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2019.04.22
タモの大きなの突板を使って大きな空間に負けないくらいの優しくダイナミックな表情に仕上がったIさんのキッチンのお話と、
セラミックストーンという初めて扱う素材とクルミの表情がとても良い効果を生んだDさんのうつくしいアイランドキッチンのお話と、
リズム感と上品さをうまく組み合わせた難しく大変な形だったUさんのキッチンのお話の3つのお話を掲載しました。
よろしければご覧になってくださいね。
2019.04.22
タモの大きなの突板を使って大きな空間に負けないくらいの優しくダイナミックな表情に仕上がったIさんのキッチンのお話と、
セラミックストーンという初めて扱う素材とクルミの表情がとても良い効果を生んだDさんのうつくしいアイランドキッチンのお話と、
リズム感と上品さをうまく組み合わせた難しく大変な形だったUさんのキッチンのお話の3つのお話を掲載しました。
よろしければご覧になってくださいね。
2019.04.22
三島 I様
design:平成建設さん/Iさん/daisuke imai
planning:平成建設さん/Iさん/daisuke imai
producer:hiroyuki kai
painting:hiroyuki kai/haraki tosou
三島のIさんのご新居にセパレートタイプのキッチンを作らせて頂きました。
平成建設さんからのご依頼で作らせて頂いたキッチンです。
平成建設さんからということで、Iさんと直接お話しさせて頂いたのは1、2度ほどでしたが、奥様が私たちのウェブサイトをよくご覧になっていたそうで、また担当のKさんのお話が的確だったこともあって形の方向性は程よい時間で決まっていきました。
平成建設さんとは、最初に「ホワイト、ナチュラル」の三島のKさんのお仕事がきっかけでお付き合いさせて頂けることになったのでした。
今から8年前のお話ですね。
当時は、箱根よりも以東方面で家具を作らせて頂ける機会はほとんどなくって、とても新鮮な街並みでしたね。
その後、Kさんのキッチンを気に入ってくださった設計士さんが再び声を掛けてくださり、また平成さんの社風のおかげで私たちの工房に近い藤沢支店の方々からもお声掛け頂いて、スタッフさんの自宅のキッチンを作らせて頂いたり、ショールームのキッチンを作らせて頂いたりと、いろいろとうれしいお付き合いをさせて頂けるようになったのでした。
大きなハウスビルダーさんになると、私たちのような小さな工房が現場に参加することをよく思わないところも多くあったりします。
当然、その会社さんの規定から外れた形になるので、何かイレギュラーが起きてはいけないという気持ちの表れですので、そういう対応は当然のことと思うのですが、平成さんはスタッフの皆さんの年齢が若いこともあってか考え方がとても柔軟で、いろいろな形を取り入れようという気持ちが、私たちにもよく分かるくらい何事に対しても前向きな気持ちを持ってくれていて、そういう気持ちが毎回すてきな形に現れるのです。
そういう流れで、今回もキッチンご相談を頂いたのでした。
それぞれの設計士さんの色はかなり違っていまして、家具の印象や大まかなプロセスをまとめておいて、あとは専門である私たちに細かな部分を組み立ててもらいたいってお任せくださる方もいらっしゃれば、自分自身を磨くために、私たちに相談しながら、家具を設計してく設計士さんもいらっしゃいます。
私はこう思っています。
家具を設計できる設計士さんは素晴らしいって。
住宅を設計することはもちろん素晴らしいことで、私にはとてもできない偉大なことだなあっていつも思っております。
家がしっかりした作りになっているか、風はきちんと通り抜けるのか、日が差し込んで温かな時間がいつなのか、そういう時間というか空気を見つめながら建物を形作ってゆけるってとても偉大なことです。
「時には席を離れてすこし遠くからカンバスを見つめることができるような感じ」それが建築だと思えていて、家具というのはもっとそこの住む人の仕草や気持ちが入り込んでいくものだと思っていて、まるで「カンバスに書かれたリンゴの熟した具合や、ガラス越しに移る山羊が草を食む姿を描き込んでいくこと」のように思えるのです。
だから、その両方ができる設計士さんは、きっと素晴らしい絵が描けるはず。
