入学式でした。

2019.04.06

昨日は娘が通う中学校の入学式でした。
ハルカが小学4年生の時には小学校で、彼女が中学1年生の時からはこの中学校に関わらせてもらっていて、チィの時にはお父さんの集まりの中で学校のお手伝いをさせてもらったりと、この工房がある寒川だけではなく、地元の海老名でいろいろな皆さんとつながりを持てたら、という思いで始めた活動(子供のためというよりはお父さんたち自分たちが楽しめる地域の環境作りのためという感じで関わり始めたのがうれしかったなあ。)もあっという間。
運動会や体育祭で最初にみんなの前で挨拶して、次は卒業式、そして最後に入学式という3つの大きな挨拶を任されるのですが、こればかりはどうにも慣れなくて・・。
でも、伝えたいことを自分なりに考えましてお話しさせて頂きました。
最後のテーマは「コミュニケーション」です。伝わったかな・・。
どんなことを伝えたかったかというと、「話をしよう、話を聞こう」ということでした。

人って独りよがりなのです。
自分で都合の良いように物事を考えちゃう時があるのです。
「最近、あいつが話しかけてくれない気がする。きっと自分と友達でいるのが嫌になったんだ。」
「あの子、部活もしないですぐに帰っちゃって、きっと学校が嫌いになったんじゃないのかな。」
とか、その人の印象を自分で都合よく決めてしまうことって時々あると思うのです。
でも本当は、その子には今日お話をしたくても話せなかった理由があったり、毎日その子が早く家に帰って取り掛からないといけないことがあるかもしれない。
そういうことってお話してみたいと分からないことなのです。
また時には、「なんだよ、そのくらい言わなくたって分かってくれよ。」って思うことも出てくると思います。
でもそれもやっぱり、相手に伝えないと伝わらないのです。
言わなかったら、分からないのです。
チャンスもピンチも自分でアピールしないとみんなには伝わらない。
だからみんなには一生懸命お話をしてほしいと思うのです。
それでも、「えっ、そうなの。全然知らなかった。」とか「お前の態度は分かりづらいんだよなあ。」って返事されちゃうときもあるかもしれません。
そうなったときに、
「なんだよ。一生懸命伝えたのに全然わかってくれないじゃないか。」って思ってしまうかもしれません。
でもね、そこで一歩下がって落ち着いてみて、
「あれ、自分の言い方が伝わりにくかったかな。もっと分かりやすく話してみよう。」
って、相手の気持ちをよく聞いて自分の気持ちを前に前に出すだけではなくて、自分の考えをちょっと思い返すだけでギザギザしていたコミュニケーションがもっと滑らかになることだってたくさんあります。
そういう気づかいがあると、あいつと話していると、楽だよね、とか優しい気持ちになれる、ってどんどんドンドン滑らかになっていきます。
するともっともっと、話をする、話を聞くことが楽しくなって、気持ちが広がって、
あいつは足が速いし、楽しいやつだ。
あいつは運動が苦手だけれど楽しい漫画を描いてくれる。
あの子はおしゃべりが時々うるさいけれど、勉強をよく教えてくれるんだ。
あの子はいつも静かだけどお話しすると私の知らないことを楽しく話してくれる。
そういうふうに、その人その人の好きなところや嫌いなところを全部まとめてその人なんだって受け入れられるようになる。
人には、好きになれる面と、好きになれない面がきっとあるのですが、コミュニケーションが取れるとその両面があってこそ、「その子なんだ」って、良い関係を築いていくことができるのです。
そういう良い出会いがこれからこの中学校を通じてたくさんあると思います。
良いコミュニケーションをとりながら、楽しく大きくなっていってください。

そういうお話をさせて頂きましたが、伝わったかな。

式の後には、毎年上級生の合唱があるのですが、ハルカも副団長としてまさにのびのびという言葉がぴったりなくらいに楽しそうに参加していて。
うーん、よほど自分よりも立派に見えるぜ。

ウェブサイト更新

2019.04.04

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンターコーポラティブハウスをご新居にされる白い化粧板と節のあるナラ材を白く塗装したTさんのキッチンの記事と、

ナラ節アリ材とステンレスバイブレーションとアイアンの脚のアイランドキッチンナラ材をアイアンフレームで囲った武骨だけれど上品に仕上げたOさんのアイランドキッチンの記事と、

ブナのダイニングチェアとブナとガラスのラウンドテーブル大変苦労した、大変勉強になった、大変美しいテーブルやいすやリビングボードを作らせて頂いたAさんの3つの記事を掲載しました。
よろしければ、ご覧になってくださいね。

顔をあわせてお話ししましょう

2019.04.22

「ナラ板目材とステンレスバイブレーション5.0mmのオーダーキッチン」

埼玉 U様

design:Uさん
planning:Uさん/daisuke imai
producer:hideaki kawakami
painting:Uさん

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

2階の全景。実はUさんの2階に上がるには階段のほかにバルコニーがあるのですが、搬入ではそこからは入れないため、階段が掛かる前に搬入する必要があったのです。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

リビングから見た全景。でも、階段から上げるにも最長4メートルの板があって、それが入るのかどうか、おそらく入るだろうという不安があったのでした。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

全景。当初は予算の関係でアイランドキッチンのみを製作する形で考えておりました。でも、Uさんの気持ちで、せっかく作る新しい家には私たちの形でまとめたい、という強い気持ちが表れまして、今回まとめて作らせて頂けることになったのです。

「はじめまして、Uと申します。
昨日キッチンカタログ届きました、ありがとうございました。
全体の雰囲気がとても気に入っており、妻とカタログを眺めながら、具体的にお話しを伺いたいね、と話しておりました。
つきましては、一度そちらへ伺いたいと思っておりますが、ご都合などいかがでしょうか。」
そうして始まったUさんとのやり取り。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

