2020.01.13



物を作られる皆さんもきっとそうだと思うのですが、私も同様に、図面をもらうとまずどう作るか考えます。頭の中でパーツごとに分解して、そのパーツの作り方や組み方などをイメージしていくのです。
この場合はこういう材料取りをして、こういう組み方をして強度を出して、ここにはこういう部材を足した方が良いかもしれない‥というふうに。
そして製作方法を考えながら、工程をひとつずつ書き出してみましたら、21工程もあったのです。
さらには、と考えを膨らませていくと、ひとつの工程に中にも細かく分けてみるといくつもの作業があって、そういう諸々のことをすべて合計すると、今回製作するイスの完成までには、もしかすると100以上の作業があるかもしれない。
目の前にある図面に書かれている椅子の姿はとてもシンプルに思えてしまうのに。
そういうふうに段取りや準備をしっかりして作業に臨むのですが、実際に作業を進めていくと、なかなかうまく進まない部分もあったりして(特に曲線と直線の交わる部分や各々の接合部についてなど)、調整や修整をしながら作業をすることも多く出てきたりします。つねに頭を回転させながら、次の作業に支障がないようにすることをどこか俯瞰しながら目の前のことをクリアするために手を動かし、それを繰り返して椅子を作り上げていきます。
「椅子は大変だよ。」社長もみんなも私もそう言います。
女性や子供でも持てるくらい軽々していて、姿もコンパクトな形が多いものですから、物のボリュームから浮かぶイメージとコストのイメージがなかなか合致してもらえないことが多かったりして。
特に町のなかで販売されている椅子たちを見ていると、形と金額のバランスがとても微妙に映ります。
どのようなものでも作り出せることも物作りの魅力ですが、作るだけでは伝わりづらい大事な部分もみんなで伝えてゆけたらいいなと思っているのです。
でも、まずは無事完成を迎えることができてとホッとしております。
2020.01.12
現場での打ち合わせに伺った時にFさんからそう言われておりまして、本日、工房まで見学に来てくださったのでした。
「おぉ~!」「きれい!」「すてき!」
ぐるりぐるりとキッチンのまわりを何度も回って、引き出しを出したり引いたり出したり引いたり・・。
とてもうれしそうなご様子に私達ももちろん笑顔になります。
物作りの魅力の一つに自分で作り上げる喜びと、その人に依頼する喜びとがあります。
家作りの時は、自分の希望が叶う、というよりも福原さんの形を見てみたい、という部分が大きかったから、いろいろお任せしていました。
そういうスタンスで仕事をすることが得意な人も不得意な人もいて、福原さんは柔軟だったかな。
私は自分だけで何かを作りだすって言うのがなかなか苦手で、その人から頂く要望という決まりごとの中で丸めたり延ばしたりしてきちんと要望に当てはめていく方法があっているかなあと思うのです。
依頼してくださる皆さんにとって自分で作り上げているという気持ちを強く感じてもらえるといいな、そういう思いもありますし。
だから、ここはもうイマイさんにお任せします、とかこれはイマイさんらしくてすてきです、って言われると、どこか俯瞰してへぇって思っちゃう。
って思っちゃうところがイマイさんらしいんですよ、とか言われたりすることもあって、そうなるともう何もかも一緒くたって思うけれど、そういう思い全てが自分を作っていて、その後ろ姿や横顔を見ていいって言ってくれるのですから、嘘のない思いや形を見せることがやっぱり大事なんだと、よく分からないまま、なるほどと一人相槌を打ちながらいつも気持ちが落ち着くのです。
今回、ワタナベ君が制作を担当するFさんのキッチンはなかなか珍しい形をしたアイランドキッチン。
実直な気持ちで取り組む彼が作る気持ちがそのまま形になったような四角いキッチン。
築何年だったかな。とても雰囲気のよい集合住宅をリノベーションしてできあがるご新居の真ん中あたりにこのキッチンは据えられる予定です。
みんなで囲んで料理ができるようにと考えた形は来月現場に届く予定です。
2020.01.11
やっぱり目をキラキラさせてお話してくださるのはうれしいですよ。
昨年11月の終わりに納品させて頂いたHさんのところにご挨拶に伺ってきました。
「まだきちんと使えていないのですけれどね、これからここはこういうふうに使っていきたいのです。」って、置きたいもののメモを見せてくださって。
家具がはいって空間がにぎやかになって、でもそれはとても慎ましい姿で、そこにくらすHさんご家族皆さんでにこやかになるってやっぱりとてもうれしいですよ。
2020.01.10
先月退職したカナイ君が使っていた制作ファイル。どっしり重く5冊分。
8年9か月でこんなにたくさんの家具やキッチンをここで作ってきたんだね、ありがとう!としみじみしてしまいますが。
スタッフの異動があってもご安心くださいね。どこで分割してる、どう収めたなど、もしこれから先に不具合があった時、お引越しで家具を移動される際など対応できるようにしています。ファイルを見てもわからない時には電話をしたりして。
離れてはいますが、実は見えない線で繋がっているのですよ。
2020.01.08
iPhone4Sを持っていた頃、最初の「tetra」を作り始めたのがもう8年前で、今はいろいろな作家さんがいろいろな形で作られているので、今さらという感じではありますが、以前iPhone6ように作った「sofa」をiPhone11までが置けるような形に置ける部分をあらためて加工しました。
来月からのイベントに持ってゆけたらと考えております。
ただ、開口部を大きくしても美しくないので、丸みの余韻は残しつつ大きなサイズまで置けるような感じに。
コンセプトである、木のかたまりをくりぬく、音が全方向に広がる、という部分はそのまま残せましたので、もしよかったら聴きにいらしてくださいね。
イベントの詳細はもう少ししたらお知らせ致しますね。
2020.01.06
今日から仕事始め。
スタッフが一人減ってみんな木取り表の作成や塗装などの作業なので、静かな工房です。
できるかどうかはわからないけど、やってみたいこと・やらなきゃいけないことはいっぱいある。
今年のうちにやりきれるのかはわからないけど昨年よりは前進めるようにがんばっていきたいと思います。
みなさまよろしくお願いいたします。
2020.01.03

