のウレタンも新しくして、ひじ掛けのがたつきを調整して、再塗装するしますので1脚あたり8万円ほど掛かります。」というご連絡を頂きました。
椅子を直すのにそのくらい掛かるのは高いかなと思う部分もありますが、張地を変えるとなると一度生地をはがして、そこから塗膜を剥離してがたつきを取って・・って考えると人の成す業ですからね、やはり妥当な金額だと思えたのです。
じゃあ、参考までに、その椅子の新たに購入するとなるといくらかかるのかなあと思い調べてみると1脚12万円で販売されていました。
新品を買うよりも安く済むのならということで、両親は修理をお願いしました。納期には4週間ほどかかるということでした。
修理の判断というと、この「新品を買うよりも安くなるなら」というのが一つの目安になることが多いです。
量販店の家具だったりすると、もともとのその家具の販売価格のほうが安かったりすることもあって、修理の見積金額をお伝えしても「それなら新品の購入を考えます。」となってしまうことも多いのです。
うーん、難しいところです。
思い出とコストを右手と左手に載せて思い悩むところです。
人がそれぞれその物や事に思う価値というか思い入れは千差万別ですから、私たちは自分たちでできることを実直に進めていくこと、それを伝えること、それが仕事です。

「これで椅子もきれいになって帰ってきたらダイニングが整うな。」と楽しみにしている両親の姿を見ていると私までうれしくなります。
家具屋に嫁いでこういう形で暮らしのお手伝いすることができてよかったです。

最近すきな道

2020.03.21

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上郷という川のそばの土地に引っ越してから、工房まで通う道が変わり自分の住む町にはまだまだ知らない通り道があるのだなあと思うのです。
最近のお気に入りの道は、とても漕ぎにくそうな自転車に乗っているすてきな表情をした女性がいるトンネルと、ゆっくりエヌイー。
風が心地よい季節になってきました。
気持ちが揺らぐことなく前をしっかり見ていれば、いつの間にかきちんとそこに辿り着けているはずです。

すてきなてぬぐい

2020.03.20

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もともと手ぬぐいは好きで、行く先々で気に入ったものに出会ったら集めていました。食器を拭くフキンとは別に、洗いカゴに入りきらない時にキッチン天板の上に広げて鍋やグラスを置くのに使っています。
そして、スライドワイヤーシェルフの手前に干しておけばすぐ乾くので使いやすいです。
先月の湘南T-SITEでのイベント「湘南料理道具市」で出会ったkatakataさん。
私「これはホタルの絵ですか?」
カタカタさん「アリ地獄です。」
私「これはクジャクの絵ですか?」
カタカタさん「ヤドカリにイソギンチャクが寄生した絵です。」
全く的外れで失礼だったのだと思いますが、温和にお話ししてくださって、このやり取りですっかりファンになりました(笑)。
色合いがきれいで、柄がかわいらしいのです。
新しいアイテムが増えて、洗い物が多い時でも楽しめそうです。
大切に使います。
いつかアトリエにもお邪魔してみたいな。

いろいろなかたち

2020.03.15

Iさんのキッチンの形を考え中。
皆さんいろんな思いを持っているのだなあとあらためて実感。
自分だったら浮かばないアイデアがもくもく湧いて出てくるのを聞かせて頂けて、やはりキッチンが作業場だよってあらためて思うのです。
きれいな形である居心地良さも大切だけれど、使っている時の心地良さのほうがやっぱり気持ち良い。
その気持ちが叶う形を探していく作業の繰り返しさ。

こんにちは、Oさん。

2020.03.14

古くからお付き合いさせて頂いている設計士のFさん(「おしゃべり」のキッチンのFさん。)から、「友人の家のリノベーションをすることになったので、イマイさんとまた一緒に仕事させてもらえるとうれしいです。」と言ってもらったのが今から1年半前。
今度その「Oさんのところにお邪魔するのでイマイさんもご一緒にいかがですか。」とお声掛け頂いて、お邪魔してきました。
「よかったらお昼ごはんご用意します。」とお声掛け頂いていたのですが、残念・・。
「すみません、これから千葉まで打ち合わせに出かけるので、また今度お邪魔させて頂きますね。」と写真だけ撮らせて頂いたのです。
やはりこうして、キッチンという暮らしの道具(と言ったらいいのかな。)を使ってくれている様子を見られるのが一番良いです。
またお邪魔します。

そのあとは、雨が雪に変わりつつある都内を抜けて都賀まで。
今度Sさんの落ち着いた印象のキッチンを作らせて頂くために設計事務所さんにご挨拶を兼ねて打ち合わせに。
キッチンだけではなくタイルの納まりや室内全体の見え方など、スタッフの皆さんやSさんとお話しするなかでいろいろな方向から新居の様子を伺い知ることができました。
魅力的な場所になりそうで楽しみです。