キッチンの様子。背面収納の奥は、冷蔵庫を置けるスペースとともにちょっとしたオープンパントリーになっています。

その後、この工房まで埼玉県の与野からこちらまで相談にいらしてくださって。

「お会いしてから急いで図面まで作成頂いたのに、すみません。返信が随分遅くなってしまいました。
いつも間取りや空間を提案している立場のはずが、いざ自分のことになると、なかなか決断できないもので、自分で恥ずかしいなぁと感じています。
そこには、やはり驚くほど安くメーカーのキッチンを手配できるのになぁという経済的な面と、工業製品に見飽きてしまっている側面と、さらには大手オーダーキッチンメーカーさんのようなオーダーというカテゴリーなら満足できるのか?という自問自答がありまして。けれどいずれも何か物足りないんです。
あれからいろいろ考えてたんですが、なんていうか、きっと作り手の顔が見えてないからなのかなと。
思い返すと実はこれ、イマイさんにお会いする前に、似たようなこと妻と話してたんです。
伺ってみて、キッチンだけじゃなくて、良い方だといいね、と。
そして打合せで拝見したキッチンは期待通り素晴らしいもので、さらに、コトバをひとつひとつ選びながら、丁寧にお話してくれるイマイさんの雰囲気が良い印象でした。
私たちは手仕事が好きです。
狂いのない真っ直ぐな線より、ずっと撫でたくなる線が好みです。
そんなキッチンを作ってもらえると感じました。
長くなってすみません。
私たちには少し背伸びした買い物になりますが、イマイさんに我が家のキッチンをお願いできますでしょうか。
取り急ぎご連絡させて頂きました。
他にもたくさんお仕事あって忙しいとおもいますが、今後の流れなど、ご返信頂けたら幸いです。」

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

洗剤ポケットの様子。最近この形が増えてきています。ちょっと大きめのポケットにしておいて、ここにステンレスのスポンジラックを置くのです。

うれしい言葉を頂きました。
Uさん、実は設計士さんで、大手ハウスメーカーさんで設計のお仕事をされているのです。
なるほど。
私たちにお声掛けしてくださる設計士さんってどこかふわりと空気が似ているのです。
Uさんご夫婦の話のしかた、間の取り方なんかがね。
優しいのでした。
そして、今回はUさんご自身でご自宅を設計されるのです。
それはすてきなお話。良いかたちになるように、良い家作りのお手伝いさせて頂きます。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

シンク左側の一番上の引き出しの様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

シンク左側の上から2番目の引き出しの様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

シンク左側の上から3番目の引き出しの様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

シンク左側一番下の引き出しの様子。

それから、今度はUさんのご自宅で打ち合わせ。
キッチンの打ち合わせの時はいつもはこの工房に来てもらって打ち合わせることが多いのですが、お客様によっては今のキッチンの様子やほかの家具の印象を見てほしいという方もいらっしゃいまして、そういうことでしたらとお伺いするのですが、「その様子を見てイマイさんにデザインなどお任せしたいのです。」っていう相談者さんも中にはいらっしゃいます。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

シンクの手前にはコンセントを付けました。調理に使うコンセントと、テーブルで使うコンセント。

私がね、なかなかお任せというのが苦手なのです。
個人的にはお任せすることって好きなのですよ。自分が好きだなって思った人がどんな形を実現してくれるか、私たちの印象から何を汲み取ってくれるか、そして、それがどんな形に表現されるか、できあがるまでが楽しみのつながりです。
でもね、私はそもそもいろんなことに対して強い気持ちを持つことが苦手だったりします。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

食器洗浄機は、パナソニックの操作パネルが隠れるタイプのものを採用。

自分の経てきたかたちを表現することはできても、その人の思いや印象だけでそれを形にすることはできないなあ。
ですので、ご自宅を拝見させて頂いて、そこから頂くヒント、好きな調理道具だったり、おたまがぶら下がっていたり、お菓子が置かれている場所だったり、どんなテーブルで食事をしているか、そういういろいろなものを見せて頂いても、やっぱりそれだけでは不安ですので、いろいろとその人の暮らしのお話をお聞きするのです。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ガスコンロはハーマン(ノーリツ)プラスドゥ。

でもそうすることがかえって良いようで、お話をするうちに皆さん、ご自身の暮らしが今までどうあったか、そして、新しい暮らしがどうなっていってほしいのかを見つめなおすことができるってそういうお話をよく聞きます。
そのようなわけで、Uさんのところにお伺いしまして、いろいろ見聞きしましたうえで、Uさんが見つめなおした思いと、暮らしている様子と、私が経てきた、得てきたかたちをまとめ合わせてキッチンが完成したのでした。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ガスコンロ左横の一番上の引き出しの様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ガスコンロ下、上段の引き出しの様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ガスコンロ下、下段の引き出しの様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ガスコンロの右側はボトルとスパイス用の引き出し。今回は、引き出しのラインを揃えたいという設計士さんらしいご意見を頂いて、上段と下段の高さを変えています。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

だから、下段は小さな引き出し。

でも、Uさんが考えた形はなかなかミニマル。

箱であってほしい部分が板になっていたり、想像以上に長い板を使うことになったり、その中でUさんの暮らしと、私たちのかたちをどう表現できるか、Uさんと模索しながらできあがったのです。

なかなかシビアな形でしたので、こうしてひと通り納まってひと安心です。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

天板は5mmのステンレス無垢板。目地は濃い色にして、今回のキッチンの印象を大きく形作っているのが、この側板。実際はこれほど薄くないのですが、見える部分が薄くなるように、滑らかに見えるように仕上げているのです。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

その側板のうすい印象を突板で表現することはなかなか難しい作業でした。ちなみに今回使ったナラ板目の突板は、通称「ランダム張り」という何種類かのロットを使って木目にばらつきを出した突板を作ってもらっています。それからこの天板を階段スペースから上に上げる作業も大仕事。

「完成後、妻も子どももはしゃいでまして、特に妻の嬉しそうに棚を開け閉めしていて、夫婦でイマイさんに頼んでほんとによかったな~と話をしておりました。
我が家のために、家具を作ってくださってありがとうございました。」

その後、Uさんからもうれしいお便りを頂きました。
ありがとうございました。
お兄ちゃんはテレビの前が自分のスペース、Uさんはバックカウンターのコーヒーを入れる場所が自分のスペースのようで、それを見守るのは奥様。
良いですね、私はできあがる家具の形は好きですが、そこに住む人の空気を感じられるのが一番心地よいですね。
大変難しい形だったこともあって、とても勉強になりました。

厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

こちらは、リビングというか階段側の収納部。「すみません、まだ内側まで塗れていなくて・・。」とUさん苦笑い。今回の塗装はオスモのノーマルクリアとUさんご自身で塗って頂いております。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