私たち家具工房が考える形とはまた違ったアプローチ見られる、そんな楽しさがあるはず。
今回設計担当のKさんは後者でした。
たびたび私に連絡が入って納まりについての質問が投げかけられて、それを踏まえた形で家具図が送られてくる。
自分で形や納まりを考えて、自分の家具を考えていく、そんな印象でした。
最初にKさんにお会いしたのは、現場でした。
平成さんのおもしろい取り組みに、設計の仕事をする前段階で、現場を経験するのだそうです。
大きな戸建て住宅の家具の納品に行った時に、何人かいらっしゃったかわいらしい女性の一人がKさんです。
だから、「イマイさん、お久しぶりです。」と、アトリエから出てこられた時には、あの作業着とヘルメットの姿のイメージしかなかったので、ピシッとしたスーツで凛とした力強い姿を見て、ホホゥと思ってしまったのでした。
(Kさん、目力が強いのです。)
現場や、家具屋や、そのほかいろいろな職方さんから頂く知識でKさんとても年下とは思えないくらい凛々しく見えたわけです。
そうしてKさんと再会し、何度かやり取りさせて頂いて、Iさんのキッチンは一つの形にまとまっていったのでした。
今回採用した素材はタモ材。明るい印象に仕上がりました。
そして、木目の動きを大きく見せたいな、ということもあって、いつもの四枚接ぎではなく四尺(1200mm)用の突板を使って三枚接ぎで作ったことで、この大きな空間に川が流れるような緩やかで優しい動きが出ました。
そして、今回は突板を使って、且つアイランド側は再度とバック部分の木目をつなげたいということで、コーナーの部分にひと工夫。
突板は、表面の無垢材が薄く仕上がっている分、角の強度がそれほど強くない、という面があります。
もともと、無垢材の表情の美しいと言われる部分や希少な木材を使いやすい価格と薄い板を積層することで、板の動きを安定させて反りや伸縮の少ない材を作ろうということで、無垢材のデメリットを補う形でできた板ですが、合板という言葉が先行して、その良さが分かりづらい部分もあったりします。その代わりに、無垢材のその表情の良さ夜気が動くのだという認識が改めて認められることで、材としていろんな一様があるという点が理解されている今の世の中はいろんな家具作りの選択肢が生まれて、良い物つくりがしやすくなったのではないかとも思えます。
今回はその突板のデメリットを補う方法として、そのコーナー部分に通称ヒモと呼ぶ細い無垢材を練り付けています。
これは、昔から木工所で教わる仕上げ方で、私も二十歳くらいの頃に父から教わりました。
Kさんにこの話をすると、意匠的にも良いですね、ということでIさんとも相談されてこの形で納めさせて頂くことに。こうすることでコーナーがかなり強くなります。
そのほか、今まで学んだことをポイントポイントで使わせて頂いたことで、どこか欧風なたたずまいのスッキリとした形に整えることができました。
1点失敗してしまったのが、引き戸の下のオープン棚。壁に棚板を固定できると思ったのですが、背面のタイルをオープン棚の背の部分まで張り込むということで、棚板をしっかり固定できなくて、板がたわんでしまったのでした。
そこで、急きょ真ん中あたりに仕切り板を立てさせてもらって、ぐらつきを取る加工を施して、ようやく完成。
Iさんにも気に入って頂けて、本当によかったです。
なかなかお話しできないまま形ができあがることって少し不安な部分があったのですが、Kさんが私の気持ちを伝えてくれてIさんの気持ちをこちらの伝えてくれたおかげで、とても良いかたちにまとまったのでした。
天板 | ステンレスバイブレーション |
---|---|
扉・前板 | タモ板目三枚接ぎ突板練り付け |
本体外側 | タモ板目三枚接ぎ突板練り付け |
本体内側 | カラーフィットポリ化粧板「グレー」 |
塗装 | ウレタンクリア塗装全つや消し仕上げ |
費用につきましては、お問い合わせくださいませ。
2019.04.22
町田 D様
design:Dさん/daisuke imai
planning:Dさん/daisuke imai
producer:iku nogami
painting:iku nogami
住宅のフリーペーパーに私たちのキッチンが掲載されていたそうです。
それを見たDさん、今度はPinterestに私たちのキッチンの画像が掲載されていたとのことで、それを見てメールをくださいました。
