
帰ってきたという感じ
2025.05.12

先日、雨降りの中、ノガミ君と、助っ人として今は一人で頑張っているコバヤシ君に来てもらって二人で、Mさんの食器棚の納品に向かってもらいました。
前日の晩から雨になるという予報はきちんと当たって、当日の朝もしっかり降り続いておりまして、丘陵地に立つ集合住宅でしたので、車を寄せづらい部分もあって、搬入大丈夫かなあ・・と心配していたのですが、夕方には無事に終えることができたようで、きれいに取り付けて戻ってきてくれたのでした。ひと安心です。
実はMさん、ちょうど9年半ほど前にやはり同じく食器棚を作らせて頂いた「いろいろなものを再発見」のMさんです。
【いろいろなものを「再発見」 鶴見 M様】
あの時、私自身もMさんからカメラのことを教えてもらっていろいろと発見したことがありました。
「イマイさんがお持ちのカメラですと、フォーマットが・・。」と細かい部分は忘れてしまったのですが、とても勉強になったのを思い出します。そのカメラは今はアキコが使っていて、なんだか時間が経つのは早いのでした。
そのMさんから早々にうれしいメールを頂きました。
「Mです。いつもお世話になっております。
非常に綺麗に仕上げていただきありがとうございました。
吊り戸棚が戻ってきた、という表現がしっくりくる感じがします。これがあると自分の自宅になった気持ちです。」
なるほど、そうか。
「吊戸棚が戻ってきた」という言葉がとてもうれしかったのです。
あたらしい暮らしの中でも、慣れ親しんだ動作や形がすぐそばにあることってうれしいこと。心持ちとしても、真新しい暮らしの中で少し懐かしさが感じられる場所があるのってきっと良いことなのだと思えます。
Mさんの一言はそれは温かく聞こえました。
思い返すと、我が家でもアキコがここに越してくる時に、なぜかもうだいぶ使い込んで傷んできた吊戸棚を使い続けたい、ということで、そのサイズに合わせて洗濯機のスペースを福原さんに設計してもらっていました。
その戸棚はこのような感じ。
あの戸棚はいつ作ったのだろう・・と記録を見返すと、当時まだこの仕事を始めてまだ経験が浅い頃の2001年くらいに仕事の合間に作ったもののようで、それがいまだにここにあるのは、なんだか不思議でもあり、うれしくもあります。
Mさんの家具もそのような暮らしにとけ込むものになっていってくれるとうれしいです。
次回お会いできるのを楽しみにしております。