背面のこの吊り棚の納め方が、またなかなかシビアだったのです。窓の開口に合わせて、仕切り板を立てるのですが、建築中に採寸をするので、特に設置工事時期の納期を考えるとボードを貼る前の採寸になっちゃう。どこまで精度よく納まるかが不安だったのですが、大工さんがかなりの制度で作ってくださって、一分歩かないかの誤差でできあがった壁におおすごいと驚くとともにひと安心。建築においてなかなか3mm以内の誤差って難しいと思うのです。自分ももう20年くらい前に、あるお店のカーブした壁を作る(なぜか大工さんではなく家具屋が作ることになったのでした。)工事に関わらせてもらったことがあります。天井高さ3面取るを超える中で、垂直を出すことの難しさって、やってみるとよく分かります。下げ振り使ってもレーザー当てても、壁一枚建てるのにこれほど時間が掛かるとは・・。大工さんがすごいなあってあらためて思ったのでした。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

この棚がテレビボードに向かって連続していく印象。難しい形ばかり提案してくださるUさんの気持ちにどうにか応えられたかな。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

この窓との取り合いもよくうまくいったなあと、我ながら感心したり。と、納まりを感心するだけでなく、明かりがふわりと天井にあたって、とても印象が柔らかく感じられるこの納まりはとても心地よいです。さりげなく置かれた緑の人たちも良く映えます。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

戸棚の中の様子。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

これは、IKEAのステンレスハンガーパイプ。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

カウンターが窓台を兼ねるようなデザインに急きょ変更されて、さらにシビアになった納まりですが、どうにかうまくいきましたね。また、このオープン棚は実際に見えている板だけでは強度が保てないので、実は背板があって、その下地状態の背板から壁に固定して同じ壁素材で仕上げてもらっています。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

テレビボードの上の棚板を支えるのはスチール。いつのスチールの造作をお願いしているオヌマさんに協力いただいて、長いスパンでも垂れないスチールメラミン焼付塗装仕上げの脚を作ってもらったのです。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

今はおもちゃ箱代わりの深い引き出し。将来は本やCDなどをしまうスペースになるそうです。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ここは本当はAV機器スペース。今のところはそこまで機器がないので、やはりお兄ちゃんの大切なものたちの収納スペース。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

この天板は、工場で組んだまま持ってこられないので現場で組んでいます。現場で組んで留めで納めて、丸みがつくようにして・・。うーん、大変。そして、このテレビボードのみ出っ張るタイプの手掛けにして、またキッチンとは印象に変化が出るようにしています。


厚み5mmのステンレスバイブレーションカウンターとオークランダム張り突板を使ったアイランドキッチンと、キッチンバックボードとリビングボード

ここがお兄ちゃんのスペース。このお邪魔した日は、久しぶりに雪が降り始めていたのです。でもね、ここは温かいのです。

キッチン仕上
天板 ステンレスバイブレーション 5.0mm
扉・前板 ナラ板目ランダム張り突板
本体外側 ナラ板目ランダム張り突板
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 オイル塗装仕上げ

ステンレスバイブレーション5.0mmとナラランダム張りのキッチン

価格:1,200,000円(制作費・塗装費、設備機器は別途)

ナラの背面収納・テレビボード一式

価格:1,450,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は100,000円から、取付施工費は250,000円から)

ぼくらを育ててくれるひと

2019.04.04

「マットホワイト化粧板とナラ節アリ材とコーリアンのオーダーキッチン」

目白 T様

design:Tさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:kouhei kobayashi
painting:kouhei kobayashi

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

リビングからキッチンを見た様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

玄関を上がると目に飛び込んでくる印象。大きな広いワンルームになっているのです。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

キッチンに入らせてもらうと、このような感じ。この白い構造のなかに少し枯れた印象の木々が入っている、という感じをTさんは実現させたかったのでした。

コーポラティブハウスという住まいかたの形態は増えてきているようです。
それぞれそこに住む人の特徴が反映された家々が並ぶ集合住宅なのですが、皆さんのいろいろな色があって、そのエントランスを見るだけでも楽しかったりするのですが、それをまとめて施工する会社さんは大変なのだろうなあと思ったりもするわけで、以前にも何度かこのような形態の集合住宅のお仕事をさせて頂いたことがありますが、やはり現場の進み具合が見えないことが多くて、集合住宅の建築工事の中に入っていくのは実は少し苦手だったりするのです。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

カウンターはコーリアンで、シンクはハイパーシンク。素材が異なる樹脂同士ですが、加工屋さんはいつもきれいに仕上げてくださいます。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

ハイパーシンクの良いところは細かい部分が気が利いているところ。コーリアンのシンクもシンプルで美しいのですが、この端にある排水口が人気だったりします。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

このカウンターとシンクの納まりも好評です。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

Tさんは、伸縮式の水切りかごを掛けておいて、洗剤は陶板の上に置く形。

そのような少し前向きになれない気持ちを持ちながら(持ってはいけないのですが)、Tさんのお話を聞いていたところはありました。(Tさん、ごめんなさい。)
Tさんがご家族みなさんでこちらまでいらしてくださった時にキッチンからリビングの家具までいろいろとお話をさせて頂いたのですが、予算の関係もありまして、お話がしばらく止まってしまっておりました。
これはほかの家具屋さんに依頼されたのかなとちょっと緊張が解けて(すみません、そのくらい苦手だったりして・・。)しばらくした頃、「家全体の費用がだいぶまとまってきまして、やはりキッチンだけでもお願いしたいです。」ということでお話を進めさせて頂けることになりました。
はい、頑張ります。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

食器洗浄機はミーレ。「G4920SCi」というミーレジャパン25周年記念モデルを採用。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

3段式スプレーアームやカトラリートレイ等の特長が皆さんに多く好まれる理由の一つです。と言いながらも私は使ったことがないのですが、導入した皆さんは、口をそろえて「すごく良いです。」とおっしゃってくださいます。

こうやって、個人邸向けの家具製作に取り組めるようになる以前、父がこの会社を切り盛りしていた頃は、マンションの工事でまとめて数十台の戸棚を作ったりする仕事が多くありました。そういう大きな現場を回しているゼネコンの方々は全体を見回せるくらい芯が強い人ばかりで、なんというかおっかない人が多かったように思えたのでした。
おっかないというか、話が通らないこともあったりして仕事のペースがつかみにくかったりすることが多く、それが今の苦手につながっているのかもしれません・・。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

食器洗浄機の隣は、引き出しにしないで、無印良品のケースなどを用いて収納する形に。この奥には将来電気オーブンが組み込めるように電源を収納してあります。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