おや、錦糸町あたりからはすっかり大粒の雪だ。と心配していましたが、海老名はめずらしく静かな雨だけ。
物静かな町を通りぬけてきましたが、やはり晴れ間が顔を出すと良いな。

いわしの梅煮

2020.03.14

「給食食べたいな。」チイがぽつりと言いました。
そうね、今は毎日お弁当だし、食べられるメニューや味は違うもんね。
私「一番好きなメニューは何なの?」」
チイ「いわしの梅煮!」
ということで、作ることにしましたが、作ったことがないのでレシピ検索&お買い物へ。
作ってみて、たぶん給食で出てくるものとは違うのだろうなと薄々感じていましたが、感想を聞いてみると、
チイ「もっと飴っぽいけど、これはこれでおいしいよ。」とのことでした。
毎日何千何万食を作っているプロの人にはかなわない。
学校でお友達と「おいしいね。」と言いながら給食が食べられる時が待ち遠しいね。

おめでとう、ハルカ。

2020.03.11

「私もみんなも先生も泣いちゃったよ。」と晴々した顔をしてハルカが帰宅。
とてもよい3年間だったようで私たちもそばで聞いていてうれしくなります。

「今井会長、先ほどみな無事に送り出すことができました。皆さんにはご参加いただけず、とても心残りはありますが、とても良い式でしたよ。まずは報告させて頂きますね。」
と、彼女が戻ってしばらくしてからわざわざ校長先生からもうれしいお電話を頂きました。
参加できなくて残念ではありますが、彼女の顔を見て、先生の言葉を聞いただけで良い式だったのだなあと思えます。

一応私なりに挨拶を考えていましたが皆さんに伝えられなかったので、ここに書いておこうかな。

皆さん、ご卒業おめでとうございます。
卒業証書を受け取って私たちの前で一礼していく姿を見ていると、その凛々しい姿にとても頼もしさを見ることができました。もう前に進むことを躊躇わない姿が映っていました。
皆さんはこれからこの中学校区を離れて、いろいろな方向へと将来への道を歩んでいきますね。
喜びを感じることもあれば、苦しさを感じることもあると思います。
そういういろいろな思いでいっぱいになった時にちょっと力を与えてくれるかもしれないって思えること、私が若い時に感じたことをひとつお話ししたいと思います。
今から21年前に公開された映画で「マトリックス」という映画がありました。
当時は実写のドラゴンボールのようだ、なんて言って楽しんでみていた映画です。
なかなか面白いテーマの映画でしたので皆さんも機会がありましたら、見てみてくださいね。
その中の登場人物が主人公に自分の進む道を選択することを促すシーンがあるのですが、初めてそれを見た時にわたしは選択なんて当たり前のようにしていることだし、いまさら何を意識しなければいけないのだろう、とふと不思議に思ったのでした。
でもね、こうして年を重ねてみると、「選択する」ということがどういうことかなんとなく分かってきました。
私たちは毎日毎秒自分でも気づかないうちに一つの道を選びながら暮らしています。
朝起きて、トイレに行こうか、顔を洗おうか。
空が曇っているけれど傘を持っていこうか、どうしようか。

例えば、君が家の鍵を忘れたのに気が付いたけれど、その時に鞄を見返してれば、今日提出するプリントを忘れずに済んだかもしれない。忘れたために補講を受けることになったから、家に帰るのが遅くなって雨に打たれて、翌日から3日間風邪で寝込んでしまった。
こんなふうに、ひとつの選択が全く違う形で結果に表れてくることもあります。

例えば、(このお話は先生ごめんなさい。)高校2年の時に授業中にこっそり読んだ「ツルモク独身寮」というマンガがあったから、インテリアデザインという仕事があることを初めて知って、家具を作る道、家具をデザインする道に進むことができたのかもしれない。
ひとつの選択が大きな結果になることを意識していると自分に対して気持ちをしっかり持とうと思えるのです。

例えば、新しい学校に入って、同じ中学からの友人のクラスは、何人か知り合いがいて楽しそうに思えるのに、自分の周りは知らない人ばかりで、全然楽しめない。授業も思っていたよりも楽しくなくて、こんなことならもっと友達が多く行った学校に一緒に進んでいればよかった。この学校に決めたのも両親の勧めで入ったからで自分は特別ここじゃなくてもよかったのに。なんて思ったりするかもしれない。
でも、結果としてこの学校に行くことを選んだのは自分なので、このクラスの分け方になったのも自分がこの学校に入ったらそうなることもありえるのです。そういう場面に直面した時に自分が選択したのだから自分が選んだ結果に悔しがるだけではなく、自分で選んだなりの答えを探していこう、という前向きな気持ち、すなわち自分の中での責任が生まれていく、それが自分で選択することなのではないかなと思えるのです。