いろいろなところで、すこしずつ取り上げてくださいまして大変感謝しております。
神奈川のほぼ中央のある町なのに、市ではなく郡でいて単線が走るこののどかな町にある小さな木工所をこうして知ってくださることに大変感謝しております。
Dさんはキッチンに対していろいろな思いがあって、それをメールで書いてくださったのです。
「以前、カタログを送っていただきました、Dと申します。このたび工務店との打ち合わせでいよいよキッチンを決めなければいけない段階に入り、色々ショールームも見たのですがなかなか気に入ったものが見つからず・・。
ずっと気になっていたイマイ様にご連絡させていただきました。
ウッドワンのKUROMUKUという製品がとても気に入ったのですが、収納部分が全く隠れないのでKUROMUKUのような表情のキッチンで、かつ収納力もあるアイランドのキッチンにしたいなあと思っています。
制作例でいうと、「跡をのこす」や、「豊かな色」が好みに近いです。木の中に黒が効いているという感じです。リビングの顔、というイメージでは、「ステージ」も好きです。
リビングはオークの無垢板張りにする予定なので、キッチンも合わせてオークがいいと思っています。また、この予算で可能なのか心配ですが、キッチンの天板はセラミックタイルがいいなあと思っています。キッチンの仕組みはザっとですが、シンク下はタオルバーとごみ箱の空間を空け、右隣に海外製食洗器、コンロの下のスライドワイヤーシェルフ2段、コンロ脇は調味料入れ2段、包丁入れ…という感じです。キッチンリビング側正面は、「豊かな色」のような感じで、両脇収納真ん中がグレーの棚になっているのが素敵だなあと思っています。(わかりづらくて申し訳ありません。スケッチしたのですが、プリンターとパソコンの調子が悪く、読み取れませんでした。)」
なるほど、最近はすこし色褪せたような、どこか素材の印象がむき出しのような仕上げを好まれる方が増えてきました。
Dさんが挙げてくださった方々のキッチンは、どちらかというと今までは仕上げとしてはイレギュラーな形の納め方をしている方々ばかりです。
そういう形がより生き生きと見える、素材の表情がそのまま感じられる物の良さ、物を作ることで生まれる手の跡、足跡、のようなものが評価されるものの見方が浸透してきたのですね。
この流れとともに物を作り出すことの良さがより見直されて、生み出すことの素晴らしさをもっと実感できる社会になったらよいなと思うのですが、既に必要なものが出揃っているように感じられる今の暮らしでは、なかなか新たなものを作ることに夢を抱くことは少し難しいのかもしれない、とも思えて、淋しい側面も感じられるのです。
しかし、こういう考え方が広まっていくことはとてもうれしいことです。
そして、今回初めて使おうとしているセラミック。ちょうどこのところテレビのコマーシャルでも取りあげられていました。熱いものをそのまま直に置いたり、鋭いものが当たっても傷にならない素材。
ふーん、そのような素材があるんだなあ。とその時は何気なく思っていたのですが、これだったのですね。
そういえば、「豊かな色」のGさんがキッチンのご要望を伝えてくださった時に「表面がまるで石そのままのようにボコボコしているカウンターが良いのです。」と言っていたのが、当時はセラミックだなんて気が付かなくて、「さっぱりさん」のMさんのお宅にお邪魔した時に見たボコボコしたカウンターを見て、これがセラミックなのかあって、初めて新しことを覚える小学生のような気分で天板を触らせてもらったことを思い出しました。
そのセラミックを使わせてもらえることにちょっとドキドキしながら、どんな形でキッチンをまとめていこうかと、楽しみに思ったのでした。
そこで調べてみると、セラミックにもいくつかのメーカーがあってあれこれと特長を比べてみると、本当に傷がつかないもの(磁器なのかな)や尖ったシャープペンシルで引っかくと白く筋がついてしまうもの(陶器なのかな)やいろいろあるようです。
その中でよさそうに思えるデクトンを使うことにしたのです。
ところで、Dさん。キッチンのスタイルからはちょっとかけ離れたイメージに見える可愛らしい方で、確か国語の先生をなさっています。
ちょうどこの時期に私自身が長女の通う中学校で役員を務めていたこともあって、キッチンや家具のお話以外でも何かとすてきなお話を聞かせて頂いて大変楽しい時間を過ごさせて頂いたのを覚えております。