IHヒーターはTEKAの60センチ幅3口ヒーターの「IR631」。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

IHヒーターの下は、スライドしないタイプのワイヤーシェルフなのですが、それをナラの桟で受けて、スライドできるようにしています。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

ここは、ハーフェレのフレームバスケットというソフトクローズタイプの調味料用の引き出しになっています。バスケットの高さが自由に変えられるのが良いところ。

前回、関わらせて頂いたコーポラティブハウスの工事でも、話はきちんと通ったのですが仕事のスケジュールが全く読めなくて、だいぶ時間のやりくりに苦労した思い出もありました。
しかし、今回はTさんとの打ち合わせも奥様の強い思いと今までになかった形になりそうな楽しさでぜひ見事に実現させたいところであり、Tさんもほかの家具は予算の関係で取り止めにキッチン周りだけは、ぜひお願いしたいのです。とご主人も奥様もそう言ってくださったので、うまく進めたいところです。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

バックカウンターの天板はコストを抑えて、トップはカラーフィットメラミンを使ったポストフォームカウンターで、表面仕上げ材は、ナラ節アリ突板を使っています。

プランも大方まとまってきて、それぞれの配管の位置も決まり、いよいよ着工となりました。
そして最初の現場での打ち合わせということで、ヘルメット持ってドキドキしながら現場事務所に向かいます。
キッチンにかかわる職方さんたちも集まっていてくださって、打ち合わせが始まったのですが、監督さんも職方さんも皆さん新参者の私にとても丁寧に接してくださる。
現場によっては、「キッチンだけの施工で現場に入るなんて甘っちょろいぜ。」というような感じで接してくる職方さんもいらっしゃるのですが、この現場は皆さん丁寧です。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

引き出しの様子。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

扉を開けると、グラスです。グラス類は引き出しに入れると意外と倒れやすかったりするので、こうして扉を開けた中に置かれる方も多いです。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

扉を開けると。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

扉を開けると。

私はね、本当にいつも感謝していることが、ここまで自分を育ててくれたのはお客さんと現場の職人さんだということ。
家具作りは父に教わったわけですが、14年前にご縁があってスタートしたキッチン作りは、誰かが教えてくれるわけでもない右も左もわからない状態でした。そのような中でも私たちに依頼してくださる皆さん、施工のまどろっこしさを見かねて知恵を貸してくれる職方さん、監督さん。時にはお客さんのなかにキッチンメーカーさんが居たこともありました。
配管の位置って何?食器洗浄機って何?キッチンって何?そんな私たちに手を差し伸べてくれた人たちに恵まれたからこそ、今があるんだなあって、つくづくありがたいなあって思うのです。
そんなことをこの打ち合わせで思ったのでした。
良い現場です。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

奥様が一番力を入れていたのが、この棚板の印象。ここは通常の板目無垢材で作っています。棚板の強度を保つために、表面からは分からないのですが、背板を2重にして支えているのです。おかげで軽い印象ですが、表情豊かな棚板になりました。


ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

リビング側の扉はナラの節アリ無垢材を使っています。どうしても動きが出るので、このような反り止めを施します。

そんな魅力的な現場でも立地がなかなか複雑。
今回のTさんが住む集合住宅が建つ場所は、車に乗らない人たちはとても魅力的で静かなところなのですが、私たち施工者にとってはなかなか現場にたどり着きにくい場所でもありました。
小学校が近い住宅街でしたので時間帯の通行制限があって、うまく車で乗り込まないと、搬入が大幅に手間取っちゃう。
私だけが朝礼に出るために早朝から出掛けて、みんなは通航制限が解除される少し多し時間帯から来てもらって、ほかの職人さんが搬入するまでの間に手際よく下ろして運び入れて。
設置自体は、キッチンのある部屋が大きな広いワンルームになっていたので、作業は比較的進めやすかったのですが、やっぱりいろいろな業者さんが出入りするから普通の戸建て住宅やリノベーションと違って大きく気を使います。
それでも、こうしてそれぞれの職方さんのご協力もあって、無事にキレイに納めることができたのでした。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

ご挨拶の時に、お手入れの方法をご説明して写真を撮らせて頂いた後に、「イマイさん良かったら、ランチをご一緒しませんか。」とご主人にお声掛け頂いて、奥様が焼きたてのフォカッチャとスパイスの効いたカレーを作ってくださいました。

「ブログの記事見ました。
2年越しでこうして形になって感激ひとしおです。
私の優柔不断もあり、イマイさんには色々お手間をおかけしたのですが、期待通りのキッチンでとてもうれしいです。
家作りを通して、キッチンが家の中心で自分達がどう暮らしたいかにも直結する大事な場所だと痛感しました。
その場所をイマイさんにお願いできて良かったです。
ずっと賃貸のキッチンだったので、自分がオーダーしたキッチンを使うのが楽しみです。」

ありがとうございました。

しばらく経ちました頃にご挨拶に伺わせて頂きたくて連絡を取らせて頂きました。

ナラ節アリ材と白いコーリアンのキッチンとバックカウンター

「イマイさん、どんどん食べてくださいね。」というお言葉に甘えて、たくさんお替わりしてしまいました。(笑)とてもおいしい時間をありがとうございました!

「ご無沙汰しております。
お陰様で大変充実したキッチンライフを過ごしています。
先日からこのキッチンをちゃんと使いこなせるようにお料理教室にも通い始めました。
友人や家族を新居に呼ぶ機会が何度かあったのですが、一番褒められるのがイマイさんに作って頂いたキッチンです!
イマイさんには長い間付き合って頂き、コーポラティブハウスという制約の多い中で作業頂き心苦しかったのですが、お願い出来て本当に良かったと思っています。(キッチンは家作りの中での成功ポイントでした。)」

そうですね、最初のご相談から数えると丸3年は経っておりましたものね。
その間に150通近いメールのやり取りをしたのだと思うと長かったなあと思うわけです。(笑)
でも、そのひとつひとつが今こうして力になっているのだなあ、ともあらためて思うわけです。

そして、Tさんにこうして喜んでもらえて、本当に緊張が解けてひと安心できたのでした。

キッチン仕上
天板 コーリアン「グレイシアホワイト」/吉本産業ハイパーシンク「HS800ヴァニラアイス」
扉・前板 ナラ節アリ無垢材/ナラ節アリ突板
本体外側 アイカ工業 カラーフィットポリエステル化粧板「RK-6000」
本体内側 ポリエステル化粧板「ホワイト」
塗装 オイル塗装仕上げ「ホワイトふき取り」