チイの今年の書初めの宿題の言葉は「進む勇気」。
いい言葉。難しいよね。
でも集中して練習してその気持ちがあればうまくできるようになるよね。
2020.01.03

人が多い時間だとご利益が薄れる気がしてしまうので、早めに支度をして寒川さんへ初詣へ。
少し目先を変えてお重から器に替えてのお節料理。
2020.01.03






大掃除をして、お節料理を作り、年越しそばを食べ、新年を迎えることができました。
本年もどうぞよろしくお願い致します。
2020.01.31
go-in02 [kurogane_iron]
ゆらゆらとさくらの導管はまるで川床
鉄で染めた黒い川床に鉄碑が凛と立つ姿は
いつ見てもよいものです。
心が落ち着きますでしょう。
チェリー材を使った香立てです。灰が落ちるところは、鉄分と木が反応して黒く変色することをいかして一段削りこんだ部分は黒く染めています。
お香を立てる中心部分は、鍛鉄でできていて、1点ずつ槌目をつけておりますので、表情やサイズが異なり、独特の味わいがあります。
鉄染めの部分に落ちた灰を捨てる時は、なるべく拭き取らずにそのまま香立てを傾けて捨ててください。
こするように拭き取ると、だんだんと灰が染み込んで別の色に変色することがあります。
素材
サイズ
W105mm/H30mm/D105mm
No.go-in02[kurogane_iron]
鍛鉄の香炉のあるチェリーの香立てです。
価格:6,600円(本体価格 6,000円)
送料:880円(800円)
※神奈川県、東京都、千葉県、埼玉県内の送料です。その他の地域は別途お見積致します。
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