私が今ここにこうしていられるのも、そういう自分の気持ちに迷った時に、「でも、こういう考えでこの道を選んだのは自分だし、それならよくなるように考えないとね。」という気持ちを持ってこられたからかなと思っています。

みなさんがこれから進む道では、そういう思いで立ち止まる時が来ると思います。
そうなった時になぜ自分がこの道を進んできたのかを選んだ気持ちをはっきりと思える気持ちを持ちながら、たくましくしなやかに進んでいってほしいと思います。

自分だけすっかり部屋着のままの写真ですみません・・。

いそいそと

2020.03.11

今日はハルカの卒業式。
学校が休校になっていることもあって私たちの町では、保護者が参加しない形で卒業式が行なわれるそうです。
でも、お昼前に帰ってくる彼女を迎えようと、今日は自宅で家具の形を考える時間を作っています。
パン教室の先生のアトリエに作らせて頂く形はどのようにしたらよいか、なかなかイメージが固まらず。
先日、お会いしてお話ししてこの形で考えてみましょうといったもののこうしてスケッチを描いてみると、思い悩むなあ・・。
と、ふと板が手前に出てくるイメージが。
ふむふむなるほど、ふむふむなるほど。
こういうふうにまとめられそうだ、と独り言ちる。
この形でもう一度お話に伺おうかな、そう考えていたら彼女が帰ってきました。

カウンター下収納 「お化粧」

2020.03.10

既存の真っ白なキッチン対面カウンターをダイニングにある少しクラシカルな印象の家具に合わせるにはどうすればまとまるかな、というのが今回の課題。
今回のクライアントさんはアキコのお父さんとお母さんが住む実家で、いつも昼寝をさせてもらったり、ご飯を頂いたり、昨年は家族みんなで居候させてもらったりと、いろいろと慣れ親しんだ場所なのですが、そこでお仕事することになるとはね。
そこで考えたのが、必要な収納は少し意匠を凝らして、質素なカウンターの小口をナラ材で化粧することで、まとまりが出るのではないかと。
一部奥行が必要な収納には白いカウンターも付け足して。開き扉にはかなぐやさんの「白陶器つまみ太円錐」をつけたらとても良くまとまりました。
引き戸の加工がちょっと残ってしまいましたが、次回きれいに納まったところで、家族そろってお邪魔しようかな。

今日のスケッチ

2020.03.09

テレビボードとベンチチェストと本棚が緩やかにつながった形。
ご依頼を頂けるかどうかはまだ分かりませんが、こういう形は素直できれいです。

午前7時の良い日差し

2020.03.09

今朝は北風が強く吹いておりましたが、温かさがあって背中を押されるように自転車をこいできたわけです。
いつもの田んぼの道は昨日の雨がまだ道路の縁のそこかしこに残っておりましたが、雨の匂いはすっかり消えて、気持ちが少し軽やかでした。
「おはよう。」
時計を見ると7時を少し回ってしまって、アイがもう外に出たそうにドアの前で待っていたのでした。
「いやぁすまんね、おじさん(アイの愛称です)。」
ひと通り工房の周りを確認し終わったアイと一緒に2階の事務所に向かうと、目に入ってきたのがこの様子。

昨日アキコと展示室の片づけをしていたのですが、何かがしっくりこなくて。
自宅の床は赤松がとても良い印象で納まったのですが、ここでは少し軽く見えて気がして。
なんだろう、昔塗ってしまった緑色の壁のためかな、なんだろう。

結局昨日はその正体が分からなくて今朝になったのですが、この午前7時の感じを見て(あぁ、こういう感じにしたかったんだなあ。)とふと思い出したのです。
そのしっくりこない正体はいまだ分からないのですが、こういう感じにしたい、って思いがあれば、そこに向かって進めるはず。

私は懐かしい感じにしたいと思っていました。
祖母の家の裏庭にあった水鉢のような少し苔むした流し台のような、湿った木が日に当たって強く香り出すような。でもそれもちょっと違うのかなあ。
この景色を見て、あぁって思ったのは昔の小学校。
私が小学校に通っていた時は木の机でした。隣の女子と一緒に座る二人分の重い木の机。角はガリガリしているし、下敷きしかないと字なんて書けないようなボコッとした天板。
「ちょっと机揺らさないで。」とか
「お前のノートがはみ出てるぞ。」とか
「そっちこそ、この線からこっちに来ないでよ。」とか
何かそういう懐かしい記憶がフワッと思い出されました。
少しずつその正体が見えてきたらこの場所をもっと心地よくできそう。
でも今はこれでひと段落。
今週末からここで打ち合わせができそうです。

Kさんのタモの食器棚

2020.03.04

今回のタモの柄はとても印象的で、まだリフォーム工事中でしたので食器棚の全体像をお見せしづらいところですが、次にお引渡し後にお伺いする時には、その気持ち良い印象をお伝えできると思います。
ワタナベ君が今回は製作を担当してくれました。
シンプルな形ですから余計に木目の心地良さが引き立ちましたね。