マットホワイト化粧板とナラ節アリ材とコーリアンのオーダーキッチン

費用につきましては、お問い合わせくださいませ。

風がうたう

2019.07.23

「チェリーのダイニングテーブルとチェア、キッチンカウンターのオーダー」

東戸塚 S様

design:Sさん/daisuke imai
planning:daisuke imai
producer:yasukazu kanai/iku nogami
painting:yasukazu kanai/iku nogami

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

玄関から入ってくるとこのような感じで、家具たちが見えてきます。奥に見えるガラスの入った大きな家具は、Sさんがなじみ使ってきた家具で、その色に近い素材で、ということでチェリーを選びました。あっという間にその色に近づいていくさまが浮かびます。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

ダイニングからリビングへと続く様子。Sさんのこのお部屋の隣に2階に上がる階段があって、上は娘さんご家族が住む2世帯になっているのです。ですので、ここはSさんご夫婦が過ごすにはとてもゆったりした空間。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

反転して、リビングダイニングから見た様子。白いキッチンがリビングからすべて見えてしまう視線を和らげるために設けたカウンター。ほどよく空気を換えてくれました。

加賀妻工務店の高橋さんからご相談を頂きました。
「キッチン、ダイニング、和室とひとつの空間になっているSさんのところにキッチンカウンターとテーブルをオーダーしたいと考えております。」
そういう相談でした。

加賀妻さんからご相談頂くお話は細かい部分はお任せして頂けることが多いのです。
その分、私の独創性が試されるのですが・・、あいにく私にそのような技量があるのかどうか自信がないもので、Sさんの気持ちに合わせることができるかどうかをいつものようにそろりそろりと形を考えていきます。

キッチンスツールもオーダーくださいました。

カウンターの作りはシンプルです。奥に見えるパントリーのように使える物入があるので、ここは日常使いのものだけが入る作業台、という感じ。収納としての機能は、4段の引き出しに書き物したり、調理補助台になるスライドテーブルとゴミ箱を置くスペースとその上の小さな引き出し、という構成です。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

ダイニングテーブルに接する部分はこのようなオープンの棚にしています。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

そのオープン棚はテーブルをくっつけた時にテーブルの延長として使えるように、高さを合わせて作りました。

加賀妻さんが考える空間は、どちらかというと素材の表情がそのまま表れた仕上がりの和風な空間が多く、今回のSさんのお宅も針葉樹と白い壁の明るい空間です。
そこに置かれる家具がどのような形が良いのだろう、と悩むのですが、思いつく形はやはりシンプルなものでした。
Sさんのご希望で私たちのショールームで打ち合わせに使っている脚が床に向かって細くなっていくデザインのテーブルを気に入ってくださいました。
そこに、高橋さんのイメージで、なるべく幕板が表に出てこない脚が強調された形が良いのではないかですか。というご意見。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

どうしても施したかった意匠として、この面取りと角のアールがあります。小さなアールと45度の傾斜をつけた面取り、これは何を見てこの形が美しいと思ったかというと、古いiPhoneなのです。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

悩んだ脚の傾斜。下からずーっと斜めのラインが天板まで続く形にしています。幕板が奥まっているので、この水平から見るのと、少し上から見下ろすのとでは印象が変わって見え、とてもスッキリとした印象になりました。

脚を細くしていくデザインは、脚と幕板の面が揃っている時に作りやすい、というかイメージしやすい形になるのですが、幕板が脚よりも内に入っている形になる時、脚にテーパーがついているとどう見えるのだろう・・。
いろいろ悩みながら、脚は床から天板の下までずっと斜めになっている形にしました。
こちらで紹介しているテーブルたちと比べると印象の違いが分かりやすいでしょうか。
usual life
相談しましょう、そうしましょう。
これで脚の印象はまとまりました。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

一緒に作らせて頂いた椅子は、やはりショールームの打ち合わせで使っていた椅子と同デザインのもの。ショールームのものはファブリックでしたが、今回は少し柔らかいレザーを使ってかけ心地を柔らかくしています。背も3mmの挽板を3層にしてプレスして作るいつもの方法ですが、この仕上がりはやはり背のあたりが心地よいのです。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

椅子の背は600R。

形としてもう少し武骨、というかドンシリした印象にしたいって思っていたのです。
そこで、テーブルの天板やカウンターの天板、側板の面を少しカクカクした印象で仕上げたのです。
これで、脚の斜めになった具合が柔らかすぎることなく見えるようになりました。
追加でご相談頂いたダイニングチェアと椅子もチェリーで揃えて作らせて頂いて、この大きな空間にチェリーの引き締まった色でまとめて置かせて頂くことができたのでした。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

テーブルのサイズは当初は1800mmで考えておりました。カウンターもサイズも1800mmで考えておりました。でも、最終的にはテーブルは2000mm、カウンターは1600mmに。縦に長い空間にはこのサイズがよく合うのでした。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

こちらがスツール。奥様お気に入りのファブリックを張った気持ちの良い形になりました。

アメリカンチェリーのダイニングテーブルとチェアとキッチンカウンターと

よい印象です。とてもね、気持ちの良い風がこのリビングからフゥっと入ってきて、向こうに抜けていくのを聞くことができるのです。

「今日は、テーブルとカウンターを入れていただき、ありがとうございました。
丁寧なお仕事をありがとうございました。
厚いしっかりした材料で、存在感も手触りもとてもいいです。
色もぴったりでした。
スタッフの職人さんたちにとっても愛着のある作品になっているのですね。
たしかイマイさんのご自宅もこれから加賀妻さんに建てて頂くのですよね。
とても楽しみで、機会があったらぜひ拝見させてくださいね。」

Sさん、ありがとうございました。

チェリーのダイニングテーブル

価格:310,000円(制作費・塗装費)

チェリーのダイニングチェア

価格:87,000円(制作費・塗装費)

チェリーのキッチンカウンター

価格:485,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は15,000円から)

飯高さんの個展

2019.04.04

飯高さんとmiyazono spoonさんの個展が開かれるようです。
DMが届きました。
飯高さんごめんなさいね、あまり来訪者が少ない工房ですが、いらした方にはお話ししますね。
組むさんで開かれるのですね。楽しそうですし、楽しそうにしている皆さんの顔が浮かびます。
行けるかなぁ。
行きたいなぁ。