ちょうど新一年生に向けてどんな話をしようかと思いめぐらせていた時に、私はミヒャエルエンデのお話がずっと好きだったのを思い出して、「モモ」の話のなかに出てくる時間泥棒の様子が虚ろで怖かったなあという気持を子供時分からいまだに漠然とした覚えていて。
それは時間泥棒自身が怖いのではなく、彼らが言う言葉が全く正当に思えてしまって、それに取り込まれてしまう人たちの様子が鵜すら怖かったのを覚えております。
そんなことをDさんにお伝えすると、「ミヒャエルエンデのモモ、良いですよね。「時間」をキーワードにした物語ではありますが、ミヒャエルエンデの物語はどの話も、「既成概念からの脱却」を主軸としているような気もします。その人にはその人の人生があって、周りの人には分からないかもしれないけれど、その人にはとても意味のある、価値のある時間の使い方で、その人の身になっているし、なっていく。自分と他人との違いを認めて、違いを大切にしろ・・・と言われているような、そんな感じがします。世間で言われているところの、大切さとか、重要さとかは置いておいて。」
おお、すばらしきストーリーテラー。
こういうすてきなご意見をくださったり。
「違いを大切にしろ」って大事なことです。
そして、家具作りの中でこういうお話ができることってとてもすてきなこと。ありがたいことだと、日々うれしくなるのです。
こうして、有意義な打ち合わせが進んでひとつの形がまとまりました。
大きな四角のなかに構成された小さな四角たち。それがほんのり浮いて見えるような印象で、この形ができあがりました。
「お世話になっております。
イマイさん、本当にすてきなキッチンをありがとうございました。キッチンの取り付けが楽しみで楽しみで、毎日のように現場に行っては想像を膨らませていたので、想像以上のものが置かれていて大興奮でした。何度も打ち合わせに伺わせていただき、その度にプランを変更し、たくさんご迷惑をおかしてしまいました。お付き合いくださり、本当にありがとうございました。」
いえ、こちらこそ、この家具ができあがるまでのとても有意義な時間は私を豊かにしてくれました。
ありがとうございました。
天板 | セラミックストーン「デクトン」 |
---|---|
扉・前板 | クルミ板目無垢材/クルミ板目突板 |
本体外側 | クルミ板目突板 |
本体内側 | カラーフィットポリ化粧板「グレー」 |
塗装 | オイル塗装仕上げ |
価格:1,600,000円(制作費・塗装費、設備機器は別途)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は30,000円から、取付施工費は120,000円から)
2019.04.22
埼玉 U様
design:Uさん
planning:Uさん/daisuke imai
producer:hideaki kawakami
painting:Uさん
「はじめまして、Uと申します。
昨日キッチンカタログ届きました、ありがとうございました。
全体の雰囲気がとても気に入っており、妻とカタログを眺めながら、具体的にお話しを伺いたいね、と話しておりました。
つきましては、一度そちらへ伺いたいと思っておりますが、ご都合などいかがでしょうか。」
そうして始まったUさんとのやり取り。
その後、この工房まで埼玉県の与野からこちらまで相談にいらしてくださって。
「お会いしてから急いで図面まで作成頂いたのに、すみません。返信が随分遅くなってしまいました。
いつも間取りや空間を提案している立場のはずが、いざ自分のことになると、なかなか決断できないもので、自分で恥ずかしいなぁと感じています。
そこには、やはり驚くほど安くメーカーのキッチンを手配できるのになぁという経済的な面と、工業製品に見飽きてしまっている側面と、さらには大手オーダーキッチンメーカーさんのようなオーダーというカテゴリーなら満足できるのか?という自問自答がありまして。けれどいずれも何か物足りないんです。
あれからいろいろ考えてたんですが、なんていうか、きっと作り手の顔が見えてないからなのかなと。
思い返すと実はこれ、イマイさんにお会いする前に、似たようなこと妻と話してたんです。
伺ってみて、キッチンだけじゃなくて、良い方だといいね、と。
そして打合せで拝見したキッチンは期待通り素晴らしいもので、さらに、コトバをひとつひとつ選びながら、丁寧にお話してくれるイマイさんの雰囲気が良い印象でした。
