おでかけ

2022.08.22

代々、工房には猫が居りましたし今はアイも居ることなので遠くへ行くことは難しいのですが、「年に一度は一泊だけ良いものを見に行きましょう。」と家族みんなで話していて、子供たちのリクエストというよりは私とアキコの興味を惹かれる場所にポツポツと出掛けるのです。

昨年はザ・プリンス箱根芦ノ湖へ。

昔のすてきな建物に泊まる楽しさを知ってしまったものですから今年はどこに矢印が向くだろうか、と思っていたら、アキコが「大谷石資料館」を見てみたいと、以前から言っていたのを機に、では栃木県へ向かいましょう。ということで、この週末を利用して行ってまいりました。

バイバイ、アイとメダカ氏とタニィ。

やはり体感できるって素晴らしいですことです。

石を切り出すというもの作りの困難さ、そして、最近打ち合わせの電車内で読んでいた谷崎潤一郎の「陰翳礼讃」を一言ずつになるほど、などと思っていた矢先でしたので、(こういうことを言うと大変失礼なのですが)あまりの絢爛さに食傷気味に感じてしまった東照宮の光と影。そして優しい光と時間が天井を照らしていた念願だった金谷ホテルの色と空気の中で休ませてもらって、そして一度見て見たかった中禅寺湖畔に建つ英国大使館別荘とイタリア大使館別荘。

そこに暮らしていた人たちの温かさに触れられたり、その土台を作り出す苦労の一端を知ることができたり、ととても興味深い二日間でした。

私たちの作る家具にその豊かさやうれしさを込められるように頑張っていきたいと思うのです。