
モールテックスのキッチン
2025.07.26

5月の連休前に戦々恐々としながら搬入に臨んだあの大きなキッチン。いよいよ引き渡しが近づいてきたということで残りの作業を行なうために伺ってきました。
こうしてできあがってしまうとシンプルな形にまとまってしまうのですが、けっこう手の込んだ作りになっているのです。天板はアキコが4月26日のブログにも書いた通りのステンレスバイブレーション。筋交いの壁に挟まれた天板なんて150kgほどあって、それはそれは重い・・。まだ白い養生が掛かっておりますが、これが取れると引き締まった印象が現れるのです。
表面材は化粧板ではなく、ツヤを抑えて木目を表さないで濃いグレーに塗装して仕上げています。塗装で塗り包む良さは、化粧板だと表現しづらい角の当たりの柔らかい印象になること。優しい印象になるのですよ。
そして、リビングダイニング側は設計士さんの意図でモールテックス仕上げ。筋交い越しに見える側面もモールテックス仕上げ。ここで気になるのはモールテックスをどこで見切るか。塗装と同様に塗り包むと良い表情になるのですが、塗りっぱなしではポロポロ崩れちゃうので、どこかでモールテックスをぶつけて止めないといけない。モールテックスの施工については、餅は餅屋ですから左官屋さんに仕上げて頂きます。どのくらいの厚みがつくのかを打ち合わせしておきまして、今回は扉の小口で見切れるように2ミリの厚みを見越して表面と裏面のサイズを変えて作っております。側面もそう。見付けは塗装仕上げで、側面に2ミリの厚みがつけられるように柱で隠れる部分で側板の厚みを変えています。
でき上ってしまうとそっけなく映るかもしれませんが、この姿を見ることができるまではドキドキするのですよ。

これが塗りあがった状態。

こちらは塗る前の段差がついている状態。