私たちは手仕事が好きです。
狂いのない真っ直ぐな線より、ずっと撫でたくなる線が好みです。
そんなキッチンを作ってもらえると感じました。
長くなってすみません。
私たちには少し背伸びした買い物になりますが、イマイさんに我が家のキッチンをお願いできますでしょうか。
取り急ぎご連絡させて頂きました。
他にもたくさんお仕事あって忙しいとおもいますが、今後の流れなど、ご返信頂けたら幸いです。」
うれしい言葉を頂きました。
Uさん、実は設計士さんで、大手ハウスメーカーさんで設計のお仕事をされているのです。
なるほど。
私たちにお声掛けしてくださる設計士さんってどこかふわりと空気が似ているのです。
Uさんご夫婦の話のしかた、間の取り方なんかがね。
優しいのでした。
そして、今回はUさんご自身でご自宅を設計されるのです。
それはすてきなお話。良いかたちになるように、良い家作りのお手伝いさせて頂きます。
それから、今度はUさんのご自宅で打ち合わせ。
キッチンの打ち合わせの時はいつもはこの工房に来てもらって打ち合わせることが多いのですが、お客様によっては今のキッチンの様子やほかの家具の印象を見てほしいという方もいらっしゃいまして、そういうことでしたらとお伺いするのですが、「その様子を見てイマイさんにデザインなどお任せしたいのです。」っていう相談者さんも中にはいらっしゃいます。
私がね、なかなかお任せというのが苦手なのです。
個人的にはお任せすることって好きなのですよ。自分が好きだなって思った人がどんな形を実現してくれるか、私たちの印象から何を汲み取ってくれるか、そして、それがどんな形に表現されるか、できあがるまでが楽しみのつながりです。
でもね、私はそもそもいろんなことに対して強い気持ちを持つことが苦手だったりします。
自分の経てきたかたちを表現することはできても、その人の思いや印象だけでそれを形にすることはできないなあ。
ですので、ご自宅を拝見させて頂いて、そこから頂くヒント、好きな調理道具だったり、おたまがぶら下がっていたり、お菓子が置かれている場所だったり、どんなテーブルで食事をしているか、そういういろいろなものを見せて頂いても、やっぱりそれだけでは不安ですので、いろいろとその人の暮らしのお話をお聞きするのです。
でもそうすることがかえって良いようで、お話をするうちに皆さん、ご自身の暮らしが今までどうあったか、そして、新しい暮らしがどうなっていってほしいのかを見つめなおすことができるってそういうお話をよく聞きます。
そのようなわけで、Uさんのところにお伺いしまして、いろいろ見聞きしましたうえで、Uさんが見つめなおした思いと、暮らしている様子と、私が経てきた、得てきたかたちをまとめ合わせてキッチンが完成したのでした。
でも、Uさんが考えた形はなかなかミニマル。
箱であってほしい部分が板になっていたり、想像以上に長い板を使うことになったり、その中でUさんの暮らしと、私たちのかたちをどう表現できるか、Uさんと模索しながらできあがったのです。
なかなかシビアな形でしたので、こうしてひと通り納まってひと安心です。
「完成後、妻も子どももはしゃいでまして、特に妻の嬉しそうに棚を開け閉めしていて、夫婦でイマイさんに頼んでほんとによかったな~と話をしておりました。
我が家のために、家具を作ってくださってありがとうございました。」
その後、Uさんからもうれしいお便りを頂きました。
ありがとうございました。
お兄ちゃんはテレビの前が自分のスペース、Uさんはバックカウンターのコーヒーを入れる場所が自分のスペースのようで、それを見守るのは奥様。
良いですね、私はできあがる家具の形は好きですが、そこに住む人の空気を感じられるのが一番心地よいですね。
大変難しい形だったこともあって、とても勉強になりました。
天板 | ステンレスバイブレーション 5.0mm |
---|---|
扉・前板 | ナラ板目ランダム張り突板 |
本体外側 | ナラ板目ランダム張り突板 |
本体内側 | ポリエステル化粧板「ホワイト」 |
塗装 | オイル塗装仕上げ |
価格:1,200,000円(制作費・塗装費、設備機器は別途)
価格:1,450,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は100,000円から、取付施工費は250,000円から)