にぎやか

「テレビボードのオーダー」

茅ヶ崎 F様

design:Fさん
planning:daisuke imai
producer:tsuyoshi kawaguchi
painting:tsuyoshi kawaguchi

ナラの多機能テレビボード

ダイニングから望む。

FさんとはYさんやMさんを通じて知り合ったようなものです。実際に紹介されたわけではないのですが、そういう関係なのです。
YさんやMさんはもう私たちにとってはおなじみの人です。

陽当たり良好
しんみり
喜び
午睡
生まれ変わった箪笥

あまりきっちり紹介すると、またYさんに「あまり詳しく紹介しなくていいからね。うちのなか丸見えになっちゃうから。」って怒られます(笑)ので、簡単に紹介しますね。
最初に行ったYさんの仕事の様子は親しくおつき合いしているMさんにも伝わります。お二人に気に入られて私たちはお二方の家具を手がけることになります。次第はお話は大きくなり、ずっと住むのだから心地よく暮らせるようにとREコントロールの佐藤さん(まだ独立前で別の会社で佐藤さんとは知り合いました。)が登場して水周りの大掛かりなリフォームを始めます。Yさんの良い結果を見て、Mさんも水周りのリフォームです。どちらも素敵な空間ができあがりました。そのお話を聞いてFさんがやはり頃合をみてリフォーム開始です。その頃はまだ私は、Fさんを知りません。佐藤さんから「今度はFさんのところのリフォームだよ。ダイスケ君のところにもお願いすることがあるかも知れないからよろしくね。」と言われたのが、2005年、昨年のことです。結局私たちの出番はなく、Fさんってどんな人なのか、どんなリフォームをしたのかなって思っていただけでまた慌しい生活になりました・・。
それからしばらくして、佐藤さんから電話が・・。
「今度ね、茅ヶ崎のM邸(また別のMさんです。)のリフォームをすることになったんだけれど、ダイスケ君にお願いしたいものがあるんだ。」といって作ることになったのが、シンクでした。システムキッチンはずっと使い続けてきたものを使い、狭く感じるシンクだけを大きなものに変えて、他の水回りも一緒に変えるというリフォームでした。(残念ながら写真は撮っていませんでした。)
佐藤さんがんばっていますね。
久しぶりの茅ヶ崎のこの見慣れたマンションを訪れます。何だか懐かしいです。
その頃、Mさんのお宅で、佐藤さんと「ダイスケ君のところは結局Fさんからの仕事はなかったんだねぇ。」なんてお話をしていたのです。2006年の梅雨の前だったでしょうか。それからしばらくして、Fさんから初めてのお電話があったのです。
初めてお話しするにも関わらず、以前からお話をチョコチョコ聞いていたおかげで、こんなこともあるのだなあとあまり驚きもせずに不思議な感じがしたのでした。
さっそくお話を聞きに伺います。
初めて案内されるダイニングには空がありました。RECのリフォームの時に天井のクロスを雲の模様が入った水色のものにしたのだそうです。
そして、続いてキッチンを見ると、キッチン専門のところにオーダーしたと言うシステムキッチンがありました。厚み5mmのステンレスの無垢板の天板のキッチンです。すごい存在感で格好いいものでした。
全体的にとても雰囲気のある心地良い空間です。いままでみんなのお話でしか聞いていなかったので見ることができてうれしかったですね。
さて本題です。
Fさんは今までずっとテレビ台を持っていなくて、小さなテーブルを重ねたものをテレビ台とAVラックとして使っていたのだそうです。パッと見ると取ってつけたようには見えず、なじんで見えましたが・・。そろそろそれを変えて自分の好みになったものが必要と考えていたのだそうです。YさんやMさんや佐藤さんから聞いていた、うちにお電話をしてくれたのだそうです。シンプルで飽きのこないきれいな形で・・、メールで事前にやり取りしていたわけではないので手探りの状態でモヤモヤしたイメージを徐々に形にしていきます。奥さんと娘さんと私とであーでもない、こーでもないといろいろ考えていきます。でも良くお話を聞くとこの家具を一番希望していたのはご主人だったそうですが・・。ひとまず1回目の打ち合わせは終了。やはりお話だけだとイメージがつかみにくいところがあるので、後日こちらに来ていろいろ見て頂くことになりました。「じゃあ、今度は主人と伺いますね。うちの人は細かいから気をつけてねー。」なんて帰り際に言われたものだから、次回はどんな打ち合わせになるのかってひやひやしながら打ち合わせ日を迎えました。
でも実際にお話をしてみると、とても楽しい方で、奥さんも楽しい方で(もちろん、娘さんも楽しい方です。)なんだか私がユニークなお話を聞きに来た観客にでもなったかのような気分でした。それくらいお話をするのも聞いているのも楽しい方でした。そんな風に話がときどきそれながらもほぼ形は決定し、できあがった図面を渡しに再度訪問です。その時に、家具以外のものも頼まれました。塗装の塗り替えです。Fさんのご主人のお父さんはもともと家具を作る職人さんだったそうなのです。その遺品としてちゃぶ台をもらってきたのですが、だいぶ古いものだから色がくすんであまり良くないので塗り替えてほしいと頼まれたのです。
いいですよ。いっしょにやりましょう。
そして今、この家具を納品したあとにダイニングテーブルを新調したいからと製作の依頼を受けました。こちらもどんなものになるか楽しみですね。

ナラの多機能テレビボード

上半分は見せる収納、下半分はしまう収納と区切りをつけたのでとてもシンプルな印象になりました。テレビが載っている部分はキャスターがついているので簡単に手前に引き出せます。


ナラの多機能テレビボード

一番右は書類、雑誌などをしまうため、扉式の収納にしています。なかに可動棚が1枚入っています。


ナラの多機能テレビボード

下の収納は全て引き出し。CDが立てて入るくらいの深さにしています。奥行きもかなり深いのでかなりの収納量です。


ナラの多機能テレビボード

この収納の一番左は天板が上蓋になっていて蓋を取るとこういう黒いものが入っています。何でしょう。


ナラの多機能テレビボード

レコードプレーヤですね。そんなにしょっちゅう使うわけではないけれどないと今までのものが聞けなくなっちゃう。だからしまう場所に困るのです。音楽の好きな人はみんなそう言いますね。


ナラの多機能テレビボード

そのプレーヤが入っているすぐ下は、薄い引き出しです。リモコン専用というくらいの薄さです。このプレーヤー収納部分と右側の雑誌収納部分が対になって左右対称に見えるような感じになっています。


ナラの多機能テレビボード

奥さんがそのクラシックな雰囲気とシンプルな家具とが合うのかどうかを心配して「一体どんなリビングになってしまうのかしら。」って心配していたその蓄音機。思いがけず購入してしまったのだそうです。でも置いてみるとなかなか良い感じではないでしょうか。 初めて聞いたその音はとても素敵な驚きがありました。


けやきの座卓の塗り替え

こちらが塗り替えた座卓。元は濃い茶色で木目が塗りつぶされていました。うまく使っていればツヤが出てよい感じになっていたのかも知れませんが、だいぶ古くなってしばらく保管されていたためか、塗装がくすんでいます。また、暑いものを置いた跡も残ってしまっていました。


けやきの座卓の塗り替え

丁寧にヤスリで磨いてその塗装を落としていくと、とてもきれいにケヤキの表情が現れました。これには、Fさんも大感激でした。私もここまできれいに木目が出るとは思っていなかったので大感激です。

ナラのテレビボード

価格:480,000円(制作費・塗装費)
*運送搬入費・取付工事費が別に掛かります。
(目安として、運送搬入費は12,000円から)

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