オーダーキッチン「タモランダム張りのセパレートキッチン」

2019.04.03

20190404002とても良い表情のタモのランダム張りの突板を使ったキッチン。
2日間に渡ってみんなに材木座まで通ってもらって、クライアントのTさんも両日ともいらしてくださって、まずはここまで作業が完了。
あとは水栓器具を取り付けて、パネルを交換して・・。
と、サイドパネルの印象がTさんのイメージと違ってしまっていたのです。
Tさんはてっきり横に木目が流れる感じをイメージされていて、私はてっきりいつもの自然な納まりで、と考えてしまっていて、はっきり確認しなかった私がいけないのでした。
側面もヨコ目にすると少し印象がにぎやかに見える気がしていて、自然なバランスだと縦目かなって思っているのですが、使う人は私ではないですからね、きちんとご要望に応えられなかった自分がいけません。

「すみません、きちんと言葉が伝わっていなくて。」
「いやあ、私ももっときちんと確認してイマイさんに聞いておけばよかったなあ。」
「いやあ。」
「いやあ。」
なんて、間違ってしまったのにTさんとのやり取りは気持ちが朗らかになります。
今月下旬頃にはきちんと終わらせる予定ですので、Tさん、今しばらくお待ちくださいませ。

20190404003ちなみにこちらがリノベーション前の様子。印象が大きく変わりましたね。

アイアン黒皮残し

2019.04.03

20190403002オヌマのタカハシさんにまたまた相談に載ってもらって、少し変わったかたちたちを作る4月。
3mmを曲げると黒皮がパリパリ剥がれてしまうかどうかを確認したのです。それから、このビードの印象。
服飾デザインのお仕事をされている方のキッチン、カフェスペースを作り出す作家さんたちの椅子、シューメーカーさんのワークデスク。
書いているだけでよく分からなくなっちゃうくらい、少し変わった仕事をいくつかさせて頂きます。
バタバタしておりますが楽しみな始まりですね。

キッチンカウンターのオーダー「タモランダム張り突板とステンレスバイブレーショントップのカウンター」

2019.04.01

2019040100220190401003
昨日旅立ったコバヤシ君と入れ替えで、今日から新しくハラダ君が来てくれています。(今度紹介しましょう。)
そのように新人君初日なのでですが、アキコがちょっと予定があって本日はお休みで、ワタナベ君は製作を担当したOさんの取付にカナイ君とカイ君のサポートで出かけたりして、なかなかみんなが揃わないスタートになってしまいましたが、ノガミ君がハラダ君のオリエンテーションを行なってくれています。
私たちらしい新年度の始まりなのかもしれません。

ワタナベ君は今年で3年目になって、こうして自分が先頭になって納品に向かう日も少しずつ出てきました。
頼もしい日々。
お昼前にコバヤシ君がこれからの準備に必要な書類を取りに来ました。
離れていてもみんな近いのです。
みんなが頼もしく、楽しく作っていられるように、みんなに楽しくうれしく家具を使ってもらえるように私たちはこうしていつものように回り続けるのです。

久しぶりの休日

2019.03.31

仕事の予定を入れなかった日曜日。
自宅が建つまで、アキコのお父さんお母さんの家に居候させてもらってからバタバタとあっという間に1か月が経ってしまいました。
今日は久しぶりに家族みんなで出掛けられそうでしたので、朝はチアキの陸上クラブの教室があったので、相模原までみんなでお出掛け。
4人一緒に居る時間はこうして少しずつ減っちゃうのかなあ、と淋しい思いと同時に、この仮住まいの時間で子供たちがずいぶんしっかりしたんだってことをあらためて分かったのはうれしい思い。

いってらっしゃい。

2019.03.30

コバヤシ君
5年と10日。私達と一緒に働いてくれました。

入って少ししてから、「彼はすごいですよ。仕事が確実で早い。」と先輩達にも言われるほど活躍をしてくれました。
努力をし続けてくれていたんだと思います。奥様をはじめ、ご家族の方の協力もあったのだと思います。
結婚して、お子さんも2人生まれて、一時期は体調を崩して、入院して手術して休職したこともあって、私生活もお仕事も本当に色々と大変な時期もあったと思います。でも、会社に来た時には黙々と淡々と仕事をこなしてくれていて、仕事に責任感を持って取り組むのに年齢は関係ないのだなと思いました。

訓練校の同期だったコバヤシ君とノガミ君。
他の職場に就職したノガミ君が行き詰まった時に、コバヤシ君がうちの会社に誘ってくれて一緒に働くようになったのです。
節々で、お互いを意識しあっていることを感じる2人で、
ノガミ君から「もっとコバヤシ君のことを評価してあげてもいいんじゃないかと思います…。」と言われた時には、「同期っていいね。」と思いましたよ(笑)

これから、仕事をしながら自分の工房の準備をして、独立することを決めたコバヤシ君。
独立してわかることも色々あるだろうし、仕事のペースも変わるだろうから大変だとは思うけど、若いからといって、過信せずに体には気をつけていってくださいね。今まで本当にありがとうございました。
お疲れ様でした。

コンサート

2019.03.30

「すごいなあ、自分よりもしっかりした娘になったなあ。」
引退した三年生の跡を継いで部長になったハルカ。
親子は似るのね、とアキコ。
でもどちらかというとハルカのこの感じは君に似ているんだぜ。

オーダーキッチン「タモ柾とフィオレストーンのキッチン」

2019.03.30

201903300022019033000420190330003Mさんのキッチン無事完成。
いろいろと大変な部分もありましたが、みんなの良い思いや願いがこうして形になりました。
担当したカナイ君、ご苦労様でした。いつも手の込んだ家具は主任であるカナイ君が受け持ってくれるので、私もひと安心。

そう、そして今日は、コバヤシ君がここを出ていく日。
自分のよい道を見つけることができたそうで、これからは一人で頑張っていくのです。
私の周りにはこうして一人で頑張っているみんながいてくれて、私たちだけではなく、そういうみんなもいてくれるから安心して仕事ができる、そういう気持ちの拠りどころがあるのです。
コバヤシ君も準備が整ったら、私たちをバックアップしてくれるということで今から楽しみです。

このタモのキッチンをいよいよ来週納品です。

2019.03.26

20190326002Tさんとあれこれ悩みながらまとめた形をカイ君が実現させてくれようとしています。
タモのランダム張りの突板を使っておりますが、とても良い表情です。
スキップフロアになっているダイニングに上がるとすぐ目に入ってくる。
それを見るのが今から楽しみなのです。
春ですね。