新居で初めての雛祭り

2020.03.03

「昨年はばあばのお家だったもんね。ここで初めてだね。」とハルに言われて気付きました。
そうだったね。区域外通学中に雛祭りを迎えたもんね。
今年は休学中だね。
チイにメニューを伝えたら「野菜炒め食べたい!」と熱望されて追加。
「おいしいね。」てみんなで食卓を囲んでお祝いの食事をする時間を持てるだけでありがたいことなんだよね。
おめでとう。今年もこの日を迎えられてよかったね。
おとうさん、何時ごろ帰ってくるかね。

フローリングの塗装

2020.03.02

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無事に昨日で湘南T-SITEでのイベントが終了しました。期間中はいろいろな方に私たちの家具を見てもらえてとても有意義な時間になりました。
寒川という神奈川の真ん中あたりにあるのに単線が走っている小さな町に家具工房があることなんてみんな知らなくて、ここでコツコツ家具やキッチンを作っていることをもって皆さんに知ってもらえるように心が変えていかないと、という思いも強くなったのであります。
そして、この機会に工房の展示室をもっと心地よい空間にしよう、という思いを実現するために、先日張り終わったとても清々しい香りの赤松にちょっと癖のある香りのワトコオイルをスポンジローラーを使って塗装していきます。
将来はおそらくもっと少なくなってしまうのだろう手仕事というのは、こういう作業のひとつひとつの積み重ねでできあがっているのです。
天然の表情が見たい、体に優しい素材がよい、そういう耳に入りやすい表現方法で、昔からあったけれどかえって目に触れづらくなってしまった素材たちが見直される昨今ですが、その天然素材を使っていくにはヒトクセもフタクセもあってそれを工夫しながら、そして改良しながら今の便利な素材が生まれているわけで、そういう中で生まれた素材たちを否定するのは何となく気持ち悪かったりして、どんなものにも一長一短があって、それをしっかりと使う覚悟を持ってきちんと過ごしていかないといけない、生きていかないといけないって、赤松だけれどずっと膝をついているやっぱり膝頭が痛いなあ、なんて思いながら、そんなことを考えながら床を塗っていくのでした。

「湘南の家づくり」別冊湘南スタイルに掲載されています。

2020.03.01

Sさんから「お家のことを取材していただきました。キッチンが雑誌に載るかもしれません。」とご連絡をいただいていたのです。
見てみると、なんと表紙にSさん宅のすてきなお写真!すごいですね!おめでとうございます!
昨日湘南T-SITEに居た時も、レジの前に「湘南スタイル」のコーナーができていて、「わ~い!わ~い!」とひとり喜びながら通り過ぎておりました。
私達も一昨年経験してわかりましたが、お家づくりはわからないことだらけ。皆さんがキッチンを作られる時に色々なお話を聞いて知っているつもりではいましたが、いざ色々動き出してみると、その場所によって必要なことは異なりますので、「え、そんなことある?」「予算みていなかったよ!」ということもありました。
今回の「湘南の家づくり」号は、その土地の特徴・選び方、各工務店さんの得意な分野がわかる、湘南の地域ならではの家づくりで必要な対策・特徴がまとまって見られるのでこれからお家を建てる予定の方にはとても参考になると思います。
見かけた方はぜひ手に取ってご覧くださいね!
今日は出展していた湘南T-SITE第4回湘南料理道具市の最終日です。
イマイダイスケと2人で店頭に居ります。
Sさんのキッチンがもっと詳しく知りたいという方は→こちら

北東へ

2020.02.29

つくばのTさんとは長い間やり取りさせて頂いておりましたが、ようやくキッチンの制作が始まったのです。
すてきな平屋で、目の前に広がる広い場所には菜園を広げていきたいって、大工さんが真摯にグイーン、パチンパチンと木を刻んでは打ち付けていく作業をされている中で、Tさんから暮らしのその先のお話を聞かせてもらいました。
栗のキッチンと背面収納を作らせて頂いているのです。

凛とした表情になると思っています。
春が楽しみです。

おめでとう。

2020.02.28

コロナウィルスの感染予防対策で昨日からいろいろなニュースが流れてきましたが、今日はハルの県立高校受験の結果発表の日でした。
私「お祝いに何が食べたい?」
ハル「お肉いっぱい食べたい!」ということでおうち焼肉です。
テーブルで焼くと吹き抜けの我が家は匂いがおうちいっぱいに広がってしまいそうなので、おとうさんが鉄板奉行になってキッチンで焼いて取りにいくスタイル。
球技大会は?卒業式は?部活のお別れ会は?気になることはたくさんあるけど、進路が決まってよかった。おめでとう!