三月下旬という感じ

2019.03.23

20190323002コバヤシ君とノガミ君にはそれぞれ製作を担当した家具を持って横浜から武蔵野へとぐるっと1日出掛けてもらっておりました。
以前にキッチンのご相談を頂いていて、いろいろと悩んでカウンターを作らせて頂くことになったJさんと、毎日ゆっくりと子供たちとも一緒に手を合わせる場所を作りたいとお仏壇を作らせて頂いたNさんです。
私も午前中はトミヤさんが声掛けしてくださってYさんご家族がキッチンの相談に訪ねてくれて、夕方からはまもなく解体が始まろうとしている横浜のMさんの現地を拝見して、おおよそキッチンをどのような感じにされるかをまとめてきました。古い建物のリノベーションは思っていなかった要因が舞い込んできたりして、それを楽しめるかどうかは、そこに住む人や工事する人たちのみんな次第です。
楽しい場所になるように頑張ります。
工房では、カナイ君とカイ君とワタナベ君が作業を進めておりますが、なかなかすべきことが多くて、気の抜けない日々です。
年度末という感じでございます。

本の贈り物

2019.03.23

fim027
一冊の本が届きました。
見覚えのあるお名前です。
藤本夕衣さん
封を開けると、すてきな装丁の本が入っていました。
遠くの声
俳句の本でした。

「… 台所を詠いだ句が入っているので(もちろん今井さんに作っていただいたお台所です)… 」
とお手紙が入っていました。
すてき。
台所の歌はどの句かな、そう探しながら読み進めていきます。
気になる絵が展示されると聞いて、美術館にその展示会を観に行った時の他の絵を見ながら探す感覚に似ていました。
絵も俳句も、これはどういう思いでできたものかなと思いを巡らす時間は似ていて、自分にない感覚を意識的に引き出そうとする感じが心地いいです。
私は写真を撮って文章でその思いを残す表現方法しかわからないので、俳句で思いを残す形を知る藤本さんとそれを共有できる人達の感覚はまた違うものがあるのだろうなと、思いが巡ります。
すてきなひと時を過ごすことができました。贈り物をありがとうございました。

オーダーキッチン「フィオレストーンとタモ柾目のキッチン」

2019.03.22

2019032200220190322003今週の月曜日からいよいよ始まった清瀬のMさんの現場。
初日は朝6時に出発して「さあ始めよう。」と、勢いをつけてスタートしたのですが、なかなか現場の調整もあったり、この写真には写っていない洗面台や下駄箱もあったりとかなりの量の家具の取付がありましたので、思うように進まない部分もありましたため、ようやく昨晩の21時におおよその作業が完了しました。
あとは配管をつなげればすべて完了です。
本当は昨日は祝日だったのでお休みにする予定だったのですがみんな頑張ってくれましたので、本日の作業場はカナイ君だけが出ていて、みんなはお休みです。
ご苦労様でした。

約2年前にMさんからご相談頂いて、ようやくここまでの形になりました。
長い長い交流があってできあがった形です。

今日もこれから鷺宮まで出かけてきます。
4年前に初めて声をかけてくださった方の家具がようやく取り掛かることができそうなのです。

毎日がバタバタと過ぎていくようですが、こうして日々やるべきことがあることはとてもしあわせなことなのだと思います。

次女チイの退院

2019.03.16

入院中のチイを支えたもの。ハルのお下がりのDS・クマのぬいぐるみの「くままさ」・ちゃお・お気に入りのあんびるやすこさんの本・SWのJediのライトセーバー・そして、ハルとの交換ノート。病院では「おもちゃはひとり3つまで。」という約束がありましたので、この組み合わせとなりました。
発熱と首の腫れと痛みがあり、1週間の入院となりましたが、入院治療のおかげで、元気になって家に帰ることができました。
普段ひとりで布団で寝つけなかった子が、点滴や注射・病院での生活を乗り切ったかと思うと、本当によく頑張ったなと思います。
入院生活で、自分よりもっと小さいのに、もっとつらい思いをしている子もいっぱいいるんだということを知ることもできたと思います。「大変だったけど、いい経験になったね。」と言える今があることに感謝して、これからもより家族の健康に気をつけて生活していこうと思います。皆様にはご心配をおかけしてすみませんでした。ありがとうございました。

食器棚のオーダー「カラーフィットポリとオークの食器棚」

2019.03.16

20190316001Tさんの食器棚設置後、しばらくどんなタイルにするか考えてみますね、とおっしゃっていた吊戸棚とカウンターの間のところ。
「タイル張りが終わったので写真撮ってみました。おくりますね!」
とご連絡頂いて、届いた写真。
うん、優しいご主人と快活な奥様との様子がよく分かるような色あい。

とても温かくてよい印象になりましたね。

Tさんの食器棚の詳細をもっと知りたい!という方は、オーダー製作例のこちらから→ 「つたえる楽しさむずかしさ」

お仏壇のオーダー「ブラックウォールナットのお仏壇」

2019.03.15

20190315002ご新居の建築に合わせて、製作を進めてきたお仏壇、閉めたお時の扉の印象と照明を隠している欄間の印象を合わせて、とても静かな形になりました。全体はブラックウォールナットを使っておりますが、背面のみセンを使って心象がさわやかになるようにと考えております。

さあ、まもなく納品です。
あとはかなぐやさんのつまみが届くのを待つばかり。

オーダーキッチン「チェリーとステンレスヘアラインのアイランドキッチン」

2019.03.14

北鎌倉のHさんの現場を後にして、続いては長谷の大仏様の横を通り抜けて、材木座のTさんの現場に。
4月の頭にキッチンの設置に入らせて頂くのですが、カイ君に「扉の座掘りの位置はどうしましょうか。」と言われて、うっかり交換する扉の蝶番の位置を測っていなかったことに気づいて、現場に立ち寄らせて頂きました。
こちらも築30年(くらいだったかな)の板張りの趣ある住宅で、玄関を移動したり、バルコニーを回収したりする中で、キッチンも新しく作らせて頂いております。
皆さん作業中でしたので、ササっと寸法を測らせて頂いて、現場を後にします。

そのあとは、昨日急にご連絡を頂いて、今日、無事にお引渡しとなる逗子のSさんのところに伺うことに。この逗子のあたりはお客様が多く、歩いて数分のところに、ああ懐かしい「サイコロ」のNさんの家だ、後ろを振り返ると、昨年にキッチンを作らせて頂いたAさんの家だ、上を見上げると少し懐かしい「山の上の劇場」のMさんの家だ、などなど思い出深い町なのです。
Sさんのところにつくとちょうどお引渡しの説明の最中で、その中に私も混じって、キッチンの使い方や食洗機の使い方をご説明してきました。
本当は使い始めてからのほうが具体的なことを説明しやすいので、それに次回写真も撮らせて頂きたいので、お引越しされましたらお邪魔しますね。
その時が楽しみです。

と、皆さんにごあいさつした後に、加賀妻さんの事務所によって資料を渡して、無事に会社に戻ってまいりました。
忙しいなあって思うけれど、こうして皆さんとのつながりがあって今があるので、大変ですがうれしい毎日です。
気づきづらいかもしれないけれど、日々をきちんと過ごせることがそれだけで十分幸せなのです。

オーダーキッチン「コーリアンとオーク柾目のキッチン」

2019.03.14

今日はなかなか忙しい一日となりました。
ヴィンテージの家具を取り扱うHさんとHさんと私たちをつないでくださった岩淵さんとで、あれこれ考えてできたキッチンの設置工事でした。
Hさんのイメージとしては、「ルドルフ・シンドラー邸のキッチンのような印象を持たせたいのです。」というお話で、初めて見る柔らかく温かみのあるキッチンの写真を参考に、夜のデニーズでおじさん3人であれこれ思いを巡らせてできあがった形です。
まだ、ここからオーブンや洗濯機や壁付けの水栓がつくので、雰囲気はぐっと変わってくるはず。壁も塗られてくるとこの空間が一気にHさんのカラーになってくるのでしょうから、その時が楽しみです。
この建物自体も黒川紀章さんのお弟子さんが設計された住宅ですので、キッチンの雰囲気に負けずにとても魅力的な空間なのです。
次回はこのキッチンにオイルフィニッシュの方法をお伝えするときにお邪魔します。
楽しみにしております。

私は、コバヤシ君、ノガミ君、ワタナベ君の3人に作業を託して、先に出発します。

雨降り

2019.03.12

屋根から滴り落ちてくる雨粒の様子が見られるというのもよいものです。
ここからの眺めが想像以上に気持ちよくて、子供達には良い場所になってくれるかな。
いろいろ考えてくださる福原さんや、とても丁寧に仕事をしてくださる近藤さんやみなさんのおかげで、少しずつ形になってきました。
大変ご苦労されていることと思いますが、とても楽しみです。

卒業式

2019.03.12

そうですね、昨日は卒業式でした。
壁がビュウビュウ、雨がザアザアと、晴れの舞台にはなかなか厳しい朝を迎えたのでした。
でもね、式が始まる5分前くらいには、体育館の隙間から見える空が青くなっていくのが分かりました。
それに伴ってお日様が顔を出すと、体育館の天井がパチパチ鳴り出しました。一緒にみんなを祝ってくれているのかい。
あいさつが苦手な私でも、みんなに伝えたいなって思っていることはあるわけで、一夜漬けで頭のなかに擦り込んだ言葉たちは、天井のパチパチとともに見事に頭から抜けていったのでした・・。

私が今年この役目を任された時は、節目のあいさつにはそれぞれテーマを考えておりました。
「感謝」「本当のこと」「コミュニケーション」です。
体育祭では、言葉が回りませんでしたが、どうにか感謝を伝えることができたのではないかと思っております。もし、興味がありましたら9月16日の記事を読んでくださいね。
卒業式では、これから大きくなっていく子供たちに「本当のこと」を忘れないでほしいなっていうことを伝えたかったのです。

そのお話。
・・・「モモ」の中に出てくる時間どろぼうは皆さんご存知でしょうか。
町の人たちをあれこれ説き伏せては、時間の無駄をなくして、もっと自分の時間に余裕を作ろうと吹き込む人たちです。
「無駄な話はしない」「つまらないお稽古事はしない」「物思いにふけらない」ほかにもいろいろ吹き込んでいきます。
「こういうことに使った時間を節約すれば、もっと将来の時間に余裕が生まれますよ。」、時間どろぼうはそういいます。
その話を聞いた住民たちは、自分たちはなんて無駄に時間を過ごしていたのだって思いこんでしまうのです。これだけの時間があればこんなことができたのに・・。
このこんなことはいつの間にか忘れ去られてしまって、ひたすらみんなは時間を貯めることだけを考えるようになってしまうのでした。
毎日、機械的に画一的に物事をこなしていくうちに、町からは笑い声がなくなり、みんなどこか不機嫌でくたびれた、とげとげしい目つきをした怒りっぽい顔になっていってしまうのです。
でも、最後にはモモがみんなの時間を取り戻してくれて良い結果になるのですが、私はこれを読んでこう思ったのです。

「時間の余裕を作るのはよいことだと思うのですが、時間の余裕を作ることだけに満足してしまって、その時間を何に使いたかったのかを忘れてしまってはいけないって。」

これは時間以外にも当てはまるのではないかって思うのです。
例えば、勉強だって、良い点を取るために勉強するのではなくて、その勉強で得た知識を使って世の中でどのように活躍したいのか。
例えば、この先就職したら、もちろんお給料をもらうために頑張って働くのだけれど、そのお給料でもらったお金で何を成し遂げたいのか、もしくはその仕事をすることで身に着けた技術で自分に何ができるのか。
時間を節約して余裕を作ることも、テストで良い点を取ることも、たくさんお金を稼ぐことも、それだけで満足するのではなくって、それが最終目標ではなくって、それらは自分が目指した夢を実現させるための目標のひとつなのだってことを、みんなが大きくなっても忘れずにいてほしいなって思います。
そして、もしこの先自分が立ち止まってしまいそうなときは、自分が考えていた目標を思い出して、この先の夢に近づくことができるように少しずつ前に進んでいってほしいと思います・・。

そんなお話をさせて頂いたのですが、やっぱりいまだに人前で話すことが苦手なものでして、この話の5ミリも伝えられたかどうだかわかりません。
でも、帰る道すがら、幾人かの皆さんにまたモモが読みたくなりましたって言ってもらえたのでよかったのかな。
会場の後ろで座っていた2年生のハルカも「うん、よかったと思うよ。」と言ってもらえたのでマル。